静岡県立静岡がんセンター

専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

静岡県立静岡がんセンターは、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

食道外科

分野

消化器・一般外科

特色

クリニカルパスを中心に、電子カルテを利用し、患者さんの情報をすべての職種で共有することができている。この利点を最大限に生かし、消化器内科、内視鏡科、放射線治療科、画像診断科などとの連携を密に行い、看護師、コメディカルを含めた多職種チーム医療を実践している。個々の患者さんの病状に応じて過不足のない治療を心がけている。当がんセンターは県のがん診療拠点病院であり、静岡県東部を中心に県下にとどまらず、広域にわたる地域から食道癌患者さんが来院されている。

症例数

02年の開院から約8年が経過し、年間約120~150例の初診患者がある。そのうちで約40例の食道癌の根治術を施行している。頸部食道癌手術については、咽喉食摘または頸部食道切除、遊離空腸再建を頭頸部外科、形成外科と合同で施行している。胸部食道癌では、頸部、胸部、腹部の3領域のリンパ節を広範囲に摘出するという3領域郭清手術を基本としている。また化学放射線治療後の救済手術も施行している。手術以外の治療が必要な場合は消化器内科、放射線治療科、内視鏡科と連携し、化学放射線療法、化学療法、放射線療法、内視鏡的粘膜切除術、光線力学療法などを施行している。多施設共同での臨床試験にも参加しており、食道癌の標準治療の確立や、新たな治療方法の開発にも取り組んでいる。06年までの手術成績(3年生存率)は、cStage(臨床病期)I:89%、II:76%、III:76%、IV:31%である。

医療設備

ヘリカルCT、MRI、PET、PET-CT、各種電子内視鏡、超音波内視鏡などを備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

リハビリテーション科

分野

リハビリテーション科

特色

当院はがん専門病院として本邦ではじめてリハビリテーション専門医を配置し、リハビリテーション科を標榜した病院である。癌そのものや癌の治療によって低下した日常生活動作能力や生活の質を高めるためのリハビリテーションを行っている。癌の治療を担当する主治医だけでなく、形成外科医、口腔外科医、歯科衛生士、管理栄養士、臨床心理士、看護師などとの連携を図り、チーム医療を実践している。

症例数

09年度の訓練の延べ件数はPT約10,500件、OT約7,400件、ST約2,600件であった。リハビリテーションの内容としては、開胸・開腹術における周術期呼吸リハビリテーション、乳癌・子宮癌術後のリンパ浮腫への対応、乳癌周術期の肩関節可動域訓練、頭頸部癌治療後の構音・嚥下障害への対応や代用音声訓練、頸部郭清術後の僧帽筋麻痺への対応、脳腫瘍や脊椎・脊髄腫瘍による基本動作・日常生活動作障害への対応、骨・軟部腫瘍に対する免荷歩行訓練や基本動作訓練、廃用症候群への対応、緩和的な対応など幅広く行っており、ほぼすべての科から依頼を受けている。嚥下造影検査は年間150件以上行っており、嚥下障害に対する訓練や指導に役立てている。リンパ浮腫に対しては、複合的治療に準じてリンパ・ドレナージや日常生活の指導、弾性圧迫衣(弾性ストッキング、弾性スリーブなど)や弾性包帯による圧迫の検討などを行っている。

医療設備

CT、MRI、エコー、PET、シンチグラフィー、筋電計、トレッドミル、エルゴメーターなどを備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

再健・形成外科

分野

形成外科

特色

02年開院。頭頸部癌・皮膚癌・食道癌・乳癌・軟部肉腫・骨肉腫などの悪性腫瘍切除後の再建を主に行っている。手術用顕微鏡を用いた遊離組織移植術が多い。頭頸科、皮膚科、食道外科、整形外科などと合同で手術を行っている。治療方針を検討する際は、各科医師だけでなく、医師以外の各関連部署のスタッフによる合同カンファレンスにて行う、いわゆる「多職種チーム医療」を主体としている。多職種チーム医療による周術期管理を行い、合併症の少ない手術を目指している。また、術後の整容面と機能面を重視しており、必要があれば2次修正術も行う。

