徐々に進行する手足のしびれ。アミロイドポリニューロパチー

 トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー(TTR-FAPまたはATTR-FAP)は、トランスサイレチンというたんぱく質に遺伝子変異が起こり、異常な形のたんぱく質の塊であるアミロイドが、末梢神経や心臓、消化器、眼などに沈着し、さまざまな障害を起こす遺伝性の希少疾患で、現在日本全国に百数十人程度の患者さんがいます。TTR-FAPは希少疾患のひとつですが、アミロイドの沈着が原因で起こる病気自体は、決して珍しいものではありません。例えばアルツハイマー型認知症は患者数も多くよく知られた疾患ですが、これもアミロイドが脳の組織に沈着して起こる病気の1つです。
TTR-FAPの症状は、しびれや温感異常などの手足の感覚障害、発汗障害、筋力低下や体重減少、便秘や下痢、吐き気、立ちくらみ、不整脈、動悸、息切れ、視力低下などの症状がでます。初期症状は、手足のしびれ感、立ちくらみ、男性ではインポテンツなど発症は緩やかですが、徐々に悪化し、手足から腕へと進行し、未治療だと平均10年~15年の生存期間だといわれています。間違われやすい病気も多く、初期の診断名としてあげられるものは、頚椎症、腰椎症、手根管症候群などの整形外科的な病気や、CIDP(慢性炎症性脱髄性多発神経炎)、糖尿病性末梢神経障害、過敏性腸症候群などがあります。治療しているのに長期間にわたり症状の改善が見られない人は、専門医に相談しましょう。

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提供:ファイザー株式会社

TTR-FAP特集取材先ドクター一覧

熊本大学医学部付属病院(熊本県)

熊本大学大学院生命科学研究部 神経内科学分野 教授
安東 由喜雄先生

信州大学医学部付属病院(長野県)

信州大学医学部 脳神経内科 リウマチ・膠原病内科 准教授
関島 良樹先生

名古屋大学医学部附属病院(愛知県)

名古屋大学大学院医学系研究科 神経内科学 准教授
小池 春樹先生

金沢大学附属病院(石川県)

金沢大学大学院医薬保健学総合研究科 脳老化・神経病態学(神経内科学) 教授
山田 正仁先生

千葉大学医学部附属病院(千葉県)

千葉大学医学部附属病院 神経内科 講師
三澤 園子先生