日本赤十字社医療センター

専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

日本赤十字社医療センターは、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

呼吸器内科

分野

呼吸器内科

特色

肺炎、非結核性抗酸菌症、慢性気道感染症などの呼吸器感染症、肺癌をはじめとする呼吸器系腫瘍、間質性肺炎、サルコイドーシスなどのびまん性肺疾患、肺気腫、気管支喘息、慢性呼吸不全、気胸など多岐にわたる疾患を幅広く網羅して診療している。外来は、呼吸器専門医が毎日診察を行っており紹介受診の場合には、直接、専門外来での診察が可能。関係する各科との敷居が低く、外科、放射線科、救急科、病理部などとの連携によりチームとして患者さんをサポートする体制の充実に努めている。

症例数

★感染症科との緊密な連携により肺炎、胸膜炎、非結核性抗酸菌症、肺真菌症などの呼吸器感染症に対応している。必要時には陰圧個室(3床)での感染隔離も対応可能である

★肺癌は患者さんの状態に応じて外来での抗癌剤治療を行えるように外来化学療法室を整備し、化学療法部と連携しながら診療している。サイバーナイフ、血管内治療などの専門医療を放射線科との連携により行うことができる。また、疼痛緩和の専門チームも診療に参加し、患者さんのQOL(生活の質)向上に寄与している

★慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、間質性肺炎などの慢性疾患ついては、各疾患の標準的な治療に加えて、呼吸リハビリ、栄養指導、禁煙指導などについて専門の療法士、栄養士、看護師などとチームで支える体制がある。外来でも呼吸器科病棟の看護師が参加し、在宅酸素療法や在宅人工呼吸器を使用している患者さんの指導、サポートを行っている

★サルコイドーシスや慢性関節リウマチを始めとする膠原病など全身性疾患にともなう肺病変についても眼科、膠原病科など関連各科と共同して診療に当たっている。これらの難病に関しても研究会、学会などでの活動を通して病因、治療の追求を続けている。

医療設備

CT、MRI、気管支ファイバー、胸腔鏡、リニアック、サイバーナイフ。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

循環器内科

分野

循環器科

特色

365日24時間のCCU当直体制で循環器系救急疾患に対応し、緊急のPTCA(冠動脈血管拡張術)や冠動脈バイパス手術も実施している。東京都CCUネットワーク加盟施設。大規模総合病院にある循環器科で、透析患者さんなど他科疾患の合併を有する場合も受け入れている。旧日赤産院を母体とする産科、川崎病の発見者川崎富作先生で有名な小児科との連携により、成人した先天性心疾患や小児心臓病の成人例も多い。成人川崎病は専門外来を開設している。日本循環器学会指定研修施設、日本心血管インターベンション学会認定施設、植え込み型除細動器・ペーシングによる心不全治療認定施設。

症例数

10年度の循環器内科の外来受診者数は1日平均80.9人、入院患者数は年間697人、平均在院日数は8.4日。心臓カテーテル検査数約600件、PTCA、ステント留置などのカテーテル治療214件、人工ペースメーカー植え込み術は38件。急性心筋梗塞や不安定狭心症に対する緊急カテーテル治療は24時間体制で来院後60分以内の実施をほぼ達成している。カテーテルによる僧帽弁形成術、不整脈に対するカテーテルアブレーション、植え込み型除細動器の植え込み術なども行っている。64列MDCTにより、心臓カテーテル検査をせずに診断をすすめるケースもある。

医療設備

CCU 3床、救命救急ICU(病院共用)16床、心臓カテーテル検査、トレッドミル、心臓超音波、心臓核医学検査、64列MDCT、MRI、IABP、PCPS、EPSなど。
  • セカンドオピニオン受入 △
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

