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[クリニックインタビュー] 2015/09/25[金]

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患者のこと、地域のことを第一に考えながら、独自の工夫で医療の最前線に取り組んでいる開業医のお医者さん。そんなお医者さん達の、診療現場、開業秘話、人生観、休日の過ごし方、夢などを、教えてもらいました。

医療法人 広瀬クリニック 木許泉院長

父親の背中を追いながら

 私はこのクリニックの2代目院長です。クリニックの開業は平成元年。22年目に前院長であった父が亡くなり後を継ぎました。父が有名な漢方医でしたので、漢方薬にはずっと興味を持っていました。小児科とアレルギーを十数年ほど一生懸命勉強して、漢方についてはクリニックを継ぐことが決まってから本格的に勉強しました。
 医師になったのは父の影響と、人に携わる仕事がしたかったことが主な理由です。心的なこと、身体的なこと双方に興味がありました。ピアノの先生など他にもなりたい職業もありましたが、ボランティア活動にも興味があり、総合的に考えるとやっぱりいい職業かなと思い医師を選びました。
 医師を長くやっていると、西洋医学だけでは対応しきれない分野が出てきます。そのため、東洋医学の良さや必要性を感じられるようになりました。

患者さんの健康全体に目を配りたい

 東洋医学には、経絡・経脈と漢方薬の薬理、さらに養生と生活習慣が含まれると私は思います。それらが合わさって東洋医学と思っています。
 広瀬クリニックではそういったことを意識して、ちょっとしたアドバイスをしています。例えば貧血ですと、女性の場合は月経が原因の方もいますが、鉄が含まれる食べものを好まない人が多い。漢方薬は原料になるというよりは、それを動かしてあげるものと思っています。血になる材料があり、そこに血の巡りを良くする漢方を使うことで効果が現れるケースもあるので、「材料もある程度取らないと、巡るものも巡りませんよ」と話したりします。
 本来、漢方薬は”常に飲むもの”ではなかったはずです。体質改善が目的の場合は長期間飲んで頂くこともありますが、即効性のある漢方薬もあり、頓服で使うこともあります。患者さんからは「漢方薬は長く飲まないと効かないですよね」とよく言われるのですが、本来の使い方として、病状に合わせて常に同じ漢方をずっと飲み続ける、ということはなかったと思います。
 また、東洋医学は漢方薬だけで治すものと思っている方も結構多いのですが、西洋医学同様に、食生活や生活習慣の改善も重要な要素です。足を温めたり、温かいものを食べたりといった生活指導や食養生があってはじめて漢方薬を効かせるためのベースができると考えています。そういったことは、私自身ももっと時間をかけて勉強していかなければと思います。

自分の時間を楽しむことも大切に

 バイオリンを大学の頃から20年程続けており、今もアマチュアのオーケストラに所属しています。気分転換になるかというと、演奏会も年に1~2回ありますので一生懸命練習しなければならず、結構必死にやっています。休日はバイオリンの練習や、クラシックバレエ、ヨガに行ったりしています。クラシック音楽が好きで、作曲家だとブラームスなど王道なものが好きですね。
 木曜日と日曜日が休日です。日曜日は、平日はなかなか参加できない研究会や学会、勉強会に参加しています。
 今回は、主に東洋医学の話をしましたが、西洋医学はエビデンスがありますし、小児科で救急的な治療や喘息などアレルギーの患者さんを診てきた経験から、その良さは十分理解しています。お互いにメリットとデメリットがあって、それぞれ補い合える分野があります。今後は、東洋医学だけではなく代替医療的なことも取り入れて、トータルで患者さんのためになるような治療をしていきたいです。

取材・文/服田恵美子(Hatta Emiko)
ライター・翻訳・脚本制作・構成作家。ジャンルを問わず紙媒体からWebまで、文字のあるところなら何処へでも、呼ばれて出向いて活動中。兼業ライター時代に培ったリサーチ力とフットワークの軽さを活かして、取材と執筆を行う。

医療法人 広瀬クリニック

医院ホームページ:http://www.hirose-cl.com/

JR刈谷駅または名鉄刈谷駅南口より、南へ徒歩10分。待合室は明るく広々として過ごしやすく、専用のキッズスペースを備えているので、お子様連れでも安心です。
詳しい道案内は医院ホームページから。

診療科目

小児科、内科、アレルギー科、皮膚科

木許泉(きもと・いずみ)院長略歴
三重大学医学部卒。
小牧市民病院、公立陶生病院、名古屋大学小児科、同大学院、春日井市民病院を経て、平成22年5月、広瀬クリニック副院長。
同年7月、広瀬クリニック院長就任。医学博士。


■所属・資格他
日本小児科学会 小児科専門医、日本東洋医学会 漢方専門医、日本アレルギー学会 アレルギー専門医、高濃度ビタミンC点滴療法認定医


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