大阪大学歯学部附属病院(大阪府吹田市)が名医に推薦されている分野
専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域
大阪大学歯学部附属病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。
※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表
口腔外科1(制御系・第1口腔外科)
分野 |
歯科口腔外科 |
|---|---|
特色 |
口腔顎顔面領域におけるあらゆる疾病を診療対象としており、一般外来の他に、長期かつ専門的な治療を要する疾患に対して各種専門外来にて対応している。一般外来では、外傷(骨折を含む)、炎症、嚢胞、粘膜疾患、歯やその周囲組織外科、補綴科や矯正科などとの共観にてインプラント治療などを行っており、全身合併症を有する口腔疾患をもつ患者の治療については大学の性格上、北摂のセンターとなっている。専門外来では、唇顎口蓋裂、口腔腫瘍、顎変形症、顎関節症に対し、幅広い診療を行っている。主に唇裂口蓋裂並びに悪性腫瘍の治療に重点をおき、研究に基づいた治療の向上を図っている。高度先進医療として、インプラント義歯の治療を行っている。また歯学部附属病院として、口腔外科をはじめとした地域開業歯科との連携をもち、24時間の救急の治療を行っている。 |
症例数 |
★口唇口蓋裂=大阪府内での口唇口蓋裂発生数の半数近くにあたる年間100例前後の一次症例を初診診察している。年間の唇裂・口蓋裂関連手術は、唇裂初回手術約60件、口蓋裂初回手術約70件を含め、口唇口蓋裂症例に関する手術は約300件程度であり、日本では最も多い件数の一つである。現在、生後3カ月に行う口唇形成術、1歳前後に行う口蓋形成術などの手術治療に言語治療、矯正治療、補綴治療を加えた、歯学部附属病院ならではの一貫治療体系を確立し、その結果、当科を受診する患者様は、審美的(見た目)にも、口腔の機能面(言葉の発音、歯並びの不正)においても十分に回復できている。口蓋裂の口蓋形成術にはファーロー法を用いた2期的手術を導入し、上顎骨顎発育を最大に誘導できるようにしながら、97%正常な鼻咽腔閉鎖機能(構音機能)を獲得できている。口唇口蓋裂患者に対しての産科への往診や胎児診断後の母親教室も行っている ★口腔領域悪性腫瘍=舌、歯肉、頬粘膜、口腔底、口唇、口蓋、唾液腺など、口腔領域に生じた悪性腫瘍の年間入院手術件数は約70件であり、手術を基本として、現在までの883例の解析データに基づいて必要に応じて放射線治療、化学療法を適切に組み合わせ、世界の標準治療を日本人に合わせて実行している。広範切除が必要な症例に関しては、審美性と機能の温存のため、腫瘍切除と同時に即時再建術も施行している(血管吻合術を応用した自家移植術=遊離前腕皮弁移植術、腹直筋皮弁移植術、腓骨皮弁移植術など)。術後はQOL向上のため、顎補綴や、骨移植・インプラントを応用し、術後患者の80%は普通食の摂食が可能である。口腔領域悪性腫瘍の病期別累積5年生存率(口腔癌以外での死亡例を含む)と癌特異的5年生存率( )はそれぞれI期86.8%(90.7%)、II期86.7%(89.0%)、III期79.9%(84.7%)、IV期52.6%(60.1%)である。放射線治療施設(リニアック)があり、患者様の希望に応じて手術を回避した放射線治療(小線源治療を含む)も行っている ★顎変形症=年間の入院手術件数は約70件、本院矯正科のみならず開業矯正医からの紹介患者も多く、矯正歯科医師と緊密な連携の上、手術法等を決定している。下顎骨に対する手術では、顎関節の位置の再現を重視した下顎枝矢状分割術を原則として行っている。なお、上下顎骨の著しい成長障害症例に対しては仮骨延長法を積極的に導入して歯列形態の異常に対しても、様々なブロック単位で顎骨の分割および仮骨延長法を行い、理想的な歯列弓形態の形成を主眼とした治療を行っている。なお、症例によってはコンピューターシミュレーションシステムを導入し、手術治療における精度の向上を図っている。外来診療では矯正用アンカーインプラントの埋入術を行っており、歯牙に固定源を求めず、治療の効率化の向上と治療期間の短縮化を図った矯正治療への貢献を行っている ★顎関節症=年間の外来初診患者は約200人であり、薬物療法、バイトプレーン療法、円板復位療法などによる治療をメインとし、関節注射による治療も行っている ★月~金。初診受付は午前8時30分~11時30分。古郷教授、大倉准教授の初診は水午前。月=顎関節外来、火=腫瘍外来、水=口唇口蓋裂外来、顎変形症外来。 |
