専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

金沢医科大学病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

消化器・一般内科

分野

消化器・一般内科

特色

当院は1972年7月の開院当初より、専門別診療科体系を確立し現在に至っている。その際、初代の高田教授らは1患者終生1カルテ制を導入し、診療の効率を図ってきた。これが現在、全国に先駆けて電子カルテを導入した当大学病院の基盤になっている。高田教授・高瀬教授の時代はアルコール性肝障害の病態、病因の解明の研究を臨床面に応用し、本邦のアルコール性肝障害の臨床診断基準試案の提示も行った。2008年6月には有沢教授が主任教授として着任し、胃や大腸の悪性腫瘍の診断能の向上や内視鏡的治療・化学療法の充実とともに、機能性胃腸症や炎症性腸疾患に対する診療にも力を入れている。また2009年4月からは堤教授が特認教授として着任し、従来からの肝臓病診療の充実も図っている。

症例数

2008年における当科の外来患者数は1カ月平均約1,500人である。入院患者数(定床32)は年間延べ440人で病床利用率は100%超、平均在院日数24日を維持している。その内訳は、肝疾患30%、消化器疾患30%、胆嚢、膵臓疾患20%、その他が20%となっている

肝臓疾患=特にB型・C型慢性肝炎が多く、そのインターフェロン療法、非代償性肝硬変(特に難治性腹水例)の臨床薬理学的観点からの治療、肝細胞癌の超音波、血管造影を用いての早期診断、治療に取り組んでいる。また自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、非肝炎ウイルス性肝炎の診断・治療も積極的に取り組んでいる。肝細胞癌に対しては腹部超音波、CT、MRIなどで診断後、その存在位置、大きさ、個数、肝予備能を考慮し、外科的治療か内科的治療かを選択する。内科的治療として、動脈塞栓療法(TAE)、動注療法、ラジオ波焼灼療法、リザーバーによる化学療法を組み合わせた集学的療法を行い、良好な5年生存率を得ている。アルコール性肝障害(脂肪肝、肝線維症、アルコール性肝炎、肝硬変など)に加えて、アルコール性の急性および慢性膵障害を有する患者に対しては、単に臓器の治療にとどまらず、背後にあるアルコール依存症の治療も重要で、アルコール専門医、関連病院との連携を図りながら総合的に治療を行っている

胆嚢・膵臓疾患=総胆管結石の場合、10mm以内であれば、内視鏡的乳頭バルーン拡張術を用いた総胆管結石除去術を行い、10mm以上の場合は乳頭を電気的にメスで切開する内視鏡的乳頭切開術を行っている。術後出血など5%前後の合併症を認めるが死亡例はない。結石除去に際しては、機械的結石破砕、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)などを併用することもある。胆石を伴う総胆管結石は外科にlaparoscopic surgeryを依頼している。胆膵疾患の悪性腫瘍では超音波内視鏡、ERCP、MRCPなどの検査を駆使し早期発見と根治手術を目指している。手術適応のない進行膵・胆道癌による閉塞性黄疸では、PTCDによる減黄ばかりでなく、QOLの改善を考慮し、状況に応じてステント留置による内瘻化も行っている

消化管疾患=年間の上部消化管内視鏡検査は約4,000件、下部消化管は1,200件で、内視鏡的腫瘍切除は年間100例を超える。特に近年の内視鏡の進歩に伴い拡大、特殊光などを併用することにより腫瘍の深達度と確実な切除範囲の確定が可能になってきた。それら内視鏡的診断能の向上に力を入れるとともに、腫瘍切除においても様々な工夫を行っている。上部消化管出血(出血性胃・十二指腸潰瘍、食道静脈瘤破裂など)の内視鏡的止血治療に関しても、24時間随時対応している。また、近年増加している炎症性腸疾患の対応にも力を入れ、新しい免疫調節療法などもいち早く導入している。さらに、進行消化管悪性腫瘍に関しても、正確な治療前stagingを行い、消化器外科・化学療法科と連携し、エビデンスに基づいた集学的治療を行っている。

医療設備

PET-CT、MRI(3.0T)、ヘリカルCT(64列)、IVR-CT、腹部超音波、カラードプラ超音波、電子内視鏡、特殊光内視鏡、カプセル内視鏡、ダブルバルーン内視鏡、超音波内視鏡、内視鏡用半導体レーザー、ESWLなど。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

消化器・一般外科

分野

消化器・一般外科

特色

胃・大腸・肝・胆道・膵癌など消化器悪性腫瘍に対する外科的治療を中心に、正確な癌進展度の術前診断のもと癌病期に応じた根治手術の確立に努めている。また、患者のQOLを考慮した治療に心掛け、専門的な診療を行っている。病院の地域特性から、腹部外傷などの救急疾患を扱う機会も多い。その他、乳癌、甲状腺癌に対しても積極的に取り組んでおり、直腸肛門疾患、ヘルニアなど外科一般に対する診療も広く行っている。