症例数

年間の手術件数は約300件で、悪性腫瘍切除後の再建手術が80%以上と最も多い。そのうち手術用顕微鏡を用いた遊離組織移植術は年間70件にのぼる。頭頸部の再建手術が最も多く、頭蓋底再建などの長時間の手術も積極的に行っている。下顎再建は整容面と機能面を考慮して、CTから作成した下顎模型を用いて手術のシミュレーションを行い、遊離腓骨皮弁を用いた硬性再建を行っている。四肢の骨・軟部肉腫の再建も多く、硬性再建は遊離腓骨移植を用いており、患肢温存手術を整形外科と協同で行っている。また顔面の広範囲欠損には歯科口腔外科と協力してシリコン製のエピテーゼを用いて整容性の向上を図っている。その他、乳房再建、末梢神経再建、義眼床形成、腹壁瘢痕ヘルニアの修復や顔面神経麻痺の手術なども行っている。

医療設備

Qスイッチルビーレーザー、ダイレーザーなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

婦人科

分野

産婦人科

特色

基本的な治療方針は婦人科腫瘍学会から提示されている治療ガイドラインに沿った標準治療となる。しかし、様々な条件の患者さんに最適な治療方針を検討するために、婦人科内はもちろん、放射線治療科、病理診断科と定期的に会議(カンファレンス)を開いている。また、医師の間だけでなく看護師、薬剤師、栄養士などの多くの職種との連携を大事にしており、他職種チーム医療を実践している

★ただし、どの治療法にも副作用や合併症が起こり得る。様々な治療法を上手に使って“納得のいく癌治療”を行うことが癌専門病院の大きな使命だと考えている。そのためには患者さんとよく話し合って治療の方針を考えていくことが必要となり、正しい病状をご本人に把握していただくことが肝要なため、全例に包み隠しのない病状説明を行い、その上で方針を決定する

★当院婦人科の治療方針で特徴的なこととして、子宮頸癌(扁平上皮癌)で進行期がIb1~IIb期の患者さんへは、放射線治療と手術療法をそれぞれの担当科(放射線治療科、婦人科)から説明して、患者さんの意思で治療方針を決定している。子宮体癌においては手術中の迅速病理診断(顕微鏡検査)で癌の組織型、筋層浸潤の程度を確認して、リンパ節郭清術の範囲を決定している。また、リンパ節郭清術の合併症として起こる足のリンパ浮腫に対して、リハビリテーション科と協力してその予防、治療を積極的に行っている。また、癌の治療は家族への支援が不可欠であるため、家族をサポートするための相談部署を院内に設置している

★さらに、新たな治療薬や治療法の開発・確立を目指して、患者さんの同意を得た上で臨床試験や新薬の治験にも積極的に取り組んでいる。日本婦人科腫瘍学会専門医制度指定研修施設。婦人科悪性腫瘍化学療法研究機構登録参加認定施設。

症例数

07年の新規症例数は子宮頸癌(0期を除く)92例、子宮体癌58例、卵巣癌8例。08年の手術件数は総数345件(広汎子宮全摘術41件、骨盤内リンパ節郭清33件、傍大動脈周囲までのリンパ節郭清39件、円錐切除66件、その他にレーザー蒸散や腟式の子宮全摘も症例に応じ施行している)。

医療設備

MRI、CT、ヤグレーザー、放射線治療(外照射・腔内照射・組織内照射)、陽子線治療。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 ×

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

頭頸部外科

分野

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

特色

当院は医師とコメディカルでチームを結成し、癌患者とその家族の様々な要望に応えることを理念としている。頭頸部癌では、頭頸科、放射線治療科、陽子線治療科、消化器内科(抗癌剤担当)、形成外科、歯科口腔外科、リハビリテーション科、内視鏡科、緩和医療科などでチームを組み、個々の症例に対して様々な治療選択肢を用意している。治療にあたっては、その選択肢の中から最適な治療は何かを患者および各スタッフと探ることから始めている。国内のがんセンターで唯一リハビリテーション科を有しており、術後の機能回復にはリハビリ科の医師、言語聴覚士、作業療法士などがあたっている。術後や放射線治療などのケアに関しては専門知識を有した看護師、薬剤師、栄養士などのコメディカルも充実している。

症例数

年間の手術件数は約350例で、その大半が悪性腫瘍の治療、あるいはそれに関連したものとなっている。遊離組織移植を伴う再建手術は年間約60例で、他院で初回治療後の再発例に対しても積極的に根治を目指した治療を行っており、一般施設では対応困難な機能温存手術(音声など)や、他科との合同連携手術も速やかに行える体制を整えている。放射線治療や化学療法(抗癌剤)での治療に関しては、当該科の専門スタッフ(放射線治療医、腫瘍専門医)が対応している。

