専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

東京大学医学部附属病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

肝胆膵・人工臓器移植外科

分野

消化器・一般外科

特色

肝胆膵領域の悪性、良性疾患のすべてに対して診断から治療までを一貫して行っている。特に肝切除症例数は国内トップクラスを維持している。院内キャンサーボードにおいては消化器内科、放射線科、病理部と活発な情報交換を行い、集学的治療を推進している。患者全員が社会復帰することを目標に「安全かつ高いレベルの外科治療」を提供することをモットーとしている。最近では鏡視下手術や進行悪性腫瘍に対する切除と化学免疫療法の併用療法にも積極的に取り組んでいる。末期肝不全、劇症肝炎や一部の肝細胞癌症例に対しては肝移植を行っており、生体肝移植および脳死肝移植施行施設に認定されている。

症例数

10年の年間手術件数は483件で、肝切除204件(肝細胞癌121例、転移性肝癌70例)、膵頭十二指腸切除 39件、膵体尾部切除 15件、生体肝移植 21件、脳死肝移植 4件、腹腔鏡下胆摘術 64件、開腹胆摘 26件、腹腔鏡補助下脾摘術 5件、鏡視下肝切除 4件、緊急手術 42件であった

原発性肝癌(肝細胞癌)=肝機能に応じて切除可能容積を算出し、担癌門脈領域を切除する系統的肝切除を基軸としている。最近はCT画像から再合成した切除予定領域のシミュレーションが詳細に行われ、さらに正確な肝切除が可能となり、08年1月から先進医療の認可を得ている。進行症例においても、肝動脈化学塞栓療法、術前門脈塞栓術を併用して安全な手術の適応拡大を図り、良好な成績を収めている。再発症例に対しても、初回切除と同じ基準で再肝切除を行い、初回切除に匹敵する成績をあげている。Stage別5年生存率は、Stage I: 86%、 II: 72、III: 58%、IVA: 44%である

原発性肝癌(肝内胆管癌)=発生場所によって切除方法や予後が大きく異なる。リンパ節転移陽性例に対しても肝切除、術後補助化学療法と免疫療法を組み合わせた治療を行っている

転移性肝癌=大腸癌の肝転移以外にも、胃癌、乳癌、婦人科領域の肝転移巣に対しても対応している。大腸癌の肝転移については、肺以外の肝外病変を認めず、十分な残肝容積が保たれる場合は、腫瘍個数に関係なく切除対象としている。大腸癌肝転移切除例全体の5年生存率は54%で、1個で63%、5個以上でも40%の5生率を保っている。補助化学療法の有用性に関する臨床試験を実施中である。肝細胞癌や転移性肝癌の診断には、術中のソナゾイド超音波検査を併用することで、従来は見逃されてしまうような肝腫瘍のより正確な同定が実現されている

胆管癌=上部胆管癌やいわゆる肝門部胆管癌の場合は拡大肝切除を要する場合が多く、黄疸症例に対する適切な減黄処置と門脈塞栓術の併用により、術後肝不全を経験していない。下部胆管癌の場合は膵頭十二指腸切除の適応となる。膵液瘻の危険性の高い症例では膵と空腸吻合の二期再建を導入して安全性の向上に努めてい

膵癌=膵頭部の腫瘍には膵頭十二指腸切除を行っている。尾側腫瘍に対する膵体尾部切除も積極的に行っている。術後補助療法として世界標準のジェムザールに加えて、γδT細胞による免疫療法を用いた自主臨床試験を施行中である

膵内分泌腫瘍=転移巣を含めた積極的切除とストレプトゾトシンを用いた臨床試験を行っており、良好な成績をあげている

肝移植=末期肝硬変(B型、C型ウイルス性肝硬変、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、胆道閉鎖症など)、肝機能不良な肝細胞癌(保険適用内症例)、劇症肝炎などを対象として、生体および脳死肝移植を実施している。患者年齢は65歳以下に制限している。11年3月までの肝移植施行例数は470件であり、そのうち14件の脳死肝移植が行われた。国内2番目に多い症例数であり、術後5年生存率は86%である

癌化学療法=抗癌剤の専門家である腫瘍内科医をがん研有明病院から専属で迎え、肝胆膵癌化学療法を当院消化器内科と協力しながら積極的に行っている。

医療設備

MDCT、MRI、PET、DSA、超音波、腹腔鏡下手術装置、電子内視鏡、その他大学病院として必要な設備が完備している。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

心臓外科

分野

心臓血管外科

特色

心臓血管外科としては本邦で最も長い歴史を持ち、「患者のための医療」と「チームワーク」を合言葉に、心臓血管外科のあらゆる領域で最高の医療を目指して日夜全力で医療に取り組んでいる。先天性では、新生児や複雑心奇形にその比重が移っており、重症度も年々増している。成人心疾患では、オフポンプ冠動脈バイパス、低侵襲冠動脈バイパスを90%以上の症例で実施し、僧帽弁閉鎖不全症に対する僧帽弁形成施行率は90%を超えている。心房細動に対するメイズ手術も積極的に行い約80%の成功率である。大動脈基部手術においては自己弁温存術の東大改良術式を開発し、非常に優れた成績を収めている。複雑な胸部大動脈瘤手術も安全な脳保護法を採用して優れた成績である。手術リスクの高い大動脈瘤を中心にステントグラフト治療の症例数が急速に増加している。「重症心不全治療開発講座」と連携して重症心不全疾患の統合的治療を積極的に推進している。植え込み型を中心とした補助人工心臓治療や心臓移植ではわが国をリードしている。「東大組織バンク」と提携し、「先進医療」である凍結保存心臓弁・血管(ホモグラフト)を使用した外科治療を推進し、重症の人工弁感染や人工血管感染といった治療困難な症例の手術を数多く成功させている。さらに「医療品質評価学講座」と連携して全国規模の心臓血管外科データベース構築を推進している。すでに12万例を超える心臓血管外科手術が登録され、日本の心臓血管外科の進歩に大きく貢献してきている。