症例数

年間の全手術数は約750例、うち悪性腫瘍は約300例

★食道癌の手術例は年間約10例。進行癌に対しては3領域郭清を取り入れるだけでなく、手術治療に放射線・化学療法を加えた集学的治療で治療成績の向上を目指している

胃癌は年間約100例。早期癌では症例に応じ内視鏡的粘膜切除術(ESD)および腹腔鏡下胃切除術を積極的に取り入れている。さらに胃部分切除術、迷走神経温存縮小手術あるいは噴門側胃切除術などを選択し機能保持に努めている。一方、進行例では隣接臓器合併切除術あるいは拡大リンパ節郭清などの拡大手術を積極的に行っている。また、胃全摘例では術後の消化管機能を重視し、貯留能の増大のため人工胃として空腸パウチを作成したり、摂取した食事が生理的なルートを通過するように再建法を行っている。術前診断M1あるいはスキルス胃癌などでは、術前化学療法を行い、奏効例に対しては積極的なサルベージ手術を行っている。進行再発胃癌に対しては抗癌剤を中心とする集学的治療を行っている。胃癌の5年生存率=Ia期:99%、Ib期:92%、II期:71%、IIIa期:63%、IIIb期:35%、IVa期:30%、IVb期:10%

大腸癌は年間約100例(結腸癌60例、直腸癌40例)。早期癌では症例に応じ内視鏡的粘膜切除術(ESD)および腹腔鏡補助下大腸切除術を積極的に取り入れている。下部直腸癌では、極力肛門機能温存に努め、早期癌に対しては経肛門的内視鏡下手術(TEM)、肛門括約筋温存手術も積極的に取り入れている。進行例では、排尿機能および生殖機能の保持に配慮した自律神経温存手術とともに、症例に応じ術前放射線化学療法を行った後、根治手術を行っている。結腸癌の5年生存率=I期:98%、II期:95%、IIIa期:83%、IIIb期:58%、IV期:17%。直腸癌の5年生存率=I期:97%、II期:92%、IIIa期:80%、IIIb期:50%、IV期:7%

★十二指腸癌・乳頭部癌、胆嚢癌・胆道癌および膵癌は年間約40例。胆嚢・胆道癌では、術前に経皮経肝または経乳頭的ルートからの組織学的診断を積極的に行っている。治療では、広範な郭清術を原則に、必要に応じて肝切除術あるいは膵頭十二指腸切除術を選択しており、非切除症例では、患者のQOLを考慮し可能な限りステントを用いた減黄療法に努め、これに内・外照射による放射線治療や化学療法を併用するなど、病態に応じた治療法の選択を行っている。膵癌の治癒手術後の1年生存率68%、5年生存率12%

★肝癌切除例のうち、原発性肝癌は年間約10例、転移性肝癌は年間約5例。大腸癌肝転移は薬物治療を行い奏効例では積極的に切除し、その5年生存率は約50%。一方、非切除症例には、肝動脈塞栓療法(TAE)や肝動注化学療法、マイクロウエーブ(MW)あるいはラジオ波を用いた焼灼療法(RFA)などを施行している

★胆石症は年間約120例で、上腹部手術既往のない症例には、高度な胆嚢炎を除き積極的に腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行している。手術後の遺残結石を予防する目的で、術前のDIC-3DCTあるいはMRCPに加え、術中の胆道造影を全例に行っている。現時点では開腹移行した症例の頻度は約4%である

★脾腫だけでなく外傷性脾破裂に対しても最近は腹腔鏡下脾摘出術を行っている

★直腸脱は年間約5例で、開腹手術を避けた経肛門的直腸切除術+肛門挙筋縫縮術(アルテマイヤー手術)を行っている

乳癌は年間約40例。積極的に乳房温存手術+放射線治療および乳房再建術を行っている。乳癌の5年生存率=I期:96%、II期:74%、III期:57%、IV期:10%

★救急疾患では、急性虫垂炎は年間約60例、腹部外傷は年間約10例。大腸穿孔など腹部の重症感染症に対しては、手術後に血液浄化療法(エンドトキシン吸着療法)を積極的に行っている。

医療設備

CT、MDCT、PET、CT-アンギオ、MRI、EUS、TEM、RFA、MW、レーザー、マンモグラフィ、カラードプラなど。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

呼吸器外科

分野

呼吸器外科

特色

肺癌、気管気管支腫瘍、縦隔腫瘍、胸膜中皮腫、気胸、血胸、胸部外傷、膿胸、漏斗胸、肺気腫、手掌多汗症等を対象とする呼吸器専門外科である。肺癌の治療では、定型的な手術以外に低侵襲手術である胸腔鏡下手術を北陸地方で最初に開始し、その普及に努めてきた。進行肺癌に対しては気管気管支形成術、大血管合併切除術等を積極的に取り入れ、肺癌の根治手術を目指している。患者様の苦痛がほとんどない気管支鏡検査方法を確立させて、ナビゲーションシステムを用いて胸部異常陰影を効果的に診断している。気道狭窄例に対しては、レーザー・高周波・気道拡張術およびステント挿入術を行い改善させている。さらに、キャンサーボード、集学的がん治療センター、がんプロフェッショナル養成プログラムを充実させ、北陸からの肺癌撲滅の先頭にたち、早期発見・早期治療を心がけている。安心できる入院生活を目指し、また退院時には笑顔で自宅に帰宅してもらえるような診療を行っている。治療方法に対しては、関連する診療科と密に連携を取り、様々なアプローチを行っている。また、近年増加傾向にある中高校生を悩ませる自然気胸と、致死率が高い高齢者肺気腫に合併する気胸に対して、その予防と治療に積極的に取り組んでいる。日本呼吸器外科学会の認定施設として呼吸器外科専門医の育成と、学生教育、卒後研修、基礎及び臨床研究を介して医学医療の発展に寄与している。

