専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

岐阜市民病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

消化器内科

分野

消化器・一般内科

特色

92年に消化器病センターを設立し、ほぼすべての消化器疾患の診断・治療が可能なように効率化している。同じフロアに内視鏡室、超音波室、X線透視室が一体化し、専属スタッフ7人(内視鏡技師5人を含む)とチームを組んで診療に当たっている。消化管、肝臓、胆膵の三つのグループがあり、それぞれ専門のスタッフが診療すると共に、レジデントや研修医、他病院からの診療登録医の指導に当たっている。超音波検査も、肝臓エコー、胆膵エコーと専門化して行っている。一方、岐阜大学や医師会とも連携をとり、地域医療支援病院としての役割も果たしている。また、隔月で肝臓病教室を開催しており、毎回100人近くの患者さんに対して、診断や治療に関する情報提供を行っている。

症例数

入院患者は年間延べ約1,500例で、常時100人前後の入院患者を診療している。外来は毎日3~4人で診察に当たり、上部消化管、大腸内視鏡、腹部エコーは毎日、胆膵内視鏡は週3回施行している

肝疾患=B型、C型肝炎の治療に積極的に取り組み、インターフェロン治療は約1,300例に施行し、治験などの新しい治療も行っている。現在はリバビリン併用療法を中心に治療し、約7割のC型肝炎が治癒しており、また無効な場合には鉄制限や瀉血療法なども考慮して、肝癌予防のための各種治療も行っている。B型肝炎に対しても、インターフェロン、核酸アナログの投与を多数例に行っている。肝癌の治療は、病態に応じた集学的治療(肝動脈塞栓術、ラジオ波焼灼術、リザーバー動注、放射線治療、分子標的薬の投与など)を行い、特にラジオ波焼灼術は同時に2台で施行、年間約250例で、合計1,800例を超えている。2cm以下の単発の肝細胞癌では、5年生存率が90%を超えている。肝門部に存在する治療困難な肝癌に対しても、胆膵グループと連携し、経鼻胆道ドレナージを併用し、胆管を冷却しながらラジオ波焼灼術を行うなどの工夫もしている

消化管疾患=内視鏡症例数は、消化管は上部が年間約5,000例、下部が約2,300例であり、胃癌の粘膜下層剥離術は年間約70例施行し、大腸の内視鏡的ポリープ切除術は約400例に対して行っている。電子スコープの種類は数多くそろえており、経鼻内視鏡をはじめ、ナビゲーション付きの大腸ファイバースコープも使用している。消化管出血等に対する緊急内視鏡検査にも、常時対応できる体制を整えている。最近需要の多い胃瘻造設術は、病診連携にも対応している。ヘリコバクター・ピロリ菌の陽性者には除菌を行い、不成功時には再治療も行っている

胆膵疾患=胆膵内視鏡は約500例に施行し、治療内視鏡として、胆管・膵癌や慢性膵炎に対するステント治療などが約100例、総胆管結石に対する内視鏡治療も約200例施行している。また、早い時期からEUS(超音波内視鏡)を導入し正確な診断を目指すとともに、EUS-FNA(超音波内視鏡下穿刺術:EUS下で腫瘍内に針を穿刺、吸引して組織を採取したり薬剤を投与したりする方法)を導入して、膵癌などの診断・治療に応用している。また、EUS-FNAを用いて痛みを和らげる治療(腹腔神経叢ブロック)も約20例に行っている。

医療設備

64列MD(マルチスライス)CT、MRI、ESWL(体外衝撃波結石破砕装置)、DSA(フラットパネル検出器)、EUS(超音波内視鏡)、EUS-FNA(超音波内視鏡下穿刺術)、ナビゲーション付き大腸電子スコープ、経鼻内視鏡、造影超音波装置など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

外科・消化器外科

分野

消化器・一般外科

特色

当科では、主に消化器に関連した疾患を対象に治療している。上部消化管領域(食道・胃・小腸)、下部消化管領域(結腸・直腸・肛門)、および肝・胆・膵領域(肝臓・胆嚢・膵臓)の3領域に分かれ、それぞれの分野の専門家スタッフを配置している。良性・悪性問わず、各領域に関連したすべての疾患を扱っている。当院は、地域がん診療連携拠点病院と地域医療支援病院の指定を受けており、多くの方々に質の高い安全な治療が提供できるよう努めている。また、癌治療においてはキャンサーボードといって、ある癌患者の治療方針について主治医、受け持ち看護師、癌化学療法認定看護師、癌性疼痛認定看護師、癌専門認定薬剤師、関連他科の医師による治療方針を検討するチーム医療を取り入れている。また、胃癌治療についてはJCOG胃癌外科グループのアクティブメンバーとして参加している。また早期胃癌、早期大腸癌・早期上部直腸癌に腹腔鏡手術を取り入れている。

