国立病院機構 下志津病院

専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

国立病院機構 下志津病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

リウマチ科

分野

リウマチ・膠原病内科

特色

日本リウマチ学会認定教育施設として膠原病・リウマチ性疾患の診療を行っている。千葉大学をはじめ周辺の病院と連携し、千葉県のみならず周辺の都・県からも患者が通院している。臓器病変の診断に必要な腎生検・筋生検・神経生検を院内で行っており、他施設からの検査依頼にも応じている。関節リウマチ(RA)の診断に必要な関節MRI・エコーも可能。整形外科(山中一医長、玉井浩医長)もRA専門であり、人工関節他の手術を行っている。膠原病・リウマチ性疾患の治療には、急性期のみならず、維持期の治療や治療薬の副作用の予防・早期発見などが重要である。患者さんの理解も必要なため、勉強会(膠原病・関節リウマチ・治療法・薬の副作用)を開催している。家族や当院の患者さん以外の参加も可能(リウマチ科外来に連絡)。

症例数

RA約1,100人、全身性エリテマトーデス(SLE)約250人、多発性筋炎/皮膚筋炎(PM/DM)約100人、強皮症(SSc)約100人、顕微鏡的多発血管炎/アレルギー性肉芽腫性血管炎(MPA/AGA)約60人。他に混合性結合組織病(MCTD)・シェーグレン症候群(SS)・抗リン脂質抗体症候群(APS)・成人発症スティル病(AOSD)・ベーチェット病・リウマチ性多発筋痛症(PMR)・線維筋痛症(FM)等の約2,500人の患者さんが通院。病棟には常時30~40人の患者さんが入院

RA=通常、外来で治療しますが、重症な場合や生物学的製剤の導入時などには入院します。抗リウマチ剤のメトトレキサートを使用することが基本で、当院では約90%の患者さんに使用経験があり、80%は継続使用している。新規のステロイド使用は避け、使用しても短期としている。10年前のステロイド使用率70%から45%に減った。非ステロイド系鎮痛消炎剤も50%以上は使用していない。内服薬のみでは効果不十分な場合には生物学的製剤の使用を考え、当院では30%の患者さんに使用経験があり、70%は継続(一部は薬剤変更あり)している。寛解を達成して生物学的製剤を中止した方もいる。若いRA患者さんでは妊娠・出産の問題もあるが、生物学的製剤のエンブレルを使うことで問題のない出産を7回経験している。治験も多数行っている。寛解が約60%、低疾患活動性が30%でコントロールは向上している。関節破壊が進行してから受診される患者さんでは、必要により人工関節等の手術も行っている

SLE=臓器病変に応じて、治療を開始する。通常はプレドニゾロン(PSL)40mgで開始し、重症の腎病変(ループス腎炎)・中枢神経病変がある場合は、エンドキサン大量静注(IV-CY)療法を併用している。特に血尿を伴う場合は重症なことが多いので、可能な限り腎生検で重症度を判定してから治療することが必要である。IV-CY療法は1回投与量を500mgと少なく、効果は十分にあるが副作用は少なくなっている。重症の腎炎では出産が制限されるが、IV-CY療法で寛解すれば妊娠出産は可能。毎年数人の患者さんが妊娠・出産をしている。5年生存率は95%以上であり、10年生存率も90%以上。当院で治療を開始し継続している場合、透析となった患者さんはいない。IV-CY療法とプログラフ(免疫抑制剤)が使用で再発は減っており、コントロールはさらに良好になっています

PM/DM=PSL40mgで治療開始し、必要ならMTX間欠静注法を併用。この結果、ステロイド筋症の出現が減少し、入院期間が短縮できた。5年生存率は肺病変がないと95%以上であるが、肺病変があると約85%

SSc=外来での治療が基本。間質性肺炎の増悪・ANCA関連血管炎の合併等ではステロイド療法が必要であるが、通常の使用量は少量である。逆流性食道炎にプロトンポンプ阻害薬、消化管運動障害にポリカルボフィルCa・大建中湯を使用する。イレウスを繰り返す場合は、在宅IVH療法も行っている

MPA/AGA=急速進行性糸球体腎炎・多発性単神経炎等は生検をして治療法を決定する。PSL40mgで開始し、重症では、IV-CY療法を併用している。高齢者では日和見感染症が多いので控えめに治療している。ANCA関連血管炎の5年生存率は75%

MCTD=臓器病変に応じて治療するが、その内容はSLE・PM/DM・SScの治療に準じて行っている

SS=間質性腎炎・自己免疫性肝炎・間質性肺炎などの臓器病変を合併する場合はステロイド療法を行うが、乾燥症状のみの場合は、対症療法のみ

全体の方針=リウマチ性疾患・膠原病の治療にはステロイドが欠かせなかったが、すでにRAでは多くは使用しない。使用せざるを得ない場合には、副作用を減らすために、大量が必要な場合も40mgとしている。必要があればIV-CY療法を使うことで、膠原病の治療成績は向上し、再発率は減少した。治療法については、インフォームド・コンセントを行っている。予防投与でカリニ肺炎・結核を防ぎ、ビスフォスフォネート製剤の投与で圧迫骨折の予防をしている。
  • セカンドオピニオン受入 〇
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 千葉・茨城」(ライフ企画 2012年11月)

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