症例数

年間手術数は約100例

★肺癌50例、その他気胸20例、縦隔胸壁腫瘍10例など、胸腔鏡手術60例

★肺癌戦略:肺癌早期発見システムの確立、胸腔鏡下手術等による早期手術、化学療法と放射線療法を併用した集学的治療、先端医療の導入

★Virtual気管支鏡検査、レーザー治療とインターベンション治療、CTガイド下肺生検、気管支動脈注入療法,定位肺照射なども駆使し、正確な診断のもと積極的治療

★研究:肺癌及び縦隔腫瘍の発生、診断、治療に関する研究、遺伝子治療に関する研究、気管支鏡及び胸腔鏡関連機器の開発、気道上皮細胞の研究、虚血再潅流の研究など

★インフォームドコンセントを基本とした患者中心の医療を目指す

★学生教育・呼吸器外科研修システムが充実。短期及び長期研修受入れ可能

★キャンサーボード、集学的治療システム、がんプロフェッショナル養成プログラム充実

★完全電子カルテ化により呼吸器外科医療情報化が進行

★国内・国際学会活動が盛ん。国内外講師による学内講演多数。医学雑誌.専門図書、図書館、文献検索オンラインシステムの充実。

医療設備

胸腔鏡、電子内視鏡、ヤグレーザー、Virtual Bronchoscopy など。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

心臓血管外科

分野

心臓血管外科

特色

新生児・乳児期の開心術から超高齢者の弁膜症、虚血性心疾患、大動脈疾患まですべての心臓外科手術治療を行っている。血管外科では、大動脈瘤に対しては、胸部から腹部まで積極的にステントグラフト治療による血管内治療を行っている。閉塞性動脈硬化症では従来のバイパス手術等も行っているが、基本的に低侵襲性治療・運動療法を積極的に行っている。

症例数

年間の全手術件数は約350例

★先天性心疾患は部門教授の交代に伴い、2008年4月より開始して新生児・乳児症例を中心に週1例のペースで行っている。<心臓外科>虚血性心疾患に関しては、単独冠動脈バイパス術では人工心肺を使用しないバイパス術を標準術式としているが、虚血性僧帽弁閉鎖不全、虚血性心筋症に関しては冠動脈バイパス術だけでなく人工心肺を用いて積極的に修復を行い、緊急手術を含め死亡0

★弁膜症では、僧帽弁閉鎖不全に対してはほぼ100%弁形成術で修復している(例外:急性心筋梗塞後乳頭筋断裂、感染性心内膜炎による広範な弁破壊例)。高齢者の大動脈弁狭窄に関しては積極的に弁輪拡大、生体弁置換を行い薬物治療が不要なるよう治療している

★遠位弓部大動脈瘤に関しては第一にステントグラフト治療を考えるが、適応困難であれば、上行・弓部(+下行)大動脈人工血管置換術を逆行性脳潅流法、選択的脳潅流法を適宜使い分けて行っている。当科の特徴として、弁膜症・大動脈疾患・虚血性心疾患の複合病変(30%)、透析症例 (20%)、再手術症例(20%)等の重症症例が多いことである。重症心不全に対する補助心臓装置(VAD)は北陸地区では当科しか行っていない。ICD,両心室ペーシング、左室形成術等を組み合わせた心不全の集学的治療を行っている。<血管外科>

★胸部大動脈瘤:自作のステントグラフト(血管内治療)での治療を行っている。腹部大動脈瘤:2社の市販ステントグラフト実施認定施設であり、2人の実施認定資格者が治療に当たっている

★閉塞性動脈硬化症などの閉塞性疾患にはバルーン拡張術やステント留置といった血管内治療と従来のバイパス手術をTASC(Trans-Atlantic Inter-Society Consensus)IIという、下肢閉塞性動脈硬化症の診断・治療指針にのっとり、選択している。また、心臓・大血管リハビリテーション専用の施設を持ち、運動療法も取り入れており、患者さんのQOL向上に努めている

★下肢静脈瘤には根治手術以外に薬物を静脈内へ注入して治す硬化療法を行い、低侵襲化に努力している。また、血管疾患ではないが、手掌多汗症に対する薬物療法や、胸腔鏡を用いた胸部交感神経節焼灼手術も行っている。

医療設備

体外式補助心臓装置(VAD)、PCPS、MRI、MD-CT、心臓鏡音波診断装置。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