症例数

04~07年までの5年間の胃癌手術件数551例、大腸癌は658例(うち結腸癌356例、直腸癌302例)、肝癌(原発性、転移性を含む)111例、胆・膵腫瘍76例、腹腔鏡下胆嚢摘出術471例、ヘルニア624例、虫垂炎252例であった。 胃癌切除例全体の病期別5年生存率はIA:91.2%、IB: 81.5%、II:61.3%、IIIA:35.6%、IIIB:16.7%、IV:12.0%であった。結腸癌の5年生存率は0期100%、I期97.3%、II期89.6%、IIIa期87.0%、IIIb期81.5%、IV期51.0%。 一方、直腸癌切除例では、0期100%、I期87.6%、II期80.7%、IIIa期66.7%、IIIb期69.2%、IV期67.7%であった。膵癌は、1年生存率 60.6%、3年生存率26.4%、5年生存率は13.2%であった。原発性肝癌切除例の5年生存率は、高分化型73.1%、中分化型59.4%、低分化型36、8%。大腸癌による転移性肝癌では、同時性肝転移切除例1年生存87%、3年生存56.9%、5年生存率42.7%、異時性肝転移切除では、1年生存率90.9%、3年生存率90.9%、5年生存率90.9%であった。

医療設備

電子カルテ、MRI 1.5テスラ 2台、CT 64列2台、躯幹定位放射線治療、R(経皮的ラジオ波焼灼治療)、電子内視鏡、カラードプラ超音波診断装置、DSA(血管造影装置)、鏡視下手術装置(胆嚢、消化管、婦人科疾患、胸部外科)。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

外科

分野

肛門科

特色

大腸癌の治療が中心である。結腸癌と直腸癌のクリニカルパスを導入し、『大腸癌治療ガイドライン』に沿った診療を行っている。直腸癌では根治性だけではなく、術後QOL(生活の質)を重視した術式を選択している。すなわち、自律神経を温存して膀胱機能や性機能の障害をできる限り回避するとともに、人工肛門を造設しないで肛門括約筋を温存して自然排便を行う術式(低位および高位前方切除術)を心がけている。膀胱・前立腺・子宮・膣などへの浸潤症例に行われる骨盤内臓全摘術では泌尿器科や婦人科の専門医との協力体制を整えて治療にあたっている。大腸癌の化学療法では臨床試験に積極的に参加して、エビデンス(科学的根拠)の確立に寄与したいと考えている

★炎症性腸疾患は消化器内科専門医と緊密に連携して治療にあたっている。

症例数

05~09年の最近5年間の大腸癌手術例数は650例(結腸癌441例、直腸癌209例)で、年々増加傾向がみられ、年間平均で130例程度を手術している。結腸癌と直腸癌を合わせた病期別の発生頻度はStage0期3%、I期18%、II期32%、IIIa期22%、IIIb期12%、IV期13%であった。01年から導入された腹腔鏡手術は早期大腸癌症例(Stage0~I期程度)に限定して行っており、年間平均で10例程度を経験している

★直腸癌では、腫瘍が肛門縁から6cm以上離れていれば肛門括約筋を温存して、器械吻合を用いたDST法による前方切除が可能と考えている。最近5年間の直腸癌症例に行われた手術術式の割合は前方切除術が6割、人工肛門を造設するマイルス手術・ハルトマン手術・骨盤内臓全摘術が4割であった

★直腸癌手術では自律神経の温存に留意しているが、術後にみられる排尿障害の出現頻度は10%程度であるが、泌尿器科専門医と協力しながら治療を行っており、いずれ軽快する症例がほとんどである

★病期別の術後5年生存率は00~04年の結腸癌切除例(270例)で、Stage0期100%、I期97.3%、II期89.6%、IIIa87.0期%、IIIb期81.5%、IV期51.0%、00~03年の直腸癌切除例(187例)で、Stage0期100%、I期87.6%、II期80.7%、IIIa期66.7%、IIIb期69.2%、IV期は3年生存率67.7%であった

