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[患者さんの相談事例] 2016/03/18[金]

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 現代の医療現場では、自分なりの判断や意思決定が求められます。患者側にだって、治療パートナー(医療者)と上手に対話して、疑問解消・意思伝達できるコミュニケーションスキルがあった方が良いですね。
 ここで紹介する「相談事例」は、患者側視点に基づくもので、実際にはもっと他の背景があったかもしれませんが、「私ならどうするか」を考えてみませんか?

患者さんから実際にあった電話相談

頼んでいない脱毛レーザーを勝手にされ、痕が残ってしまいました。その後の対応も悪く、納得できません。(46歳・男性)

 私は顔と首のしみを消したくて、整形外科を標榜している医療機関を受診しました。そこでは保険適応で、しみを取ってくれるという評判を聞いたので、受診することにしたのです。
 診察室で、私が受診の目的を伝えると、ドクターは「もちろん保険でできますよ。早速、今日治療をしましょう」とペンシルのような器械で首のしみの部分にレーザーを当てました。そこまでは良かったのですが、なぜかその後、ドクターが突然顔にハンコのようなものを押しつけてきたのです。最初の数発はわけがわからなくて抵抗すらできなかったのですが、7~8発押されたあたりで、あまりの痛みに「何ですか、これ?痛いからやめてください」と言って抵抗したので、ドクターはようやくやめました。そして、「脱毛のレーザーをサービスでしてあげたのに・・・」とつぶやくように言うのです。私はとくに髭が濃くないし、脱毛のレーザーなんて頼んでもいません。それなのに、何の説明もなくいきなり痛みを伴うレーザーを当てられて、私は混乱しました。
 そのうえ、その脱毛レーザーで焼いた部分の痕が残ってしまったのです。首のしみは消えたのですが、顔に複数のあざが残ったのでは何をしていることかわかりません。治療から3か月経ったころ、医療費は病院の負担で再手術を受けたのですが、ほとんど効果はなく、若干薄くなった程度でした。ドクターは「僕の経験上、必ず消える」と言っていましたが、約1年経ったいまでも消える気配はありません。そして、ドクターはいまでは私と顔を合わせようとせず、逃げ腰になっているのです。
 先日、その病院の事務次長と話をしたのですが、「紹介状は書くから、あとは自分で探してください」と言われてしまいました。私の希望はドクターが勝手に作ったあざを消してほしいだけです。それなのに病院の対応に納得がいきません。

より良いコミュニケーションを目指そう!患者さんこうしてみては・・・?
  頼んでもいない脱毛レーザーをいきなりされ、その結果、顔にあざが残るなんて、何とも乱暴な行為だと思います。
 まずは皮膚科を受診して、いまの状態を診てもらい、治療によって消えるものなのかどうか確認してみてはどうでしょうか。もし治療可能だとしたら、それは保険適応なのか自費なのか、いくらかかるのかなど確認したうえで、あざを残した医療機関と交渉する方法を考えることができます。また、治療が不可能な状態で、その補償を求めるとすれば、医療機関と交渉することになると思います。その場合、医療機関が非を認めれば直接交渉ができますが、非を認めない場合は調停や示談交渉、損害賠償請求などの法的解決しか手段がなくなる場合もあります。どこまで問題にするおつもりがあるか、冷静に考えてみてはいかがでしょうか。
より良いコミュニケーションを目指そう!医療機関さんこうしてみては・・・?
 頼まれていない医療行為を「サービス」と称して勝手に実施し、それによってあざが残ったというのは、やはりきちんと非を認め、謝る必要のある行為だと思います。「紹介状を書くから」などと開き直るのではなく、やはりきちんと患者さんに謝罪をすべき内容ではないでしょうか。
※写真はイメージです

この実例紹介とアドバイスのご提供は・・・


認定NPO法人
ささえあい医療人権センターCOML

理事長 山口育子

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