専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

茨城県立こども病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

小児内科系

分野

小児科

特色

85年に開院した。当初から運営を茨城県済生会に委託しており、医師など一部は県からの派遣であるが、職員の大部分は済生会に属している。茨城県の県央部と県北部の小児医療中核病院として、医療機関や保健所からの紹介を受けて診療しており、現在115床が稼働している

★小児科内科系は血液腫瘍科、循環器科、総合診療科の構成であるが、総合診療科は、感染症、アレルギー、内分泌・代謝、神経、腎臓、消化器、虐待などを担当しており、各分野の専門外来の医師と協力して幅広い分野をカバーしている。県央の救急中核病院として、2次、3次の救急患者を受け入れているが、この地域に整備されていない深夜の初期救急も担当している

★新生児病棟は新生児集中治療室(NICU)15床、新生児治療回復室(GCU)24床(合計39床)で運営している。第一の特色は、廊下でつながった水戸済生会総合病院の産科(周産期センター)と当院のNICUを統合して、茨城県総合周産期母子医療センターに認定されていることである。小児科初期研修は筑波大学、水戸医療センター、県立中央病院との協力型小児研修施設として、年間10~15人の研修医を受け入れている。小児科専門研修は、卒後3年目以後の小児科専門医研修プログラムにより、筑波大学小児科との連携を中心に、研修を行っている

★外科系は小児外科、泌尿器科、心臓血管外科、脳神経外科に加えて、非常勤ではあるが形成外科の診療も行っている。当院にはいわゆる小児がん、心臓病などの難病や低出生体重児、児童虐待など、家族を全体として長期にわたり支援する必要のある患者が多いことから、成育在宅支援室を設置して、専任看護師、MSW、臨床心理師、チャイルドライフスペシャリスト、保育士、ボランティアコーディネーターなどを配置している。

症例数

★血液腫瘍科は貧血、血小板減少、白血病、リンパ腫、腹部腫瘍、縦隔腫瘍、軟部組織腫瘍などの小児がんの診療を行っている。長期入院患者が多く、常に15~20人が2A病棟に入院している。成人を含めて88年に県内で初めて骨髄移植、臍帯血移植を当院で実施して以来、造血幹細胞移植の累積経験数は270件を超えている。年間10~15例で、骨髄バンクからの移植が最も多いが、最近は、難治例に対して組織適合抗原(HLA)が半分不一致の両親などからの移植も積極的に行っている

★心臓病に対しては、小児循環器科と心臓血管外科のチームワークにより好成績をあげている。10年度の新患は365人。心臓カテーテルは年間約150件、カテーテル治療も20件前後行っている。心臓超音波検査は2,000件余。胎児超音波診断も積極的に行っている。心臓外科の手術件数は98年~10年で1,116件。年間約90件で開心術は60数件

★総合診療部は、感染症、ネフローゼ、腎炎などの腎臓病、糖尿病、成長障害、先天代謝異常など内分泌・代謝疾患、てんかん、脳炎脳症などの神経疾患、炎症性腸疾患など消化器疾患、喘息や食物アレルギー、神経性食欲不振症など心身症、在宅酸素や人工呼吸を要する重症心身障害児の急性期対応、救急入院患者など幅広く対応しており、必要に応じて専門外来医師のアドバイスを受けながら診療に当たっている。また近年増加している虐待例に対して、総合診療部長を長とするSCANを設置し、MSWをキーとして、児童相談所、市町村の担当者と連携して積極的な対応をしている。初期、後期の研修医にとって、総合診療部での幅広い経験が可能な研修体制は小児科の基本的な教育を受けるために適切な体制である

★腹部超音波診断(エコー)については、小児エコーの専門技師が昼夜をとわず対応し、たとえば急性虫垂炎においてはCT撮影をほとんど行わずに診断し、手術適応の判断にも有用な情報を外科医に提供している。また若手医師のエコー研修を行っており、院外からの研修希望者の受け入れ体制を整え、また遠隔エコー診断への準備を行っている

★救急について。11年度の時間外救急患者数は4,622件、救急車搬送は920件であった。実際は年間約10,000件の時間外の電話を受けており、そのうち、地域の休日夜間診療所が開いている場合で、初診の患者は、そちらに誘導している。紹介、救急車、当院に通院中または深夜帯の電話は看護師が受けて病状を聞き、適切な家庭療法のアドバイスで済む患者が45%あり、残りの55%が受診している。救急車は、当院が水戸地区(県央地区)の3分の1以上、内因性の50%、深夜の50%を受けている