腎臓内科

分野

腎臓内科

特色

腎炎の発症から進展予防、慢性腎不全の置換療法・根治的療法まで、つまり検尿から腎移植まで腎臓病のすべてを扱う全国で唯一の腎臓内科である。診断には腎生検やCTスキャンなど、画像診断を駆使して迅速かつ正確な病態の把握に努めている。また治療にあたっては、末期腎不全患者には治療法として、血液透析、CAPD、腎移植の三つの治療法があることを説明して患者さんに選んでもらっている。一方、透析に入る前の患者さんには保存期腎不全の管理に力を注ぎ、進行抑制に食事療法、薬物療法を積極的に行っている。また、当教室は「患者さんの中に問題点を見つけ、患者さんに還元できる研究を行う」を目標に研鑽を重ね、診療に役立つ成果をあげている。そのため、検尿異常、腎炎、ネフローゼ症候群、多発性嚢胞腎、膠原病、糖尿病性腎症など、あらゆる腎疾患を対象に腎疾患総合医療センターとしても充実しているほか、嚢胞性腎疾患とくに多発性嚢胞腎、多嚢胞化萎縮腎について当教室は造詣が深い。なお急性腎不全だけでなく、電解質・塩酸基平衝異常について他科からのコンサルテーションも受けている。

症例数

入院病床数は23床を有し、毎日新患外来日を設けている。再来外来日(月~土曜)には腎炎、ネフローゼ症候群、高血圧、膠原病、多発性嚢胞腎、慢性腎不全患者に加え、腎移植患者(285例中現在154例)も外来で管理治療している。延べ入院患者数13,629例、延べ年間外来患者数12,017例

★腎生検:開院以来2009年3月末現在1,804例と技術、経験ともに秀でており、この中には移植腎の生検も含まれている

★血液浄化療法:24床の透析センターでは、昼間および準夜を含めて週6日、血液透析を行っている。血液透析患者は現在47例で、これまでの導入患者は784例、社会復帰を目指したCAPDは現在5例で、これまでの導入患者は78例である。慢性腎不全の治療には、これらの他にも長期生存、合併症の少ない透析療法を目指し血液透析濾過(HDF)のほか、病態に応じて持続血液透析濾過、血漿交換、免疫吸着、エンドトキシン吸着、ビリルビン吸着など全ての血液浄化療法を施行している。また、腹水ECUM法も考案し施行している。急性腎不全に対しては24時間体制で対応し、薬物中毒にも必要に応じ血液浄化療法を行っている

★血液透析の実績は159,727回、血液透析濾過は10,796回、ECUMは571回、持続血液透析濾過は738回、種々の血漿交換は1,079回、種々の吸着療法は533回施行している

★腎移植患者数はこれまでに285例、年間移植施行10例前後である。そのうち生体腎移植は230例施行され、2年生着率は92.6%、5年生着率79.8%、一方、死体腎移植は55例施行され、生着率は生体腎移植とほぼ同じでいずれも良好である。腎移植後の妊娠出産例も14例16児を数えている。最長生存者は移植後34年を経過し、腎機能は正常で立派に社会復帰している

★急性・慢性腎不全の治療はもとより、急性腎不全・多臓器不全やSIRSに対する治療にも全力を注いでいる。腎移植は1975年より多数例を経験し、死体腎移植については24時間体制で対処でき、腎移植のHLA検査や交叉試験を行える北陸HLA検査センターを持っている。98年5月には石川県腎臓バンクも石川県臓器移植推進財団と名称が変更されたが、いずれも当内科学教室が直接・間接的にサポートしている。

医療設備

体外循環・血液浄化法に属するすべての治療法ができるように、透析センターには、血液透析濾過装置24台を揃えて血液透析、血液透析濾過を行い、CAPDには通常のものに加え自動腹膜潅流(APD)装置も整っている。その他、免疫吸着、血漿交換、ビリルビン吸着、二重膜血漿交換、ECUMなどの装置も完備している。CCUでは透析センターとは別に血液透析、持続血液透析濾過、持続血液濾過、エンドトキシン吸着ができる。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

整形外科

分野

整形外科

特色

松本教授の専門である変形性股関節症や大腿骨頭壊死症などの股関節疾患に対する手術症例数は全国有数の施設である。また藤田准教授が専門の腰椎・頚椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症など脊椎疾患に対する最小侵襲脊椎手術においても北陸地区での先駆的役割を果たしている。さらに末梢神経疾患、膝関節疾患、骨折、脱臼などの外傷性疾患に対しても専門的でなおかつ幅広い診療を行っている。

症例数

2008年における年間手術件数は約1,000件で、そのうち股関節疾患に対する手術は約300件、脊椎疾患が約200件である。骨折等の外傷性疾患に対する手術は約300件あり、膝関節疾患は約100件、また末梢神経疾患その他が約100件と、幅広い分野の疾患に対して治療を行っている

