[実践!病院でのコミュニケーションテクニック&秘訣] 2016/11/04[金]

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 現代の医療現場では、自分なりの判断や意思決定が求められます。患者側にだって、治療パートナー(医療者)と上手に対話して、疑問解消・意思伝達できるコミュニケーションスキルがあった方が良いですね。
 ここで紹介する「相談事例」は、患者側視点に基づくもので 、実際にはもっと実際にはもっと他の背景があったかもしれませんが、「私ならどうするか」を考えてみませんか?

患者さんから実際にあった電話相談

患者を怒鳴りつけた医師について、病院の総務に伝えたのですが、きちんと対応してもらえません。(20歳・男性)

 私は現在、医学部で学んでいて、医師を目指しています。そのような私を祖母は頼りにしてくれていて、大学病院の眼科に通院するときには付き添ってほしいと頼まれます。

 1か月前も祖母に付き添って大学病院の眼科に行き、待合室で順番を待っていると、診察室から「どうしてこんな忙しい土曜日に受診したんだ!?」と大声で怒鳴るドクターの声が聞こえてきました。その後、しばらく患者さんを叱り飛ばす声が続きました。私は何があったんだろうと思って、落ち着かない気持ちになってきました。

 ようやく診察室内が静かになり、しばらくすると患者さんが出てきました。その女性は祖母の知り合いだったので、「何があったんですか?」と声をかけてみました。すると、今にも泣き出しそうな表情で、「昨日、目の調子が悪くなったので、病院に電話をかけると、受付の人が『明日の土曜日に受診してください』とおっしゃったんです。それなのに、言われた通り受診すると、急に先生から怒鳴られてしまって…」と話してくれました。

 私は患者さんに頭ごなしに怒鳴る医師の姿勢が許せなくて、祖母も交えて3人で「どうしたらいいか」と相談しました。その結果、私が病院の相談室に事実を話し、ドクターから患者さんに謝罪してほしいと伝えに行くことになったのです。そこで、すぐに相談室に行って、話をすると、「そういう場合は、総務の担当者が対応することになっています」と総務課に回されました。総務課の職員は私の話を聞き、「わかりました。医師にそのことを伝え、病院の掲示板に謝罪文を掲示します」と言ってくれました。

 ところが、それから1か月が経っても、一向に掲示板には謝罪文が掲示される気配がありません。そこで、再度総務課に出向いて確認すると、「当該医師には伝えました」と言うばかりで、謝罪文については言葉を濁されました。病院から謝罪文を掲示すると言ったのに、約束を守ってくれないことが納得いきません。これ以上何もできないのでしょうか。

より良いコミュニケーションを目指そう!患者さんこうしてみては・・・?
 確かに、「謝罪文を掲示せよ」と強要したのではなく、総務課職員が自主的に言ったことなので、約束を守らないことはご納得がいかなくて当然だと思います。
 ただ、この問題は怒鳴ったドクターだけでなく、病院スタッフ間の連絡がスムースにいっていなかったことにも原因があります。どうしても怒鳴ったドクターの行為に目がいってしまいがちですが、今後同じことが起きないようにするには、連絡の伝達の改善も必要ではないかと思います。そのような点にポイントを置いて、具体的な改善を求めることも可能ではないかと思います。
より良いコミュニケーションを目指そう!医療機関さんこうしてみては・・・?
 総務課職員が苦情の矛先を収めるために謝罪文を掲示すると言ったのか、そういうルールがあったのかわかりませんが、やはり実現することが確信を持ててから伝えるべき内容ではないかと思います。そうでなければ、いったん約束したことが反故にされると、患者側の不信感は高まるばかりです。
 連絡体制の問題も改善が必要だと思いますが、やはり理由も確認せずに頭ごなしに怒鳴るという対応は少なくとも控えるべきだと思います。
※写真はイメージです

この実例紹介とアドバイスのご提供は・・・


認定NPO法人
ささえあい医療人権センターCOML

理事長 山口育子

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