[感染症] 2020/12/04[金]

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【この記事のポイント】

  • スーパーコンピューター「富岳」でさまざまな環境下での飛まつの広がり方を予測
  • 野外活動の予測では、微風が吹く中での風下の人の感染リスクの高さを示す
  • 飛行機ではリクライニング状態で飛まつ拡散と予測、常時マスク着用で拡散防止

屋外バーベキューでも「マスク、距離」を、その理由は?


感染者に対して横からの風(0.5m/s)を想定した場合

 感染症対策でこれからの時期、特に気になるのは「換気方法」。寒い季節は「窓をあけっぱなし」にするのが難しい日も多くなりますね。

 理化学研究所は11月26日、スーパーコンピューター「富岳」を使ってウイルス飛まつ感染のシミュレーションをした結果を発表しました。今回検討されたのは、カラオケボックス、野外活動、通勤列車、タクシー車内、航空機内など。どんな感染症予防策を行うのがよいのでしょうか。

 「屋内よりは安全」と一般的に思われている屋外でのレジャー。野外活動としてキャンプやバーベキューなど屋外でテーブルを囲み、飲食や会話をするなどのシーンを想定し、シミュレーションが行われました。

 いきなりですが、ここでクイズ。屋外での飲食時、感染予防対策として気を付けるべきは次のどれでしょうか?(正解は1つとは限りません)
A:人との距離 B:雪 C:風 D:雨

 シミュレーションでは、毎秒0.5~1mの微風が吹いている場合、風下の人で飛まつを浴びる量が増え、室内より感染リスクが高まる場合があることが判明。一方、微風が吹く中でも、マスク着用で1mの距離をとると、飛まつを浴びるリスクはほぼゼロになるというシミュレーションを示しました。ちなみに、マスク無しの場合は1~1.7mに離れることで到達する飛まつ量を半分にできることもわかりました。野外であってもマスクやディスタンスが重要ということですね。――答えは「A:人との距離」「C:風」

カラオケボックスで歌う時の立ち位置、〇〇〇の下

 続いて紹介するのは「カラオケボックス」のシミュレーション結果。一般的なカラオケボックスは、オフィスの2倍程度の換気能力を持つ設備を備えていることが多く、今回は小部屋(2.6m×3.05m、高さ2.7m)に9人が入り、1人が歌う場合を想定しています。

 その結果、室内のエアコンを作動させることで換気量を倍程度にすることができるとわかりました。しかし、部屋が狭いため、歌い始めからわずか30秒ほどで飛まつが全体に拡散することも示されました。

 感染対策をしながらカラオケを楽しむにはどうしたらいいか、シミュレーションが示した対策は、「マスクやマウスガードを着用したまま、換気口の下に立って歌う」こと、でした。これにより、小さな飛まつの飛散抑制が期待されます。

航空機の中では、座る「姿勢」に気を付けて


リクライニング姿勢でマスクをしない場合を、マスクをした場合と比較(せきをして30秒後を可視化)

 最後に紹介するのは「飛行機」。どのような姿勢で座るかによって、飛まつの広がり方に違いがあることがわかりました。

 マスクなしでフラットな姿勢でせきをした場合、前列のシートがパーテーションの役割を果たし大きな飛まつは落下しますが、リクライニングシートの状態では、多くの飛まつが前後左右の座席に拡散することがわかりました。さらに、落下しなかった小さな飛まつはエアコンの影響で機内に拡散されることも示されました。

 一方、マスクを着用していれば、発生する飛まつを3分の1に抑えることができ、リクライニングシートの状態でも感染リスクを低減する効果が見込めるといいます。

 ここで紹介した換気・感染予防対策などを意識して、「Withコロナ」の年末年始の計画をたててみてくださいね。一人ひとりの意識が感染予防につながりますよ。(QLife編集部)

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