★StageII・IIIの大腸癌症例ではUFTやTS-1やカペシタビンを中心とした術後補助化学療法を行っている。また、再発例やStageIV期の大腸癌では5-FU、アイソボリン、オキサリプラチン、イリノテカンを組み合わせたFOLFOX療法やFOLFIRI療法のほかに、これらの治療法に新たに開発された分子標的薬(ベバチスマブ、セツキスマブなど)を加えた治療を行っている。FOLFOX療法やFOLFILI療法をはじめとした経静脈投与による治療は、外来化学寮法室を利用して行っている

★癌の疼痛や精神的苦痛に対しては、他職種から構成される緩和医療チ-ムと連携しながら、個々の患者に合った緩和治療を実践している

★クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患は消化器内科専門医と緊密に連携して治療している。いずれも内科的な保存的治療が中心であるが、外科治療の適応と判断された場合にはクローン病ではストリクチャープラスティを併用して腸管切除範囲を少なくするよう心がけており、潰瘍性大腸炎では大腸全摘+回腸人工肛門造設を行っている。

医療設備

多列検出器CT、MRI、定位放射線治療装置、大腸電子内視鏡、腹腔鏡下手術。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

胸部・心臓血管外科

分野

心臓血管外科

特色

外科のみの独断に陥らない総合的な治療法を選択するため、循環器内科と密な連携をとり、手術適応を決定している。特に冠動脈疾患では、手術とカテーテル治療を組み合わせたハイブリッド治療を行うことで、より低侵襲な方法を目指している。また、心大血管だけでなく、末梢血管、呼吸器外科も幅広く総合的に診療している。

症例数

年間手術例数は最近5年間の平均で年348例、うち心臓胸部大血管手術40例、腹部大血管手術21例、ペースメーカー(ICD含む)40例、末梢血管手術136例(透析シャント、静脈瘤含む)、呼吸器系手術83例(うち肺癌55例)などである

★冠動脈バイパス術は5年間計85例で、65%が非体外循環下手術である。約1/3がハイブリッド治療で、外科手術で重要な血管をバイパスし、カテーテル治療で他を治療することで、より侵襲・リスクの低減を図り、待機手術での手術死亡率は1.23%である。弁膜症は5年間で51例で手術死亡率1.8%。僧帽弁逆流の基本手技は弁形成術で良好な成績を収めている。胸部大血管手術は5年間で計50例(うち緊急手術36例、手術死亡率12%)で、緊急手術を積極的に受け入れている。また、腹部大血管手術は5年間で105例、待機手術では死亡例はなく、破裂例で29%である。透析シャント手術も血管外科の手技を生かして、院内症例だけでなく、他院での困難な症例を多数引き受けている。また、下肢静脈疾患も専門外来(火曜日午後)を設けて年間約60例の治療を行っている

★肺外科手術では根治性を犠牲にすることなく、胸腔鏡下手術を積極的に行っており、肺手術の89%である。地域の中核施設として少人数ではあるが、ベテランスタッフを集め、呼吸・循環器系の外科を総合的かつ広範に診療している。

医療設備

64列MDCT、MRI、血管造影装置、IABP、PCPS、心筋シンチグラム等。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 /
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

第1内科(腎臓病・血液浄化センター)

分野

腎臓内科

特色

当腎センターは、日本透析医学会教育関連認定施設、日本アフェレーシス学会認定施設として腎炎、ネフローゼ症候群、糖尿病、膠原病、薬剤などによる二次性腎疾患、水・電解質異常などの疾患に対して、保存期から透析療法導入期に至るまで幅広く対応し、24時間体制で各種中毒、急性・慢性腎不全の緊急透析導入に対応している。当腎センターは第1内科循環器科に属し、他施設からの心臓カテーテル検査・治療や手術目的で紹介された維持透析患者への対応も多く、他科と協力して集学的治療を行っている。