★股関節手術は主に変形性股関節症、大腿骨頭壊死症に対するものが中心であるが、その内訳は人工股関節置換術・再置換術が8割、骨盤骨切りや大腿骨骨切りなどの関節温存手術が2割である。変形性股関節症では前・初期においては関節温存手術を選択し、進行期から末期にかけては人工股関節置換術を選択することが多い。しかし、30~40歳代での進行期・末期症例では、安易に人工股関節置換術を行わず、可能な限り関節温存手術を選択している。前・初期の変形性股関節症に対する関節温存手術として寛骨臼回転骨切り術を選択することが多く、ほとんどの症例は術後10年以上の経過において日本整形外科学会股関節機能評価点数90点以上の好成績を維持している。進行期に対しても適応を選んで施行することで好成績が得られている。人工股関節置換術は主としてセメントレスで行っており、低侵襲手術を心がけている。感染率は0.15%と低く、また長期成績も比較的良好である。近年、他施設から人工股関節置換術後に緩みを生じた症例が紹介されることが多く、特に骨欠損を伴う困難な症例に対しては、同種骨を利用した再置換術にて対処している。再置換術後の成績も比較的良好な結果を得ている。大腿骨頭壊死症に対する治療としては、壊死範囲が狭く圧潰が進行していない症例では大腿骨内反骨切り術や骨頭回転骨切り術を行っているが、壊死範囲が広範で骨頭の温存が困難な症例では人工骨頭置換術を選択している

★脊椎手術は、体に優しく、術後の回復も早い最小侵襲脊椎手術に力点を置いている。腰椎椎間板ヘルニア対しては、16mmの皮切での顕微鏡視下ヘルニア摘出術を全国に先駆けて行い、良好な術後成績を報告している。また同皮切での内視鏡下ヘルニア摘出術も行っている。腰部脊柱管狭窄症に対しても、顕微鏡を用いた最小侵襲除圧術や、コンピューターナビゲーション機器併用の最小侵襲脊椎固定術を行っており、いずれも優れた成績を報告している。頚椎椎間板ヘルニアに対しては、頚椎の前方を切開する前方固定術が一般的となっているが、当科では適応を選んで、後方からの小皮切での顕微鏡視下ヘルニア摘出手術を行っている。この方法では術翌日から全く装具なしに歩行可能であり、早期社会復帰が可能となっている

★膝関節疾患に関しては、高齢者に多い変形性膝関節症に対する治療を主とし、病期の進んだ症例に対して人工膝関節置換術を行っている。近年ナビゲーションシステムを導入し、より正確な人工関節の設置が可能となり、深屈曲可能な症例が多く患者の満足度は高い。また靭帯損傷や半月板損傷等のスポーツ障害に対して関節鏡視下手術を行っており、より早期のスポーツ復帰を可能としている

★骨折等の外傷に対する手術においても可能なかぎり低侵襲で確実な手術を行い、早期のリハビリテーションおよび社会復帰が可能となるよう最善を尽くしている。

医療設備

MRI(3テスラ)、CT(64列マルチスライス)。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

形成外科

分野

形成外科

特色

北陸地区にある大学病院で唯一の形成外科医育・診療機関である。そのため、高度な外傷外科・再建外科手技を必要とする症例が多数集まり、日本でもトップクラスの手術症例数がある。診療範囲も多岐にわたり、ほとんどの形成外科領域の疾患において多数の治療実績を有している。

症例数

2008年における手術件数は1,055例。入院手術は600例、外来手術は455例

★新鮮重症熱傷の手術例は25例。金沢医科大学病院集中治療室において重症熱傷の全身・局所治療を行っている。小児熱傷の植皮術においては採皮部位の醜状を防止する目的から、毛髪に隠れる頭皮を優先採皮部位として用いている

★顔面骨骨折、顔面軟部損傷の手術例は99例。顔面骨骨折では鼻骨、頬骨、下顎骨の骨折が多い。治療は顔面に手術瘢痕を作らないことを原則とし、また、吸収性プレートによる骨固定を主に行い患者のQOLの向上に努めている

★口唇・口蓋裂の手術例は96例。耳鼻咽喉科医、言語聴覚士、矯正歯科医とのチーム医療により総合的な治療形態を確立させている

★手・足の外科領域の手術例は144例。先天異常では合指(趾)症、多指(趾)症、外傷では切断指が多数を占めている。切断指の再接着では直径0.5mmの血管を顕微鏡下で吻合可能であるため、乳幼児の末節切断も再接着可能である

★耳介、眼瞼やその他の先天異常の手術例は31例。耳介では小耳症例に対する耳介再建が多い。その他、頭蓋顔面骨の先天異常が多数を占めている。頭蓋骨の先天異常である頭蓋骨早期癒合症の再建においては脳神経外科医とのチーム医療が、顔面骨の先天異常である顔面非対称、顎変形症の再建においては矯正歯科医とのチーム医療が行われている。最近ではこれら頭蓋顔面骨格の再建に骨延長法を導入し、より手術侵襲の低い再建手技を確立させた

★母斑、血管腫、皮膚・軟部組織良性腫瘍の手術例は250例。外科的切除と再建が主に行われている。母斑などの皮膚色素病変に対するレーザー治療は行っていないが、レーザー専門医療機関と連携し治療の選択肢を広げている