医療設備 |
X線CT、MRI、超音波診断装置、3D-CTシステム、リニアックなどを備えている。 |
「医者がすすめる専門病院 大阪・奈良」(ライフ企画 2011年5月)
口腔外科2(修復系・第2口腔外科)
分野 |
歯科口腔外科 |
|---|---|
特色 |
隣接科と連絡を取りながら系統的な治療を行い、咀嚼・発音等の機能回復、顎顔面形態の修復に努めている。また関連する病院と人的、臨床的交流を行い、医療の質の向上と地域医療への貢献を心がけている。口腔癌、骨髄炎、顎骨・顎関節疾患、顎顔面外傷、口唇口蓋裂、顎顔面変形症、口腔粘膜疾患で特殊外来を設けている。大学院では口腔顎顔面腫瘍学と先端手術学を担当しており、基礎的研究に裏付けされた臨床を行っている。 |
症例数 |
年間の新来患者は約2,000人。そのうちの4割は紹介患者で歯科以外の病院からの紹介が多い。中央手術室での手術件数は年間約360件、外来手術件数は約1,000件。外来手術症例では埋伏歯抜歯、嚢胞摘出、比較的小さな良性腫瘍の手術が多い。顎関節パンピングは年間100例以上。近年、医学部附属病院から臓器移植前の口腔内スクリーニングと治療の依頼も増加している ★悪性腫瘍=約60人。手術、化学療法、放射線治療を組み合わせた集学的治療とマイクロサージャリーによる前腕皮弁、腹直筋皮弁や腓骨遊離組織移植を用いた即時再建で、治療成績の向上と形態や機能の温存に努めている。5年生存率は、I期96.0%、II期86.4%、III期82.0%、IV期61.3%。また従来の治療が奏効しなかった患者さんを対象に、中性子を利用した新しい治療法(BNCT)を、京都大学原子炉実験所と共同で行っている(治験中) ★顎関節症=400人。慢性疾患では患者の理解が必要なため、治療に先立ち下顎の運動、顎関節の機能、X線検査結果、MR検査結果、現在の病態、各種治療法とその機序および成績など時間をかけて説明している。治療は独自のリハビリ療法を主体に治療し、従来行ってきた関節鏡視下手術などの手術頻度を受診症例の1%に抑えることができている。また、リウマチによる重度の下顎後退に対して、顎関節置換手術を行っている ★骨髄炎=15例で、データに基づいた独自の画像所見と病巣範囲分類に従い、治療法を選択している。抗菌剤の組み合わせ投与、皮質骨除去・抗菌剤留置手術および高圧酸素療法の併用で良好な結果を得ている ★外傷=100人。顎顔面外傷、顎骨骨折、歯牙脱臼などの治療を行っている。骨折には各種チタンプレートを用い、早期に社会復帰を図っている。当科受診が困難な全身外傷や重症例に対しては、救急病院等の要請を受けて往診もしている ★顎変形症=顎変形症は50例で、上下顎同時骨切り手術や仮骨延長法も取り入れ、すべて自己血輸血で行っている。顎関節への影響を避けるため、当科開発の位置決めプレートを用いているが、術前には顎関節外来でスクリーニングを行っている ★口唇口蓋裂=小児歯科、矯正科、顎口腔機能治療部などと綿密に連携をとりながら、ホッツ床による哺乳指導と正常な顎顔面形態や歯列の誘導、顎裂部への骨移植、発音訓練、口腔衛生管理、さらには顎矯正手術まで成長発育にあわせた一貫治療を行っている。口唇・口蓋裂の一次症例はもちろん、変治唇裂のなどの二次修正手術、唇裂外鼻修正を行っている ★粘膜疾患=扁平苔癬、白板症を中心に治療。腫瘍外来と連携をとり前癌病変・悪性腫瘍の早期発見に効果をあげている。また、金属アレルギーと扁平苔癬の合併した難治症例の診断・治療を進めている ★インプラントは腫瘍・外傷・唇顎口蓋裂等による顎骨歯牙欠損を中心に施行している ★月~金。初診受付は午前8時30分~11時30分。再診は予約制。由良=月午前(隔週)と木、松本=金、中澤=水。特殊外来は、腫瘍=隔週月午後・木、骨髄炎=水午前、顎関節=木・金の午後、顎変形症=水午前、外傷=水午後、口唇口蓋裂=金午後、粘膜疾患=隔週月午前。 |
医療設備 |
MRI、CT、リニアック、レーザー、関節鏡、手術用顕微鏡など。 |
「医者がすすめる専門病院 大阪・奈良」(ライフ企画 2011年5月)
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診療科目:矯正歯科
2020年05月20日投稿
歯の矯正を検討していて、他の矯正歯科を訪問したのですが、状況から難しい治療になりそうとのことで、こちらの病院を紹介されました。 矯正に関する説明は、資料を用いて分かりや…続きをみる