症例数

10年の心臓血管外科手術総数は360例であり、病院死亡は緊急手術や重症例を含めて10例(2.8%)と症例数や手術成績ともに全国トップレベルの実績であった

★冠動脈バイパス手術は重複手術を含めて76例に施行され、救命手術が行われた1例が死亡したが、定時手術における死亡はなかった。約90%の症例でオフポンプバイパス手術が施行された

★弁膜症手術は81例で手術死亡は2例(僧帽弁再手術および重症大動脈弁狭窄症)であった。大動脈弁手術は50例あり、うち12例は大動脈基部手術であった。僧帽弁疾患は38例で、僧帽弁閉鎖不全症では弁形成術を第一選択として90%以上の症例で施行して優れた成績を収めている

★重症心不全手術は補助人工心臓装着6例、心臓移植6例(累積15例:国内第3位)を施行し、死亡例はなく全例生存中である

★大血管手術は83例(うち胸部大動脈疾患が66例)であったが入院死亡を認めなかった。21例で緊急手術が行われた。開胸手術が困難な超重症例を中心に胸部大動脈疾患20例でステントグラフト治療が行われた

★先天性心疾患は108例であるが、新生児手術29例(27%)に加え乳児期手術49例(45%)と新生児・乳児の重症疾患を多く手がけてきた。病院死亡は7例(6.5%)であった。産科や小児科と緊密なチームワークを組んで、出生前診断から手術に至る一貫性のある治療体系を構築している。

医療設備

ICU、 CCU(気圧可変式無菌室含む)、PICU(小児・新生児ICU)、手術室総数27室、心カテ室、人工心肺、IABP(大動脈内バルーンポンプ装置)、PCPS(経皮的心肺補助装置)、VAD(植え込み型および体外式補助人工心臓)、透析室、CHDF(持続的血液ろ過装置)、自己血回収装置、心臓リハビリ、MDCTなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

泌尿器科・男性科

分野

泌尿器科

特色

泌尿器の癌全般、間質性膀胱炎、過活動膀胱、副腎腫瘍、腎不全外科(シャント、腹膜透析、腎移植)、尿失禁、骨盤性器脱、尿路結石などに対する治療を日常的に手がけており、低侵襲治療をはじめとする最新の知見と技術に基づく医療を提供している。

症例数

前立腺癌に対する治療法=前立腺全摘術(腹腔鏡下、小切開手術)、内分泌療法、高密度焦点式超音波治療装置(HIFU)、放射線治療(小線源治療、IMRT、外照射)

膀胱癌に対する治療法=内視鏡的切除、BCG膀注療法、抗癌剤動脈注入・全身投与療法、放射線療法、根治的膀胱摘除術、回腸利用自排尿膀胱造設術、各種化学療法

腎細胞癌に対する治療=腹腔鏡手術、分子標的薬(スニチニブ、ソラフェニブ)療法、インターフェロン、インターロイキン2

間質性膀胱炎に対する治療=膀胱水圧拡張術(先進医療)、膀胱内ヘパリン・リドカイン注入療法

腎不全に対する治療=腹膜透析、シャント造設、腎移植術

腹圧性尿失禁、骨盤性器脱に対する治療=尿道スリング手術(TOT)、メッシュ骨盤底修復術(TVM)。

医療設備

3次元CT、MRI、尿流量動態検査、カラードプラ超音波診断装置など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

リハビリテーション科

分野

リハビリテーション科

特色

他科入院中の患者さんに対するリハビリが中心であり、脳血管疾患等リハビリ(I)、運動器リハビリ(I)、呼吸器リハビリ(I)、心大血管疾患リハビリ(I)の施設基準認可を受け、あらゆる疾患・病態に対する急性期リハビリを行っている。外来においては、小児の運動器疾患、先天性疾患等に関する診療に力を入れている。

症例数

新患者数は年間2,000~2、500人であり、内容は骨関節疾患、脊椎脊髄疾患、脳疾患、悪性腫瘍、外傷・切断、循環器疾患、精神科疾患、小児疾患、神経筋疾患、呼吸器疾患など多岐にわたっている。入院では他科依頼による急性期医療に特化し、包括的リハビリを行っている。外来では、装具外来、小児リハビリ外来等を設け特徴的な医療を行っているほか、鍼灸(自由診療)、精神科作業療法や精神科デイケアなども行っている。

医療設備

通常のリハビリテーションに必要な設備のほか、3次元動作解析装置、床反力計、筋電計、重心動揺計、エコーなどを備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

形成外科・美容外科

分野

形成外科

特色

超微小外科手術などを用いて、失われた身体の部分的復元手術、自分の組織を用いた再建医療を特色としている。美容と再建の手技を用いて、癌切除後の頭頸部・上下顎・顔面・四肢・乳房などを再建し、手の外科、下肢の外科、リンパ浮腫、顔面神経・四肢などの神経麻痺の機能的再建術、頭蓋・顔面・手足の先天異常(口唇口蓋裂、小耳症、頭蓋顔面骨異常、顔面脂肪萎縮症、指欠損など)、血管腫(動静脈奇形)の治療を行っている。さらに下腿骨髄炎・難治性潰瘍、美容手術術後合併症(乳房異物感染、神経麻痺など)、失われた爪の復元、リンパ浮腫、褥創・難治性潰瘍・骨髄炎・糖尿病性潰瘍、各種の腫瘍(耳下腺腫瘍、皮膚癌、軟部肉腫)などについても、幅広く診療を行っている。また顔面神経麻痺に対する血管の付いた神経・筋肉を顔面に移植する手術で「笑い」の表情を再建する試みも成功を収めている。海外からの見学医師が年間20人程度来院している。

