専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

福井県済生会病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

消化器・一般内科

分野

消化器・一般内科

特色

消化器外科、画像診断部(放射線科)と緊密な連携を行い、消化器グループとしてチーム医療を提供するばかりではなく、地域医療支援病院、がん診療拠点病院、肝疾患診療連携拠点病院としてC型肝炎連携パス、胃がん、大腸がん連携パスなど多数の連携パスや各種勉強会にて多数の登録医との連携を行い地域全体の消化器診療の向上に貢献している。

症例数

★内視鏡センターでは年間、上部消化管内視鏡検査約19,000件、下部消化管内視鏡検査約2,000件、ERCP139件、超音波内視鏡検査67件の他、早期胃癌切除(ESD,EMR)50件、食道静脈瘤治療78件、消化管止血術93件など多数の検査、治療を行っている。また、肝臓に関しては、急性肝炎から慢性肝炎、肝硬変、肝癌に至る一貫した診療を行い、肝生検、年間244件、腹腔鏡検査73件の検査の他、肝癌に対する肝動脈塞栓術年間320件、ラジオ波焼灼術36件、C型肝炎に対するペグインターフェロン、リバビリン併用療法年間328例、B型肝炎に対する核酸アナログ製剤治療248例などの多数の治療も行っている

★癌に関しては臨床腫瘍科(外来化学療法センター)放射線治療外来とも連携し、独立型ホスピスも有している事より、病態、患者ニーズに合わせた多様な診療が可能となっている。

医療設備

CT5台(64列を含む)、MRI4台、DSA2台、PET2台、ライナック1台、トモセラピー1台、RFA。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

消化器・一般外科

分野

消化器・一般外科

特色

消化器外科を中心に呼吸器、血管、乳腺、甲状腺、救急など広い範囲の診療を行っている。臓器別に責任医師を置き、常に先進医療を目指す。各医師の得意分野を生かし、各専門チーム間の協力体制を取る。消化器内科、放射線科、病理部などとの連携が良いのも特徴。

症例数

年間の全手術数は約1,000件

★胃癌は年間約100例。内視鏡切除が増加したため早期癌の率が減少してきた。胃癌術後はもともと生活の質(QOL)は良いので進行癌には安易な縮小手術はさけ、各々の患者に適正な手術がなされるよう心掛けている。早期胃癌に対する腹腔鏡下切除も行っている。(年間約20例)

★大腸癌は年間約140例の手術と約40例の内視鏡的切除を行っている。術前にEUS、拡大内視鏡などを使用し、的確な深達度診断を行う。近年、腹腔鏡手術が増加している。肝転移例に対しては、積極的な肝切除と抗がん剤治療を行う

★肝癌切除数は原発性・転移性それぞれ7~8例、患者の病態・肝予備能に合わせて適切な切除を行う。非切除例に対してはラジオ波焼灼術(内科)、動注化学療法など集学的治療を行う

★胆道・膵癌は約10例。画像診断部による精密な術前診断を行い、術後は集学的治療を行っている

★胆嚢癌は平均7~8例。術前診断可能な早期癌が増えている。ss胆嚢癌の5年生存率は61%

★肺癌は年間67例。呼吸器外科の部参照

★乳癌は年間130例。約7割が乳房温存療法

★チーム医療に積極的に取り組んでいる。

医療設備

画像診断センター(US7台、CT3台、MRI4台、DSA3台、RI、リニアック、IMRT1台、PET1台、PET-CT1台)、内視鏡センター(年間約24,000件、電子スコープ34台、EUS)、ホスピス(20床)。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

肛門科

分野

肛門科

特色

患者さんにやさしい手術をモットーにしている。(1)脱肛(内痔核)に対しては、術後痛みがなく、手術の約3日後に退院可能なPPH(器械にて直腸の一部を全周性に切除し縫合する方法)を積極的に行っている。外来治療を希望する場合には、ゴム輪結紮術を施行している。(2)痔瘻に対しては、術後肛門のしまりが悪くならない、肛門括約筋温存術を施行している。痔瘻、裂肛は手術の翌々日に退院可能である。(3)高齢者に多い直腸脱に対しては、体に負担の少ない経肛門的根治術を行っている。(4)痔の術後には、脊椎麻酔後遺症としての頭痛に悩まされる患者さんが時におられるが、我々は頭痛をきたさないBDスパイナル針を用いている。日本外科学会、日本消化器外科学会、日本大腸肛門病学会認定施設。

