新潟県立がんセンター新潟病院

専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

新潟県立がんセンター新潟病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

消化器・一般外科

分野

消化器・一般外科

特色

「食道癌診断・治療ガイドライン」に沿って、根治性とQOLを考慮した縮小、拡大手術をインフォームド・コンセントのうえ行っている。内科医及び放射線科医とともに協議し、治療方針を決定している。

症例数

年間の食道癌切除例は30~40例。手術直接死亡率は1.5%、他病死を含めた5年生存率は全症例46.2%、病期別(TNM分類)では0期100%、I期69.8%、IIA期68.5%、IIB期37.5%、III期29.7%、IVA期0%、IVB期5.0%である

★粘膜層にとどまりリンパ節転移のない早期食道癌(0期)に対しては、内視鏡的粘膜切除術(Endoscopic Mucosal Resection:EMR)または内視鏡的粘膜下層切開剥離術(Endoscopic Submucosal Dissection:ESD)を施行している

★内視鏡治療の適応のない表在癌及び明らかなリンパ節転移を認めない進行癌に対しては、胸腔鏡による食道切除(胸腔鏡下食道切除:Video assisted thoracoscopic esophagectomy:VATS-E)を施行している

★臨床病期II期とIII期の症例に対しては、JCOG9907の結果を受け、全例に術前化学療法としてCDDP(シスプラチン)+5FU(FP)療法を2コース施行した後に食道切除+3領域リンパ節郭清を施行している

★他臓器浸潤を伴う局所進行食道癌(T4)に対しては、化学放射線療法を行っており、その治療成績としては5年生存率17.4%である

★当院は日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)に所属し、臨床研究に参加している。現在進行中の臨床試験は、「臨床病期I(clinical-T1N0M0)食道癌に対する食道切除術と化学放射線療法同時併用療法(CDDP+5FU+RT)のランダム化比較試験」と「局所進行胸部食道がんに対するLow Dose Cisplatin/5-FU・放射線同時併用療法とStandard Dose Cisplatin/5-FU・放射線同時併用療法とのランダム化第II/III相試験」である

★退院後の外来治療については中川が担当している。

医療設備

MRI、CT、リニアック、 腔内照射。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

消化器・一般外科

分野

消化器・一般外科

特色

がんセンターであるため完全な臓器別診療体制をとっており、疾患ごとに必ず専門医が主治医となり、常に同じ熟練医チームが手術および治療を担当する。胃癌の進行度に応じて、QOLを重視した縮小手術から根治性を目指して、超拡大手術まで幅広い分野をこなす。化学療法病棟、放射線治療病棟など癌治療に必要な施設や設備が完備されている。各科互いの連携が親密であり、よく吟味されたチーム医療が行われている。病名告知は90%以上に行われており、よく病状を説明するとともに、できる限り可能な範囲で情報の開示を行い、わかりやすい医療を心掛けている。クリニカルパスを導入し、インフォームド・コンセント業務の改善を図りながら医療の質の向上に努めている。セカンドオピニオンにも応じている。術後患者さん相互および医師との交流の場として「胃・友の会」を運営しており、総会、支部会、機関誌発行など、患者さんと医療従事者が一体となった活動を行っている。

症例数

出血量が少なく術後合併症は低率であるとともに、治療成績は良好で全国でもトップクラスの成績を維持している

★年間の胃癌手術は300例であり、切除率は97%と高率である

★他病死を除いた1999~2004年までの5年間の治療成績はstageIa:95.8%、Ib:93.7%、II:88.5%、IIIa:80.2%、IIIb:53.4%、IV:20.8%

★少数精鋭で医師の負担は大きいが、ボランティア精神のもと全人的医療の実践に努力している。

医療設備

MRI、CT、ヘリカルCT、超音波内視鏡、カラードプラ超音波、シネアンギオ、リニアック、レーザー、CUSA、腹腔鏡下手術装置、マイクロ波凝固装置、ノバリス、マイクロセレクトロン、DSA、DR、SPECT、PET。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

消化器・一般外科

分野

消化器・一般外科

特色

当科では乳腺・食道・胃・肝胆膵・大腸直腸の5グループに分かれ、年間約1,200例の手術を行っている。肝胆膵グループでは肝臓、胆道、膵臓、十二指腸の悪性腫瘍を中心に、外科治療を専門的に行っている。各疾患ともに手術療法が主体で、術前画像診断とQOLと予後を考慮した手術に努めている。高度進行癌に対しては血管切除再建・拡大郭清術と術後補助化学療法を行っている。