症例数

年間外来患者総数は延べ11,000人、初診患者数約2,000人、年間外来手術件数は約200件、入院手術件数は約220件である。外来受診者数のうち瘢痕・拘縮では年間約250人、潰瘍は約200人、外来手術件数のうち瘢痕・拘縮、眼瞼下垂ともに約50件、入院手術件数のうちリンパ浮腫が50件以上、血管腫・血管奇形、切断指が各々約50件となっている

★対象とする疾患は、幅広くかつ全身にわたるものであり、放射線科と合同で手術を行うなど、科の枠を越えた専門医が一つのチームとなり、総合的に治療にあたることが可能となっている。中でも頭蓋・顔面の先天異常(小耳症含む)、顔面・四肢の癌切除後変形の再建、顔面や手足の神経麻痺の手術的治療、血管腫の硬化塞栓療法、手の外科、美容医療を得意としている。また顔面骨骨折・指再接着などにも積極的に救急対応している

★手術法としては、超微小血管吻合技術、穿通枝皮弁移植による顔面・頭頸部・下肢・足の難治性潰瘍・褥創の再建を主としている。超微小血管吻合技術を用いる際には、より侵襲の低い穿通枝皮弁などの組織移植により、身体欠損部分の復元を行い、形態のみならず機能の回復をも目指している。さらに、乳癌切除後にも腹筋を温存する腹壁穿通枝皮弁による低侵襲乳房再建、リンパ浮腫に対するリンパ管細静脈吻合術、手指(爪・指先)の欠損に対する美容的な再建術、偽関節症に対する血管付き(骨)骨膜移植、神経欠損・麻痺に対する血行をもった神経移植術、切断された指先の再接着、血行をもった脂肪移植による乳房変形、顔面脂肪萎縮症などの治療を行っている

★美容外科においては、各種の先端的な装置を用いて、重瞼、フェイスリフト、脂肪吸引などの美容外科全般と、茶や黒や青のシミ・浅いシワや動きジワ・太田母斑などのアザのレーザー治療・トレチノイン外用療法を用いている。また、重度顔面変形に対する美容再建を開始している。

医療設備

色素レーザー、炭酸ガスレーザー、MRI、CT、手術用顕微鏡、Qスイッチルビーレーザー、ロングパルスアレキサンドライトレーザーなど、大学病院として診療に必要な医療設備は整っている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

女性診療科・産科・女性外科・総合周産期母子医療センター

分野

産婦人科

特色

周産期医療、生殖医療、腫瘍診療すべての領域で多数の専門医を擁し、最先端医療を提供している。01年に新病棟、06年に周産母子診療部が運用開始となり、分娩室を含む関係するすべての施設が最新設備となった。11年4月よりMFICU6床を備える総合周産期母子医療センターに指定され母体搬送をこれまで以上に受け入れていく予定である。医師数が多いこと、迅速に帝王切開が行えること、NICU、ICUのバックアップ体制が完備されていること、輸血部が充実していることから、出産において高い安全性を提供している。また母親学級・両親学級、夫同室分娩、フリースタイル分娩、母児同室など、快適な出産環境を提供すべく努力している。生殖医療では通常の不妊治療から高度な体外受精までカバーし、他院で不成功の難治症例も受け入れている。腹腔鏡下手術・子宮鏡下手術を積極的に行っているほか、不妊以外にも女性特有の様々な内分泌疾患の診療を行っている。腫瘍診療では、悪性腫瘍に対する手術をはじめとした集学的治療を積極的に行っている。また合併症を持つ悪性腫瘍患者を受け入れることが可能である。いずれの部門においても、一人ひとり丁寧に話を聞き、それぞれに合った診療についてチーム全体で考え、十分に説明することを心がけている。

症例数

周産期=10年の分娩数は864件で、うち243例(28.1%)は帝王切開であった。無痛分娩は59例であった。他施設からの母体搬送および母体搬送に準ずる外来紹介は75例受け入れた。多胎は双胎30例、三胎1例。前置胎盤は18例であった。当院は合併症妊婦の比率が高く、糖尿病、自己免疫疾患、甲状腺疾患、精神神経疾患、気管支喘息、心疾患、血液疾患などの合併が多かった。特に心臓弁置換術後、肝移植後、凝固因子欠乏症など、高度な管理を必要とする合併症妊娠を関係他科と連携しつつ受け入れているのが特徴である。また習慣流産の治療に力を入れており、習慣流産専門外来で治療を行った58例が出産に至った。また、NICU、小児外科、小児心臓外科・PICUと連携し、胎児異常、胎児心奇形を積極的に受け入れている

生殖医療=10年の新規不妊登録は212人であった。10年には113人が妊娠(含流産)に至った。体外授精では22例が臨床的妊娠に至り、うち18例(81.8%)が妊娠継続した。また凍結融解胚移植では37例が臨床的妊娠に至り、うち26例(70.3%)が妊娠継続した。当科の新規不妊登録患者の平均年齢は36.3歳と高く、他施設で妊娠に至らなかった方の紹介が多いという特徴がある。その中での上記成績は決して低いものではないと考えている

