[実践!病院でのコミュニケーションテクニック&秘訣] 2017/07/07[金]

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 現代の医療現場では、自分なりの判断や意思決定が求められます。患者側にだって、治療パートナー(医療者)と上手に対話して、疑問解消・意思伝達できるコミュニケーションスキルがあった方が良いですね。
 ここで紹介する「相談事例」は、患者側視点に基づくもので 、実際にはもっと実際にはもっと他の背景があったかもしれませんが、「私ならどうするか」を考えてみませんか?

患者さんから実際にあった電話相談

緊急性のない手術入院での申し込みなのに、希望の病室を手配してもらえないのはなぜですか。(69歳・男性)

 私は心臓弁膜症で、人工弁の置換手術を受けることになりました。事前に外来でさまざまな検査を済ませ、入院センターと呼ばれるカウンターで手続きをしたのですが、そのとき病室の希望を記入するように言われました。私は経済的にあまり余裕がないので、大部屋のみの希望を書いて提出したのですが、対応していたスタッフから「大部屋が当日空いていない場合を考えて、第2希望を記入してください」と言われたのです。大部屋以外となると、有料の病室になります。しぶしぶ、最も安い1日2,500円の差額ベッド料の2人部屋を第2希望として書きました。

 帰宅して考えれば考えるほど疑問が湧いてきました。緊急性のある入院でもないし、事前に希望を聞くのであれば、それに沿うように病室を手配するのが病院の努めではないでしょうか。そのような配慮をするよりも、むりやり第2希望を強いるという姿勢に納得がいきません。手術が多少遅れてもいいので、確実に大部屋が空いているときに連絡をもらって入院するということは求められないのでしょうか。

より良いコミュニケーションを目指そう!患者さんこうしてみては・・・?
 事前に希望を聞くなら、それに沿うように手配するのが当然というのは、おっしゃる通りです。一般社会では、たとえばホテルの手配をして、希望した通りに当日お部屋が用意されていないなんてことはあり得ないからです。
 では、どうして医療の場合、このようなことが言われるかというと、入院している患者さんが予定を超えて入院治療が必要になったり、緊急で入院してくる患者さんがいたりするからです。また、手術の予定も手術室の空き状況を見ながら組んでいくため、大部屋が空いている日に合わせて入院してもらい、手術を受けるというわけにもいきません。
 ただ、差額ベッド料が必要になるとなれば、経済的な負担は増します。それだけに、できるだけ意向に沿うようにしてもらいたいことを強調し、どうしても第2希望の病室しか空いていない場合は、できるだけ早く大部屋に移してほしいという希望を出しておくことが大切かと思います。
より良いコミュニケーションを目指そう!医療機関さんこうしてみては・・・?
 ベッドコントロールが予定通りにいかなくなることが多々あるのは理解できますが、やはり患者にしてみれば希望に沿うような配慮をしてほしいと思うのが当然です。ですので、入院センターで第2希望を聞くとしても、できるだけ丁寧に説明し、患者の理解が得られるような対応が求められると思います。また、どうしても第1希望がかなわなかった場合、患者の意に沿う努力をどのようにするのかも伝えることが望ましいのではないでしょうか。
※写真はイメージです

この実例紹介とアドバイスのご提供は・・・


認定NPO法人
ささえあい医療人権センターCOML

理事長 山口育子

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