[職場のうつ] 2009/08/18[火]

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今時のビジネスマン/OLのかかりつけ医に、「うつ病の適確診断力」は必須

 全体では66%の人が、適確な「うつ病」診断能力を、今どきの「かかりつけ医」の条件と考えている。逆に、「求めない」のは10%未満ときわめて少数派だ。男性の方が、女性よりも重視傾向。
 注目すべきは、「経験なし」群でさえ28%が治療スキルを、62%が診断スキルを求めていること。うつ病は“誰もがかかる可能性がある病気”という認識が広まってきたためだろう。

Q1.あなたは、「かかりつけ医」には、どの程度「うつ病」の診療能力が必要だと思いますか。
※「かかりつけ医」とは、特定の病気の専門医ではなく、日頃からあなたの健康状態・体質・病歴・家庭環境・仕事状況などを把握していて、健康状態についてあなたが最初に相談する医師のことです。

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 地域別で見たところ、都市圏よりも地方圏の方が、うつ病診療の要求度は高い。「その他全国」地域平均では、37%が治療能力を、74%が診断能力を求めている。医療機関に関する情報量や交通アクセス、心療内科の絶対数などの事情で、地方圏の方が医療機関を都度探すことが不便だからだろうか。首都圏以外の地域においては、もはや「(企業勤務者が)かかりつけ医」を探す/決める際に「うつ病の診断・治療」スキルが必要条件になっていると言えるだろう

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うつ病相談時の「理想の医師像」は、まず“コミュニケーター”

 うつ病を“相談”する相手としての「理想の医師像」を、自由に記述してもらった。

Q2.どんな医師ならば、「うつ病」を相談しやすいと思いますか。あなたが相談しやすい「医師像」を具体的に教えてください。

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 多岐にわたる内容が抽出されたが、上位3つはコミュニケーションに関するものだった。圧倒的に多いのが「よく聞いてくれる」で37%。患者は「きちんと訴えを聞いてくれない医師も珍しくない」という印象を持っているのだろうか。次点が「親身になってくれる」で18%。そして3番目が「話しやすい」12%。
 ただ「話しやすい」は、能力というよりは「人柄」に関するコメントが中心だ。「好き/嫌い」「ウマがあう/あわない」に近い要素であるため、具体的な内容は様々。
 そして5番目から10番目にかけて、「診療技術が高い」「適確な判断と処置」「経験が豊富」「カウンセリング能力」「専門医紹介」など、医療技術の現場スキル項目が入った。全体観では、「まずはコミュニケーション姿勢、次に医学的スキル」が重要視されている様子がわかった。
 なお不変要素は少なかった。「18.女性」2%、「26.職場の医師」1%、「27.個人診療所」1%くらいだ。「15.口が堅い」「17.自身もうつ病経験あり」「20.安易な投薬をしない」など、医療に対する不信が垣間見れるものも、少数ながらあった。
 
 
●本調査の詳細レポートは、以下
(pdfファイル):

<全国の上場企業勤務者アンケート>「職場のうつ」調査 “理想の医師像”編

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