★良性婦人科疾患に対し、腹腔鏡下手術を369例、開腹手術を87例行った。腹腔鏡下手術の内訳は卵巣嚢腫摘出術186例、付属器摘出術71例、子宮筋腫核出術95例、子宮全摘術31例などである。また子宮外妊娠14例に緊急腹腔鏡下手術を行った。また粘膜下筋腫や子宮奇形に対し子宮鏡下手術を67例。腟式手術は6例行った。当科では良性疾患に対し、可能な限り侵襲の少ない腹腔鏡下手術、子宮鏡下手術を行っている

腫瘍診療=10年は約230例の婦人科癌の新患患者の癌治療を行った。子宮頸癌56例に対し、広汎・準広汎子宮全摘術22例、放射線治療37例(重複あり)等を行った。当科では手術と抗癌剤治療と放射線治療を組み合わせ、最も有効と思われる治療法を提示している。また子宮頸部前癌病変・コンジローマに対し、円錐切除術を54例、レーザー蒸散術を108例行った。子宮体癌46例、卵巣悪性腫瘍42例、卵巣境界悪性腫瘍15例に対し初回治療を行った。その他、卵管癌、外陰癌、絨毛性疾患の治療も積極的に行っている。若年者の初期癌では、広汎子宮頸部切除術を導入するなど、子宮頸癌、子宮体癌、卵巣癌いずれに対しても妊よう性(妊娠できる能力)を温存する治療も行っている。

医療設備

3D/4D超音波6機、子宮鏡、コルポスコピー、レーザー治療装置、CT、MRI、PET、リニアック、RALS。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 ×

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

小児科

分野

小児医療

特色

当科では、血液悪性腫瘍、先天性心疾患をはじめとした重症疾患の治療管理、新生児未熟児医療、発達障害やこころの問題への対応、予防接種・乳幼児検診などの小児保健、救急医療など、幅広い分野にて質の高い医療サービスを提供している。主な対象疾患としては、腎臓病、先天性心疾患、心筋疾患、白血病など血液疾患、悪性腫瘍、新生児・未熟児疾患、免疫不全症、アレルギー、気管支喘息、てんかん、神経筋疾患、発達障害、脳性麻痺、気管支・肺疾患、膠原病、内分泌・代謝疾患、糖尿病などがある。また、大学病院として小児外科、小児心臓外科、脳神経系外科など関連した外科系と連携して包括的な治療を行っている

★特色のある診療としては①白血病や悪性腫瘍に対する造血幹細胞移植、②心臓カテーテルにて一部の先天性心疾患を対象としてコイルなどによる動脈管などの閉鎖やバルーンによる血管拡大など、③先天性心疾患の3Dエコー法による心臓超音波検査、④胎児心臓超音波検査(高度先進医療)による胎児の心疾患の診断、⑤血液透析・持続血液ろ過透析(CHDF)などによる血液浄化療法や腹膜透析療法、⑥HFOやNO(一酸化炭素)を用いた新生児の特殊な呼吸管理などが挙げられる

★就学後の長期入院を要する児の教育については、院内に東京都北養護学校東大こだま分教室が併設されており、高等学校までの教育を受けることができるようになっている。就学前の入院中の患児の精神的なサポートとして、病棟内に専属の保育士2人が配属されている。そのほか定期的に病棟レクリエーションを行い、患児のQOL(生活の質)向上に努めている。

症例数

小児病棟全体として100床で、09年7月より東大病院小児医療センターを標榜している。このうち9床が新生児集中治療室、6床が小児集中治療室となっている

★10年の小児一般病床の退院患者数は延べ752人で、内訳としては血液・悪性腫瘍253人、循環器172人、神経筋疾患123人、感染症98人、呼吸器・免疫・アレルギー141人、腎・泌尿器疾患27人などとなっている。また新生児集中治療室の入院患者数は156人となっており、このうち胎生28週未満の超未熟児15人、出生体重1,000g未満の超低出生体重児16人が含まれている。血液・悪性腫瘍の診断として122件の骨髄穿刺が施行され、治療として造血幹細胞移植を施行されたのが8人であった。また、循環器疾患では、140件の心臓カテーテル検査が施行され、このうち37件ではカテーテル治療が行われている

★小児外来患者数は年間17,966人で、このうち2,106人が初診、1,829人が救急で受診している。

医療設備

PET、脳磁図なども含め、多くの先進設備が備わっている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

小児外科

分野

小児外科

特色

08年7月新生児・小児集中治療部(NICU、GCU、PICUあわせて40床)を含む附属病院内小児医療センターとして組織の再編成を実施した。どのような重症患児に対しても対応可能である。新病棟2階全病床を小児内科、小児外科、小児外科系診療科で使用し、相互に緊密な連携のもとで診療が行われている。悪性腫瘍、胎児疾患をはじめとして、合同カンファレンスが頻回に開催されている。低侵襲手術(腹腔鏡手術、胸腔鏡手術)に積極的に取り組んでおり、新生児から思春期の小児にまでその適応を広げ成果をあげている。また東京都の「こども救命センター」に指定され、東京都東部地域の3次救急すべてを担当している。

症例数

年間平均入院症例数は400例前後、新生児入院数は約25例である。総手術件数は470件であるが、鼠径ヘルニアは比較的少なく、重症疾患、心疾患合併症例が多い。新生児症例のほとんどは胎児期に診断された症例で、産科、新生児科とともに妊娠中から対応を行っている

★岩中教授が赴任後、低侵襲手術症例が激増した。術後の疼痛が少なく退院も早い本手術は、麻酔科・手術部との連携のもと、まれな疾患に対しても安全で確実に実施されている

★重症心身障害児に対して、積極的な外科治療を提供している。気管切開、喉頭気管分離術、腕頭動脈切離術、腹腔鏡下噴門形成術、胃瘻造設術などを提供して、在宅医療への支援を行い、患児のQOL向上に努めている