腎臓内科

分野

腎臓内科

特色

腎臓病は糖尿病、高血圧、さらに心臓病や脳血管障害ともかかわりが深いことを理解し、専門医による腎臓病への早期トータルケア(高血圧、蛋白尿、貧血、ミネラル代謝などに対する食事ならびに薬物療法)を通じて腎不全を阻止することに力を入れている。とくに保存期腎不全の患者さんで血圧および蛋白尿の両者をコントロールすることを早期から実践し、透析療法が必要にならないように腎臓病を治療することを目標としている。一方、腎臓病が進行し透析療法が必要な患者さんには、学習を通して医療者と患者さんおよび家族で十分な情報・知識を共有して、納得していただいたうえで血液透析、腹膜透析のいずれかを選択して、生活の質の高い合併症の少ない維持透析療法を実現することをチーム医療として実践している。

症例数

尿所見異常の患者さんからネフローゼ症候群、急性腎不全、慢性腎不全、高血圧、腎尿細管障害、尿路感染症、尿路結石症および尿路閉塞まで種々の疾患に対応している。とくに治療の難しい糖尿病性腎症による慢性腎不全患者さんの腎不全進行抑制のために積極的に加療し、その効果を確認している。腎疾患ごとの年間入院症例数、疾患の説明はホームページ:http://www.med.jrc.or.jp/に記載している

★年間の新規透析療法導入患者数は50~60例(血液透析40~45例、腹膜透析10~15例)である。10年1月から新病院に移行し、血液浄化室の病床数は22床で稼働しており、他施設で透析療法を続けている患者さんで腎不全・維持透析の合併症の治療を目的に手術や高度の治療手技を受けられる方も多い (入院透析患者の55%に達する約250例)。とくに当院の整形外科では、透析アミロイドーシスによる脊椎疾患の手術を積極的に行っている

★また血漿交換、LDL吸着、白血球顆粒球除去、エンドトキシン吸着などすべての血液浄化療法も実施している。

医療設備

血液透析(濾過) 22床(7床)、CT、MRI、MDCT、血管撮影、ICU/CCU、SCU、カラードプラ。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

泌尿器科

分野

泌尿器科

特色

泌尿器科全般を対象に、高度で良質な医療が提供できるように心がけ、治療方針の決定には十分な説明と同意(インフォームド・コンセント)を大切にしている。限局性および局所浸潤性前立腺癌に対しては、根治治療を目指して積極的に腹腔鏡補助下小切開前立腺摘除術を行っている。また、保険外治療であるが希望により限局性前立腺癌治療のひとつである高密度焦点式超音波療法(HIFU)を行っている。04年より副腎腫瘍、腎癌および腎盂尿管癌の手術に対して適応と希望があれば腹腔鏡手術を行っている。当センターは、08年4月から厚生労働省より指定された都内12カ所のがん診療連携拠点病院の一つ(目黒区、世田谷区および渋谷区地域を担当)で、今まで以上に癌診療の充実に努めている。当科の平均入院期間は、診療の効率化と安全性に配慮し6.5日と全国平均(10.3日)に比べ明らかに短くなっている。

症例数

外来患者1日平均60~100人。10年度の手術件数は、副腎手術3例、腎癌手術21例、腎盂尿管癌手術5例、経尿道的尿管結石砕石術(TUL)46例、膀胱癌手術85例(内視鏡手術75例、膀胱全摘除術10例)、膀胱砕石術5例、前立腺癌手術(腹腔鏡補助下小切開前立腺摘除術)45例、前立腺肥大症手術(内視鏡手術)10例、HIFU 2例(保険外治療)、前立腺生検198例、ESWL(体外衝撃波結石破砕術)23例などで、癌の根治手術が多く約600例の手術を施行している。セカンドオピニオン外来は、ご本人の納得がいくように30分以上かけて冨田部長が対応している(予約制、有料)。

医療設備

MRI、3次元CT、RI、ESWL、レーザー砕石機、リニアック、サイバーナイフ他。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