症例数

09年度新規透析導入患者数は男性67人、女性32人。症例の内訳は腎炎、腎硬化症38例、糖尿病性腎症26例、急性腎不全38例で、糖尿病性腎症の占める割合が増加している。他施設から心臓カテーテル検査・治療、手術目的で紹介された維持透析症例は90例となっている。その他、血尿・蛋白尿症例に対して腎生検も行っている。当院は急性期病院として認定され、慢性腎不全患者にはクリニカルパスを使用し10~14日間の入院での透析導入を行っており、透析療法指導看護師2人を中心に患者指導、スタッフ教育に力を入れている。また積極的に学会・研究会に参加することで自己研鑽に努めており、年間15題ほどの研究発表を行い専門職としての治療や看護の向上を目指している。その他専属の臨床工学技士6人の協力で各種血液浄化療法も行っており、集中治療室でのエンドトキシン吸着治療、CHF、CHDF、潰瘍性大腸炎に対する顆粒球除去療法、免疫吸着療法、二重濾過療法などを行っている。

医療設備

血液透析21床、集中治療室3床、CT、MRI、シネアンギオ2台、核医学検査、超音波検査など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

泌尿器科

分野

泌尿器科

特色

安全で信頼されるチーム医療のもと標準治療を心がけ、個人の治療選択を重視、周辺施設と密に連携し、地域がん診療連携拠点病院および地域支援病院として地域に貢献するように努力している。

症例数

09年外来患者1日平均64人、手術件数約350例。開腹手術としては膀胱摘出8例、腎摘出術6例、前立腺全摘21例など。内視鏡手術としては膀胱腫瘍切除術91例、前立腺手術34例。腎尿管結石治療には体外衝撃波破砕術(ESWL)135例、内視鏡手術79例(経皮的手術15例)である。前立腺生検は経会陰多数箇所生検にて安全でかつ確実な診断を行っている。またメッシュを用いた尿失禁や女性骨盤臓器脱治療も積極的に行っている。当院の尿路性器癌の5年生存率は、腎癌80%、腎盂尿管癌46%、膀胱癌90%、前立腺癌94%である。

医療設備

MRI、ヘリカル64列マルチスライスCT、リニアック、ESWL、ホルミウムヤグレーザーなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

整形外科

分野

整形外科

特色

患者の満足度を最も重要と考えている。各種造影検査やブロック療法などの詳細な病態部位診断を重視すること、治療法の引き出しの多いことが特色である。ニーズに応じた治療、可能な限りコンパクトな治療を提供している。また成人股関節外来(毎週火曜日、担当加藤)を開設しており、より専門的な治療を提供している。

症例数

年間の手術総数は600例前後。内訳は、脊椎疾患100例余、各種人工関節40~50例、関節鏡視下手術約70例、骨折手術約150例など

★頚椎手術は病態に応じて前方か後方を選択する。以前なら前後同時手術を必要とする症例(後弯を伴う頚髄症など)に対しては、椎弓根螺子の導入で後方手術のみで対応している。後縦靭帯骨化症でどうしても前方からの多椎間除圧固定が必要な場合、従来なら術後のハローベスト装着が必要であったが、当科では前方からの椎弓根螺子固定を導入しており、ハローベストが不要となっている。頚部神経根症に対して、固定をしない顕微鏡下椎間孔拡大術を適応し、高い満足度を得ている。頚椎・胸椎では、小侵襲手術を正確に遂行するために術中3D透視を使用している

★腰椎椎間板ヘルニアには、経皮的椎間板切除術(レーザー蒸散と同等の効果)・内視鏡下切除術・顕微鏡下切除術・経椎間孔椎体間固定術(TLIF)の順に特徴を説明し、患者の意向を汲んで手術法を選択している。骨粗鬆症脊椎骨折の遷延例には、人工骨ペーストを用いた安全な椎体形成術を経皮的に行い、術後2日で離床でき、VASの早期改善を認めている。腰部脊柱管狭窄症に対しては、棘突起縦割の小侵襲法を優先し椎間関節温存しているが、不安定腰椎には積極的にインスツルメントによる固定術を行う

★股関節症に対しては長期成績と脱臼等短期合併症予防の点より、側法進入でpolished tapered stemを用いたセメントTHAを施行している。Less invasive surgeryに心がけており、適切なインプラント固定にこだわっている。現在は自己血輸血も行っておらず、初回手術はほぼ全例回収血輸血のみで対応している。また、股関節唇損傷やFAIに対し股関節鏡視下手術を行っている

★05年からは単顆型人工膝関節(UKA)を導入し、正座可能例も経験している

★前十字靱帯損傷に対してはKT-2000による機能診断を用い、大腿骨側にEndo-buttonやTransfixを用いたハムストリングによる鏡視下解剖学的再建術を行っており、アスリートにも安定した成績が得られている。その他、肩・肘・手・足関節の鏡視下手術も施行している

