[感染症] 2020/12/11[金]

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【この記事のポイント】

  • 合唱、スポーツ関連施設、バーベキューなど集団感染が発生した事例を紹介
  • 換気が不十分な環境で、マスク着用なしの合唱練習によって感染者が発生
  • 「無症状でも人に感染させる可能性があると意識する」ことも大切な感染対策

集団感染例から見る感染予防対策は?

 寒さが増していますが、新型コロナウイルス感染者数も増加しています。部活動やスポーツ施設、飲食店などでの「集団感染」も発生しています。では、実際に集団感染が起こった時、どのようなシチュエーションだったのでしょうか?

 国立感染症研究所は12月4日、同研究所クラスター対策班が調査した感染事例(2020年2月25日~10月30日)のうち、「趣味など余暇活動」において発生したと考えられる集団感染事例について、具体的な状況をホームページで公開しました。公開された具体例と、そこから考えられる感染予防対策とは?

密状態、マスクなしで合唱練習、換気不十分の室内で感染が広がる

 最初に紹介する事例は「合唱練習」。20人程度が参加した合唱団の練習で感染者が発生。室内の換気は不十分で、密集した状態で練習していたそうです。発症後に参加していた人がおり、その人と立ち位置が近かった人が感染しました。

 この事例では、「人が密集した状況で、マスクを着用せずに歌う」ことにより感染が広がった可能性が高いと推察されたそうです。

 飛まつの飛距離を計測した実験では、マスクを着用しないで歌った場合、最長111cmまで飛まつが到達したことが報告されています。「歌う時はマスク着用を徹底した上で、互いに十分な距離(前後2m以上、左右1m以上)を保つことが重要」と、対策班は見解を示しています。

 埼玉県や兵庫県の学校で「合唱クラスター」が発生しているという報道もあります。合唱練習の際には十分に対策をするよう心がけましょう。

運動後の「マスクなしでの会話」、換気不十分な「更衣室」

 次に、スポーツ施設で発生した集団事例として2例紹介。
 ・スポーツ関連施設の更衣室、6人が発症-共通の日時で更衣室を利用した人が発症。更衣室は混雑、換気は不十分で、利用者はマスクを着用しておらず、何人かは会話をしていた。

 ・スポーツ関連施設の更衣室と休憩室、3人が発症-共通の日時で施設を利用、運動後に更衣室と休憩室でマスクを着用せず会話。3人中1人は利用時点で発症していた。

 スポーツ関連施設に関しては、「ダンス教室」での集団感染(外国の事例)もあり、激しい運動を密集して行うことが感染リスクとなった可能性が報告されているそうです。上記事例は運動中の感染事例ではありませんが、更衣室や休憩ラウンジでの会話において感染が確認されています。

 クラスター対策班は、「運動中ではなくてもマスク着用を徹底、施設内で不要な滞在を避けることが対策として有用」と注意を促しています。

屋内外でのバーベキュー、10人中半数以上が発症

 最後に紹介するのは、バーベキューの事例。参加した10人程度のうち半数以上が発症。屋外で調理し、屋内で飲食するスタイルで、参加者は自由に移動し、調理や食事、会話をしていたそうです。調理された料理は、大皿に盛り、テーブルで取り分ける形式。感染源と推定された人は、発症前だったが人に感染させる可能性のある期間にあったといいます。

 手指の消毒や換気、距離を保つこと、マスク着用はもちろんのこと、「症状があったら参加しない」「無症状でも人に感染させる可能性があること」を意識することも感染症対策の上で大切です。

 部活動やイベントの予定がある人は、これら感染症対策をぜひ共有して、意識を高め合ってくださいね。(QLife編集部)

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