[実践!病院でのコミュニケーションテクニック&秘訣] 2016/12/09[金]

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 現代の医療現場では、自分なりの判断や意思決定が求められます。患者側にだって、治療パートナー(医療者)と上手に対話して、疑問解消・意思伝達できるコミュニケーションスキルがあった方が良いですね。
 ここで紹介する「相談事例」は、患者側視点に基づくもので 、実際にはもっと実際にはもっと他の背景があったかもしれませんが、「私ならどうするか」を考えてみませんか?

患者さんから実際にあった電話相談

心臓バイパスの状態を検査してほしいのですが、医師はまだ必要ないと言います。(67歳・男性)

  5年前、急性心筋梗塞に見舞われ、心臓のバイパス緊急手術を受けました。その際、バイパスをつくった3本のうち、1本は動脈でつなぐことができたのですが、残り2本は静脈でつなぐしかなかったのだそうです。動脈は長く保てるようですが、静脈はよく持っても10年くらいと説明を受けました。

 手術から5年が経過して徐々に心配になり、定期受診の際に「詳しく検査を受けたい」と希望したところ、頸動脈エコーと心電図検査をしてくれて、ドクターから「異常はなかった」と言われました。「もっと詳しい検査をしてほしい」と頼みましたが、「そのうち心臓カテーテル検査はするつもりですが、いまはまだ必要ではありませんから」と言われてしまいました。

 何とか、いまの静脈の状態を知りたいと思うのですが、調べてもらえる病院はないのでしょうか。何か起きてから対処したのでは、5年前の緊急手術のように、不十分な治療しかできないと心配なのです。

より良いコミュニケーションを目指そう!患者さんこうしてみては・・・?
 確かに一度緊急手術で万全の治療が受けられなかった経験をすると、悪化している可能性がある血管の状態を少しでも早く把握して、できる処置はしてもらいたいという気持ちになられることと思います。
 ただ問題は、静脈の状態を調べることができる方法がどれだけあり、あったとしても容易にできるかどうかだと思います。心臓カテーテル検査は動脈にカテーテルを通して調べる検査ですから、バイパスをつないでいる静脈を調べることは無理かもしれません。それだけに、バイパスをつないだ静脈の状態を調べる検査があるのかどうか、あるとしたらどのような検査で、どのくらいの難易度か、リスクを伴うのかどうかなどをドクターに確認することがまずは必要だと思います。そのうえで、別の病院を受診する必要があるかどうかを考えてはどうでしょうか。
より良いコミュニケーションを目指そう!医療機関さんこうしてみては・・・?
 ドクターは、患者さんに必要な検査や実施可能な検査は何か、当然の知識として持っておられます。なかには「そんなことを調べる方法はない」ということもあるでしょう。しかし、ドクターの常識は決して患者の理解と一致するわけではありません。それだけに、いまはそれ以上の検査が必要ないとしたら、その理由を根拠と共に伝える必要があると思います。医療現場では、目的や理由の説明がないままに結論だけ示されることが少なくありません。それが患者の思いとのズレに発展しがちなだけに、情報の共有に至る説明のあり方が問われると思います。
※写真はイメージです

この実例紹介とアドバイスのご提供は・・・


認定NPO法人
ささえあい医療人権センターCOML

理事長 山口育子

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