[実践!病院でのコミュニケーションテクニック&秘訣] 2017/04/21[金]

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 現代の医療現場では、自分なりの判断や意思決定が求められます。患者側にだって、治療パートナー(医療者)と上手に対話して、疑問解消・意思伝達できるコミュニケーションスキルがあった方が良いですね。
 ここで紹介する「相談事例」は、患者側視点に基づくもので 、実際にはもっと実際にはもっと他の背景があったかもしれませんが、「私ならどうするか」を考えてみませんか?

患者さんから実際にあった電話相談

「歯科医師がインプラントの治療を中断。治療費の返金額について内訳や明細がなく困惑しています。(69歳・女性)

 私は半年前に奥歯にインプラントの義歯を入れました。治療はうまくいき、仮歯を装着したのですが、そのとき仮歯が小さいような気がしました。不安に思って「この仮歯では少し小さいのではないでしょうか?」と言うと、仮歯を少し大きくしてくれたのです。ところが歯が頬に当たるようになり、時間を追うごとに痛みが生じるようになりました。

 ある日、我慢できなくなった私は「私が小さいと言ったために大きくしてくださったのに申し訳ありませんが、頬に当たって痛いので削ってもらえませんか」と歯科医にお願いしたのですが、「慣れるしかありません」と突っぱねられました。

 仕方なく我慢していたのですが、そうこうするうちに、頬の粘膜が白くなってきました。そのことを歯科医に伝えたところ「それは歯が当たっているからではなく、金属アレルギーかもしれません。皮膚科で相談してください」と言われ、仕方なく皮膚科を受診したところ、「これは歯が当たっているせいですよ」と言われました。

 途方に暮れて、皮膚科で言われたことを歯科医に伝えると、「もうあなたとは信頼関係が破たんしているので、治療は続けられません。歯科大学を紹介するので、そちらで相談してください」と言われてしまいました。私が「歯科大学は遠くてとても通えません。転院先は自分で探しますから、治療費を精算してください」と言うと、しばらく奥に入って何か調べていた様子でしたが、「32万円返金します。ただ、もう少しきちんと計算しないとダメなので、改めて連絡します」ということでした。すると翌日電話がかかってきて、「歯科技工士への支払いが発生したので、返金できる額は11万円です」と言うのです。明細の提示もありませんし、納得いきません。

より良いコミュニケーションを目指そう!患者さんこうしてみては・・・?
 症状に対応してもらえず、皮膚科と歯科の間で翻弄され、気持ちのうえでも大きな疲れを感じられたことと思います。いまは精算費用のことが問題ですが、まず前払いで支払った額と精算額の明細や内訳を歯科医に提示してもらってはどうでしょうか。そのうえで、どこまで治療が進んでいたかを確認し、歯科医と話し合いをすることが必要だと思います。
より良いコミュニケーションを目指そう!医療機関さんこうしてみては・・・?
 たしかに患者さんが最初に「小さい気がする」と言い出したのが発端ですが、たとえば大きくすると頬に当たることが予想されれば、そのことを説明して患者さんに納得してもらうこともできたはずです。その言葉を受けて歯を大きくしたのであれば、それによる不具合にも丁寧に対応する必要があるのではないでしょうか。
 特に前払いで治療をおこなっているときに、治療を中断した際の精算についてのトラブルは少なくありません。きちんと明細や内訳を明らかにした上での対応が求められると思います。
※写真はイメージです

この実例紹介とアドバイスのご提供は・・・


認定NPO法人
ささえあい医療人権センターCOML

理事長 山口育子

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