[医療費関連] 2012/11/28[水]

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 日本人の2人に1人が罹患するといわれるがんは※1、まさに“国民病”といっても過言ではありません。しかし、近年では医療の進歩により、ほとんどのがんで5年生存率が上昇※2。治療が成功し、普段の生活に戻られる、いわゆる“がんサバイバー”を見かけることも多くなってきました。とはいうものの、未だ日本における死因順位の1位はがんなのです※3。つまり、これからは「再発・転移」などを見越しての「備え」が必要な時代になってきたといえるでしょう。
 そこで、QLifeではがん治療の最前線に立つ医師100人に対し、がんに対する「備え」で大きなウエイトを占める「治療費」の話を中心にアンケートを実施しました。その結果をご紹介するとともに、これからの時代のがんに対する「備え」のあり方についてリポートします。

【がん治療における治療費に対する意識調査】 
有効回答数:100人 対象:腫瘍内科・外科などの日常的にがんの治療を行っている医師 回収期間:2012年10月24日~30日

ほとんどの医師も「がん治療はお金がかかる、だからこそ保険加入は必要」と

 がんは、最先端の医療技術が患者さんの治療のために実用されている領域の1つといえます。そこから切っても切り離せないのが「治療費」の問題です。医師100人アンケートでも、実に96%が「がん治療にはお金がかかる」と回答しています。そんな治療費の問題に対し、国は高額療養費制度などさまざまな施策でサポートしていますが、同様に民間企業による「がん保険」の充実も「安心してがん治療に備えられる」環境づくりの一端を担ったといってもよいでしょう。しかしながら、これまでのがん保険はどちらかといえば、「健康な人のため」が中心になっており、厳しい審査が必要となっていたのが現状でした。しかしながら、“がんサバイバー”が一般的になってきた今では「がんに罹った人のためのがん保険」のニーズは増大しており、医師100人アンケートでも実に87%が「必要である」と回答しています。

「治療費が原因で、最良の治療を行えない」というジレンマ

 医師にとって、最も大事なのは「目の前にいる患者さんの病気を治すこと」です。死に至る可能性もあるがんならその想いはより一層強まります。しかしながら、診療の現場で約80%の医師が「治療費や保険について患者さんから相談を受けたことがある」とし、さらに、半数の医師が「治療費が理由で治療プランを変更したことがある」と回答しています。

 「全力を尽くして目の前の患者さんを救いたいのに、治療費が原因で最良の治療を行えない」そんなジレンマに悩む医師が、がん治療の現場には多数いることが今回の医師100人アンケートで分かりました。現場で苦悩する医師の声をご紹介します。

診察の現場で受けた治療費や保険の相談内容一例
  • 治療費が高いので治療しないでほしいと言われた。(40代・男性)
  • 高額医療費制度があるが、返金されるまで、払わないといけないので何とかならないか。(30代・女性)
  • お金がないので入院できません、検査はしないで下さい。と言われたことがあり、検査をしなかったことがある。(30代・男性)
治療費の問題で治療プランを変更したケースも…
  • 新しい抗がん剤は高いので、効果は劣るかもしれないが、ほかの安い抗がん剤に切り替えた。(50代・男性)
  • 化学療法に使用予定であった分子標的薬の投与を中止した。(40代・男性)
  • 点滴の抗がん剤は高いので使用しないという患者さんがいた。内服薬だけで治療した。(50代・男性)

がんサバイバーのための新しい保険も登場

 がんサバイバーの増加に伴い、これまでの「健康な人のためのがん保険」に加え、再発・転移に備える「がん経験者のためのがん保険」などの新しい保険・サービスが出てくるようになってきています。その1つがアメリカンホーム保険の「ガンになったことがある方も入りやすいみんなのほすピタる緩和告知型ガン保険」です。過去2年以内にがんの入院・手術がないなど、簡単な健康条件を全て満たせば申し込めるうえ※4、再発・転移も補償するなど※5、がんサバイバーのことを考えた商品設計になっています。開発の背景について同社のA&Hビジネス部 部長の鯉田淳氏は「実際にがんを経験されたお客様から、入れる保険はありませんか、という切実なお問い合わせをいただいたこともあり、そのような商品をご案内できず、くやしい思いをしたこともあります。“がん保険を心から必要としているのに入れる保険がない、そんな方にも安心していただけるような備えを届けたい!”という想いからこの保険を開発しました」と語ります。医療の進化とともに、がんへの備えも進化しています。増えるがんサバイバーに対し、アメリカンホームが新しいがん保険を開発したように、次々と先進的なサービス・商品が今後も開発されていくことでしょう。

※1 公益財団法人がん研究振興財団 最新がん統計’11より
※2 国立がんセンター中央病院院内がん登録・初回入院患者の入院歴別5年生存率の推移より
※3 厚生労働省・平成23年(2011年)人口動態統計年報より
※4 告知いただいた内容によってはご加入いただけない場合があります
※5 保険期間の開始日より前に医師にすすめられた入院・手術は補償されません

(CO1211-176)

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