症例数

年間の手術数は約160例。肝臓癌・胆道癌・膵臓癌・転移性肝癌の合計約110例

★肝細胞癌は内科・放射線科との協力で早期発見を行い、進行度・肝予備能により肝動脈塞栓術、ノバリスによる放射線治療、ラジオ波熱凝固療法、肝切除術を施行している。肝切除例の5年生存率は、I期76%、II期52%、III・IV期34%

★早期胆嚢癌の手術成績は良好なため、超音波内視鏡などで正確な術前診断を行い縮小手術を行っている。胆嚢癌切除例の5年生存率は、I期100%、II期58%、III期62%、IV期10%

★中下部胆管癌では、主に全胃幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行している。5年生存率は、I期100%、II期44%、III期54%、IV期46%。肝門部胆管癌は進行例でも積極的に切除を行い、非根治術には化学療法を併用している。切除例の5年生存率は、I期100%、II期67%、III期50%。IV期の3年生存率は50%

★膵臓癌は進行した症例が多く、門脈切除など拡大手術が多い。内科・放射線科との協力で早期発見に努めており、予後の良い小膵癌、粘液産生膵腫瘍や嚢胞性膵腫瘍も多い。浸潤性膵管癌の5年生存率は、I期60%、II期10%、III期10%、IV期5%

★転移性肝癌も積極的に切除している。切除不能に対しては、全身化学療法を行っている

★病院の方針としてインフォームド・コンセント、クリニカルパスを稼働させ、これを積極的に取り入れている。

医療設備

MDCT、MRI、CTアンギオ、カラードプラUS、ラジオ波熱凝固装置。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

呼吸器内科

分野

呼吸器内科

特色

都道府県がん診療線的拠点病院として肺癌の診断・治療を中心とした診療を行っているが、呼吸器疾患全般にも対応している。外来診療は一般外来のほか、電話予約による肺癌の精密検診(MDCT)を行い、肺癌の早期発見・早期診断に努めている。治療に関しては関連診療各科との密接な連携のもとに患者の希望に沿った最適な治療を提供することを心掛けている。

症例数

年間の肺癌患者数は400例以上であるが、50%以上は呼吸器外科で手術される。当科の治療対象患者は、外科切除の適応外の症例と術後再発例の一部であり、年間約150例ある。呼吸器内科の病床数は肺癌患者が大多数を占めている

★進行肺癌の治療は、抗癌剤が効きやすいが進行が速い小細胞肺癌と、その反対である非小細胞肺癌(肺癌の80%を占める)に分けて治療方針を考える必要がある。癌の病巣が胸部に限局した時期の小細胞肺癌(限局型)では化学療法と放射線療法の同時併用が第一選択であり、25%の5年生存率が得られるようになったが、他臓器に転移がある小細胞肺癌(進展型)では化学療法による3年生存率は5~10%である。一方、非小細胞肺癌ではシスプラチンを中心とした併用化学療法により延命効果が認められ、癌の病巣が胸部に限局した時期(III期)では化学療法と放射線療法の併用により10~20%の5年生存が可能になった。しかし、他臓器に転移があるもの(IV期)では化学療法による延命効果は数ヵ月であるが、分子標的治療薬の導入により治療成績の向上がきたいされている

★当科では厚生省の「がん研究助成金」によるJCOG肺がん内科グループの班員として標準的治療法の確立を目指すとともに、新規抗癌剤の臨床治験にも多数参画して、質の高い最新の医療による治療成績の向上を目指している

★一方、当科では癌による苦痛の緩和や終末期の在宅医療などにも積極的に取り組んでいる。

医療設備

MDCT、MRI、DSA、マイクロ波、リニアック、定位放射線治療装置、小線源治療装置。PET(2011年)。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