★先天性泌尿生殖器疾患に対しては杉山医局長が中心となり、患児の腎機能を温存した優しい外科医療が提供されている。

医療設備

NICU、GCU、PICU、3DCT、MRI、ECMO、HFO、各種内視鏡検査など、ほぼすべての診断・治療機器を備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

眼科・視覚矯正科

分野

眼科

特色

130年以上の歴史を有する伝統ある教室である。一般的な眼科診療を行う一般外来に加え、角膜、緑内障、ぶどう膜炎、網膜・黄斑、糖尿病網膜症、神経眼科・斜視弱視、涙道、ロービジョンなどの多くの専門外来を有し、それぞれの分野で本邦トップレベルの専門家が、先端医療も含めた高度な診療を行っている。

症例数

10年度の外来患者数は初診患者約3,000人、再来患者延べ約72,000人。手術件数は年間約2,000件であり、その内訳の主なものは白内障手術約900件、緑内障手術350件、角膜移植50件、網膜硝子体手術520件等となっており、患者数、手術件数ともに年々増加している

白内障=99%の症例で小切開手術を実施し、良好な手術成績を得ている。緑内障や網膜疾患に対する手術との同時手術も積極的に行っている。重篤な術後合併症である眼内炎の発症率は0%(10年度実績)であった

緑内障=開放隅角緑内障(正常眼圧緑内障も含む)に対する代謝拮抗薬を用いた線維柱帯切除術が多くを占めているが、線維柱帯切開術、隅角癒着解離術他、多くの術式を実施している。続発緑内障や先天緑内障など難治な緑内障症例も少なくないが、症例に応じて合併症と眼圧下降効果の面から最適な術式を選択している

角膜疾患=角膜感染症(細菌、真菌、アメーバ、ヘルペス等のウイルスなど)、角膜変性疾患、外傷、遺伝性角膜疾患、円錐角膜、水疱性角膜症など角膜疾患全般にわたって診断、治療を行っている。約10人の角膜専門医が診療にあたっている。円錐角膜などに対しては特殊コンタクトレンズ専門外来を設置し対応している

ぶどう膜炎=ぶどう膜炎は、眼内に炎症を起こし視力障害を来す疾患群で、当院には年間100~150人の新たな患者が来院している。診断や病期判定を的確に行い、各患者に応じた最も適切な治療を行っている

網膜・黄斑疾患=加齢黄斑変性、近視性血管新生黄斑症、黄斑上膜、黄斑円孔、網膜静脈閉塞症などの網膜疾患に対する硝子体手術(黄斑下手術を含む)を行っている。また、加齢黄斑変性に対しては、抗VEGF療法やPDT治療により良好な成績を収めている

糖尿病網膜症=当院の糖尿病内科と緊密な連携を取りつつ、全身、眼局所ともに最高水準の治療を目指している。手術には最新の高速硝子体カッター(小切開創による)を用い、眼内内視鏡装置やトリアムシノロンの併用などの最新の手技も適宜取り入れている。網膜光凝固術は網膜血管閉塞症とあわせて年間約1,000例を3台のマルチカラーレーザーを用いて行っている

斜視弱視=斜視弱視専門の視能訓練士がおり、適切な評価・定量が行えるように努めている。それに基づき、視能訓練はもとより、必要症例に対する斜視手術も積極的に行っている。手術は成人では外来日帰り手術もしくは入院手術、小児では入院全身麻酔での手術を中心に年間約60件行い、良好な成績を得ている

ロービジョン=低視力者に対して適切な補装具、各種施設への紹介を行っている。

医療設備

最新の超音波白内障装置、高速カッター対応硝子体手術装置や、マルチカラー、ヤグ、半導体など各種レーザー装置

緑内障=各種視野計(ハンフリー自動視野計、FDT、ゴールドマン視野計)、各種視神経乳頭形状解析装置(HRTII、GDx VCC)、各種眼血流解析装置(レーザースペックル眼血流測定装置、超音波カラードプラ、HRF、LDV)、超音波生体顕微鏡

角膜=非接触・接触型角膜内皮細胞解析装置、角膜形状解析装置、超音波角膜厚測定装置、コントラスト感度計、前眼部OCT、波面収差解析装置

網膜・黄斑、糖尿病網膜症=眼底カメラ、フルオレセイン蛍光眼底撮影装置、ICG蛍光眼底撮影装置、OCT、眼内光凝固装置、網膜冷凍凝固装置、眼内内視鏡装置、多局所網膜電図など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

耳鼻咽喉科・聴覚音声外科

分野

耳鼻咽喉科・頭頸部外科 

特色

東京大学耳鼻咽喉科は1899年(明治32年)に開設され、既に100年超の歴史がある。1999年に大学院大学となり現在に至っている。当科の外来診療体制は、午前の一般外来と午後の専門外来に大別される。専門外来は耳鼻咽喉科のすべての専門領域に精通しており、その人材と症例の豊富さを誇っている。専門外来の内訳は難聴、小児難聴、人工内耳、補聴、めまい、中耳炎、顔面神経、腫瘍、嗅覚・鼻副鼻腔、気管食道、音声であり、各領域の専門家により診断および治療が行われている。詳細はホームページ(http://www.h.u-tokyo.ac.jp/)を参照。

