[実践!病院でのコミュニケーションテクニック&秘訣] 2017/06/02[金]

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 現代の医療現場では、自分なりの判断や意思決定が求められます。患者側にだって、治療パートナー(医療者)と上手に対話して、疑問解消・意思伝達できるコミュニケーションスキルがあった方が良いですね。
 ここで紹介する「相談事例」は、患者側視点に基づくもので 、実際にはもっと実際にはもっと他の背景があったかもしれませんが、「私ならどうするか」を考えてみませんか?

患者さんから実際にあった電話相談

初診料を取られないよう受診日を早めたのに、医院側の確認不十分でやはり初診料を取られることに。(61歳・男性)

 5年ほど前に突然、花粉症の症状が出るようになりました。くしゃみと目の痒みがひどく、耳鼻科と眼科にかかるようになりました。そのときに眼科で受けた検査で眼圧が高いとわかり、軽い緑内障が見つかったのです。それ以来、職場近くの同じ眼科クリニックで定期的に検査を受けています。

 緑内障と言っても、ほんとうに軽い状態なので、特に治療はせず経過観察と言われています。そのため、半年ごとに眼圧と視野検査を受けているのですが、前回は10月に検査を受け、半年後の4月に予約を入れました。ところが先日、予約した4月の日程の都合がつかなくなり、クリニックに「予約日を変更したい」と電話をかけたのです。すると電話に出たスタッフから「予約をずらして5月以降になると前回から半年以上が経過するので、初診扱いになりますがよろしいですか?」と言われました。そこで、何とか空いている3月の日程をやりくりし、予約を変更したのです。

 ところが、変更した日に受診して検査と診察を終えて会計で支払いを済ませ、領収書を見ると初診料が請求されていました。私は会計のスタッフに「予約変更の電話をかけた際、5月以降に変更すると初診料扱いになると言われたので、無理して3月に予約を入れたのです。それなのに、なぜ初診料が請求されているのですか?」と尋ねました。すると奥からドクターが出てきて、「12月に目の痛みで受診されましたよね。その2週間後に再診に来てもらって、そのとき『もう一度、2週間後に来てください』と言ったのに受診されませんでした。半年ごとの検査の場合は半年以上経つと初診にしていますが、治療を患者さんが任意に中止された場合は、3か月で初診料をいただくことにしています」と言われました。それなら予約変更の電話をかけたときにそのように説明するのが筋ではないでしょうか。初診料にならないように3月中に予約を入れたのに初診料を請求されるなんて、詐欺にあった気分です。そもそも、検査の場合と治療の場合で初診料になる日数が異なることも理解できません。

より良いコミュニケーションを目指そう!患者さんこうしてみては・・・?
 厚生労働省の見解としては、患者が任意に受診を中止した場合には、1か月以上経過すれば初診料を請求できるとしています。しかし、実際には1か月で初診扱いにしている医療機関は少なく、それぞれがルールを決めているようです。
 それにしても、やはり今回は電話で予約変更した際にクリニックのスタッフの確認が不十分だったことが原因だと思います。
より良いコミュニケーションを目指そう!医療機関さんこうしてみては・・・?
 相談者の話を聴いていると、やはり予約変更の段階で対応したスタッフが途中で受診していたことを見落としてしまったのだと思います。やはり一貫した説明や対応がないと不信感に陥ってしまうだけに、適切な対応が求められる問題だと思います。
 また、会計終了後の患者からの疑問に答える際も、ひとこと電話予約の際に適切な対応ができていなかったことへのお詫びの言葉があると、患者側の気持ちも少しは和らいだかもしれません。「こちらは間違いのない対応なんだ」を一方的に押し通されると、やはり不満を抱きがちです。実際に初診料扱いになることを避けて無理に予約を3月に入れたと言っているわけですから、そこへの配慮は必要だと思います。
※写真はイメージです

この実例紹介とアドバイスのご提供は・・・


認定NPO法人
ささえあい医療人権センターCOML

理事長 山口育子

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