★大腿骨頚部骨折は年間約80例であるが、急性期病院としての機能を維持するために、術後のリハビリテーションは大腿骨頚部骨折地域連携パスに参加している回復期病床に依頼して、十分な機能回復を目標にしている

★麻酔科・循環器内科・呼吸器科・血液内科・精神科などの積極的なバックアップで、種々のリスクを伴った症例への手術対応が可能となっている。

医療設備

MRI、CT(64列)、DSA、リニアック、DEXA、シンチ、骨バンク、クリーンルーム。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

耳鼻いんこう科・頭頸部外科

分野

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

特色

耳鼻咽喉科・頭頸部外科全般の診療を行っているが、地域連携病院であり、がん拠点病院でもあるという性格上、難治性小児中耳炎、真珠腫性中耳炎、合併症を有する突発性難聴・顔面神経麻痺、慢性副鼻腔炎・鼻性眼合併症、急性喉頭蓋炎などによる上気道閉塞症状に対しての緊急気管切開、声帯ポリープ切除、鼻骨骨折・顔面多発骨折などの治療から、唾液腺(顎下腺、耳下腺など)、甲状腺・副甲状腺腫瘍などの良性・悪性腫瘍、舌癌、鼻・副鼻腔癌、咽頭癌、喉頭癌などの頭頸部悪性腫瘍の集学的治療に重点をおいている。

症例数

年間の手術例数は09年で513例、 真珠腫性中耳炎は成人では原則一期的手術を行い、小児の真珠腫性中耳炎では段階的手術を行っており、年間約20例である。難治性の小児浸出性中耳炎に対し、全身麻酔下鼓膜チューブ留置術を年間96例施行

★小児睡眠時無呼吸症は5歳以下でも積極的に手術を行い、咽頭形成術をあわせると扁桃摘出術・アデノイド切除術は133例、小児の無呼吸は全例著明な改善を認めている

★内視鏡下鼻・副鼻腔手術は年間64例。鼻閉に対しては下甲介粘膜切除・鼻中隔矯正術を主に行っている

★急性感音難聴や顔面神経麻痺は治療抵抗性の難治例の紹介が多く、プロスタグランデンの点滴や糖尿病の合併例ではインスリンを併用したステロイド投与を行い、改善をみている

★耳下腺、甲状腺、副甲状腺腫瘍の症例は、良悪性を含め年間26例で神経刺激器を使用し、神経障害を防ぎ良好な成績を得ている

★頭頸部癌は集学的な治療を行い、導入化学療法、放射線同時化学療法を積極的に取り入れ、手術侵襲を最小限にするよう努力している。喉頭悪性腫瘍手術は年間約10例、頸部郭清術は年間約10例、悪性リンパ腫、頭頸部腫瘍などの生検は年間約25例行っている。放射線治療中の摂食困難に対しては、中心静脈栄養とともに胃ろう造設も取り入れている。そしてNST・緩和チームらの協力の下に栄養サポートや緩和ケアを積極的に行っている。

医療設備

1.5 TMRI、64列CT、超音波、リニアック、電子スコープ、半導体・炭酸ガスレーザー、ABR、CUSA、ハーモニック・スカルペルなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

歯科口腔外科

分野

歯科口腔外科

特色

岐阜市歯科医師会を中心とした周辺歯科医院との病診連携(09年度紹介率41.3%)を基本に、口腔外科的疾患を主な治療内容としているが、病院歯科といった立場より、他の診療科受診の外来患者や入院患者の一般歯科治療も行っている。また、NST(栄養サポートチーム)推進委員会の下部組織として摂食嚥下チームを作り、リハビリテーション科を兼務し、当科が窓口となり入院患者の早期摂食機能回復を目指し活動している。また、口腔ケアの重要性(誤嚥性肺炎の予防)を啓発するため、歯科口腔外科外来を有していない近隣病院を中心に、当院で年1回程度の「実践口腔ケア」の講演会/デモを開催し、第3回目を経過した。また09年4月より当院が行う人間ドッグのオプションの一つに「口腔がん検診」が加わった。09年度の当院の人間ドック受診者総数は2,781人で、そのうち口腔癌検診を受けた方は195人(7%)であった。

