出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
舌苔
ぜったい
舌苔とは?
どんな病気か
舌の表面に白色または黄褐色、または黒色の苔状に見えるものをいいます。
舌苔は唾液の分泌腺の機能状態や分泌量、分泌液の状態、口腔内常在菌、体調などの影響を受けます。また、唾液腺は交感神経と副交感神経の二重支配を受け、自律神経の影響から、内臓神経との関連が強く、内臓の状態を反映すると考えられます。口腔は上部消化管の性状をもつと考えてよく、胃粘膜の状態が良くない場合には、一般に舌苔は多く厚くなります。味覚や感覚を低下させることで食欲を減らして、食物摂取を減少させることにより、胃腸を保護する働きがあるといわれています。
健康な状態では舌苔は少なく薄くなりますが、適度な量の舌苔は水分の保持と健全な細菌の層を築き、細胞や味蕾を保護します。生体は常に恒常性を保つ機構がありますが、この舌苔のバランスも口腔内細菌や免疫反応が巧妙に関与して、恒常性の機構をもたらしています。
原因は何か
舌苔の異常の原因は①唾液量分泌不足による口の渇き、②免疫力の低下(かぜ、睡眠不足)、③口呼吸、④食べ残しが多い歯みがき、⑤喫煙、⑥加齢、⑦ストレス(緊張)、⑧全身的疾患(熱性疾患、糖尿病、シェーグレン症候群、自律神経失調症、十二指腸潰瘍)、⑨薬の副作用があります。
治療の方法
治療は、原因疾患があれば治療しますが、舌苔自体は治療の必要はありません。へらなどを使ってこすり取るようなことは、粘膜を傷つけることになり、他の病気につながってしまいます。
規則正しい生活をすることと舌をしっかり使うこと(十分な咀嚼と会話)、新鮮な唾液の分泌を図ることが大切です。介護が必要な老人など自分で歯みがきができない場合は、舌の表面の汚れを軽くとってあげます。
私はそこまで全然ひどくありませんが 薄っすらよく舌苔ができていました! 朝とか特に! それに悩んでた…