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[患者さんの相談事例] 2015/06/22[月]

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 現代の医療現場では、自分なりの判断や意思決定が求められます。患者側にだって、治療パートナー(医療者)と上手に対話して、疑問解消・意思伝達できるコミュニケーションスキルがあった方が良いですね。
 ここで紹介する「相談事例」は、患者側視点に基づくもので、実際にはもっと他の背景があったかもしれませんが、「私ならどうするか」を考えてみませんか?

患者さんから実際にあった電話相談

差額ベッド料の保証金が150万円。転室したため差額分は戻ってきましたが釈然としません。(52歳・女性)

 下腹部に痛みが生じ、しばらく様子を見ていたのですが、時間を追うごとに痛みが激しくなっていきました。金曜日の夕方だったこともあり、週末の救急よりは、夜間救急外来のほうがいいのではないかと考えて、以前かかったことのある大学病院の救急外来を受診しました。その結果、急性虫垂炎を起こしていることがわかり、その日の内に手術を受けることになりました。
 夫が入院手続きをしてくれたのですが、その際に大部屋に空きベッドがないと言われ、差額ベッド料の同意書へのサインと保証金を納めるように言われたそうです。それも、入院初日は1日12万円の部屋しか空いていないということで、保証金として要求されたのは150万円でした。
 私はその話を手術直後に聞いたのですが、びっくりして病棟の看護師長さんに「12万円もする病室なんて、私には贅沢すぎます。早く大部屋か安い病室に変えてください」とお願いしました。その結果、2日目には5万円、3日目以降は3万円の病室に転室したのですが、保証金の範囲で収まったので、自動的に精算されて差額分が返金されました。何だか釈然としないのですが。

より良いコミュニケーションを目指そう!患者さんこうしてみては・・・?
 おっしゃるとおり、釈然としないお気持ちだと思います。150万円の保証金を預けたあとでは、「払えません」とも言えません。また、差額ベッド料の請求のルールとして、「空きベッドがない」ことを理由に差額ベッド料の必要な病室を勧められた場合、同意書を提出していれば“契約”したことになります。そのため、勧められた段階で差額ベッド料の支払いに疑問があれば、同意書をすぐ提出せずに保留して交渉することが大切です。
より良いコミュニケーションを目指そう!医療機関さんこうしてみては・・・?
 ルール上は同意書の提出を求めていれば支払いの対象になりますし、保証金も精算方法などを明確に示していれば預かっていいことになってはいます。しかし、保証金の額が150万円、差額ベッド料も1日12万円というのは、一般的な感覚からすると、とても受け入れられるものではありません。単にルールから外れなければいいというのではなく、患者の事情にも配慮した対応が必要ではないかと思います。
※写真はイメージです

この実例紹介とアドバイスのご提供は・・・


認定NPO法人
ささえあい医療人権センターCOML

理事長 山口育子

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