乾癬治療を大きく変えた「生物学的製剤」とは?~改善実例が示すその実力~

 慢性の皮膚疾患である乾癬。日本国内でも潜在的な層を含め、約13万人の患者さんがいるとされています。頭皮・膝・肘あるいは爪など、目に見える部分にも影響を及ぼす乾癬は、「人の多い場所に出かけづらい」「温泉の大浴場に入れない」など、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)の低下に悩む患者さんが多くみられます。2010年、その乾癬治療の分野に革命的ともいえる治療法が登場しました。それが「生物学的製剤」による治療です。それまでとは全く異なるアプローチで乾癬を治療するこの治療法は、今まで効果の期待しにくかった重症の患者さんにも効果のあるケースが見られています。ここではその生物学的製剤で症状が改善した患者さんの実例を専門医の先生に聞いていきます。