★小児集中治療病床PICU 7床を整備しており、心臓外科手術後や呼吸器外科手術後、脳炎・脳症、乳児のRSウイルス感染、喘息大発作などの呼吸不全、脳神経外科術後や外傷も受け入れている。H1N1新型インフルエンザの流行した09年11月には、人工心肺を用いてインフルエンザ肺炎の患者を救命した。12年には救急・集中治療科を設けて専門医を招聘し体制作りに着手している

★新生児科は県北、県央の人口約100万、年間約8,300出生の地域を担当している。水戸済生会周産期センターの分娩数は約600で、そのうち400が母胎搬送である。年間の新生児科入院数は約350で、出生児体重1,000g未満は約20例。その生存退院率は94%まで改善している。

医療設備

磁気共鳴画像装置MRI(1.5テスラ)、コンピューター断層撮影装置CT(64列)、心臓血管造影装置、超音波診断装置(心臓、腹部、麻酔用など大型5台、小型1台、ポータブル1台)、リニアック放射線治療装置、気管支ファイバー、内視鏡手術セット(小児外科、泌尿器科、脳神経外科)など

★小児集中治療室(PICU)7床に専用の各種モニター設置。無菌室などフィルターの設置している個室が6室と4人部屋が2室、計14床

★NICU車(新生児救急車)1台

★遠方からの長期入院患者のための、ファミリーハウス(2DK、家具、食器など完備)10家族分(1泊高熱費込1,050円)。病棟内に家族と過ごせる広い空間のファミリールーム2室。チャイルドライフスペシャリスト1人が、こどもの検査や治療への理解と受け入れを援助し、「こどもと家族の病院」をテーマに、病院全体で取り組んでいる。水戸済生会病院廊下にローソンがあり、午前7時~午後10時まで営業している。
  • セカンドオピニオン受入 〇
  • 初診予約 〇
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 千葉・茨城」(ライフ企画 2012年11月)

心臓血管外科

分野

小児科

特色

"小児心臓疾患の治療拡充のため98年に心臓血管外科が開設された。心臓血管外科、小児循環器科、麻酔科による循環器診療チームを編成、小児専門病院として県周産期センターと新生児科の連携の中で、極小未熟児への対応や小児外科との協力により他疾患合併患児の総合的治療も行っている。胎児診断(村上小児循環器科医)も積極的に取り入れている。診療対象となる病気は心房中隔欠損、心室中隔欠損,ファロー四徴症などの先天性心疾患。こども病院の特徴として、新生児期から幼小児期までのこども達や多段階手術を必要とするこども達が多く、新生児期は完全大血管転位に対するジャテーン手術や総肺静脈還流異常に対する手術、多段階手術としては単心室に対するフォンタン手術までの一連の手術が代表的なものである。 "

症例数

"

★11年の手術総数は98件で、開心術70件、非開心術14件、その他7件、ペースメーカー1件などである。死亡例は0件であった。開心術は心室中隔欠損27件、心房中隔欠損7件、ファロー四徴症5件、完全型心内膜床欠損3件、完全大血管転位4例、総肺静脈還流異常2件、複雑心奇形に対する両方向性グレン手術およびフォンタン手術の各4件と3件などが主たる内訳である。非開心術は動脈管開存(主として未熟児)5件、体肺動脈短絡術5件、肺動脈絞扼術2件などである

★98年4月(開心術は10月)開設以来1、4年間では手術総数1,191件(開心術772件)で早期死亡率1.7%、病院内死亡率2.5%である

★心臓血管外科、小児循環器科、新生児科、麻酔科、臨床工学科と合同で循環器診療チームを構成して、心臓疾患の診療にあたっている。生後間もないこども達の治療も必要で、生後0日のこどもや体重500gに満たない超低出生体重児の心臓外科治療も行っている。その他には不整脈に対する心臓ペースメーカー手術がある

★集中治療室看護スタッフとも定期的な情報交換を行いながら、心臓病のこども達の診療と家庭での家族指導も合わせて推進している。当院では、県外など遠方の方のご家族のためのファミリールーム(宿泊施設)があり、滞在の協力をしている。 "

医療設備

心臓カテーテル装置、心エコー、CT、MRI、核医学検査、負荷心電図。
  • セカンドオピニオン受入 〇
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 ×