呼吸器外科

分野

呼吸器外科

特色

呼吸器外科全般を対象としているが、病院の特殊性より原発性肺癌や転移性肺腫瘍などの悪性疾患が手術症例の約9割と大多数を占めている。

症例数

2008年の呼吸器疾患の年間手術数は約250例、原発性肺癌は約200例であった。当院に入院する新規肺癌症例は年間約400例であるが、約半数の症例が外科切除の対象となっていた。これは発見動機として検診発見が多く、結果として進行が軽度で小型の肺癌が発見されたことによる。完全切除例の術後5年生存率も70年代に切除した193例の41.5%から80年代に切除した658例の56.8%、90年代に切除した1,310例では61.0%、2000~2005年の1,003例では77.8%と年代と共に上昇してきており、検診制度の普及に伴う小型の肺癌の増加によるものと考えている。肺癌の標準的な術式では、腫瘍と共に腫瘍近くの正常肺組織も大量に切除するため、手術後には肺活量などの肺機能が減少し、息切れなどの呼吸器症状の出現によりQOL(生活の質)の低下をみる場合がある。切除する肺実質の量を制限した縮小手術は、標準的切除と比較すると術後肺機能の低下が少なく、QOLの保持に有用である。小型の肺癌では、縮小手術を適応しても標準的切除と同様の根治性が得られることが判明したことから、腫瘍の最大径が2cm以下の小型肺癌に対しては、患者さんの同意を得て縮小手術を施行している。2007年末までに施行した縮小手術224例の術後5年生存率は90.6%、10年生存率82.7%と、標準的切除に比較して遜色のないことから、条件に合致した症例ではインフォームド・コンセントを得て、今後も適用したいと考えている。

医療設備

ヘリカルCT、MRI、電子スコープ気管支内視鏡。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

泌尿器科

分野

泌尿器科

特色

1961年に全国に先駆けて癌の診療、治療、研究を主目的とした総合病院として発足した。二次検診施設(がん予防センター)を併設している。手術をはじめ放射線療法、化学療法など十分な治療手段を持ち、豊富な癌症例を経験している。また同様に経験豊富な各科の医師による治療上の連携が可能である。希望者には全例癌の告知がなされ、インフォームド・コンセントの充実に向けて努力している。診断、治療から外来までのフォローアップ、終末期医療も行っている。なお癌患者の予後調査はほぼ100%達成されている。

症例数

2007年の入院患者数は延べ988人で、平均在院日数は8.5日、ほぼ悪性腫瘍の治療と診断(前立腺生検など)で占められる。同年の手術件数は延べ975件で主な手術は、腎癌48件、腎盂尿管癌24件、膀胱癌経尿道的手術243件、膀胱摘出手術15件、精巣癌手術21件。また前立腺生検は436件行って癌発見に努めている。前立腺摘出術は19件にとどまったが放射線治療(主に外来治療)は122件行われた。2009年度より前立腺癌密封小線源療法を開始した。以下疾患特異生存率(他因死を除く)を示すと、腎癌は(10年生存率)転移がなければ74.6%、特に病期Iでは93.2%、転移のある場合も5年22.1%、10年9.6%である。腎盂尿管癌(5年生存率)は病期I:85.1%、II:71,3%、III:64.7%、IV:16.8%と進行期で予後不良。膀胱癌(5年生存率)は表在性癌(T1)には経尿道的手術を行って予後良好であり、膀胱摘出手術した浸潤癌はT2(膀胱筋層)70.4%、T3、4(膀胱外)44.0%である。前立腺癌は病期と年齢により手術、放射線、内分泌療法、無治療経過観察も行われ、10年生存率は病期B:93.7%、C:68.0%、D(転移癌):24.6%である。

医療設備

CT、MRI、核医学診断、レーザー、リニアック、密封小線源治療装置、定位照射装置(ノバリス)。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

産婦人科

分野

産婦人科

特色

都道府県がん診療連携拠点病院に指定され、悪性腫瘍の診断と治療を中心に診療し、長年の治療内容が集積されている。日本婦人科腫瘍学会専門医制度指定修練施設。医師は日本婦人科腫瘍学会認定専門医、日本臨床細胞学会認定細胞診専門医、がん治療専門医の資格を有している。悪性腫瘍に対しては根治的手術を目指し、低侵襲機能温存手術の可能性も追求している。良性腫瘍も取り扱い、子宮筋腫や卵巣腫瘍の内視鏡手術(腹腔鏡下手術、子宮鏡下手術)を行っている。また、臨床研究試験を希望されれば、難治性腫瘍に対する新薬の治療も受けられる。

