[おしりの事情 を大研究] 2008/07/03[木]

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○お薬に込められた想い

oshiri-4-4.jpgQlife:こういっては失礼かもしれませんが、向こう見ずというか、猪突猛進というか…その勢いや想いはすごいと思います!
奥:当時も無謀だとか言われていましたよ。でも、どうしてもやりたかったんです。
「沖縄にもっとしっかりとした産業を興したい!沖縄を盛り上げたい!」
それは沖縄で生まれ育った私がずっと想いつづけていたことなんです。この中国での出会いが私に沖縄発のお薬を誕生させて、日本中でも痔に悩んでいる患者さんに喜んでもらいたいという想いを芽生えさせたんです。
そして、このお薬には沖縄と中国を繋いだ出会いに感謝の意を込めて、開発時のコード名を「OC-108」と名づけて新薬開発をスタートさせました。

Qlife:沖縄と中国の出会い。いいネーミングですね。その後の開発は…
奥:ALTA療法の「ALTA」の名前の由来にもなっているのですが、ジオン注の有効成分である硫酸アルミニウムカリウムとタンニン酸は、oshiri-4-5.jpg中国では消痔霊として治療実績があるものの、日本で薬を販売するには国で定められたプロセスをクリアしていかなければなりませんでした。それは、新薬「ジオン」として成分から考え直さなくてはならないということです。開発していく過程には有用性や副作用の検証など長い期間をかけて実証する必要があり、やはり新薬開発には経験が必要だと考え、途中から大手メーカーさんと共同開発という形をとりました。1995年だったと思います。その時点ですでにかなり年月が経っていましたが、当時はもうやり遂げることしか頭になくて…とにかく必死でした。

Qlife:そうですね。そこでもう7年経ってますものね。結局何年がかりに?
奥:すべてのプロセスを終え、認可が下りて発売できたのが2005年ですから…お薬と出会ってから17年ですね。

Qlife:…17年ですか!?
奥:そうなりますね。長いと思われるかもしれませんが、新薬開発としては実はそんなに長い期間ではないんです。人の体に使うものですから、新薬開発はそれだけ大変だということですね。

17年もの歳月のストーリーを、時折笑顔を交えながら大切な思い出を語るかのように丁寧に語ってくださる奥さん。お話を聞いているうちにもお人柄がじんわり伝わってきます。

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