症例数

年間の外来新患者数は約3,500人である。年間の中央手術部での手術件数は約800件、外来日帰り手術は約150件で、中央手術部での手術はほとんど全身麻酔下である(なお1人の患者への複数の種類や両側の手術も1件と数えている)。手術の内訳は耳手術約200件(含・人工内耳約25例、側頭骨全摘出術数例)、鼻副鼻腔手術約140件(含・前頭開頭副鼻腔腫瘍摘出術数例)、口腔・喉頭手術約100件(含・咽頭喉頭頸部食道摘出術10数例、扁桃・アデノイド切除術約50例)、喉頭・気管・食道手術約200件(含・気管切開術約50例)、唾液腺・頸部手術約180件(含・頸部郭清術約70例)である

耳科手術=外耳道閉鎖症、耳小骨奇形などの先天奇形、慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎などの炎症疾患、耳硬化症などの伝音難聴、過去の根治術後の感染などを扱っている。外耳道閉鎖では形成外科とチームを組み、過去10年間で100例以上という本邦最多手術経験を誇っており、最近は植皮のように薄い穿通枝皮弁を浅側頭動静脈に血管吻合して再建し、極めて良い成績を得ている。当科の人工内耳手術の特徴は、小児の手術例が約8割と多いこと、手術困難例が多いことである。小児例が多い理由として、当科が多くの難聴児訓練施設と密接な連携を持ち、厚い信頼関係を築きあげてきたことが挙げられる。蝸牛神経や蝸牛欠損例など、人工内耳の効果があまり期待できない症例を確実に診断して手術適応から外していること、内耳奇形などの手術困難例に対しても全例成功させ、顔面神経麻痺や電極脱落例は皆無であることなどが背景にある

頭頸部癌手術=形成外科と合同の遊離組織移植を伴う頭頸部癌治療においては、そのパイオニア的役割を果たしてきており、これまでの治療経験および今日の手術件数では大学病院の中でもトップクラスの実績がある。また、難治疾患の一つである頭蓋底領域の腫瘍に対しても脳神経外科、形成外科と合同で手術を施行し良好な成績を収めてきた。最近は放射線化学療法も積極的に行いつつ、分子生物学的手法による乳頭腫ウイルスの同定や発癌遺伝子の検索も行い、過剰な治療を避けるようにしている。また全身状態の不良な症例ががん専門病院から紹介される機会の多いことも特徴であり、内科、麻酔科のサポートのもとに対応している

鼻・副鼻腔手術=通常の慢性副鼻腔炎はもちろんのこと、難治性の好酸球性副鼻腔炎に対する内視鏡下鼻内手術、難治性のアレルギー性鼻炎に対する後鼻神経切断術、鼻涙管閉鎖症に対する内視鏡下涙嚢鼻腔吻合術、鼻副鼻腔良性腫瘍に対する内視鏡下摘出術などを積極的に行っている。また、マイクロデブリッダーを用いた鼻茸摘出術、鼻アレルギーのレーザー治療などの外来手術も積極的に行っている

喉頭・気管食道手術=嚥下障害の治療の中で外科的治療を主に担当し、喉頭挙上術や輪状咽頭筋切断術などにより嚥下機能の改善を図っている。また誤嚥予防として声門閉鎖術や喉頭気管分離術も多数例行っている

音声機能改善手術=声帯ポリープに対しては喉頭微細手術、声帯溝症に対してはコラーゲンや自家脂肪による声帯内注入術、声帯麻痺に対しては甲状軟骨形成術I型、披裂軟骨内転術などを行っている。披裂軟骨内転術はこれまで200例以上行っており、その成績は極めて良好である。

医療設備

聴覚、めまい・平衡、鼻・副鼻腔、嗅覚、音声、腫瘍などに対し、最先端の治療機器を備え、診断および検査を行っている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

顎口腔外科・歯科矯正歯科

分野

歯科口腔外科

特色

当科は顎口腔外科・歯科矯正歯科と標榜しており、2つの部門に分かれている。顎口腔外科部門は、先天疾患や口腔腫瘍をはじめとする口、顔面、歯、顎、頸部に関連した外科手術を中心に行い、また口腔関連の炎症や外傷の治療、病棟管理を行っている。歯科矯正歯科部門は、歯並びを治したり顎の成長をコントロールする矯正歯科治療、腫瘍や外傷による歯・顎骨欠損部を入れ歯やインプラントを用いて補う補綴治療を行っている。さらに、口唇口蓋裂患者の言語治療・管理に対しては言語聴覚士2人により治療を行っている。このように当科では、医師と専門性を有する歯科医師がチームを組んで集学的治療を行っている。

症例数

10年度の初診患者数は2,259人、入院患者数は357人、外来小手術件数は約720件、中央手術件数は約300件である

口唇口蓋裂=中央手術件数は130件。当科では、患児の出生前より、家族に対して専門医によるカウンセリングを行っている。口唇口蓋裂は専門性を有する疾患であるため、当科では形成外科医、口腔外科医、歯科矯正医、耳鼻咽喉科医、小児科医、言語聴覚士による集学的医療を行っている。基本的な治療体系は、生後よりNAMの装着、生後3~6カ月に口唇形成術、1歳3カ月時に口蓋形成術を施行している。5歳半頃より咬合管理をはじめ、適切な顎裂部への骨移植時期の検討を行っている

顎変形症=中央手術件数は40例。口腔外科医、歯科矯正医によるカンファレンスにより、術式の検討を行っている。入院期間は症例によって異なるが、平均で約3週間を要する。術前に自己血を貯血し手術に備えている。骨の固定は、チタン性のプレートにより行っている。術後はワイヤーによる顎間固定は行っておらず、ゴム牽引による咬合誘導を行っている