脊椎整形外科・脊椎センター・骨関節整形外科

分野

整形外科

特色

脊椎整形外科と骨関節整形外科に特化して診療をしている。

症例数

脊椎整形外科=脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、脊椎変形、透析脊椎症などの腰椎、頸椎の変性疾患を中心に脊椎・脊髄疾患の治療に力を入れている。過去20年間に5,000例以上の脊椎手術の蓄積があり、現在の安定した治療成績につながっている。安全、確実で患者さんに優しい脊椎治療を常に目指している。脊椎手術件数は年間450例である。腰椎変性疾患に対しては、脊椎後方要素を最大限に温存でき、かつ十分な除圧が可能な日赤式椎弓形成術により、従来以上の好成績をあげている。また、強固な脊椎固定術のほかに脊椎制動術を導入し、あらゆる腰椎変性疾患に対応している。脊椎内視鏡手術も導入している。頸椎疾患に対しては、顕微鏡とスペーサーを用いた前方除圧の導入により手術翌日からの歩行が可能となった

骨関節整形外科=股関節外科、膝関節外科、手の外科、骨関節の外傷を担当している。股関節外科では骨に親和性のある素材を用いた人工関節を導入し、好成績をあげている。大腿骨頭無腐性壊死の手術症例も多い。膝関節外科では人工膝関節置換術や靱帯再建術を行っているが、変形性膝関節症ばかりでなく、透析関節症、関節リウマチも対象としている。手の外科では内視鏡を用いた手根管症候群を多く行っている。

医療設備

MRI、CT、手術用顕微鏡、脊椎手術用内視鏡、脊椎手術用超音波骨メスなど。
  • セカンドオピニオン受入 △
  • 初診予約 ×
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

産科・婦人科

分野

産婦人科

特色

★周産期医療=MFICU(母体・胎児集中治療室)、NICU(新生児集中治療室)、ICU、EICU、CCUを完備し、救命救急センター、地域がん拠点病院の機能を有する総合病院として、各科と連携しハイリスク妊娠の管理、産科救急に対応している。特に、母体救命に対応するスーパー総合周産期母子医療センターとして、母体救命搬送と周産期搬送を受け入れている。特殊外来として出生前相談(羊水検査)、糖尿病、ハイリスク、薬相談、(セミ)オープン、家族計画がある。また、健診は医師と助産師とでチーム診療を行っている

★婦人科医療=腫瘍、子宮内膜症、生殖内分泌など婦人科全般を対象としている。各種婦人科手術に対応し、悪性腫瘍の集学的治療も行っている。特殊外来として不妊症、超音波検査、女性のライフサイクルに伴うホルモン変化に対応するヘルスケア外来がある。

症例数

10年産科実績=妊娠22週以後分娩数2.725件、そのうち帝王切開566件(20.8%)、吸引分娩203件(7.4%)、鉗子分娩76件(2.8%)。骨盤位119件(帝切率93.2%)、多胎104件(帝切率63.5%)、既往帝王切開333件(反復帝切率42.3%)。母体搬送242件。妊娠22週以降周産期死亡率21件(7.7‰)、28週以降12件(4.3‰)。羊水検査114件

産科治療方針=妊産婦が納得できる出産を目指し、バースプランを活用した自然分娩を基本として、リスクの個別的評価により医学的処置は必要最小限とし、既往帝王切開や双胎でもできるだけ自然分娩を行っている。ハイリスクあるいは合併症を有する妊産婦、母体搬送された妊産婦には、必要に応じてMFICUあるいはICUやEICUで集中的に管理を行い、母子の予後の改善を図っている。NICUも備えており、新生児未熟児科や小児外科と連携し、未熟児や合併症のある新生児へ対応している。総合周産期センターとして設備とスタッフを整備し、夜間や休日での緊急時にも迅速に対応している。母親学級には夫(家族)も出席もでき、分娩時には夫(家族)の立会いを積極的に勧め、「病院内家庭出産」を行っている。産後は「カンガルーケア(早期母子皮膚接触)」や母子同室により親子の絆を深める支援をしている。また、ユニセフの「赤ちゃんにやさしい病院(BFH)」の認定を首都圏で初めて受けており、妊娠中から乳房ケアを行い、産後は母乳外来、産褥訪問保健ケアを行うなど、母乳育児を積極的に推進している

