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[クリニックインタビュー] 2016/05/13[金]

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患者のこと、地域のことを第一に考えながら、独自の工夫で医療の最前線に取り組んでいる開業医のお医者さん。そんなお医者さん達の、診療現場、開業秘話、人生観、休日の過ごし方、夢などを、教えてもらいました。

医療法人社団 浅井耳鼻咽喉科医院 浅井和康院長

50年前に開院した父の背中を見て

 当院の原点は今から50年前の1966年に父が始めた医院です。現在の場所から「上大岡」駅を挟んだ反対側にありました。当時は医院の上が自宅でしたから、子ども時代は父の診療風景をよく目にしていました。父から「医師になれ」などと言われたことは一度もありませんが、影響を受けたのは確かです。

 進路を選択する際も医学部へ進み、専門も当たり前のように耳鼻咽喉科を選びました。私にとって耳鼻科医になることは、何より自然な成り行きだったのです。当院で働き始めた頃は、父と肩を並べて診療したこともあります。耳鼻咽喉科は、とにかく多くの患者さんを診る必要がある診療科目ですから、一緒に診療できたのはありがたかったですね。

アレルギー性鼻炎で苦しんだ経験を生かす

 私自身アレルギー性鼻炎があり、子ども時代から苦しい思いを味わってきました。父の治療を受けていたのですが、父は新しい薬なども取り入れ、積極的に試してくれました。私自身も、効果や安全性が確かになれば、新しい薬や治療法を比較的早い段階で導入するというスタンスをとっています。父の積極性を受け継いだのかもしれません。

 現在では、アレルギー性鼻炎だけで10種もの薬が選べるなど、薬も大きく進歩しました。自分が症状に悩んでいた小学生の頃とは、その効果も格段に違います。さらに、レーザー治療や注射による減感作療法、舌下免疫療法など、治療の幅も広がりました。効果が見込める治療法は積極的に試して、一人でも多くの方の苦痛を取り除ければと思います。

 アレルギーを持たない人には「花粉症なんて大したことない」と言う方もいらっしゃいますが、症状が続く時期は大変に辛いものです。私自身も同じ辛さを経験してきたからこそ、患者さんの苦痛に共感することができると考えています。

「少しでも早く患者の苦痛を取り除く」ことを最大目標に

 みなさん大きな苦痛を抱えて当院にいらっしゃいます。辛い時はとくに、「早く何とかして欲しい」と願います。その思いは私自身も経験してきました。だからこそ当院では、「一刻も早く患者さんの苦痛を取り除くこと」を最大の診療目標としています。これは私が医師になった時から、常に心がけてきたことでもあります。当院の運営においても、とにかく多くの患者さんを診ることを大切に、迅速に対応しています。

 おかげさまでたくさんの患者さんに来院していただき、午前中だけで150人ということもありますが、「早く診断、早く処置」を念頭にスタッフ一同全力で取り組んでいます。「混雑している割には待ち時間が少ない」というお声をいただくことも増えています。

 より多くの困った人を助けたいという思いから、当院では予約制を採用していません。予約を取っていただいても、時間通りにご案内することが難しいのです。待ち時間の解消は今後の継続課題でもありますが、間口を広げて、いつでも患者さんを迎えたいという姿勢は今後も変えるつもりはありません。

薬、治療の進化とともに、耳鼻咽喉科医院のあり方も変化

 耳鼻咽喉科というと、昔は吸引、洗浄といった処置が中心でしたが、治療薬の進歩により、そのあり方も変化してきました。また、耳鳴りや喉の違和感が続くといった症状に悩んで来られる高齢の患者さんも増えています。そうした方には漢方薬で人間本来の自然治癒力を高めながら、ゆっくりと時間をかけた治療法も提案しています。

 また、忙しい生活を送る方からは、「とにかく早く治して欲しい」と要望をいただくこともあります。その場合は、その日のうちに改善が期待できる患者さんごとの処置を提案しています。忙しさに追われて病気が放置されてしまうことが一番大きな問題ですから、患者さんのライフスタイルに合わせて柔軟に対応しています。

 こうした多様化するニーズに応えるべく、治療の選択肢も幅広く用意するようにしています。院内には、開院以来現役を続けているネブライザーやレトロな診察台と、新型のレーザー治療器などが混在しています。当院の治療も伝統と革新のミックス。良いものがあれば古さ、新しさにこだわらず、今後も積極的に提案していきたいと考えています。

取材・文/岡田幸子(Sachiko Okada)
フリーエディター・フリーライター。女性誌編集部より独立後、医療、健康、美容から生活、教育に至るまで、おもに女性に関わる幅広い分野の情報を取り扱う。

医療法人社団 浅井耳鼻咽喉科医院

医院ホームページ:http://www.asai-ent.jp/index.html

京急本線・横浜市営地下鉄ブルーライン「上大岡」駅東口より徒歩1分。「京急ショッピングプラザ・ウィング上大岡」裏手に続く上り坂のふもと右手、白いタイル貼りの建物2階に医院入り口があります。先代から続く医院は地域で開院して今年で50年。長く愛され続ける耳鼻咽喉科です。
詳しい道案内は医院ホームページから。

診療科目

耳鼻咽喉科

浅井和康(あさい・かずやす)院長略歴
1987年 聖マリアンナ医科大学卒業


■所属・資格他
医学博士、日本耳鼻咽喉科学会 耳鼻咽喉科専門医


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