症例数

年間の肛門に対する全手術数は約130例

★脱肛に対してはPPH、結紮切除術、ジオンによる効果療法を行っている

★血栓性外痔核に対しては、原則として手術は行わず、保存的治療を施行している

★肛門直腸周囲膿瘍に対しては、局所麻酔では強い痛みを訴える方が多いため、原則として脊椎麻酔下に切開排膿術を行っている

★痔瘻に対しては、肛門括約筋温存根治術を行っており、低位筋間痔瘻に対しては、98.4%の治癒率を誇っている。クローン病に合併した痔瘻に対しては、シートン法を積極的に行っている

★裂肛に対しては、ニトログリセリン軟膏による保存的治療あるいは、括約筋切開皮膚移動術を行っている

★直腸脱に対しては、開腹法は行わず局所麻酔でも施行可能な経肛門的直腸縫縮肛門輪術を行っており、再発率は2.5%である。

医療設備

CT、MR、大腸電子内視鏡、超音波内視鏡、直腸肛門内圧検査。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

呼吸器内科

分野

呼吸器内科

特色

第一線の総合病院の内科の一員として位置づけるとともに、呼吸器外科、放射線科との連携を密にして、患者さん主体の呼吸器診療を総合的、かつ迅速に行っている。さらに病診連携のもと医師会の先生方との協力で在宅医療も進めている。また肺癌においては告知を原則として、検診業務から緩和ケア病棟でのケアまで、包括的な医療を提供している。

症例数

年間の入院数は約400人で、このうち肺癌の新患者数は約70人である。その他は呼吸器感染症が多く、自然気胸、慢性閉塞性肺疾患、呼吸不全、気管支喘息、間質性肺疾患、喀血など多岐に及んでいる。結核は、排菌を認める場合は専門病院を紹介しているが、重篤な合併症を有する時は、換気が行える個室にて対応している

★肺癌:インフォームド・コンセントを十分に行った上で治療方針を決定するが、I~IIIA期の非小細胞癌は外科切除を、それ以上の進行癌および小細胞癌においては、化学療法、放射線療法等による集学的治療を原則としている。また治療を行わない場合には、患者の希望により、精神科医の協力によって緩和ケア病棟や在宅での医療も行っている

★気管支喘息は、ガイドラインに則り吸入ステロイド剤による治療を基本にし、ピークフローメーターによる自己管理を指導している。入院数は激減しているが、入院した場合には、クリニカルパスを用いた治療および教育を行い、成果をあげている

★慢性呼吸不全や睡眠時無呼吸症候群は、在宅酸素療法の導入の他、非侵襲的陽圧換気療法を行っている。在宅酸素療法導入後は、日常の管理は病診連携にてかかりつけ医に主として依頼している。

医療設備

ヘリカルCT、マルチスライスCT、MRI、RI、PET、気管支鏡(年間約300例)、ヤグレーザー、リニアック(リニアックナイフ)、緩和ケア病棟(ホスピス)。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

呼吸器外科

分野

呼吸器外科

特色

肺癌を中心に、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍、気胸など幅広く呼吸器疾患を診療している。呼吸器内科、放射線科、病理部とも密接な連携を保ち、迅速な診断に配慮し、気管支鏡等による細胞診の結果は翌日には出る体制となっている。病診連携事業として開業医の先生も参加した胸部X線写真読影会を毎月開催し、地域全体の肺癌診断レベルの向上に努めている。当科は院内禁煙支援推進プロジェクトチームの中核であり、禁煙教室・外来(予約制)において禁煙を希望する患者さんを支援している。さらに院内外で若手医師や学生への教育、一般市民への禁煙や肺癌検診の普及啓発にも力を入れている。また、当院には全国的にもまれな肺癌患者会「マスカットクラブ」があり、患者さんが主体となって運営されている。

症例数

最近4年間の全手術数は117例、135例、123例、141例となっている

★原発性肺癌に対する手術は各々61例、64例、59例、72例で、全手術例の約半数にあたる。早期発見を重視している関係で、I期例が256例中203例、79.3%を占めている。IA~IIB期例、さらにIIIA期例の一部までを対象にリンパ節郭清を伴う根治切除を行い、必要に応じて抗がん剤治療や放射線治療も行っている

