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[クリニックインタビュー] 2015/06/05[金]

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患者のこと、地域のことを第一に考えながら、独自の工夫で医療の最前線に取り組んでいる開業医のお医者さん。そんなお医者さん達の、診療現場、開業秘話、人生観、休日の過ごし方、夢などを、教えてもらいました。

篠原肛門科 篠原憲次院長

医師の家系で育ち、自然と医師の道へ

 祖父が医師で、父もその兄弟もみんな医師という環境の中、私も幼い頃から「医師になりなさい」と言われて育ちました。当然のように私も兄も医学部へと進み、医師になりました。父や兄が内科の開業医だったこともあり、ゆくゆくは開業しようと考えていました。当初は産婦人科へ勤務していましたが、友人から勧められたことがきっかけで肛門科として開業することを決意。すでに父の医院を継いでいた兄が、私の開業とともに現在のビルへ移り、1階に兄の内科、2階に私の肛門科をスタートすることになりました。
 開業して33年、様々な患者さんの治療にあたってきました。痔は再発の可能性が高い病気です。痔になる人の多くはトイレの時間が長いことから、できる限りトイレの時間を短くすることで肛門への負担を軽減する、「起立排便法」という独自の排便方法を考案し、退院する患者さんが再発しないようにアドバイスしています。

明るく楽しく元気よく!心も身体も元気になってもらいたい

 肛門科は場所が場所だけに、女性はもちろん男性でもかかりにくい科です。恥ずかしいからなかなか病院へ行かず、症状が深刻な状態になってから初めて受診する患者さんも少なくありません。他のどんな病気も同じですが、痔の場合も、早ければ早いほど治療にかかる時間も痛みも少なくて済みます。私はそんな科だからこそ「明るく楽しく元気よく」をモットーに、少しでも受診しやすい医院にするべきだと思っています。私の本来の性格もありますが、患者さんには積極的に話しかけるので、患者さんからも何でもお話してもらえているのではと思っています。手術後は痛みが伴いますが、「痛い時は『痛い』といくらでも言ってもらって構いません。我慢しなくていいですよ」と、いつも患者さんに言っています。
 手術後は1~2か月ほどの通院が必要ですが、医院の待合室では患者さん同士でおしゃべりし、仲良くなっている姿が多々見られます。通院を楽しみにしてくれている患者さんもいて、完治して「もう来なくていいと言われると寂しい」とおっしゃってくださる方もいるほどです。嫌々通院するより、楽しく通院してもらった方が、治るのも早いのではないでしょうか。
 患者層は20代の若い人から80代の高齢の人までいらっしゃいます。特に女性の患者さんは、最初の診察では恥ずかしがりますが、それは最初だけ。2回目からは「来るのが楽しい」と言ってくれます。また、長年症状に悩まされたため暗い雰囲気でいらっしゃる患者さんもいます。そんな人は、一度は笑って帰ってもらうことをスタッフ一同心がけています。来た人には、身体だけではなく心も元気になってもらいたいと思っています。

よく働き、よく遊ぶ

 手術は1日3件を週3日行い、年間360件を超えます。患者さんは手術日に合わせて会社を休むなど予定を組んでくれているので、私が休むわけにはいきません。そのためには日々の体調管理に気をつけ、休日も大切にしています。
 休みの日には、小学生の頃から続けているドラムを叩いています。大阪府医師会軽音楽部ジャズバンドのドラマーとして、あちこちでライブ活動を楽しんでいます。ライブには患者さんもよく来てくれますね。ジャズが好きで、医院でもいつもCDをかけているほどです。患者さんと話している時でも、ついつい机をドラム代わりにしてしまうこともあります。またスタッフたちと一緒に海外旅行をしたり、京都へ出かけたりと遊びの計画を立てるのも私の楽しみのひとつです。いろんな患者さんが来て忙しい日々ではありますが、仕事が充実しているからこそ遊びも楽しめるのだと思います。これからも楽しく通える医院を続けて、あと10年、できれば15年頑張っていきたいですね。

取材・文/佐藤裕子(Yuko Sato)
フリーライター。大手企業で、旅行・スクール関連の原稿作成に携わり、その後経験を活かしフリーに。独立後はWEBサイトを中心に、医療、旅行、求人などの取材、執筆を行っているほか、着物着付師、手作りアクセサリーのデザイナーとしても活動する、2児の子を持つママライター。

篠原肛門科

医院ホームページ:http://www.shinoharadoctor.com/

大阪市営地下鉄堺筋線、谷町線 天神橋筋六丁目駅2番出口を出て北へ150m。ビルの1階は内科、2階が肛門科。待合室には患者さんからもらった円系の座布団や土産物などがたくさんあり、患者同士の憩いの場所にも。
詳しい道案内は医院ホームページから。

診療科目

肛門科

篠原憲次(しのはら・けんじ)院長略歴
1974年 関西医科大学卒業、聖パルナバ病院産婦人科入局。大場肛門科勤務を経て、
1981年 篠原肛門科 院長


■所属・資格他
日本大腸肛門病学会専門医、大淀医師会副会長


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