症例数

口腔癌=当科は、02年度より積極的に口腔癌の治療に取り組める体制となった。この7年間での症例数は31例(うち当科初診症例22例)で、15人については現在外来にて経過観察中。口腔癌の治療方針は手術を基本とするが、増大した腫瘍には審美や機能の特殊性を考慮し拡大手術は行わず、化学療法、放射線療法先行によるダウンステージを行い、その後手術を検討。試験的な治療法として活性酸素種を応用した治療(本院ホームページ掲載)が05年9月に当院倫理委員会の承認が得られ、治療可能となった

★02年4月より舌痛症外来を開設。いずれの症例も漢方薬(保険薬価基準収載方剤のエキス顆粒)内服にて治療を行い、8割以上の患者に軽快が得られている

★顎関節症は、スプリントや薬物療法の併用でほとんどの患者に軽快が得られている

★埋伏智歯抜歯は、基本的には局所麻酔下での抜歯を行うが、複数歯の場合は患者の希望により、全身麻酔下での智歯抜歯も行っている。

医療設備

外来化学療法センター、CT(64ch)、MRI、定位放射線照射、各種レーザー、VF、インプラントシステム、病棟往診用ポータブル歯科ユニット等を備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

糖尿病・内分泌内科

分野

糖尿病内分泌内科

特色

糖尿病を中心に、甲状腺、副腎疾患などの内分泌疾患や脂質異常症を診療している。各診療科とも協力し、種々の合併症に対応している。当院では糖尿病委員会が組織され、専門医、薬剤師、栄養士、各病棟外来の看護師など各職種が集まり、糖尿病療養指導についての意見交換や研修を行っている。また当院は地域医療支援病院であり、病診連携にも積極的に取り組んでいる。

症例数

現在治療中の患者数は約900人であり、約300人がインスリン療法を行っている

★糖尿病の教育入院として2週間のクリニカルパスがあり,血糖コントロールを行うとともに合併症の検査や糖尿病について、一通りの知識が得られるように作られている

★インスリン療法は基本的に入院のうえ導入しているが、外来での導入も可能である。インスリン療法は強化療法が主体である

★糖尿病の合併症をできる限り抑えるべく、血糖値のほか血圧、脂質、体重の管理にも注意をはらい診療を行っている

★糖尿病性足壊疽や閉塞性動脈硬化症の治療は、皮膚科、整形外科、血管外科、循環器内科と協力している

★毎週水曜日午後3時から、1時間の糖尿病教室を開催している。糖尿病に関心のある方はどなたでも参加できる。また年に2回(6月と11月)特別企画を土曜日に開催している

★内分泌疾患はバセドウ病や慢性甲状腺炎などの甲状腺疾患が多く、そのほか下垂体機能低下症、ADH分泌不全症、副甲状腺機能亢進症、原発性アルドステロン症、副腎偶発症などを診療している

★バセドウ病の治療は薬物療法が主体であるが、放射性ヨード療法も行っている。甲状腺腫瘍に関しては、当院では頭頸部外科が担当している。

医療設備

ヘリカルCT、MR、各種エコー、各種シンチグラフィー、神経伝導速度など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

血液内科

分野

血液内科

特色

血液内科の開設は94年、10年に病棟が新築移転し、無菌室、個室が充実した中で治療が提供できる体制となった。対象疾患は白血病、悪性リンパ腫など血液悪性腫瘍が中心となるが、難治性貧血や血小板減少、凝固異常に伴う出血性疾患など、多岐にわたる血液疾患の診療を行っている。

症例数

年間の新規入院患者数は、白血病約20人、悪性リンパ腫約40人、多発性骨髄腫約10人。薬剤による化学療法が治療の中心となる。適応のある疾患には放射線治療を施行している

★造血幹細胞移植治療は、従来から行ってきた血縁者間移植に加えて、日本骨髄バンク、日本さい帯血バンクネットワークの施設認定を受けて非血縁移植を行っている。10年は5例のさい帯血移植を実施した。適応のある多発性骨髄腫、悪性リンパ腫には自己移植を行っている

★血液内科と小児科を中心として、薬剤部、中央検査部、輸血部、放射線科、臨床工学技士、栄養科、リハビリなど関連各部門の参加を得て、院内に血液腫瘍センターを組織し、血液疾患に対してチーム医療体制で診療を行っている

★人口構成の高齢化に伴い患者層も高齢化し、合併症を有する患者さんも多い。治療方針として積極的治療を中心に考えつつも、患者さん・家族と相談し、適切な治療の選択と実施を心がけている。また、かかりつけ医との協力を重視し、慢性期の治療、合併症の治療、在宅治療など連携体制のもとで治療を行っている。