★からだに優しい外科治療を目指しており、気胸、転移性肺腫瘍、確定診断を主目的とした肺部分切除については大部分が胸腔鏡手術である。肺癌についても小型でリンパ節転移のないIA期例に対して、完全胸腔鏡下の肺葉切除を積極的に行っている

★1998年~2002年の肺癌切除263例の1年生存率は86.7%、3年生存率は68.5%、5年生存率は58.5%である。特にIA期の5年生存率は87.3%と良好である

★腫瘍による中枢気道狭窄例に対しては、救急救命処置として気管支レーザー治療、気管支ステント留置を実施している

★標準的とされている治療を安全・確実に行うことを旨とし、時間をかけてきちんと説明し同意を得るようにしている。平均的な肺癌手術患者の入院期間は10日程度、手術後の在院日数は7日程度(80%以上は9日以内に退院)である

★保険を使って治療が受けられる当院の禁煙教室・外来においては3ヶ月目の禁煙成功率は65%と高く、うち77%は1年後も禁煙を継続できている。

医療設備

マルチスライスCT、PET、MRI、RI、気管支鏡(年間約300例)、レーザー、胸腔鏡手術機器、放射線治療装置、ホスピス。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

循環器科

分野

循環器科

特色

1993年に現在地に新築移転し、心臓カテーテル室が新設された。以後順調にスタッフも増え現在5名となった。当院は米国心臓病学会公認のACLS,BLSプロバイタ゛の教育認定施設となっており、循環器内科医はインストラクターとしてACLSプロバイダの養成にあたっている。2007年より64列MDCTによる冠動脈CT検査が導入された。それまでは、入院の上での心臓カテーテル検査に頼っていた虚血性心疾患の診断が、外来でもある程度可能になり、検査を受ける側にとっては朗報である。また、伝統的に不整脈治療に強い金沢大学第一内科の流れを汲み、近年心房細動のカテーテルアブレーション治療にも力を入れている。また、済生会病院の全国的なネットワークがあり、後期研修医の指導にそのネットワークを活かすシステムが構築されている。

症例数

生理検査部門では心エコー件数年間3,700、トレッドミル検査1,300、ホルター1,400となっている。冠動脈CT検査は、08年550件施行され年ごとに急激に増えている。心臓カテーテル検査は年間約600例が行われているが、06年に新しいフラットパネル型の血管造影装置が導入され、検査時間の短縮に貢献している。冠動脈形成術は年間100~150例が行われ、多くの症例でステントを使用している。また、カテーテルによる心筋焼灼術は年間約50例行われている。

医療設備

心エコー、トレッドミル、ホルター心電図、心臓核医学検査、MRI、64列MDCT、心血管造影装置、大動脈内バルーンパンピング、経皮的人口心肺装置。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

腎臓内科

分野

腎臓内科

特色

腎不全や糸球体疾患・ネフローゼ症候群といった腎臓病、高血圧性疾患および膠原病について、質が高く、かつ患者さん中心の医療を行っている。ただし専門領域のみの診療に陥ることなく、循環器科、消化器科、泌尿器科、眼科、整形外科などとも日常的に連絡を取り合い、総合的医療を目指している。また、地域内の総合病院として地元医師会との病診連携も重視している。慢性腎不全については、病期に応じた治療を考慮し、透析導入前の保存期慢性腎不全に対しては、薬物療法および腎不全教室における指導・管理を実施し、透析導入後は快適な透析生活を送れるよう適切な透析療法を行っている。

症例数

当院のベッド数は470床、そのうち腎臓内科を含む内科の入院患者数は約150~160人である。腎臓病の的確な診断のための腎生検は年間20~30例に施行している。保存期慢性腎不全の患者さんのための腎不全教室は2カ月に1クール(土曜日ごと2回)開催しており、透析導入をなるべく遅らせるよう食事や日常生活面での細かな指導を個別に行っている。透析を行う血液浄化療法センターは透析ベッド52台で、約150人の透析患者さんが血液透析あるいは濾過透析を続けている。CAPD(持続携行式腹膜透析)は20人。血液透析、CAPDあわせて年間の新規導入は約30人。さらに各種急性腎不全の透析治療や、敗血症・腸管手術後のエンドトキシン吸着療法、劇症肝炎などに対する血漿交換療法、薬物中毒に対する血液吸着療法、免疫吸着療法、LDLアフェレーシスも施行している。特に重症の腎不全に対しては、ICUにて集中管理のもと持続血液濾過透析を行っている。

