正しい消毒と除菌対策、できていますか？

モノの消毒は熱水、薄めた台所用洗剤などで

厚生労働省のウェブサイトより

　ドアノブや手すりなどモノを消毒する場合は、アルコールよりも熱水や塩素系漂白剤、洗剤（一部）が有効です。それぞれの消毒方法を確認してみましょう。

　熱水は、食器やはしなどのウイルスを死滅させることができます。

Q.食器やはしなどを消毒するために推奨される熱水の温度と時間は？
A：80℃で10分　B：90℃で5分　C：100℃で3分

　厚労省は「80℃の熱水に10分間さらす」方法を推奨していますが、熱いのでやけどに注意して行うようにしましょう。――答えは、「A. 80℃で10分」。

　また、市販の洗剤（界面活性剤）の一部は、テーブルやドアノブなどの消毒に有効です。界面活性剤は、ウイルスの「膜」を壊すことで無毒化します。NITEの検証で9種類の界面活性剤が新型コロナウイルスに有効であることが確認されています。ここでもう1問クイズ。

Q.新型コロナに有効な界面活性剤9種に含まれるのはどれ？（答えは1つではありません）
A：アルキルグリコシド （0.1％以上）　
B：アルキルアミンオキシド （0.05％以上）
C：直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム（0.1％以上）

　これは３つともすべて正解。有効な界面活性剤が含まれた家庭用洗剤のうち、台所用洗剤は薄めて使用しましょう。有効成分を含む洗剤製品のリスト、台所用洗剤の薄め方はNITEのウェブサイトで公開されていますので、確認してみましょう。

　塩素系漂白剤（次亜塩素酸ナトリウム）も、テーブルやドアノブなどの消毒に有効です。「ハイター」「ブリーチ」などの塩素系漂白剤が代表例で、次亜塩素酸の酸化作用などにより、新型コロナウイルスを破壊し無毒化します。

　市販の家庭用漂白剤を使用する場合、次亜塩素酸ナトリウムの濃度が0.05%になるようにあらかじめ水で薄める必要があるのですが、製品によって家庭用漂白剤の用量が異なります。「ハイター」（花王製）なら水１Lに対し25ml、「ブリーチ」（ミツエイ製）なら水１Lに対し10mlなど。厚労省のウェブサイトで製品ごとの用量を公表していますので参考にしてみましょう。

　似た名前ですが次亜塩素酸ナトリウムとは異なる物質の「次亜塩素酸水」、アルコール消毒を用いたモノを消毒する際のポイントについても、厚労省のウェブサイトで公開されています。

　これまで皆さんが実践してきた消毒や除菌方法はどうでしたか？感染拡大を抑えられるよう、1人ひとりが正しい消毒、除菌方法を心がけていきましょう。（QLife編集部）