出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
肺寄生虫症
はいきせいちゅうしょう
肺寄生虫症とは?
どんな病気か
肺に感染症を起こす寄生虫の種類は多く、その生活史から、
①肺が好発部位であるもの(肺吸虫)
②幼虫期に肺組織に侵入したあと、他の組織で成虫になるもの(回虫など)
③成虫から産生された幼虫の一部が肺組織に移行するもの(糸状虫など)
④ヒトが固有宿主ではないために成虫まで成長できず、幼虫のままヒト体内を移行して肺病変を生じるもの(イヌ回虫など)
に分けられています。
日本では、寄生虫疾患は生活様式や保健衛生の向上などによって減少の一途をたどっていましたが、海外旅行者や発展途上国からの入国者の著しい増加、グルメ傾向による食生活の多様化、ペット愛好家の増加などにより、最近、再び増加傾向にあります。
ここでは、日本で比較的多いとされる肺吸虫症およびエキノコックス症について説明します。
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