開放隅角緑内障
かいほうぐうかくりょくないしょう
- 眼科
- 診療に適した科
開放隅角緑内障とは?
どんな病気か
眼球内での房水の流れが悪いため眼圧が上昇するタイプの緑内障で、慢性的に視神経が圧迫されて、徐々に進行するのが特徴です。慢性緑内障の典型的な病型といえます。
また、開放隅角緑内障は眼圧が上昇するのが特徴ですが、眼圧が正常範囲である以外は開放隅角緑内障と同じタイプの緑内障として、正常眼圧緑内障(眼圧が正常範囲の緑内障)があります。これは眼圧検査では発見できないため、眼底検査が発見の決め手となります。現在日本で最も多いタイプで、40歳以上の約3・6%に正常眼圧緑内障がみられると推定されており、加齢とともに有病率は増加します(表4
)。
原因は何か
開放隅角緑内障では房水流出口である隅角は広くあいていますが、排水部分である線維柱帯が目詰まりしていて、房水が流れにくくなり眼圧が上昇するといわれています。線維柱帯が目詰まりする原因としては、コラーゲンや異常な蛋白質の蓄積、線維柱帯を構成している細胞の減少などがいわれています。
正常眼圧緑内障の原因は専門家の間でも意見が分かれていますが、その人の視神経乳頭が耐えられる眼圧が低い、眼循環に障害がある、などの原因が考えられています。
症状の現れ方
眼が重い、眼が疲れやすい、肩がこるなどの症状が出ることもありますが、多くはかなり進行するまで無症状です。検診で見つかることが多い病型です。中期~末期になると視野欠損を自覚します。
検査と診断
開放隅角緑内障では眼圧検査で22mmHgを超えることがあること、視神経乳頭の検査で緑内障性の視神経乳頭の障害を認めること、視野検査で視野欠損を認めること、隅角検査で開放隅角であること、原因となるようなそのほかの眼や全身の病気がないことが診断基準になります。
正常眼圧緑内障では眼圧は正常範囲です。この場合は、原因となるような頭蓋内の病気(脳腫瘍や脳梗塞など)がないかどうかを調べることも大切です。
治療の方法
開放隅角緑内障の治療は、まず薬物による眼圧下降が選択されます。点眼治療から開始し、効果が不十分な場合、内服薬、レーザー治療、手術と順次病気の進行によって選択されます。点眼薬はまず1剤から開始し、眼圧下降の効果をみながら追加していきます。正常眼圧緑内障の場合、眼圧は正常範囲内ですが、多くの場合緑内障の進行に眼圧が関わっているとされることから、眼圧が極めて低い場合を除いて薬物による眼圧下降治療を行います。
薬物・レーザー治療・手術治療を問わず、眼圧を10~12mmHg程度にコントロールすることで視野異常の進行を止めるのに効果的だとされています。
病気に気づいたらどうする
開放隅角緑内障、正常眼圧緑内障とも、慢性の進行性の病気なので、長期にわたって定期的な眼科受診が必要です。薬による治療はきちんと続ける必要がありますが、必要以上に気にしないことも大切です。とくに生活上の規制は必要ありません。
緑内障に関連する可能性がある薬
医療用医薬品の添付文書の記載をもとに、緑内障に関連する可能性がある薬を紹介しています。
処方は医師によって決定されます。服薬は決して自己判断では行わず、必ず、医師、薬剤師に相談してください。
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ブリンゾラミド懸濁性点眼液1%「ニットー」 ジェネリック
眼科用剤
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チモロールXE点眼液0.25%「杏林」 ジェネリック
眼科用剤
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ラタチモ配合点眼液「ニッテン」 ジェネリック
眼科用剤
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ウブレチド点眼液1%
眼科用剤
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ラタノプロスト点眼液0.005%「ニッテン」 ジェネリック
眼科用剤
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レボブノロール塩酸塩PF点眼液0.5%「日点」 ジェネリック
眼科用剤
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ニプラジロール点眼液0.25%「わかもと」 ジェネリック
眼科用剤
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カルテオロール塩酸塩PF点眼液1%「日点」 ジェネリック
眼科用剤
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ドルモロール配合点眼液「わかもと」 ジェネリック
眼科用剤
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イソプロピルウノプロストン点眼液0.12%「TS」 ジェネリック
眼科用剤
・掲載している情報は薬剤師が監修して作成したものですが、内容を完全に保証するものではありません。
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