10年婦人科実績=手術は悪性腫瘍102例(子宮頸癌20例、子宮体癌29例、卵巣癌18例、他35例)。良性腫瘍407例(子宮筋腫270例、卵巣腫瘍137例)、異所性妊娠34例、性器脱15例、不妊症治療10例、他9例。腹腔鏡手術113例、子宮鏡手術39例。5年生存率:子宮頸癌I期25/25(100%)、II期7/7(100%)、III期2/7(29%)、IV期0/1(0%)。子宮体癌I期31/32(96%)、II期4/4(100%)、III期8/9(89%)、IV期0/5(0%)。卵巣癌I期38/38(100%)、II期2/4(50%)、III期3/14(21%)、4期0/2(0%)

婦人科治療方針=悪性腫瘍においては手術、化学療法、放射線治療による集学的治療を行っている。開腹手術では可及的に侵襲を少なくし、妊孕性の温存や美容的配慮を図り、疾病の治療だけでなくQOL(生活の質)の向上を目指している。輸血は副作用を軽減するため必要に応じ自己血貯血をしている。不妊症の治療では卵管造影検査、子宮鏡や腹腔鏡、人工授精、体外受精を行っている。ヘルスケア外来では更年期や思春期の諸症状に対し、ホルモン療法や漢方療法などをしているが、出産後の諸症状も対象としている。他科への受診の必要が生じた時は、総合病院の特性を生かして各科専門医と連携しながら診療に当たっている。

医療設備

MRI、CT、MDCT、マンモグラフィ、カラードプラ、骨密度測定器、リニアック、サイバーナイフなどを完備している。
  • セカンドオピニオン受入 △
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

小児科

分野

小児医療

特色

当院では新生児科が独立し大規模な新生児医療を担っている。小児科は乳幼児から思春期まで担当している。急性疾患が中心で、どのような疾患にも、いつでも、的確に対応できるよう体制を整えている。小児外科、心臓血管外科、脳神経外科をはじめ、外科系診療科との協力体制が確立されている。小児科医1~2人、新生児科医1人の2~3人体制で毎日当直を行っている。特殊な検査や治療が必要な場合は他の専門施設と連絡を取り合い、患者様にとって最善の医療を提供するよう努めている。小児保健科があり、小児保健部門が充実している。

症例数

10年度の外来患者数は一般外来、専門外来、小児保健(健診・予防接種)をあわせ延べ49,293人、1日あたり外来患者数は200人である。病棟は小児内科・外科混合で42床(新生児をあわせ97床になる)。10年度の小児科新入院患者数は948人、1日平均在院数は29.0人であった。10年度の夜間・休日の小児救急受診患者数は7,427人であった。対象疾患は気道感染症、急性胃腸炎などの一般的な急性疾患の割合が多い。循環器疾患(先天性心疾患など)、神経疾患(てんかん、熱性けいれん、発達の遅れなど)、アレルギー疾患(気管支喘息など)、腎疾患、内分泌疾患など、専門的疾患の診療も数多く行っている。当センターで川崎富作先生により発見された川崎病に関しては、日本(世界)でも有数の診療実績がある。

医療設備

総合病院であり標準的設備、先進的設備が整っている。
  • セカンドオピニオン受入 △
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

新生児科

分野

小児医療

特色

当センターNICU(新生児集中治療施設)は55床の病床数(うち保険適用のNICUは15床)を有し、東京都区内最大規模の新生児・未熟児医療施設である。入院例の30%は人工呼吸管理が必要な重症児であり、総合病院の利点を生かし心臓血管外科・小児外科・脳神経外科との連携のもとに、手術を必要とする児を含め、いかなる重症新生児疾患の治療にも対応が可能である。また、当センターはユニセフより「赤ちゃんにやさしい病院(Baby Friendly Hospital)」の認定を受けた都内で唯一の病院であり、NICUでの救急救命医療に加え、当院で出生した正常新生児に対しても産科と協力し、母乳育児の推進と健やかな母児関係の構築に尽力している。

症例数

10年の総入院数は665例で、NICU入院中の手術件数は100件であった。出生体重1,500g未満の極低出生体重児の入院例(390g~1,490g)は109例、入院中死亡例は4例で95%の児が救命された。最近は母体搬送例が増加しているが、総入院例の約3割が院外出生の例で、このうち30%は心臓疾患を主訴に入院した例であった。

