出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
汎血球減少症
はんけっきゅうげんしょうしょう
汎血球減少症とは?
どんな病気か
人間の血液のなかには赤血球、血小板、それに白血球の3系統の血球が存在します。この3系統の血球のどれもが減少している状態を、汎血球減少症といいます。つまり、貧血で血小板減少症で白血球減少症もあるような病態です。
原因は何か
2つの原因が考えられます。ひとつは血液の工場ともいうべき骨髄の機能低下、もうひとつは末梢における血球破壊の亢進です。
前者はまた、2つの場合に分けることができます。一方はすべての血球の元になる造血幹細胞の減少によるもの、他方は幼若な血球は作られるものの、質的異常のために成熟できずに骨髄内で壊れてしまうもの(無効造血と呼ぶ)です。
では、後者の末梢における破壊とはどのようなものでしょう。血球が破壊される主な場所は脾臓です。さまざまな原因で脾臓が腫大すると機能が亢進し、血球の寿命がまだ来ないうちに破壊されてしまうのです。汎血球減少症を起こす主な病気を表10
に示します。
検査と診断
末梢血検査と骨髄穿刺(針を刺して採取する)がまず行われます。その結果により、さまざまな特殊検査が必要となります。
治療の方法
それぞれの原因となる病気を治療します。
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