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 千葉・茨城」(ライフ企画 2012年11月)

整形外科(小児専門)

分野

小児医療

特色

先天性股関節脱臼、先天性内反足、ペルテス病、大腿骨頭すべり症、その他の小児整形外科疾患および麻痺性疾患(脳性麻痺、二分脊椎等)を対象に、こどもの全人的な発達を常に念頭におきながら専門的治療を行っている。整形外科疾患は長期入院が必要になることが多いが、学齢児の入院の場合、隣接の特別支援学校へ通学することが可能で、未就学児は院内で幼児教育を行っている。脳性麻痺等の運動発達障害には幼少期より発達訓練を取り入れ、短期間の母子の教育入院も行っている。車いすや座位保持装置などの相談や処方は理学、作業療法士とともに特殊外来を開設して行っている。入院費用は、自立支援法による契約入院や自立支援医療(育成医療)が利用でき、医療費や教育費の公費補助を受けられる。14年4月に新築移転とともに民営化の予定。

症例数

11年度の新患総数は190人で、先天性股関節脱臼の疑いで受診したものは46人だった

★そのうち治療を要した先天性股関節脱臼は11人で、外来でのリーメンビューゲル装具での治癒例は9人、残り2人は入院しての牽引療法を施行した

★先天性内反足は疑い例や他院での既治療例を含め新患数は6人で、初期治療としてPonseti法でのギプス矯正を2人に行い、アキレス腱皮下切腱を1足に行った

★ペルテス病は新患1人で、装具での保存的治療を行った。装具療法中は定期的な理学療法と近赤外線照射による装具装着期間の短縮を試みている

★脳性麻痺など麻痺性疾患に対する下肢の痙性軽減目的や股関節脱臼に対する股関節周囲筋解離術は11件、尖足に対するアキレス腱延長術は8件であった

★尖足や痙性斜頚に対してボツリヌス療法を施行しており、11年度には31人の患者に延べ64回の施注を行った。

医療設備

エコー、ヘリカルCT。
  • セカンドオピニオン受入 〇
  • 初診予約 〇
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 千葉・茨城」(ライフ企画 2012年11月)

小児外科・泌尿器科

分野

小児外科

特色

未熟児・新生児から学童に至る、原則的には15歳以下の小児に対して、一般外科を中心に肝胆道系、小児泌尿器・生殖器外科、呼吸器外科、腫瘍外科、外傷、小児がんなど広範囲の治療を行っている。また茨城県、県央県北の周産期センターと密な連携を確立し、出生前の周産期から小児外科疾患を幅広くカバーしている。

症例数

年間手術数は600~700症例(うち新生児手術数20~30例)

★鼠径ヘルニア手術数は年間最も多く300症例前後である。日帰り手術あり

★胆道閉鎖症は専門的に治療している

★小児泌尿器手術は、尿路感染症などで発見される各尿路奇形をはじめ、出生前超音波診断で診断される先天性の尿路疾患を扱う。ほぼ茨城県全域および福島県南部より紹介される。なかでも膀胱尿管逆流症(VUR)に対する手術が最も多い。次いで水腎症、複雑下部尿路奇形などに対する外科治療を行っている。小児膀胱鏡も併用し、術前の病態の把握に用いている

★喉頭気管の診断、治療も専門の一つ

★鏡視下手術(腹腔鏡、胸腔鏡)施行

★茨城県立小児福祉医療センター、茨城東病院、茨城県立福祉医療大学、他の近隣・県内医療施設との連携を確立し、特に精神発達遅延患児での胃食道逆流症(GERD)、繰返す誤嚥・肺炎症状に対して、食道ph検査、上部消化管造影検査、嚥下造影などによる複合的評価を行い、逆流防止術の喉頭・気管分離術など、個別に適切な手術法の選択に配慮している

★二分脊椎症の出生前診断を受けた患児の新生児期から小児期全般にわたる神経学的・泌尿器的・整形外科的な臨床的問題を院内の脳神経外科・整形外科と連携し、トータルケアを担っている。

医療設備

MRI、CT、核医学、超音波(カラードプラを含む)、消化管および上部・下部尿路の造影検査、消化管(直腸・食道)内圧検査、24時間ph検査、内視鏡(膀胱鏡、消化管、気管)等。予約窓口TEL 029-254-3713。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 千葉・茨城」(ライフ企画 2012年11月)

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