医療設備

当センターは総合病院であり、MRI・CTをはじめ、最新医療機器による様々な検査が可能であるが、その上に重症新生児疾患に特有な検査・治療機器(新生児用気管支ファイバー・NO:一酸化窒素療法機器など)も備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

小児外科

分野

小児外科

特色

日本小児外科学会の認定施設として、専門医による小児外科疾患に対する高いレベルの専門治療を行っている。鼠径ヘルニアを始めとするあらゆる小児外科疾患に対する治療を行っている。特に当センターの特徴である周産期医療の中で、治療困難な低出生体重新生児に対する外科手術、漏斗胸に対する低侵襲手術、障害児に対する補助治療手術を特徴としている。10年1月より新病院で診療を行っている。

症例数

年間総手術件数は約300件である。新生児外科手術は30例前後。その中で最も多いのが鼠径ヘルニアに対する根治術で、年間約100例である

★対象疾患は多岐にわたり、乳幼児学童では鼠径ヘルニア、精巣水腫、停留精巣、臍ヘルニア、肥厚性幽門狭窄症、腸重積症、乳児痔ろう、小児虫垂炎、漏斗胸、胃食道逆流症、胆道閉鎖症、胆道拡張症、体表腫瘍、外傷、異物誤飲、新生児外科的疾患では食道閉鎖症、腸閉鎖症、鎖肛、横隔膜ヘルニア、臍帯ヘルニア、ヒルシュスプルング病、壊死性腸炎である

★腹部(悪性)腫瘍、腎腫瘍、肝腫瘍、神経芽腫、奇形腫など手術前後の化学療法を必要とする例では聖路加国際病院、東大病院や成育医療センター等と連携して治療を行っている

★漏斗胸に対するNUSS手術は約80例の経験があり、良好な成績を得ている

★本院では新生児周産期センターとして産科・新生児科・心臓外科等のチーム医療を得意とし、超低出生体重児や複数の合併症を持つ新生児を積極に受け入れ手術を行い、良好な成績を誇っている。

医療設備

NICU、MRI、CT、超音波、気管支鏡、消化管内圧検査、消化管内視鏡、腹腔鏡手術機器、24時間PHモニター、NO吸入装置、HFO、ECMOなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

眼科

分野

眼科

特色

白内障、緑内障、糖尿病網膜症など幅広く眼科全般の診断、治療を行っている。その中でも、ぶどう膜炎による続発性緑内障や糖尿病網膜症による血管新生緑内障など、難治性緑内障の診断、治療に力を入れている。また、前眼部OCT、眼底OCTを導入し、画像診断を積極的に行っている。

症例数

10年度の初診患者数は3,050人、再診患者数18,630人であった

★10年度の手術総数は896件。その内訳は、白内障手術740件、緑内障手術87件、網膜硝子体手術42件であった

★白内障手術のほとんどが超音波乳化吸引術による小切開である。片眼2泊3日の入院を基本としているが、日帰り手術にも対応している

★緑内障手術は、病型、視野障害の程度に応じて手術方法を選択して行っている。なかでも難治性の緑内障に対しては、チューブ手術を積極的に行っている

★網膜剥離手術は病態により、バックル手術や硝子体手術を選択し、できるだけ迅速に手術が行えるようにしている

★黄斑前膜、黄斑円孔に対する硝子体手術は小切開での手術を行い、入院期間の短縮に努めている。加齢黄斑変性に対して、抗VEGF抗体硝子体内注射による治療を行っている。

医療設備

Visante OCT、Cirrus OCT、ハンフリー自動視野計、蛍光眼底カメラ、マルチカラーレーザー、ヤグレーザー、前眼部、後眼部超音波解析装置など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

皮膚科

分野

皮膚科

特色

足や下腿に生じる難治性の皮膚潰瘍(動脈性、うっ滞性あるいは静脈性、糖尿病性)に力を入れて診療している。糖尿病内科、整形外科、循環器内科と密な連携体制を作って質の高い皮膚潰瘍治療を行っている。