医療設備

各種血液浄化療法装置(血液透析装置、血液濾過透析装置、持続的血液濾過装置、血漿交換装置)、CAPD、自動腹膜透析装置、CT、MRI、RI装置、ICU。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

泌尿器科

分野

泌尿器科

特色

泌尿器科悪性腫瘍の治療に力を入れており、当院の2009年度重点目標の一つでもある「体に優しいがん治療」に沿って、患者さんのストレスや痛みが少ない個々の症例にあったテーラーメイド治療を行っている。腎癌や副腎腫瘍に対する鏡視下手術を学会認定医の山本部長が行っており、腎癌鏡視下手術が約70%と鏡視下手術が増加した。また、前立腺癌に対してはIMRT放射線治療装置(トモセラピー)が導入された。前立腺癌は年間60-80例発見されるが、手術を希望されるのは20%強であり、2009年8月から保険治療ができるIMRTに期待している。悪性疾患だけでなく、尿路結石に対しては1989年県下で最も早く体外衝撃波結石破砕装置(ESWL)が導入され、現在は第3世代装置で外来治療を主体に行っている。膀胱癌はできるだけ内視鏡手術でと考え経尿道的手術が多い。膀胱全摘除術の尿路変更術としては75歳以下の方で希望があれば自排尿型回腸新膀胱を1994年から造設している。一方、尿路変更術を受けられた患者さんの会を結成し、親睦会・勉強会を行っている。尿失禁に対するコンチネンス体操教室は1997年から毎週水曜日に行っている。尿路性器脱に対するメッシュ手術も開始した。

症例数

年間入院患者数は500~600人、年間手術件数は300~350件

★尿路結石の治療はESWLを180~200人(外来治療が約80%)に施行。ESWL単独で治療困難な症例には、経尿道的や経皮的内視鏡手術を施行

★前立腺肥大症に対しては内服薬による治療が多く、経尿道的前立腺切除術は年間約60例

★前立腺癌の治療は抗男性ホルモン療法を希望される人が多く、前立腺全摘除術は年間10~20例

★膀胱癌に対する治療は、経尿道的膀胱腫瘍切除術を年間60~80例に行っており、膀胱全摘除術は6~10例

★腎癌は年間約20例の症例があり、鏡視下手術が約70%、部分切除術が約20%。

医療設備

IMRT放射線治療装置、ESWL、レーザー砕石器、PET、CT、MRIなど。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

小児医療

分野

小児医療

特色

福井県嶺北地域の基幹病院の小児科として、地域に密着した小児科診療を行っている。子育て支援を視野に入れて、乳幼児健診、予防接種などの小児保健サービスも含めた小児のプライマリケアの充実に力を入れている。また、二次、三次の救急にも対応し、小児の急性疾患に対する第一線の小児科診療を中心に行っている。

症例数

1日当たりの外来患者数は40~60名程度で、年間小児科入院患者数は新生児入院も含め約600名である。医師会開放型病床(いわゆるオープンベッド)が設置され、かかりつけ医とともに入院患者の診療を行う病診連携入院もできるので、地域の基幹小児科として紹介患者も多い。入院となる疾患は、気管支炎や肺炎などの呼吸器疾患、感染性胃腸炎、脱水症、熱性痙攣などのような急性疾患がほとんどである。川崎病は年間15名前後の入院がある。低身長、肥満、糖尿病などの内分泌・代謝疾患の検査も行っている。ネフローゼ症候群、IgA腎症のような慢性糸球体腎炎、急性糸球体腎炎、尿路感染症、膀胱尿管逆流などの腎尿路系奇形は、腎生検などの診断的検査も含め対応できる。B型肝炎の母子感染防止も含め肝疾患は内科と協同して診療している

★新生児・未熟児診療は院内出生児を中心に呼吸管理も含め治療管理を行っている

★心臓外来は第1と3週の水曜午後、乳幼児健診は火・金曜の午後、予防接種は月~金に予約で実施している

★入院が必要な二次救急には24時間体制で対応している。毎週火曜は小児科救急二次輪番で当科が担当している。

医療設備

MRI、CT、RI、PET、超音波検査,脳波検査、リニアック、トモセラピー。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

