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[クリニックインタビュー] 2013/01/18[金]

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大学病院が医療の最先端とは限りません。患者のこと、地域のことを第一に考えながら、独自の工夫で医療の最前線に取り組んでいる開業医もたくさんいます。そんなお医者さん達の、診療現場、開業秘話、人生観、休日の過ごし方、夢などを、教えてもらいました。

第146回
しみず整形外科クリニック
清水一郎院長

治療の効果がはっきりわかる整形外科の道へ

 私の父は事業家で、海外とも多くやり取りがありました。私は長男でしたから、周囲は「当然継ぐものだろう」と考えていたようです。しかし、その頃の反抗心や「世の中の役に立つような仕事がしたい」という気持ちから医師を目指しました。家業を継がないことに対して反対されるかと思いましたが「医師なら」と父も快く後押ししてくれたのを覚えています。
 ひざ関節疾患を専門にするきっかけは、卒業研修でお世話になった国立立川病院でであった二人の先生。お二人が熱意を持って取り組まれていたことに感銘を受け、整形外科の道に進むことを決めました。医師として治療を行う上で、やるからにはよくなってほしいと誰しも思うことですが、その中でも関節疾患は特に効果がはっきり見える分野。寝たきりだった患者さんが、手術後には歩けるようになったりと、劇的な回復を見たことも大きなきっかけになっています。

高度な専門医療を気軽に安心して受けてもらえるクリニックに

 クリニックの基本理念は、「患者さんが安心できる環境の下、整形外科としての高度な専門医療を提供しつつ、整形分野以外のことでも気軽に相談できるクリニックにする」ということです。現在は医師である私の他に、看護師、リハビリ担当の作業療法士などあわせて20名のスタッフで患者さんの治療にあたっています。
 この東浦和という場所を選んだのは、人口の割に整形外科の絶対数が少なかったということ。私自身は東京出身で、勤務していたのも東京でしたが、義理の父がこの場所で医院を開いていたこともあり、この土地での開業を決めました。
 ここ浦和は高齢の方だけでなく、若い人たちも多くいる街。学校も多くあるので、幅広い年齢の方が治療に訪れてくれています。
 地域のかかりつけ医として、さまざまな体の悩みの相談を親身に受け止め、解決のお手伝いをさせていただきたいと考えています。そのため、クリニックではリハビリ専用の診察室も別に設けています。ウォーターベッド型のマッサージ器や、低周波治療器、赤外線治療器などの設備も整え、万全の態勢で患者さんの治療に取り組んでいます。

患者さんと密な関係を築き、気持ちよく治療を受けてもらいたい

 毎日、多くの患者さんと向き合う中で、診療の時に心がけているのは、どんな些細なことでも相談できるような密な関係を築くということです。
 20年近く大学病院に勤務していましたが、やはり待ち時間も長く敷居が高いというイメージがありました。また、分野が細かく分かれていたために、患者さんの生活背景や内科的な要素までを一人の医師が診ることができないということもありました。私自身、このままでは専門バカになってしまうのではないかという危惧もありました。当院では、患者さんの生活背景や内科的な要素なども含め、全体として疾病をとらえて治療を行うようにしています。患者さんも、予約せずに来院できるため、小さな悩みでも相談してくれます。これは私にとっても時系列で患者さんの症状を追っていくことができるため、細かいケアができるようになったと感じています。これはやはりかかりつけ医ならではの醍醐味ですね。
 またスタッフ全員には「接遇」の講習会にも定期的に参加してもらっています。病院だからといって、高飛車な態度で治療を行ってはいけないと感じていますし、その気持ちはスタッフ全員にも伝わっています。不安になっている患者さんに少しでも気持ちよく治療を受けてもらいたい、そしてどんな小さなことでも相談できるような環境を作りたい、そういう思いで日々ブラッシュアップを図っています。

よく食べ、よく寝ることがストレスをためない秘訣

 日頃から心身の健康のために行っていることは、よく食べ、よく寝て、深酒せず、たばこを吸わず、そして時々テニスをすること。私自身も膝の半月板を痛めているために、テニスをするといってもあまり無理はできないのですが。痛みがあるということは活動を制限されてしまうので、しっかりと治療をしていくことが必要だなと痛感しています。患者さんにとっても「痛み」があるということはストレスも溜まり、ふさぎ込んでしまう要因になってしまいます。ですが、あきらめずに「よくなりたい」という積極的な気持ちがあれば、症状は100%ではなくてもよくなっていくものです。やはり患者さんの症状が改善し、笑顔が見られたときというのは一番の喜びです。
 開業してからの2年は本当にあっという間でしたが、今後も患者さんにとってより満足度の高い地域のかかりつけ医として、安心してかかってもらえるクリニックを目指していきたいと思っています。

取材・文/QLife

しみず整形外科クリニック

医院ホームページ:http://shimizu-seikeigeka.com/

モダンで清潔感のあるクリニック。待合室やリハビリ専用の診療なども広々した作りになっている。
JR武蔵野線「東浦和」駅より徒歩約10分。詳しくは、医院ホームページから。

診療科目

整形外科

清水一郎(しみず・いちろう)院長略歴
1992年 日本大学整形外科学教室入局
1993年 国立立川病院勤務
1994年 川口市医療センター勤務
1997年 春日部市立病院勤務
1998年 日大病院勤務
2002年 日本大学整形外科学教室医局長
2003年 日大病院 リハビリ医局長、整形外科講師
2004年 日大病院整形外科医局長
2010年 しみず整形外科クリニック開業


■所属・資格他
日本整形外科学会専門医、日本リウマチ学会専門医、日本整形外科学会スポーツ医、日本整形外科学会リハビリ医


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