症例数

皮膚潰瘍=糖尿病や血液透析患者に生じた難治性の皮膚潰瘍の血流をSPP法を用いて正しく評価し、必要な検査・治療の可能性を探ってきた。静脈性潰瘍に対しても、重症例では入院治療も行っている

腫瘍=脂漏性角化症、皮膚線維腫、母斑細胞母斑、日光角化症やボーエン病、基底細胞上皮腫、有棘細胞癌などの各種皮膚良性腫瘍、悪性腫瘍を正確に診断し、より適切な治療を提供している。入院によるレックリングハウゼン病の皮膚神経線維腫の手術療法なども積極的に行っている

★アトピー性皮膚炎の軽症例には、副腎皮質ステロイド外用剤は必要最小限にとどめ、保湿効果のある軟膏で維持する。また、乳幼児のアトピー性皮膚炎の治療経験も豊富である

★掌蹠膿疱症の患者さんには、必要なら金属パッチテストを行い、従来の副腎皮質ステロイド外用療法の他、ビタミンD軟膏外用、レチノイド内服、マクロライド抗生剤内服、ビオチン内服、扁桃腺摘出、金属除去など完治を目指した治療を紹介している。

医療設備

医療用紫外線装置、半導体レーザー、ダーモスコピー。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

糖尿病内分泌科

分野

糖尿病内分泌内科

特色

心筋梗塞、脳梗塞のような動脈硬化症に起因する重篤な病気を未然に防ぐため、糖尿病、肥満症、高脂血症などへの早期介入と全身の動脈硬化性疾患の発見、予防に力を入れている。

症例数

登録患者数約1,500人

★糖尿病初診の方には糖尿病体験入院を勧めている。①効果的な食事療法・運動療法の指導と実践②糖尿病に対する情報の捉え方③正しい療養の知識④適切な薬物療法の実践⑤合併症のチェック⑥血糖値調節機能の評価⑦退院後の療養目標の設定などについて医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師がチームで診療にあたる。このプログラムに参加した患者は延べ2,000人を超え、その半数以上は適切な血糖値目標に達している。外来では管理栄養士による栄養指導、看護師による糖尿病療養指導、フットケア外来、インスリン注射を含めた薬物治療を行うことで半数の患者でグリコヘモグロビン6.5%以下を達成している。目標値に達している患者は近隣医療機関との診療連携パスを利用し、年1~2回の来院で合併症の進展を追跡検査する方式をとっている

★糖尿病療養指導士(CDE)の資格を有する看護師、薬剤師が10人勤務しており、管理栄養士、検査技師、医師も加わり、月1回糖尿病教室を実施

★生活改善の必要性は理解しているがなかなか実践できない場合、心理的問題への対応可能な医師が認知行動療法を行う糖尿病メンタルケア外来がある

★甲状腺疾患などの各種内分泌疾患に対して、診察と治療を行っている。外科手術適応のある患者は、専任の医師が複数の手術治療専門施設を紹介している

★治験外来では新規の血糖治療薬、神経障害治療薬、糖尿病腎症進展抑制薬、抗肥満薬などの臨床試験を、現在も複数実施中である。

医療設備

負荷心電図、各種超音波検査、MRI、CT、末梢脈波検査など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

血液内科

分野

血液内科

特色

クリーンルーム仕様の専門病棟と個室病棟を中心にして、白血病・リンパ腫の化学療法や移植療法、ALアミロイドーシスの自家末梢血幹細胞移植や、多発性骨髄腫の治癒をめざした新治療戦略の開発など先進医療も実施している。高度先進医療やグローバルな治験も多数実施している。地域がん拠点病院として外来化学療法も積極的に導入しており、また緩和ケア医との連携でのターミナルケアも含めた全人的医療を実践している