眼科

分野

眼科

特色

当院の理念である「患者さんの立場で考える」を実現し、地域医療の中核の役割を果たすことに努めている。眼科領域のほぼ全ての疾患を取り扱っているが、十分な説明を行うこと、確かな医学的根拠に基づいた安全かつ正確な診断・治療を行うことを心掛けている。

症例数

年間外来患者数25,000人、年間手術件数900件。白内障手術(年間550件)は、点眼麻酔による小切開超音波手術+眼内レンズ挿入術がほぼ100%で、早期の視力回復・社会復帰が可能である。希望に応じ日帰り手術も行う。網膜硝子体手術(年間100件)は難治の糖尿病網膜症、網膜はく離、黄斑疾患などに対応。緑内障手術は原因および進行度に応じて観血的手術(年間30件)もしくは最新の選択的レーザー線維柱帯形成術(年間50件)を施行している。レーザー屈折矯正手術(年間50件)は主にレーシックを行っている。斜視手術(年間50例)は斜筋、上下直筋手術を含めてすべての斜視に対応している。その他の手術としては角膜移植術、眼瞼手術などを行う。涙嚢鼻腔吻合術は、耳鼻咽喉科と共同で手術を行う。糖尿病網膜症や網膜静脈閉塞症に対する網膜光凝固術を年間120件、蛍光眼底造影検査を年間150件、眼瞼痙攣・顔面痙攣に対するボツリヌス毒素療法を年間20件施行。また、福井県アイバンク事務局が当院に設置されており、本県でのアイバンク業務の中心的役割を担っている。

医療設備

超音波白内障手術装置、硝子体手術装置、エキシマレーザー、マルチカラーレーザー、ヤグレーザー、半波長ヤグレーザー、光干渉断層計(OCT)、角膜内皮撮影装置、角膜形状解析装置、自動視野計、超音波診断装置など。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

皮膚科

分野

皮膚科

特色

福井市の中核病院として皮膚疾患全体にわたり診療している。病診連携の開放病棟があり、地域医療にも力を入れている。オーダリングシステムとなっており、待ち時間の短縮を図っている。インフォームド・コンセントを大切にし可能な限り互いに納得のいく治療を心掛けている。

症例数

年間の外来患者数は延べ約20,000人。新患は約3,200人。手術は年間約300例

★湿疹・皮膚炎群は、個人に合った治療、生活指導を行うとともに、必要に応じてパッチテストなどでアレルギー検査も行う

★アトピー性皮膚炎は、重症例では入院治療、教育的指導を行う。外来では適切な治療、生活指導を行い、特に外用薬などの副作用の説明を行い不安を取り除くよう努めている。アレルギー検査を行い個人に合った指導を行っている

★じんま疹は、軽症例では抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤の内服療法を中心に治療している。重症例では内科的精査やアレルギー検査を行い、原因の検索も行う

★感染症については、帯状疱疹などウイルス性疾患、蜂窩織炎など細菌感染を含め各疾患に対応している。必要に応じて入院し、他科との連携も行う

★乾癬は、外用療法、ナローバンドUVB療法、シクロスポリン、レチノイドなど症例に応じて選択している

★掌蹠膿疱症は耳鼻科と連携し、扁桃摘出術も行う

★自己免疫性水疱症は、入院治療、ステロイド内服によるコントロールを行う

★腋臭症は、希望の方は入院にて手術する。陥入爪は外来手術を行う

★良性腫瘍は、主に外来で手術をしている。悪性腫瘍は入院にて全身検査、手術療法、集学的治療を行う

★白癬症は、難治例では積極的に内服治療を行う

★ウイルス性疣贅は、冷凍凝固術の他、免疫療法も行う。

医療設備

外来手術室、紫外線照射装置(デルマレイ)、ナローバンドUVB、高周波電気メス(サージトロン)、Qスイッチルビーレザー、炭酸ガスレーザー。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

糖尿病内分泌内科

分野

糖尿病内分泌内科

特色

糖尿病、甲状腺疾患、脂質異常症を中心とする内分泌代謝領域の疾患を対象に、専門的な診療を行っている。特に糖尿病診療は糖尿病教室と院内或いは連携クリ二カルパスを駆使した質の高い教育入院プログラムを実施し、県内屈指の患者会活動と併せて患者教育の充実を図っている。