口腔悪性腫瘍=当科において初回治療より加療を行った口腔癌は、舌癌が50%以上で、次いで歯肉癌が多い。他施設からの転院症例や咬合再建を行った症例数も400例以上に及ぶ。基本的な治療方針は、初期癌に対しては手術療法、進行癌に対しては手術療法・抗癌剤・放射線療法の三者併用療法を標準としている。初期癌の手術は、基本的には予防的頸部郭清術はせずに腫瘍切除のみを行っている。進行癌の手術は、腫瘍切除・頸部リンパ節郭清・再建術を同時に行い、当科の形成外科医が微小血管吻合術(マイクロサージャリー)を行う。また、症例によっては超選択動注療法を選択している。過去15年間で手術をした場合の5年生存率は67.4%、TNM分類による進行度ではI期91.2%、II期75.0%、III期74.8%、IV期40.0%である

外傷=咬合関係の偏位の少ない症例に関しては、保存的治療に努めている。歯科矯正医とともに、マルチブラケット法による咬合管理・誘導を行い、良好な成績を収めている

★インプラント治療は先進医療を取得しており、数多くの症例を行っている

★11年よりインプラント型再生軟骨の臨床研究が開始し、カスタムメイド型人工骨は現在、高度医療を申請中である。

医療設備

X線、CT、MRI、PET、内視鏡、顎機能総合検査器(ナソヘキサグラフ)、半導体レーザー、各種インプラントシステム、インプラント・顎矯正シミュレーションシステム(シンプラント、ノーベルガイド)など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

血液・腫瘍内科

分野

血液内科

特色

患者様にご安心、ご納得いただける医療を第一に考え、丁寧な対話に基づく全人的医療を実践している。また各種の血液疾患に対して科学的根拠(EBM:Evidence Based Medicine)に基づき、最新の治療を行っている。特に白血病や悪性リンパ腫などの造血器悪性腫瘍に対しては、適応がある場合には造血幹細胞移植を行い、造血器悪性腫瘍の完全な治癒を目指している。

症例数

入院患者数60人前後、月間30~60人の新入院患者。外来患者数は月間1,200人前後、そのうち30人前後が初診患者。08年度の疾患別実入院患者数は、急性白血病42人、慢性骨髄性白血病33人、骨髄異形成症候群54人、悪性リンパ腫122人、多発性骨髄腫17人。その他に再生不良性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、慢性骨髄増殖性疾患、溶血性貧血、血友病など疾患は多岐にわたる。09年度の造血幹細胞移植数は、同種末梢血幹細胞移植11件、同種骨髄移植25件、自家末梢血幹細胞移植26件、臍帯血移植5件

急性白血病=完治を目指して、病型や症例に応じた最適な化学療法を行う。適応のある場合には積極的に造血幹細胞移植を行う。急性骨髄性白血病の5年生存率は約50%。病院内で白血病細胞の遺伝子変異解析を行い、診断および造血幹細胞移植を含めた治療法の選択に積極的に役立てている。また、疾患によっては再発を早期に発見するために、微量な遺伝子変異を同定する検査を積極的に行っている

慢性骨髄性白血病=イマチニブによる分子標的治療法およびbcr/abl遺伝子発現量を定量化をすることで最適な治療法を選択し、高い治療効果を得ている。遺伝子検査を基にした治療反応性の予測および治療効果判定を行い、イマニチブ抵抗例、不耐例には第2世代チロシンキナーゼ阻害薬(ニロチニブ、ダサチニブ)を含めた治療法選択に積極的に取り入れている

骨髄異形成症候群=骨髄検査および染色体検査などによる適切な予後判定基準に基づき、年齢、合併症なども考慮して個々の患者様に応じた最適な治療法を提供している。適応がある場合は積極的に造血幹細胞移植を行っている。個々の症例に応じて、副作用の少ないQOL(生活の質)を重視した治療を行い、常に適切な治療選択を実践している。赤血球・血小板の輸血治療が必要な場合は外来処置室にて輸血を行う。輸血後の鉄過剰症に対しては、症例に応じて経口鉄キレート剤を使用している

悪性リンパ腫=病理専門医と連携し、的確な診断に基づき治療を行っている。治療前に病期判定のためほぼ全例でFDG-PET、CT検査を行い、治療法の選択に役立てている。また、治療後早期にFDG-PET検査を行い、予後予測や治療方針の決定に役立てている。再発のリスクが高い症例では、化学療法に引き続き自家末梢血幹細胞移植を行っている。治療法によっては、入院せずに外来化学療法室での通院治療を積極的に行っている。初発び漫性大細胞型B細胞リンパ腫に対するR-CHOP療法の5年生存率は約80%

多発性骨髄腫=ボルテゾミブなどの様々な新規薬剤が開発され、症例に応じて最適な治療を選択している。自家末梢血幹細胞移植・同種造血幹細胞移植やボルテゾミブなど治療法が選択可能である。また外来にてビスホスフォネート製剤の使用など合併症に対する治療も積極的に行っている

再生不良性貧血=症例ごとに年齢・血球減少の程度や血球の膜蛋白質異常の有無などの検査結果を総合的に検討し、免疫抑制療法、造血幹細胞移植などの治療法を適切に選択している。診断に苦慮する場合は、MRI検査による骨髄造血の画像評価を行い、正確な診断に役立てている

移植成績=移植件数は95年6月より09年12月まで527件(急性骨髄性白血病124件、急性リンパ性白血病89件、慢性骨髄性白血病56件、骨髄異形成症候群56件など)。移植後平均生存期間は急性骨髄性白血病が3.5年、急性リンパ性白血病が3.1年、慢性骨髄性白血病が5.2年、骨髄異形成症候群が3.8年。血液疾患以外にも胚細胞腫瘍などに対する化学療法や、適応がある場合には自家末梢血幹細胞移植も行っている。

