[実践!病院でのコミュニケーションテクニック&秘訣] 2017/05/12[金]

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 現代の医療現場では、自分なりの判断や意思決定が求められます。患者側にだって、治療パートナー(医療者)と上手に対話して、疑問解消・意思伝達できるコミュニケーションスキルがあった方が良いですね。
 ここで紹介する「相談事例」は、患者側視点に基づくもので 、実際にはもっと実際にはもっと他の背景があったかもしれませんが、「私ならどうするか」を考えてみませんか?

患者さんから実際にあった電話相談

要介護4の母に加え、同じく要介護4の義母も近く在宅介護に。この先看続けられるか不安です。(67歳・女性)

 同居している92歳の母は、要介護4で、3年ぐらい前から肺炎と骨折を繰り返しています。今年は年明け早々から圧迫骨折で2か月入院し、ようやく退院したと思ったら、1週間後には肺炎で再び入院と、このような状況を繰り返しています。入院中は「早く家に帰りたい」と言い続け、治りきらないのに退院することもありました。

 現在は自宅で療養していますが、導尿をしていて、酸素をつけ、痰の吸引が必要です。そのため、週3回の訪問看護を受けています。また、母は認知症状もあり、私(娘)の姿を一日中追っていて、私の姿が見えないと大きな声で呼び続けるのです。酸素をつけていても、時折息苦しくなるらしく、そうなるとパニック状態に陥ります。そのため、1時間ほど背中をなで続けて母が落ち着くまで寄り添うしかないのです。

 このようなことがいつまで続くのかと思うと、私自身気がおかしくなりそうになります。その一方で、「高齢だから自宅で母を看取ろうと決めたじゃないか」と自分を責めて情けない気持ちにもなります。

 じつは96歳になる夫の母も同居していて、同じく要介護4の状態で、いまは骨折して入院したあと、介護老人保健施設に入所しています。その義母もそろそろ退所してくる予定です。いまの状態で2人の母を在宅で看ることができるのか、不安が高まっています。しかし、それが娘として、嫁としての役割だという気持ちもあり、誰にも本音が言えず、一人で悩んでいる状態です。そこで、電話で相談できると知り、せめて気持ちを聴いてもらうことができればと思い切ってかけてみました。

より良いコミュニケーションを目指そう!患者さんこうしてみては・・・?
 1人の介護だけでも大変なのに、要介護4の2人を看るということは並大抵の努力でできることではないと思います。また、現在週に3日は訪問看護に来てもらっているとはいえ、やはり一日の大半は介護されているあなたに負担がかかってきます。
 それだけに、一度自宅で最期まで看ると決意しても、気持ちが揺れることは当然のことだと思います。介護する人の心身の健康が大切で、ときには想いを吐き出すことも必要ではないでしょうか。また、ケアマネジャーはじめ、在宅療養にまつわる医療、介護スタッフの協力を得るようにして、一人で抱え込まないことが大切です。
より良いコミュニケーションを目指そう!医療機関さんこうしてみては・・・?
 まじめで責任感が強い人であればあるほど、一人で抱え、何かマイナスのことがあると自分を責めがちです。介護者の心身の健康を保つためにも、どのようなサポートやサービスを利用することができるのかを伝え、ぜひご一緒に考えて差し上げていただきたいと思います。
※写真はイメージです

この実例紹介とアドバイスのご提供は・・・


認定NPO法人
ささえあい医療人権センターCOML

理事長 山口育子

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