症例数

専門外来通院患者数は現在約2,000人。専門医の定期的外来、入院診察や検査により、合併症の発症および進展阻止と早期治療に力を注ぐ。また、栄養士および専門看護師が栄養指導や日常生活指導を連日施行している。なお、外来患者の糖尿病教室への参加は自由

★1~2週間の教育入院コースはクリニカルパス方式を採用し、効率的で質の高い運営がなされている。専門管理栄養士による栄養指導(個別指導、会食会を含む)、リハビリセンターを利用した運動療法士による運動指導、ベッドサイドでの薬剤師による服薬指導と担当看護師によるコンサルテーションに加え、定期的な専門医による診察と指導が受けられる。糖尿病教室は週当たり4日、計5講座で2週間(計10講座)が1クール。内容は「糖尿病とは」「合併症と治療の基本」から「フットケア(足の手入れ)」まで、糖尿病に関するほぼ全領域を網羅する。テキストとして当教室オリジナルの「わたしの糖尿病テキスト(定価800円)」を使用している。また患者会「済糖会」(会員68人)を擁し、定期的な総会、講演会、食事会、ハイキング会を開催し、患者同士の親睦と情報交換および教育の強化を図っている

★甲状腺診療に関しては、バセドウ病や橋本病を中心に、迅速な診断と的確な治療に力を注ぐ。また甲状腺の腫瘍性疾患に対して、針吸引細胞診、エタノール注入療法等の診断および治療を実施。当院における年間のバセドウ病手術症例約10例、全甲状腺癌手術数は約50例に及ぶ。

医療設備

PET、MRI、CT(心臓CTを含む)、シンチグラム等。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

乳腺・内分泌外科

分野

乳腺・内分泌外科

特色

環境の整った女性専用スペース(女性診療センター)で乳腺専門診療を行う。婦人科、女性泌尿器科、女性肛門科、メンタルヘルスケアなども同じクローズドスペース内で診療を行い、女性の、女性のための医療を展開している。乳癌診療に関しては、早期診断、手術、化学療法から、再発治療、緩和医療に至るまで、一貫して専門医が責任をもって対応する。チーム医療には10年前から取り組み、乳癌担当薬剤師、乳がん看護認定看護師、がん化学療法認定看護師、緩和ケア認定看護師、臨床心理士などによるチーム医療回診とブレストカンファレンスを実施し、患者さんの身体問題のみならず、社会的問題、メンタルケアにも十分配慮した診療を常に実行している。乳癌学会認定施設。

症例数

2008年の初発乳癌診療症例は、129例。根治手術症例114例(乳房温存80例69.7%、見張りリンパ節生検88例、全摘後乳房再建4例)、術前化学療法12例。乳房温存症例には前例MRIによる広がり診断を施行し、適切な切除範囲と美しい乳房の温存を心がけている

★全摘例には整容性に優れた乳房再建術も積極的に施行している(堀田医師担当)。術後粗5年生存率は、0期94.5%、I期94.2%、II期89.1%、III期61.8%、IV期22.2%

★診断部門では撮影資格を有する女性診療放射線技師が5名勤務し、マンモグラフィ撮影に加えて乳房超音波検査も担当し、女性特有の疾患特性に配慮している。2009年よりマンモグラフィをデジタル化し、ステレオガイド下腹臥位マンモトーム、エコーガイド下マンモトームを駆使し、傷をつけない超早期診断を目指している

★抗がん剤治療に伴う身体的精神的ダメージや退院後のメンタルケアに関しては、県下唯一の乳がん看護認定看護師が中心となり、臨床心理士と協力してこれにあたり、多方面からのケアを提供している

★県内の乳癌啓蒙活動(ピンクリボン運動)にも積極的に取り組んでいる。

医療設備

デジタルマンモグラフィ、乳房専用超音波装置、マンモトーム、乳房MRI、CT、乳管内視鏡、リニアック(放射線照射装置)、トモセラピー(強度変調放射線照射装置)。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

