胃がん
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胃がんとは?
高齢者の胃がんの特徴
高齢者の胃がんは若年者の胃がんに比較して進行が遅く、肝転移のみられる頻度が高く、腹膜転移やリンパ節転移は少なくなっています。これは、高齢者の胃がんは組織学的におとなしい分化型が多いからです。
たとえばリンパ節転移は、原発巣の組織型が同じならば、80歳以上でも80歳以下の患者さんと同様の頻度でみられます。「高齢者のがんだからおとなしい」というわけではありません。
手術の種類と適応
胃がんでは、別項に述べる内視鏡的粘膜切除術(EMR)や腹腔鏡補助下幽門側胃切除術の適応を除いたものが開腹手術の適応となります。
中部・下部胃がんには幽門側胃切除術、上部胃がんには胃全摘術が行われます。適応を決めて縮小手術すなわち胃の局所切除術や幽門輪を温存した幽門輪温存胃切除術、また噴門側胃切除術を行う場合もあります。幽門輪温存胃切除術の適応は、胃の中部から下部に存在する粘膜にとどまるがんで、EMRの適応にならず、腫瘍肛門縁から幽門輪までの距離が4cm以上であるものとされています。
また噴門側胃切除術の適応は、胃の上部に存在する深達度が粘膜下層までの早期がんで、大弯リンパ節右群に術中における迅速組織診でリンパ節転移を認めず、ほかの部位に胃がんの既往がなく、EMRの経験のないものとされています。
がんが他臓器に直接浸潤している場合には、できれば浸潤臓器の合併切除を行います。通過障害がみられたり出血している場合には、全身の合併症を伴っていてもこれらを防ぐ手術、つまりバイパス手術や胃切除術を行います。
根治性手術の考え方
75歳以上の高齢者を手術する場合、「高齢だからといって根治性を落とすべきではない」とするよりも、「根治性を求めた結果、命を縮めることにならないように注意する」というように考えます。進行胃がんにおいては、リンパ節の予防的郭清を行う場合には、脾臓などの他臓器合併切除や腹部大動脈周囲リンパ節を含む広範なリンパ節郭清につながる場合もあるので、その利点・欠点をよく考慮しなければなりません。
リンパ節郭清を徹底的に行うと、どうしても術後の回復が悪くなり合併症の頻度も高くなります。手術直後を無事切り抜けられても、胃切除によって経口摂取が不十分な時期に体力が落ちたり、誤嚥を起こしたりして生命予後にかかわるような病態に陥ることがあります。したがって、胃がんの手術の場合には、高齢であるという理由から、必ずしも根治術を目指さないこともあります。
たとえば標準治療とされるD2リンパ節郭清(胃がん取り扱い規約によるリンパ節第2群までの郭清)を徹底的に行うのでなく、少し郭清範囲を狭めたり、D1+7番(胃がん取り扱い規約による第1群リンパ節+左胃動脈根部リンパ節)の郭清にとどめるなど、方法を考慮します。もちろん「がんをすべて取りきる手術」を目指すのはいうまでもありません。
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名古屋市の胃がん健診でお世話になりました。 早朝だったためか放射線技師さんではなく、これちか先生みずから機械を操作して胃の画像を撮って頂きました。 説明も丁寧で、その温かなお人柄に短時間で魅了されま… 続きをみる
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