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[患者さんの相談事例] 2015/09/11[金]

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 現代の医療現場では、自分なりの判断や意思決定が求められます。患者側にだって、治療パートナー(医療者)と上手に対話して、疑問解消・意思伝達できるコミュニケーションスキルがあった方が良いですね。
 ここで紹介する「相談事例」は、患者側視点に基づくもので、実際にはもっと他の背景があったかもしれませんが、「私ならどうするか」を考えてみませんか?

患者さんから実際にあった電話相談

保険外のインプラント治療、事前の説明では100万円だったのに請求額は135万円。これっておかしくないですか?
(53歳・男性)

 若い頃から歯が悪く、歯科とは縁が切れない生活を送ってきました。町の歯科医院では、どこへ行っても「あなたの治療は当院では手に負えない」と言われるので、10年ぐらい前からは歯科大学病院に通っています。
 2か月ほど前、大学病院の担当医から、3本の歯を抜いてインプラントにすることを勧められました。保険治療の適用ではないので、「3本で約100万円」と提示されました。高いとは思いましたが、やはり歯は大切なので、仕方なく了承し、治療を受けることにしました。
 しかし、3本目のインプラントを入れたとき、担当医から「最終的に1本45万円なので、3本で135万円です」と言われたのです。私が「見積もりでは3本で100万円とおっしゃったと記憶していますが」と言うと、「約100万円と申し上げたはずです。細かい金額まで計算できていなかったので・・・」と語尾を濁されました。
 1~2万円程度の違いなら「約」の範疇に入ると思いますが、見積もりと請求額が35万円も異なるなんて納得いきません。以前、別の大学病院で保険外の治療を受けたときには、見積額と請求額はほぼ同額でした。それが社会の常識だと私は思っているのですが、このようなことはあり得るのでしょうか。

より良いコミュニケーションを目指そう!患者さんこうしてみては・・・?
 確かに、見積額と請求額が35万円も異なるというのは一般的と思えませんし、35万円は大金です。「はい、そうですか」と誰もが払える金額でもなければ、10万円の位は四捨五入する位であるとも思えません。
 やはり見積もりの段階の明細と請求の明細を提示してもらい、どの見積もりが甘かったのか確認してみてはいかがでしょうか。明確で納得いく説明があれば別ですが、きちんとした説明が得られないとすれば、あとは交渉するしかありません。
 保険外の高額な治療を受けるときは、できれば治療前に明細も含めた見積もりを立ててもらい、契約書を交わしたいと求めていくことも必要ではないかと思います。
より良いコミュニケーションを目指そう!医療機関さんこうしてみては・・・?
 135万円を「約100万円」と言うのは、やはり一般常識を越えていると思います。見積もりより35万円高額な請求をするのであれば、そこは根拠を示し、丁寧な説明が必要ではないでしょうか。
 自費で受ける歯科治療は高額になりがちなだけに、金銭的なトラブルの相談が後を絶ちません。治療を受ける前の段階で明細を明らかにしつつ契約書を交わし、途中で治療を中断する場合の精算方法なども含めて約束事を決めておくことが大切だと思います。
※写真はイメージです

この実例紹介とアドバイスのご提供は・・・


認定NPO法人
ささえあい医療人権センターCOML

理事長 山口育子

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