医療設備

無菌室8床、リニアック、CT、MRIなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

神経内科

分野

神経内科

特色

当院は地域医療支援病院、急性期病院、がん診療連携拠点病院であるため、脳血管障害から神経難病まで神経疾患全般にわたる幅広い診療を行っている。診断・治療にあたっては患者さん本人の理解と同意を基本とし、延命よりQOL(生活の質)を重視した治療をお勧めしている。

症例数

09年1年間の外来新患者数は558人。その内訳は、心療内科的疾患124人、整形外科的疾患71人、認知症41人、脳血管障害42人、頭痛20人、パーキンソン病15人、てんかん23人、様々な原因による末梢神経障害14人、耳性めまい11人、多発筋炎・筋ジストロフィー4人、脊髄小脳変性症2人、脳腫瘍などの脳外科的疾患5人、重症筋無力症8人、脳炎・髄膜炎8人、運動ニューロン疾患3人、ギラン・バレー症候群1人などである

★自戒すべきは薬の副作用による神経疾患が22人見られたことである。心療内科の患者さんが多いのは岐阜地区に心療内科を標榜する病院がないためと思われる

★脳血管障害は脳神経外科医と協力して脳卒中センターにて診療を行っているが、人員・組織作り・地域連携などはこれからの課題である

★神経難病にもようやく様々な治療法が出現してきたが、最先端を求めるのではなく、その効果が世界的に認められ、また、患者さんに負担の少ない治療法をお勧めしている。例えば、多発性硬化症の急性期にはステロイドパルス、予防にはインターフェロンを、ギラン・バレーに免疫グロブリン療法などである。しかし、神経疾患にはまだまだ治療困難な病気も少なくない

★急性期病院の性格上、長期入院はお受けできないが、食事が摂れなくなった時の胃瘻作成、在宅人工呼吸に向けての気管切開などを積極的に受け入れて、在宅医療を支援している。また、地域における医療相談、福祉活動、学習会、セカンドオピニオンなどにも積極的にかかわっている。

医療設備

MDCT、MRI、脳血流シンチ、脳波、筋電図、誘発電位検査、頸動脈エコーなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

放射線科

分野

放射線科

特色

患者の主治医となる臨床医に有益で正確な画像情報を速やかに提供することを目標に、画像診断に取り組んでいる。放射線治療は治療専門医による3次元治療計画に従って1日平均40件をこなし、頭部・体幹部の定位照射も施行している。悪性リンパ腫に対する放射線免疫療法ゼバリンと骨転移の疼痛緩和のストロンチウム投与も放射線治療医が施行している。

症例数

★CT、MRI、核医学画像の90%が当日読影され、09年度の放射線科専門医による画像診断件数はCT 18,100件、MRI 5531件、核医学 1,239件、胸部単純写真 2,590件、上部消化管造影検査 2,009件、マンモグラフィ 422件。うち開業医など外部からの依頼画像はCT 320件、MRI 176件。画像診断室には毎日内科医・外科医が訪れ、緊急度内容のコンサルトがある。急性腹症は、64列CTで撮影し、多断面再構成画像により、急性虫垂炎、消化管穿孔、内ヘルニアによる絞扼性イレウスを速やかに診断し、治療の遅れを回避するよう努力している。造影CTと造影MRIにより早期肝細胞癌を検出、CT気管支内視鏡により気管気管支病変を検出、高分解能CTにより肺腫瘤やびまん性肺疾患を解析し、画像データを十分に活用する正確な評価に心がけている

★09年度の放射線治療件数は総数で460件である。肺癌に関しては呼吸器内科との連携により肺癌根治照射 55件、乳腺外科との連携により乳房温存照射 71件、脳神経外科との連携により脳腫瘍の定位手術照射 31件、骨転移への緩和照射84件を施行。放射線照射による重篤な副作用はなかった。高度先進医療に含まれる体幹部定位照射(すべて原発性肺癌、転移性肺癌)は24件で、重篤な副作用はなかった。びまん性骨転移に対する緩和治療のストンロンチウム投与は8件、悪性リンパ腫に対するゼバリン投与は2件であった。

医療設備

1.5 テスラMRI(フィリップス)、64列 CT(東芝)、 リニアック(バリアン)、デジタルマンモグラフィ。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 /
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

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