出典:家庭医学大全 6訂版(2011年)
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ジベルバラ色粃糠疹
じべるばらいろひこうしん

もしかして... 薬疹  体部白癬

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ジベルバラ色粃糠疹とは?

どんな病気か

 主として20~30代の成人にみられ、腹部を中心に、突然たくさんの赤い発疹ができます。発疹がたくさんでき、派手に見えるわりには自覚症状も少なく、また自然に治るので心配のない病気です。

原因は何か

 原因はいまだ不明です。ある種のウイルスの再活性化により生じるという説や、細菌感染に対するアレルギー説などがありますが、結論は出ていません。

症状の現れ方

 初めに、ツバキの葉っぱほどの大きさの赤い発疹が体に現れることがあります。その発疹がひくかひかないかのうちに、それより小さな楕円形の発疹が急に躯幹に生じ、ある一定方向に分布し、とくに背部ではクリスマスツリーのような配列をします(図32図32 ジベルバラ色粃糠疹)。

 一つ一つは直径3~4cmまでの卵円形の赤い発疹で、大きくなると中心が褐色になり、そのまわりが赤くがさがさして次第に大きくなります。かゆみは、あったりなかったりします。多くは治療をしなくても3~8週間で治ります。

検査と診断

 診断は特徴的な発疹とその分布、経過により判断します。

治療の方法

 かゆみが強い時は抗ヒスタミン薬などのかゆみ止めの内服を行い、発疹にはステロイド外用薬を使用します。

病気に気づいたらどうする

 この病気自体はあまり心配ないものですが、薬疹やウイルス性の発疹などの全身的な病気、あるいは湿疹、体部白癬などの病気とまぎらわしい場合もあるので、皮膚科の専門医を受診したほうがよいでしょう。

(執筆者:島根大学医学部附属病院皮膚科講師 金子 栄)

粃糠疹に関連する可能性がある薬

医療用医薬品の添付文書の記載をもとに、粃糠疹に関連する可能性がある薬を紹介しています。

処方は医師によって決定されます。服薬は決して自己判断では行わず、必ず、医師、薬剤師に相談してください。

・掲載している情報は薬剤師が監修して作成したものですが、内容を完全に保証するものではありません。

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