★悪性腫瘍の治療・再建例は23例。皮膚悪性腫瘍の治療・再建例が多いが、脳神経外科医、耳鼻咽喉科医とチーム医療を行っている頭頸部、頭蓋底再建例も年々増加し、年間15例を超えている。これらの再建においては、顕微鏡下での微少血管吻合による遊離皮弁移植法を用いて、従来では再建困難であった部位の再建も可能にしている。また、乳癌切除後の乳房再建も増加傾向にある。末梢性顔面神経麻痺に対する再建手術、耳下腺・顎下腺腫瘍の摘出・再建手術等も行われている

★瘢痕、瘢痕拘縮、ケロイドの手術例は178例。醜状を呈する広範な瘢痕に対しては、主に組織拡張器を用いた再建が行われている(tissue expander法)。関節部の瘢痕拘縮に対しては全層植皮術が行われるが、前任の塚田名誉教授が開発した含皮下血管網全層植皮法を用いて、より機能的、整容的な成績を得ている。真性ケロイドに対しては外科的切除と電子線照射療法を併用した結果、90%以上に再発を見ていない

★褥瘡、難治性潰瘍例の手術例は23例。褥瘡治療例と下腿難治性潰瘍治療例である。なお、褥瘡手術では術後に手術部位の除圧を図ることが重要である。この目的から、空気流動ベッド2台とコンピューター制御空気圧ベッド1台を設置して術後の管理に用いている

★その他の手術例は110例。近年腱膜性眼瞼下垂例が増加している。腱膜性眼瞼下垂症は加齢とともに発症することが多く、高齢化社会高齢化社会の影響かもしれない

★美容外科治療も2006年より開始し、2008年は176例の手術例を数えている。

医療設備

MRI、CT、MDCT、PET、ドプラなどの画像解析装置は病院として設置されている。形成外科に設置している治療・診療用医療機器は、スキンアナライザー、光線治療器、炭酸ガスレーザーなどがある。皮膚病変用ダイレーザー、ヤグレーザーは設置していない。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

糖尿病内分泌内科

分野

糖尿病内分泌内科

特色

糖尿病、内分泌疾患(下垂体・甲状腺・副甲状腺・副腎・性腺)、高血圧症(特に内分泌性・腎血管性などの2次性高血圧)、脂質異常症、肥満症、痛風などの内分泌・代謝疾患の診断・治療・研究を行っている。日本糖尿病学会認定教育施設、日本内分泌学会内分泌代謝科認定教育施設。

症例数

病床数27床、年間入院患者数約350人、年間外来患者数延べ約13,300人、半数以上が糖尿病患者であり、次いで高血圧症(副腎偶発腫を含む)、甲状腺疾患、下垂体疾患が多い

糖尿病=外来で管理を行っている糖尿病患者約1,000例(うち1型糖尿病約50例)、治療内容別では食事・運動のみ約10%、経口糖尿病治療薬約50%、インスリン(経口薬併用を含む)約40%、平均HbA1c 6.9%。外来診療は糖尿病療養指導士資格を有する看護師・管理栄養士による生活・食事指導との密な連携の上で行われている。特に、慢性合併症の腎症については、微量アルブミン尿・顕性蛋白尿の改善・消失を目指し、より厳格な治療・指導をチーム医療として進めている(2009年4月現在、慢性合併症経過観察外来および足病変管理療養指導の開設準備中)。また、経口薬のみではコントロール不良の症例へのインスリン治療導入を、入院せずに外来のみで行うプログラムを採用したのは、北陸三県の医療機関で最も早いひとつであり、現在もインスリン導入の8割以上が外来で導入されている。入院では、血糖コントロール改善、急性合併症対応、慢性合併症評価・治療、等の通常の入院の他、土曜~翌週金曜までの1週間教育入院コースを行っている。外来・入院ともに参加可能な糖尿病教室・集団食事指導は各々月2回実施

高血圧症・副腎偶発腫=新たに診断される高血圧患者の約1割に、手術等で治癒しうる2次性高血圧が含まれていることが知られている。これらの症例では通常の降圧薬による血圧コントロールが困難なことが多く、従来、そうした患者さん達を開業医の先生方より御紹介頂き、通常は入院の上で確定診断・治療を行ってきた。近年、2次性高血圧でも特に原発性アルドステロン症が極めて多いことが注目されており、本症については外来にて診断を行い、入院は副腎静脈サンプリング目的のみの短期間で手術適応を決定するプログラムを準備中である(2009年4月現在)。また、原発性アルドステロン症も含め、2次性高血圧の多くが副腎腫瘍により発症する。近年の画像検査の普及により偶然に副腎腫瘍が見出されることも多く(副腎偶発腫)、こうした腫瘍の確定診断についても多数の患者さんを御紹介頂いている

