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[クリニックインタビュー] 2010/07/23[金]

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大学病院が医療の最先端とは限りません。患者のこと、地域のことを第一に考えながら、独自の工夫で医療の最前線に取り組んでいる開業医もたくさんいます。そんなお医者さん達の、診療現場、開業秘話、人生観、休日の過ごし方、夢などを、教えてもらいました。

第75回
こう太歯科
古川浩太先生

子どものころの体験に導かれて歯科医師に

 ときどき「どうして歯医者さんになったのですか」という質問を受けることがあるんですが、正直、自分でもよく分からないんです。ただ、子どものころに歯並びが良くなくて、矯正治療をしても治らなかったことは、はっきりと覚えています。きっとそのころ、子ども心に何かを感じていたのではないでしょうか。振り返ってみると、その時の体験があったからこそ、歯科医師になろうと思ったような気がします。
 だからもしかすると、患者さんはみんな、「かつての自分自身」なのかもしれません。「患者さんにあんな思いをさせたくない」という気持ちが、歯科医師としての原動力。毎日そんなことを意識しているわけではないのですが、歯医者になった動機をたずねられたりすると、そんな風に考えたりします。
 開業に踏み切ったのは、勤務医として勤めていた時に自らの技術に自信が持てるようになったことが一番の理由です。くわえて、自分自身の歯科医師としての個性が見えてきたことも大きかったと思います。老若男女さまざまな人たちが暮らす地域で、その人たちの生活に寄り添った診療をしていくことが、もっとも自分に合った歯科医療なのだと感じ、その個性を活かすことができる方法を模索した結果、自然と開業への道が見えてきたのです。
 私のような動機の場合、生まれ育った地元に戻って開業する人が多いですが、実兄も歯科医師で地元にて医院を構えていましたので、別の場所で開業することにしました。現在の地域を選んだのは、お子さんたちがいて、そのお母さんやお父さんたちがいて、さらには高齢の方たちもいらっしゃるという、世代の分断が無い理想的な社会が実現している場所だったからです。

患者さんの言葉に耳を傾ける事が治療の一歩

 心がけていることは、とにかく患者さんの言葉に耳を傾けて、患者さん一人ひとりのニーズに応じた治療をすることです。特に、最初にしっかりとお話をさせていただくようにしています。患者さんと話をすることによって、患部だけを見ていても分からないことも見えてきますし、患者さんが何を求めているのかも理解できます。
 歯医者は歯にまつわる病気を治していればいいのだから、患部さえシッカリと見ていればよいと考えがちですが、病気を治すためにこそ、患者さんとのコミュニケーションが大切なのです。なぜなら、歯の病気を根本から治していくためには、患者さん自身の協力が不可欠だからです。日ごろの生活の中での注意や努力はもちろん、治療の際にも患者さんの協力が必要です。また、治療方針を決めるときにも、できるだけ患者さんの希望にそったものにしたいので、常に患者さんと話し合いながら、一緒に治療をしていきたいと考えています。

患者さんそれぞれのペースに合わせて


子どもたちに畳の上で遊んで欲しいという院長の思いから作られた待合室の畳コーナー

 患者さん一人ひとりの個性を把握して適切に対応をすることも、常に心がけていることです。
 たとえばお子さんの治療は、当然のことながら大人の治療とは少し様子が異なります。初めて歯医者さんにきた子どもが大泣きしてしまうのは当たり前のことですから、とにかく気長に待ってあげなければいけません。その子の気持ちに寄り添って気長に待ってあげると、子どもであっても医師を信頼してくれるようになるものです。大人でも子どもでも、信頼してもらわないと医師は適切な治療ができません。心を尽くして接しているうちに、最初は泣きわめいて治療できなかったお子さんが頑張って治療を受けてくれるようになり、やがて自分から歯医者さんに行くと言ってくれるようになり、ある日、お礼のお手紙をくれたこともありましたよ。
 気長に辛抱強く接しなければいけないのは、高齢の患者さんも同様です。患者さんのペースでゆっくりと話を聞かせてもらうこと、そしてこちらから伝えたいことは何度も繰り返して伝えること。高齢の方に接するときには、こちらがゆったりとした気持ちでいることが何より肝心なことだと思います。
 それから、歯の治療をとても怖がるタイプの人もいます。そういう方の場合には、カルテに印をつけておくようにしています。どの患者さんに対しても、できるだけ痛くない治療を心がけていますが、恐怖感を持っている患者さんには、特段の配慮をするようにという工夫です。

“生きる”を支えている“歯”


待ち時間に何となく読んでしまう掲示物にも工夫が凝らされています。

 歯科医師として強くお伝えしたいのは、「歯は人が生きていくために絶対に必要な、“食べる”を支えるもの」ということ。「そんなことは重々分かっている」とみなさんは思うでしょうが、それなら何故そんなに歯のケアをないがしろにするの?と聞きたいです。
 言うまでもないことですが、乳歯はともかく永久歯は一度失うと二度と生えてきません。生きるために必要なもの、無くしたら二度と再生できない大切なものをケアするならば、どんなに手間と時間とお金をかけても惜しくないではありませんか。
 医院に来てくだされば、患者さんの歯を治療するために、ありとあらゆる努力を惜しみません。でも本当は、みなさんご自身が自らの歯を守ろうと努力することが一番効果的なのです。健康な自分の歯で食事をすることの喜びを、少しでも長く味わっていただくためにも、どうか日々の歯のケアを十分に行っていただきたいと思います。

これからは予防歯科に力を入れたい

 歯の大切さをみなさんに理解していただき、毎日の生活の中でケアを習慣化していただくためにも、今後は予防歯科に力を入れていきたいと思っています。
 今までの歯医者さんは、虫歯や歯周病で悪くなった部分を治療するのが主な仕事でしたが、これからの歯医者さんの仕事は、歯の健康を維持することにこそある、と考えるからです。
 もちろん、歯の病気予防の主役はみなさんご自身ですから、まずは歯磨きや食生活の指導に力を入れたいと思います。しかし、個々人の努力ではどうしても見落としてしまうことや、忘れてしまうことがありますので、その部分を我々が専門家としてフォローさせていただきたいと思います。
 具体的には、定期的な虫歯および歯周病の検査、加えてお口の中の清掃、その他にも唾液やかみ合わせの検査などによって、みなさんの歯のケアの成果を確認させていただきつつ、不十分なところや勘違いしている部分に関する指導を提供したいのです。
 虫歯や歯周病を治すよりも、虫歯や歯周病にならない努力をする方が、ずっとずっと良いですよね。ご自身による日々のケアと、定期的な歯医者さんでのチェックと念入りな清掃で、少しでも長く健康な歯を維持していきましょう。

取材・文/大野裕子

こう太歯科

医院詳細ページ:http://www.qlife.jp/hospital_detail_958386_1

神戸電鉄箕谷駅・谷上駅から車で5分。詳しい道案内は医院詳細ページから。

診療科目

歯科

古川浩太先生略歴
古川浩太先生
1989年 朝日大学歯学部卒業
1995年 こう太歯科開業 院長就任


■資格・所属学会他
神戸市北区歯科医師会理事



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