医療設備

CT、MRI、PET-CT、各内視鏡、炭酸ガスレーザー、ヤグレーザー、ハーモニック・スカルペル、リガシュアー、マイクロデブリッダー、リニアック、陽子線、ナビゲーションシステム、緩和ケア病棟。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 ×

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

血液・幹細胞移植科

分野

血液内科

特色

造血幹細胞移植や大量化学療法を中心とする強力な治療により、造血器悪性腫瘍の治癒を狙った治療を行っている。日本臍帯血バンクネットワーク移植認定施設、日本骨髄バンク移植ならびに採取認定施設となっている。外来で施行可能な標準的治療は、原則的に通院治療センターでの外来治療として行っている。

症例数

1年間の初診症例数は、急性白血病が約20例、骨髄異形成症候群および慢性白血病が約15例、悪性リンパ腫が約75例、多発性骨髄腫が約25例である

★急性白血病については日本成人白血病研究グループ(JALSG)に参加しており、そのプロトコールに従って治療を行っている。寛解率は85%程度で、5年生存率は50~60%である

★悪性リンパ腫・多発性骨髄腫については、基本的にエビデンス(科学的根拠)に基づいた治療を行っているが、より治癒を得られる可能性の高い治療方法をお勧めすることが多い。該当する臨床治験がある場合は勧めている

★造血幹細胞移植療法についてはとくに積極的に行っており、10年1月からの症例数は自家移植11例、同種移植20例(骨髄移植11例、末梢血幹細胞移植6例、臍帯血移植3例)に上り、年々増加傾向にある。治療に際しては歯科口腔外科、リハビリテーション科、輸血管理室との協力支援体制がとられている

★治療選択は個々の症例ごとに慎重に行っており、積極的治療の適応とならない場合は、地元医療機関との連携の下で緩和的治療をお勧めすることもある。セカンドオピニオン紹介も勧めている。

医療設備

血液・幹細胞移植科病棟は24床の無菌病棟であり、全床が無菌管理加算可能な病床である。造血幹細胞移植だけでなく、細胞免疫療法にも対応できる病床構造となっている。画像診断機器についても、がん専門病院としての高度医療機器が備わっている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

脳神経外科

分野

脳神経外科

特色

新設がん専門病院。患者を中心に多職種・多科のチーム医療を実践している。脳、脊髄、頭蓋骨の良性・悪性腫瘍の診断と治療に特化するとともに、血管内治療を含めて脳血管傷害の治療にも経験を有するスタッフをそろえている。陽子線治療、定位放射線治療を実施している。

症例数

年間入院数は約250人、09年の手術件数は131件、このうち脳腫瘍摘出手術は66件、定位生検術は9件。また、定位放射線治療は年間約50件

★頭蓋底腫瘍など難度の高い手術に対して、多科チーム編成、最新の頭蓋底外科の手法、術中神経モニタリング、術中ナビゲーション、超音波破砕器などを駆使し、安全性・正確性を向上させている。また、斜台部脊索腫などの、陽子線治療が増加している

★悪性脳腫瘍(神経膠腫、転移性脳腫瘍、悪性リンパ腫など)に対しては、的確な診断、手術治療と、特殊な化学療法、放射線・陽子線治療を組み合わせが必要である。このため画像診断に加えて、腫瘍の薬剤耐性検査・遺伝子検査を実施して、個々の患者に最適な治療法を選択する。07年から神経膠腫に対する樹状細胞を用いた免疫療法を開始した

★良性腫瘍(髄膜腫、下垂体腺腫、神経鞘腫など)は、個々の病状に合わせて、生活の質を第一に考えた治療選択を行っている

★入院中の生活、社会復帰をめぐる諸課題には、院内のリハビリテーション科、精神腫瘍科、臨床心理士、社会福祉士などと連携し、長期の支援を実施している。

医療設備

MRI、CT(3DCT)、PET、PET-CT、SPECT、DSA、術中ナビゲーションシステム、術中超音波診断装置、術中神経モニター装置、手術用レーザー装置、超音波破砕器、神経内視鏡、放射線照射装置、定位的放射線治療装置、陽子線治療装置など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

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