甲状腺疾患=甲状腺疾患にはバセドウ病に代表される甲状腺機能亢進症や慢性甲状腺炎などによる甲状腺機能低下症等の内科的疾患と、甲状腺腫瘍などの外科的疾患がある。内科的疾患は診断・治療の全般にわたり通常外来診療にて対応している。バセドウ病の一部に合併する重篤な眼球突出(甲状腺性眼症)については、眼科との連携の上、ステロイドパルス療法を積極的に行っている(入院)。甲状腺腫瘍については,超音波ガイド吸引細胞診から手術まで耳鼻咽喉・頭頚科へ依頼しているが、吸引細胞診の適応決定までの窓口として、また注意深い観察を要する症例における術後補充療法の担当により、多くの症例の蓄積がある(アイソトープ治療は不可)

下垂体疾患=当院脳神経外科は北信越で下垂体腫瘍手術件数が最も多く(年間30~40例)、これらほぼすべての症例で下垂体機能評価・周術期内分泌的管理を担当している。また、残念ながら術後にホルモン欠損が残った場合、患者さんの人生設計を十分に考慮した副腎・甲状腺・性腺・成長ホルモン等の補充療法を長期にわたり行っている。

医療設備

MRI、CT、PET、超音波、血管造影、各種アイソトープ検査、人工膵臓。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

血液内科

分野

血液内科

特色

当科は血液疾患とリウマチ・膠原病に関する診療を行っている。血液疾患全般を診療しているが、悪性リンパ腫、白血病、骨髄腫やこれらの治療としての造血幹細胞移植は入院を主体として治療している。また集学的がん治療センターとタイアップし、外来で可能な治療は外来化学療法として行っている。インフォームド・コンセントを重視し、患者の状態に応じた治療により寛解率・治癒率を向上させている。リウマチ・膠原病は外来診療が中心となるが、難病として恐れられていた膠原病も、ステロイド剤の適正な使用と免疫抑制剤の併用により治療効果がめざましく向上している。また,治療抵抗性である関節リウマチも抗TNF-a抗体などの生物学的製剤の使用により,活動性のコントロールが可能になっている。シェーグレン症候群国際登録ネットワーク(SICCA)の日本で唯一の参加施設であり、全国各地からの紹介患者の検査も担当している。

症例数

1年間の延べ入院患者は200〜250人程度である。うち3/4は血液疾患で、1/4がリウマチ・膠原病疾患となっている。日本血液学会および日本リウマチ学会の研修指定病院である

★造血幹細胞移植は、自家・同種を含め年間6〜8例施行していおり、骨髄移植推進財団の移植認定施設である。悪性リンパ腫に対しては、JCOGリンパ腫グループに参加し全国的な臨床研究に参加するのみならず、低悪性度B細胞性リンパ腫に対するR-CMD療法、血管内リンパ腫に対する早期診断治療、中枢神経リンパ腫に対するMR-CHOP療法等の新しい治療法を開発し、北陸造血器腫瘍研究会などで提案し、北陸より新たな治療法を全国に発信していこうとしている。白血病や骨髄異形成症候群などではJALSGに参加している。多発性骨髄腫に関しては、再発難治例に対する新たな治療プロトコールWeekly VMP療法を計画し、今後開始される

★関節リウマチに対しては、早期から積極的なMTX療法と、難治例には生物学的製剤(レミケード、エンブレル、アクテムラ、ヒューミラなど)も使用し、活動性を抑え患者の生活の質の向上に努めている。膠原病には適切なステロイド療法と、必要に応じて種々の免疫抑制療法を併用して、治療成績の目覚ましい向上が得られている。重症の全身性エリテマトーデスに対するリツキシマブ療法のような新しい治療も、病気の活動性を見極めた上で取り組んでいる。シェーグレン症候群に関しては、日本シェーグレン症候群研究会の中心的な施設として長年活動し、またシェーグレンの会(患者会)のお世話もさせていただいている。IgG4関連多臓器リンパ増殖症候群(IgG4+MOLPS)に関する多施設共同研究の中心的な施設として、全国規模で研究会を運営し、新たな病気の診断および治療方針の確立に取り組んでいる。2006年より、膠原病支援ネットワーク(主に北陸3県の膠原病の診療に関わる医師・製薬メーカー・行政そして患者による支援機構)を設立し、膠原病患者の心の拠りどころとなるような支援を行っている。

医療設備

無菌室10床(部屋数 7室)の他、大学病院、先端医療機能病院として設備すべきものは、全て整っている。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

神経内科

分野

神経内科

特色

当科の診療理念は、詳細な病歴聴取と理学的および神経学的診察を十分に行い、身体所見を確実に把握し評価することによって、正しい診断から治療法の選択に至るという、臨床神経学に根ざした診療を実践することである。頭痛やめまい、しびれなどの症状を出す一般的な疾患から、認知症やてんかん、さらには難治性の髄膜炎や脳炎、最新の治療法を迅速に取り入れていくべき多発性硬化症や重症筋無力症などの免疫性神経疾患、いまだ原因究明が十分でないパーキンソン病などの神経変性疾患等、高度の技術や先端知識を要する疾患の診断と治療まで、広範囲の診療を担当している。また、新規に来院した患者でも、その日のうちに診断・治療の基本的方針を出せるよう心掛けている。さらに、緊急事態に24時間対応できる病院の診療科として、救急医療を通して地域住民の健康維持に努めている。特に急性期脳卒中患者は、脳神経外科との密な協力のもとで脳卒中ユニット機能を果たせる体制を整え、年間200人を超える入院患者の治療に当たっている。