放射線科

分野

放射線科

特色

画像診断センター、放射線治療センター、PETセンターの3部門からなり、それぞれの専門医が診断・治療を担当し、一部の特殊検査を除くほぼすべてのX線写真の読影と報告書作成、腹部・頭頸部・体表の超音波検査、CT、MR、RI、PETなどのすべての特殊検査の読影と報告書作成、躯幹・四肢の血管造影、頭蓋内と心臓を除く血管系・非血管系Interventional radiology(IVR)、放射線治療を行っている。緊急検査に対してはオンコール体制で24時間対応している。画像診断センター、PETセンターは地域医療施設からの検査・診断依頼を直接受け入れており、画像診断センターと福井県内の8医療施設の間では福井県情報ハイウェイ(高速光ファイバー網)を介した遠隔画像診断を行っている。また体に優しい癌治療を目指し、最新の装置を用いたIVRや放射線治療などの低侵襲治療にも積極的に取り組んでいる。

症例数

2008年の年間読影件数は、消化管造影・尿路造影を含む単純撮影54,149件、超音波20,051件、CT 24,098件、MRI 10,929件、血管造影465件、PET 2,420件、RI 1,162件、遠隔画像診断654件である

★血管系IVRでは、肝癌に対する肝動脈塞栓術(TAE)309件、透析シャントに対する経皮的血管形成術(PTA)37件、動脈・静脈狭窄に対するPTA やステント留置術10件、脾機能亢進症に対する部分的脾動脈塞栓術(PSE)13件、悪性肝腫瘍に対する動注リザーバー留置術6件、頭頸部悪性腫瘍に対する選択的動注療法8件、転移性骨腫瘍に対する動脈塞栓術7件、喀血に対する気管支動脈塞栓術(BAE)5件、内臓動脈瘤に対するコイル塞栓術5件、胃静脈瘤に対するバルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(BRTO)4例などであり、その他、出血に対する緊急止血術なども行っている

★非血管系IVRでは、閉塞性黄疸に対する経皮的胆道ドレナージ(PTCD)30件、悪性胆道狭窄に対する経皮的ステント留置術19件、膿瘍に対する経皮的ドレナージ19件、気管・消化管狭窄に対する金属ステント留置術10件などであり、その他画像誘導下での生検も行っている

★放射線治療は200件で、そのうち22件は脳腫瘍に対する定位的放射線治療である。また2009年3月には最新治療装置であるトモセラピーを設置し、2009年8月からは前立腺癌などに対して強度変調放射線治療(IMRT)を開始する。

医療設備

デジタル一般撮影装置7台、超音波診断装置9台、X線テレビ5台、デジタルマンモグラフィ2台、マルチスライスCT 5台(64列、16列2台、4列2台)、1.5T MRI 4台、SPECT 2台、PET 2台(2009年秋にはPET-CT設置予定)、サイクロトロン、DSA装置3台(うちフラットパネル搭載装置2台)、リニアック、トモセラピー、骨塩定量装置2台など。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

緩和ケア

分野

緩和ケア

特色

総合病院に併設された院内独立型病棟(20床)。全室個室で庭があり、部屋は広く(23~35㎡)、キッチン、トイレ、家族のためのソファベッドなどを完備し、家にいる雰囲気で家族と生活できる場所である。専任医と主治医が共同で患者を受け持ち、精神面と身体面の両面から患者を支援する体制である。患者の人間性を尊重し、大切な時間をよりよく生きてもらうための場とし、治療・ケアについては全て患者・家族と十分相談のうえ行われ、したがって癌告知を原則としている。個室20室(10室は6,000/日の有料、10室は個室料負担なし)。

症例数

1998年10月に開設され、開設後10年間で約1,500人が入院。最近は年間に約160人の入院で、平均入院期間は約40日、病床稼働率は91%であった。原疾患は血液腫瘍を含む全ての癌種に及ぶ

★苦痛の緩和に重点を置き、痛みについてはWHOの指針に沿い、オピオイドによる薬物治療を主体とするが、総合病院の特色を生かし、麻酔科によるペインクリニック、骨転移に対する放射線(リニアック)療法など積極的に組み合わせ、癌性疼痛の90%が十分に緩和されている。他の身体症状についても、全科の医師と連携し治療される。精神的ケアについては、専任医師、臨床心理士による個別的精神療法の他、楽しみ、生きがい、他患者との触れ合いの場として音楽療法が取り入れられ、マッサージ、アロマテラピーなども行われている。さらにコンサート、お花見、クリスマス会などの行事が催されている

★地域の医療機関と連携しての在宅ケアのシステムもある。

医療設備

アトリウム、デイルーム、作業療法室、家族室(和室)、浴室など。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

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