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[クリニックインタビュー] 2009/03/13[金]

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大学病院が医療の最先端とは限りません。患者のこと、地域のことを第一に考えながら、独自の工夫で医療の最前線に取り組んでいる開業医もたくさんいます。そんなお医者さん達の、診療現場、開業秘話、人生観、休日の過ごし方、夢などを、教えてもらいました。

第12回
斉藤歯科クリニック
斉藤正徳院長

幼い頃の経験が自分を導く

 幼い頃、深夜に虫歯がひどく痛み出してしまい、歯医者さんに運ばれたことがあります。その時の経験がきっかけで、歯科医を目指すようになりました。激しい痛みを解決してくれる人の存在がありがたく、「自分も大きくなったらあんな歯医者さんになりたい」と子ども心に強く思ったんです。現在、クリニックの看板に『急患随時受付』と付記しているのにはそんな背景があります。
 そして大学は歯学部に入り、卒業後はまず六本木の西堀歯科で実務経験を積みました。ここではたくさんのことを教わりましたが、とりわけ「抜かない治療」の大切さについて徹底的に学んだことが、私の歯科医としての基盤になっています。もちろん抜くことが必要なケースや判断の難しいケースもありますし、一概に「抜く治療がダメ」とは言いませんが、患者さんの歯を維持するのが歯科治療の前提です。審美に力を入れている現在でもそれは変わりません。

審美歯科として嬉しい瞬間

saito_003.jpg インプラント治療をご存知ですか。インプラントは抜けてしまった歯のあとに人工歯根を差し込み、入れ歯やブリッジよりも自然に近い状態にする比較的新しい治療法です。当院ではインプラントを積極的に実施しているので、はじめにネットでインプラントのことや、当院について調べて来院される方も少なくありません。
 これまで、事故や不摂生から永久歯を失い、若い頃から入れ歯の生活を強いられているような方々を中心に施術を重ねてきましたが、そうしたケースにおいてインプラントは実に有効です。「入れ歯をする必要がなくなったうえ、食べ物を楽に噛めるようになって、見た目もよくなった」と言って喜ぶ患者さんを見ると、ほんとうに嬉しいですし感動しますね。

永久歯が永久であるために

 不可避の問題に遭遇しない限り、健康な歯の持ち主は努力次第で自分の歯を長く保つことができます。もし身近にキレイな歯をしている人がいたら、その人はキレイな歯に生まれついただけではなく、努力によってその状態を保っているのだと考えるのが妥当です。毎日3~4回は歯を磨くとか、定期的に健診を受けるなど、メンテナンスに時間と労力をある程度割いているからこそ、彼らは美しく健康な口腔を保つことができているわけです。
 歯や歯茎の先天的な着色も、今日では審美歯科技術で解決できる問題ですし、虫歯も歯磨きや歯垢の除去で予防できることは今更言うまでもありません。平均寿命の延びている現代人にとって、自分の歯を最後まで使えるかどうかは重大な問題です。いま一度改めて、すべての方に歯の健康を見直してほしいと思います。
 そのためには、定期的にクリーニングを受けることをお勧めします。当院では半年に一度を推奨しています。歯の健康に自信のある方なら、一年に一度でもいいでしょう。でも、一年に一度というのはあくまでも「最低限」。本当はもっとこまめに受診してほしいところです。人生は長く、永久歯は一回しか生えません。最近では抜けてしまった歯についてもインプラントなどの歯科技術が発達してはいますが、できるだけ自分の歯を長く使うのが理想ですので、そのためのメンテナンスは重視してほしいと思います。
 こまめな受診を促すための取り組みとして、当院では「写真メール診断」も行っています。「写真メール=写メ」ということで、ケータイで撮って送ってくださる方が多いですが、口の中を写すのはケータイでもデジカメでも難しいみたいです。レンズ部分を口に入れたり近づけたりして、みなさん頑張って撮って送ってくれているのですが、前歯ならまだしも奥の方はなかなか撮るのに苦労するようです。「撮ろうとしたけど上手に撮れなかった」という声も聞かれます。そこはもう、上手に撮れたら送ってくださいとしか言えない(笑)。

社会のために、「動ける人が動く」

saito_004.jpg 一人でも多くの方の歯の悩みを解決したいと思い、今年の春からは訪問診療に取り組んでいく予定です。介護施設への回診を頼まれたのをきっかけに、施設だけでなく個人宅にも往診しようと考えています。訪問診療は初めての経験なので、どんな道具をどれだけ持っていくか、留守の間は医院をどうするかなど、具体的なことはまだ検討段階にありますが、自分なりに色々調べて準備しています。
 肢体不自由などの理由から、家や施設をなかなか出られない方はたくさんいらっしゃいますよね。最近では高齢社会のためか高齢者の不自由さがよく取り上げられますけれども、実際には障害をもった方でなかなか外に出られなかったり、診療台に乗るのが困難な方もいらっしゃるはずです。訪問診療がそうした方への助けとなれば、喜ばしいことではないでしょうか。
往診は通常の診療に比べて診る側の負担もありますし、最終的には歯を抜くくらいしかお力になれないことが多いかも知れません。でも、社会の要求を満たすには、できる人ができることから、動ける人が動けるところから取り組んでいくということこそ必要です。まずはわたしにできる訪問診療という点から、貢献していきたいですね。
 これからやっていきたいこととしては、趣味の海釣りも入るかな。都会と断絶された海の上で、自然と遊ぶのは気が晴れます。親しくしている歯科医と一緒に出かけますが、ここ日吉は横浜の海に近くていいですよ。釣竿にももちろん凝ってます。釣りでこだわれるのは釣竿くらいですから、これからも釣竿にはこだわって、釣りを楽しんでいきたいですね。

取材・文/戸谷妃湖(とたに ひこ)
広告代理店のコピーライターを経て、現在フリーライターとしてロンドン・北京・東京の三都市を基点に活動。被虐待児童におけるトラウマティック・ストレス学、および漢方による精神疾患アプローチに関する研究をライフワークにしている。

斉藤歯科クリニック

医院ホームページ:http://www.saitohshika.com/
saito_002.jpg saito_001.jpg
東急東横線「日吉駅」西口を出てすぐ。詳しいアクセスはサイト内地図から。

診療科目

一般歯科・小児歯科・矯正歯科・インプラント・審美歯科
【予診→診査→カウンセリング(治療説明)→治療→リコールの流れで歯科治療計画を立案・実施】
※新患・急患随時受付
※各種保険・クレジットカード取扱医療機関

斉藤正徳院長略歴
斉藤正徳院長
1991年 鶴見大学歯学部卒業/西堀歯科六本木分院勤務・イワゼデンタルクリニック勤務
1999年 横浜市・日吉に「斉藤歯科クリニック」開院/現在に至る




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