症例数

初診患者数は年間600人、延べ外来診察回数は約8,000回、年間新規入院患者数は320人余りで、脳血管障害36%、変性疾患(パーキンソン病・筋萎縮性側索硬化症・脊髄小脳変性症)15%、免疫性神経疾患(多発性硬化症・重症筋無力症・ギラン・バレー症候群) 11%、髄膜炎・脳炎8%、その他末梢神経疾患、てんかん、筋疾患等が数%ずつを占める。CTやMRI検査は、脳卒中や重症脳炎、あるいは容態の急変した入院患者に対して24時間施行できる体制にある。特に脳卒中患者では、3分の1以上の患者で入院後4日以内の早期リハビリを開始し、社会生活への復帰を目指している。また、血液および髄液を対象としたリンパ球のフロ—サイトメトリー解析は、免疫性神経疾患や神経感染症の診断と治療方針の決定に重要な情報を提供するが、当科は全国でも2-3しかない実施可能施設である。さらに、血漿交換や副腎皮質ホルモン大量点滴療法、大量免疫グロブリン静注療法などの特殊な判断を要する治療の選択には定評がある。必要と判断された場合には、筋肉や神経の一部を採取して詳細な検査を行うが、入院を原則として安全に施行し、迅速な病理学的診断や他の研究機関との協力の下に遺伝子診断まで行うことができる。非侵襲的に脳の血管の状態が診断可能なMRA法はもとより、必要時には脳神経外科の協力を得て、脳血管・脊髄血管撮影を施行し、速やかで正確な診断と治療方針の決定を行っている。

医療設備

3テスラMRI 1台、1.5テスラMRI 1台、CT 3台、血管撮影装置 2台、SPECT 3台、PET 1台、磁気刺激装置 2台、筋電図計 1台。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

精神科

分野

精神科

特色

外因性精神障害ではてんかんの脳波・脳画像診断と治療、失語・失行・失認・記憶障害患者の神経心理学的診断、認知症、せん妄やほかの脳器質性精神疾患の治療を、内因性精神障害では統合失調症や躁うつ病の脳画像診断、事象関連電位診断や精神薬理学的診断と薬物療法および精神療法を行っている。心因性精神障害では児童精神医学を中心にその他の神経症圏内の精神療法および薬物療法で主に治療し、臨床心理士による心理検査・精神測定やカウンセリング・リラクゼーション・自律訓練法による認知行動療法、遊戯療法・箱庭療法・音楽療法なども積極的に行っている。

症例数

外来診察では内因性精神障害(統合失調症や躁うつ病)の患者数の増減はなく、最近では高齢化社会に伴い、認知症を中心とした老年期精神障害の治療と摂食障害や不登校の治療も増加傾向にあり、受診患者の高齢化および低年齢化がともに目立つ

★また、他院からの紹介や他科からの対診依頼も毎年増加してきている

★入院患者の定数は36床で、急性期の統合失調症患者が最も多いが、躁うつ病、脳器質性精神疾患、てんかん、摂食障害などの患者も比較的多い。

医療設備

CT、MRI、MRA、SPECT、脳波。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

心療内科

分野

心療内科

特色

日本心身医学会研修指定病院。近年、急激に増加しているストレス関連障害(うつ病性障害、パニック障害、PTSD、適応障害、身体表現性障害)、摂食障害、児童・青年期の行動と情緒の問題をはじめ、院内はもとより近郊の総合病院、開業の先生からのコンサルテーション、心身医学的な精査の依頼が多い。こうした多岐にわたる疾患に丁寧に対応している。

症例数

疾患別では重度ストレス反応および適応障害、身体表現性障害、不安性障害、気分障害、摂食障害、小児期および青年期に通常発症する行動および情緒の障害、統合失調症および妄想性障害の順に多い。あとは転換性障害、非器質性睡眠障害、人格障害、強迫性障害と続く

★治療は、患者さん自らが現在の状況をできるだけ正確に把握できるようになるように援助し、それぞれの疾患に対する理解を深めることを第一にしている。その上で必要な薬物(抗不安薬、抗うつ薬など)を服用してもらい、さらに個別に認知行動療法、自律訓練、精神療法、心理療法、遊戯療法などを予約制で行っている。重症例や、そうでなくても希望があれば入院治療を行う

★身体疾患(循環器疾患、脳機能障害、筋・運動器障害、アレルギー、過敏性腸症候群、頭痛、糖尿病など)に対しても、患者さんおよび家族とライフスタイルや人生観、価値観などを話し合いながら、心身相互の総合的な理解とストレスへの気付き、その対処行動について、具体的なアドバイスを行っている。

医療設備

MRI、CT、脳波、SPECT、各種生理機能・心理検査。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

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