★専門領域・研究分野=①厚労省がん研究開発班会 議で多発性骨髄腫の分子標的治療に関する分担研究員②厚労省難病克服事業:家族性血小板異常症に関する調査研究班の分担研究員、③厚労省難病克服事業:ALアミロイドーシス班の研究協力者、などを通じて慢性B細胞型悪性疾患の成り立ちおよび治療開発や治癒戦略を研究。多発性骨髄腫の治癒をめざした新治療戦略の開発としてベルケイド、ゾメタ、サリドマイド療法やγδT免疫細胞療法、サルベージとしての自家末梢血幹細胞移植なども含めたトータルセラピーで治癒をめざした新治療戦略の開発を実践している。難病であるALアミロイドーシスの自家末梢血幹細胞移植+MD療法も有効であり、復職も可能である。

症例数

入院患者は常時45~50人で血液悪性疾患が大半である。09年の年間新患患者数は、急性白血病18例、骨髄異形成症候群13例、悪性リンパ腫26例、多発性骨髄腫30例を含め血液悪性疾患95症例。急性白血病はJALSGに準じて治療しており、寛解率は65歳以下で80%、65歳以上で65%、5年生存率40%である。悪性リンパ腫はR-CHOP、ESHAP療法を中心にしており、寛解率は90%で治癒率は60%であるが、難治例に対し積極的に自家末梢血幹細胞移植療法も併用している。多発性骨髄腫の5年生存率50%、10年生存率は10%である。その他貧血疾患、凝固異常症の治療も積極的に実践している。

医療設備

40床の専門病棟(うち8床の無菌個室と16床の無菌4人室)と12階特別個室病棟。血球連続分離装置2台。サイバーナイフ。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

脳神経外科

分野

脳神経外科

特色

24時間体制で救急医療(3次救急を含む)を行っている。また、脳腫瘍・脳卒中・頭部外傷・機能的脳外科疾患、小児脳外科疾患など脳外科全般の治療を行っている。さらに脳腫瘍・頭蓋底腫瘍・頭頸部癌・脊髄腫瘍ならびに脳脊髄動静脈奇形などに対する定位放射線治療(サイバーナイフ)、手術・脳神経血管内治療・薬剤治療による脳卒中の超急性期治療、難治てんかんや顔面けいれんなどの機能的疾患の治療などに力を入れている。今後はさらに、小児脳神経外科領域に力を入れて診療を拡大していく方針である。

症例数

年間外来患者数は約18,000人、入院患者数は約1,000人(病床数40)。年間治療件数は約700件(手術約300件、サイバーナイフ治療約400件)。そのうち、脳動脈瘤手術が約40例、脳腫瘍に対する治療件数が約230件(サイバーナイフ治療を含む)、脳神経血管内治療件数が約30件、機能的脳外科手術が約30件である

★良性脳腫瘍(脳下垂体腫瘍・聴神経腫瘍・髄膜腫)や転移性脳腫瘍に対して外科的治療とサイバーナイフ治療を組み合わせ、高い治療成績を収めており、脳下垂体腫瘍は全例内視鏡下での手術を行っている。サイバーナイフ治療の導入により、従来のガンマナイフ治療の宿命であったフレーム装着時の疼痛は回避され、さらにガンマナイフでは治療困難とされる視神経周囲の腫瘍、脳幹周囲の腫瘍、頭蓋底部の腫瘍、大きな腫瘍も治療可能となった。さらに現在は、全脊椎のみならず体幹癌(肺癌・肝癌・前立腺癌)の治療も当院各診療科と連携して開始している

★脳動脈瘤に対しては、開頭クリッピング術と血管内コイリング術の適否と安全性を検討した上で、治療法の選択を行っており、現在約半々の比率である。未破裂脳動脈瘤に対しては侵襲の少ないカテーテル治療(コイリング)を積極的に導入している。脳梗塞の超急性期治療としてはt-PAによる血栓溶解療法のみならず、カテーテルによる血栓除去術も導入している。脳卒中全般に対して、脳神経外科医でもあるリハビリテーション部長の下で、脳卒中急性期から積極的なリハビリを開始し、回復期リハビリ病院に引き継いでいる