症例数

年間手術数は、483件(2008年)である

★子宮頸部腫瘍:異形成67人、上皮内癌(0期)78人、浸潤癌50人。治療内容は、異形成や上皮内癌は原則的にはループ電極切除や円錐切除、Ia期は準広汎子宮全摘術、それ以上の進行期では、I・II期は広汎子宮全摘術、III・IV期では抗がん剤併用の放射線治療を行っている。病期別5年生存率は、0期/Ia期はほぼ100%、I期:97.5%、II期:73.9%、III期:53.3%、IV期:31.3%である

★子宮体部悪性腫瘍:異型内膜増殖症(0期)2人、体癌44人、肉腫2人である。単純子宮全摘術+両側附属器摘出術+骨盤リンパ郭清を基本術式とし、再発の高危険群には抗がん剤治療を併用している。5年生存率は、I期:94.1%、II期:100%、III期:67.8%、IV期:16.7%である

★卵巣悪性境界腫瘍:境界悪性腫瘍6人、悪性腫瘍49人で、手術と抗がん剤を併用した集学的治療を行っている。5年生存率は、I期:92.3%、II期:63.7%、III期:36.7%、IV期:11.7%である

★良性疾患:子宮筋腫や卵巣腫瘍は開腹手術のほか内視鏡手術が行われ、腹腔鏡下手術37人(卵巣腫瘍35人、子宮筋腫2人)、子宮鏡下手術13人である。

医療設備

MRI、CT、PET・CT(2010年導入)、ノバリス(定位照射)、リニアック(外照射)、PALS(腔内照射)。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

眼科

分野

眼科

特色

前任の難波眼科部長(緑内障専門医)より引継ぎ、緑内障の外来診療を多く行っている。がんセンターのため、眼窩内や脈絡膜などの転移性腫瘍やサイトメガロウイルス、真菌などの内因性眼内炎の症例が比較的多いのが特徴で、原疾患の主治医や放射線科医との連携で総合的治療を行っている。手術は、白内障、霰粒腫、翼状片、眼瞼下垂症に対して行っている。緑内障・硝子体手術適応の症例は新潟大学医歯学総合病院へ紹介している。午後の外来では糖尿病網膜症などの眼底疾患に対する蛍光眼底造影、網膜光凝固術、閉塞隅角緑内障に対するレーザー虹彩切開術、レーザー後発白内障手術などを行っている。2009年度より常勤医師は1人となった。手術は新潟大学眼科の応援医師と2人で行っている

症例数

外来患者数は1日平均45人。入院ベッド数は6床。手術件数は年間約140例。白内障手術約130例、外眼部手術約10例。外来レーザー治療は週平均4例。

医療設備

IMAGEnet画像ファイリングシステム(眼底撮影・細隙燈顕微鏡撮影・角膜内皮細胞顕微鏡検査)、ハンフリー視野計、ゴールドマン視野計、超音波画像診断装置、マルチカラーレーザー光凝固装置、ヤグレーザーなど。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

血液内科

分野

血液内科

特色

県内で唯一、血液悪性疾患および固形腫瘍(乳癌、泌尿器癌、婦人科癌)を対象としてEBMに基づく化学療法・造血幹細胞移植療法を実施している。日本骨髄バンク認定非血縁者間骨髄移植、日本さい帯血バンク移植および骨髄採取指定施設(県内では当科と新潟大学のみ)。日本輸血学会認定医制度指定施設。厚労省がん研究助成金指定研究班(JCOG)のリンパ腫グループ(LSG)班員施設。

症例数

年間新患症例数は血液悪性疾患(白血病、リンパ腫、骨髄腫など)60~70例、固形腫瘍(乳癌、泌尿器癌、婦人科癌など)は15~20例。急性白血病の完全寛解導入率は80~90%、リンパ腫の寛解導入率は65~80%、骨髄腫の寛解導入率は60~70%。年間造血幹細胞移植症例数;同種造血幹細胞移植10~15例、非血縁者間骨髄移植2~3例、自己末梢血幹細胞移植40~45例。特に自己末梢血幹細胞移植症例数は単施設としては3年連続日本一であり、急性白血病の寛解導入後の短期強化療法、予後不良悪性リンパ腫に対する強化療法としての有効性を確立しつつある。同種移植では、HLA一致同胞からの末梢血幹細胞移植を積極的に実施し、ドナーの安全の確保および移植患者の移植関連有害事象の減少に成果をあげている。固形腫瘍の治療においては臨床各科と密接な連携のもと、大量療法を含めた集学的治療を実施している。全ての疾患・治療に関して、治療方法、期待される治療効果、予想される有害事象についての説明文書が完備しており、病気と治療の理解に役立てている。

医療設備

無菌室NASAクラス100=3室、クラス5000=4室、クラス10000=4室。連続血球分離装置、134Cs血液照射装置、大規模液体窒素細胞保存タンク、FACS、遺伝子診断装置。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

神経内科

分野

神経内科

特色

脳血管障害をはじめとして、パーキンソン病、アルツハイマー型老年性認知症、筋萎縮性側索硬化症、重症筋無力症、ギラン・バレー症候群などの神経内科疾患のほか、しびれ、めまい、頭痛、不定愁訴などにも幅広く対応している。癌を中心とした総合病院の性格から、癌による神経障害や化学療法による神経障害の診断、治療にも力を注いでいる。

症例数

1ヵ月の外来患者数約1,200人。内訳は脳梗塞、パーキンソン病、パーキンソン症候群が多いが、近年認知症患者の受診が増加している。脳血管障害では早期にMRIを施行しリスクファクターをチェックし、進展を予防するように留意している。パーキンソン病(症候群)には種々の薬物療法を行うが、定位脳手術の適応患者には専門施設を紹介する。アルツハイマー病はできるだけ早期に診断し適応患者にはドネベジルを使用している。癌患者には痛み、しびれ、うつ状態、不眠を呈する患者が多いが、ベースにうつ病や不安神経症などを持つ者も多い。神経学的所見に加えて、大脳誘発電位や神経伝導速度などの生理学的所見を用いて客観的な神経機能を評価しつつ、心身医学的なアプローチも行っている。変形性頸椎症、腰椎症などの整形外科的疾患でも、しびれなどの訴えには心因性要素も多い。画像所見とともに上記の神経生理学的所見を併せて診断している。入院は、脳血管障害がやはり多いが、パーキンソン病、パーキンソン症候群、多発性筋炎、重症筋無力症、種々の原因による多発性神経炎、運動ニューロン疾患、不随意運動、痙攣性疾患などである。緊急で病院の全ベッドの空きがない場合は、適切な専門病院を紹介している。

医療設備

MRI、MRA、CT、SPECT、大脳誘発電位、聴性脳幹反応、脳波、神経伝導速度、筋電図。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

乳腺・内分泌外科

分野

乳腺・内分泌外科

特色

診断から治療、つまり乳癌検診、診断、手術、術前術後補助療法と術後観察、そして再発治療まで均等に力を配分して診療に当たっている。乳腺グループはわずか3人であるが、放射線科、病理、内科、整形外科、生化学などの専門医との連携が極めて密である。

症例数

2007年の年間乳癌手術数は335例

★その約7割が乳房温存療法。ヘリカルCTを駆使した三次元画像は手術における切除範囲を想定したものである。腋窩郭清による障害を軽微にするため、2000年1月より腋窩小範囲郭清、7月よりアイソトープ法によるセンチネールリンパ節生検を施行している

★クリニカルパスに従い、手術前日入院し、術後は最長でも6日目に退院している

★乳癌切除例の10生存率はI期92%、II期80%、III期55%、IV期10%

★乳腺外来は月~金まで毎日、がん予防センターで予約受診可

★マンモグラフィのみで発見される非触知乳癌の確定診断に対して、ステレオガイド下のマンモトーム生検を施行

★術後観察は2年までは4~6カ月ごと、5年までは6カ月ごと、それ以降10年まで6カ月ごとに行っている

★術後補助療法は手術例の約65%に行い、リンパ節転移個数とホルモン受容体Her2過剰発現の有無で決定している

★再発治療は原則としてホルモン療法を第一に選択し、これに無効あるいは耐性例に対して化学療法を選択し、原則的には外来で行っている

★がんセンターという性格上、臨床試験を積極的に行う義務があり、厚生労働省がん研究助成金の班研究や新薬の開発試験など参加し、標準的治療に無効になった症例に対応している。

医療設備

ヘリカルCT、ステレオガイド針生検、センチネールリンパ節ナビゲイター。

「医者がすすめる専門病院 北信越版」(ライフ企画 2009年5月)

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