★当院の母体・胎児集中治療室(MFICU)と新生児集中治療室(NICU)を基盤として小児脳外科疾患に対する手術治療(約20件)を行っている

★外来では、頭痛、難治てんかん以外に、脳卒中予防を目的とした睡眠治療(約400件/年)なども扱っている。

医療設備

サイバーナイフ(定位放射線治療装置)、CT 4台、MRI 3台、3D-DSA 2台、脳シンチグラフィー、術中ナビゲーション装置、手術用超音波吸引装置、術中超音波診断装置、放射線照射装置(リニアック)、睡眠ポリグラフィー解析装置など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

耳鼻咽喉科

分野

耳鼻咽喉科・頭頸部外科 

特色

真珠腫性中耳炎、慢性中耳炎、慢性副鼻腔炎から顎下腺腫瘍、耳下腺腫瘍、甲状腺腫瘍、頭頚部の悪性腫瘍の切除まで、耳鼻咽喉科全般の疾患に対応している。真珠腫に対する鼓室形成術も積極的に行っている。慢性副鼻腔炎、副鼻腔乳頭腫などの鼻・副鼻腔疾患に対しては100%が鼻内視鏡手術である。アレルギー性鼻炎に対するレーザー治療、鼻内視鏡下後鼻神経切断術(PNN)、難治性前頭洞炎に対する内視鏡下前頭洞MEDIAN DRAINAGE手術、流涙に対する鼻内視鏡下涙嚢鼻腔吻合術(DCR)などの最先端の技術を取り入れている。副鼻腔炎外来では、喘息を合併する難治性慢性副鼻腔炎に対する治療にも力を入れている。特に嗅覚障害に重きをおいており、鼻内視鏡手術、鼻スプレー+内服薬などで総合的に治療に取り組んでいる。眼窩壁骨折手術も、種々の方法でアプローチしている。

症例数

★10年の手術件数は345件であり、そのうち33例が鼓室形成術、13例が鼓膜形成術、109件が鼻内視鏡手術である。アレルギー性鼻炎に対するPNNは23例、難治性前頭洞炎に対するMEDIAN DRAINAGE手術は4例、流涙に対するDCRは9例に行っている

診療方針=Quality(質)の高い治療、かつ、患者さんに負担が少ない治療を目指している。鼻副鼻腔炎の手術はすべて全身麻酔下に鼻内視鏡下で行っている。内視鏡手術後は基本的にはガーゼパッキングは入れない。症例によっては慢性副鼻腔炎、慢性中耳炎に対する局所麻酔下の日帰り手術も行っている

★主な治療成績は、鼓室形成術・鼓膜形成術は90%、PNN、DCRは90%、前頭洞MEDIAN DRAINAGE手術は100%である。喘息合併の難治性慢性副鼻腔炎は、約80%に嗅覚軽快を認めている。

医療設備

月~金。太田部長=月・水の午前9時~11時。外来受付:午前9時~11時。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

QLifeでは次の治験にご協力いただける方を募集しています

治験参加メリット:専門医による詳しい検査、検査費用の負担、負担軽減費など

インフォメーション

日本赤十字社医療センターを見ている方は、他にこんな病院を見ています

日本赤十字社医療センターの近くにある病院

カテゴリから病院を探す

おすすめの記事

医療機関の情報について
掲載している医療機関の情報は、株式会社ウェルネスより提供を受けて掲載しています。この情報は、保険医療機関・保険薬局の指定一覧(地方厚生局作成)をもとに、各医療機関からの提供された情報や、QLifeおよび株式会社ウェルネスが独自に収集した情報をふまえて作成されています。
正確な情報提供に努めていますが、診療時間や診療内容、予約の要否などが変更されていることがありますので、受診前に直接医療機関へ確認してください。
名医の推薦分野について
名医の推薦分野に掲載する情報は、ライフ企画が独自に調査、取材し、出版する書籍、「医者がすすめる専門病院」「専門医が選んだ★印ホームドクター」から転載するものです。出版時期は、それぞれの情報ごとに記載しています。全ての情報は法人としてのQLifeの見解を示すものではなく、内容を完全に保証するものではありません。