医療設備

無菌病室21床(うち個室9床)、血液・腫瘍内科病床60床前後。FDG-PET、CT、MRIなど大学病院として高度な設備を備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

神経内科

分野

神経内科

特色

脳・脊髄・末梢神経・筋肉の病気を対象として、神経内科専門医が最先端の診断、治療法を用い、最新の知見(エビデンス)に基づいた患者本位の診療を推進している。

症例数

症例数は、年間の初診患者1,700例、新入院患者450例、月間の再来患者1,600例前後である。外来では日本神経学会専門医が診療を行い、病棟ではこれら専門医の指導のもと、病棟担当医が神経疾患の経験豊富な看護師と共に診療にあたっている。初診では詳細な病歴と神経学的所見をもとに、必要があれば血液検査やX線検査の他、CT・MRIなどの画像検査や脳波・筋電図などの電気生理学的検査を行い、それらに基づいて治療方針を決定する。さらに必要があれば入院して診断と治療を行う。入院症例については、毎週教室員全員が揃う症例検討会で検討のうえ、診療方針を決定している。当科では脳・脊髄・末梢神経・筋疾患の全般を広く診療対象としているが、主な対象疾患は次の通りである。血管障害(脳梗塞、脳出血など)、神経変性疾患(パーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症など)、免疫性神経疾患(多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、重症筋無力症、筋炎など)、感染性疾患(脳炎、髄膜炎など)、頭痛、その他(筋ジストロフィー、てんかん、ミトコンドリア脳筋症など)。当科に特徴的な診療の内容としては次のようなものがある

脳血管障害=脳血管障害急性期の診断治療を積極的に行っている。放射線科と協力し、頭部CT、MRI、MRA、脳血管撮影などの画像診断を早期に施行し、病態に応じた急性期の治療を行っている。さらにリハビリ、療養型病院への紹介を含めた慢性期の対応も行っている

遺伝性神経疾患の遺伝子診断=ハンチントン病や脊髄小脳変性症などの遺伝性神経疾患について、患者および家族に十分な説明を行い、了解を得た上で遺伝子検査を行っている。一部の遺伝性疾患については、治療の可能性があるものもあり、最近の研究成果をもとに積極的に治療を試みている

免疫性神経疾患の診断治療=ギラン・バレー症候群、フィッシャー症候群などの末梢神経炎や特殊な脳炎などの診断のため自己抗体の測定を行い、診断治療に役立てている。重症例については、最新の知見に基づいて血漿交換療法、免疫グロブリン療法などを行い、良好な治療成績をあげている

磁気刺激法による中枢神経の検査=体性感覚誘発電位、磁気刺激法などの電気生理学的方法を駆使して、中枢感覚・運動路の異常を検出できるような検査を行っている。これらにより、障害部位、病態などを正確かつ非侵襲的に把握することができる

筋生検・末梢神経生検=筋炎、筋ジストロフィーなどの筋疾患や末梢神経障害の診断のために生検を施行し、病理学的診断を行っている。これまで蓄積した豊富な症例の経験に基づいて、様々な末梢神経・筋疾患について正確な診断をつけることができる

パーキンソン病=豊富な症例の経験に基づき、パーキンソン病の長期治療に伴う問題に取り組んでいる他、深部電極刺激など新しい治療法の開発にも取り組んでいる

専門外来=認知症はメモリークリニック(金曜日)、片頭痛は頭痛外来(月曜日)、脳深部刺激療法についてはDBS外来(第4水曜日)を開設し、専門的な診療を行っている。

医療設備

最新の医療設備により、次のような検査・診療が可能である。超音波検査として、頸動脈エコー・心エコー・経食道心エコーなど、各種電気生理学的検査として、末梢神経伝導検査・針筋電図・反復刺激筋電図・誘発電位・脳波・磁気刺激・脳磁図などがあり、さらに放射線学的検査として、CT・MRI(拡散強調画像、テンソル画像、頭部環流画像、MRAなどを含む)・SPECT(脳血流シンチグラフィー)・PET(FDG-PET、FDOPA-PETを含む)・脳血管撮影などが可能である。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

脳神経外科

分野

脳神経外科

特色

東京大学脳神経外科はわが国で初めての脳神経外科講座として設立され、約350人もの脳神経外科医を輩出し、今日の日本の脳神経外科をつくってきた。全国一の規模をもつ大学病院として最先端の医療機器を備え、治療困難とされる症例の紹介を各地より受けいれている

★当科で扱うことが多い疾患は、髄膜種・神経膠腫・転移性脳腫瘍・神経鞘腫・聴神経腫瘍・下垂体腺腫などの脳腫瘍と、脳動脈瘤・脳動静脈奇形などの血管障害、および顔面けいれん・三叉神経痛・難治てんかん・パーキンソン病などの機能的疾患である。各種疾患のバリエーションに富む点が際だった特色である

★手術に際しては、最先端のハードウェアとソフトウェアを駆使し、高い精度と安全性をもって困難な疾患に立ち向かっている。術前には最先端画像ワークステーションで作成した高精細三次元画像を用いた手術シミュレーションを行い、術中には三次元ナビゲーションシステムのもとで手術を行う。また、脳機能を最大限に温存するために、脳腫瘍手術における脳機能モニタリングや、てんかん手術における術前・術中の大脳機能マッピングなどを行っている

★また、多分野の専門家が一施設に集まっているため、治療困難な疾患に対する集学的な治療がスムーズに行えるのも当科の特徴である。複雑な脳動脈瘤や脳動静脈奇形に対しては、開頭術・血管内手術・ガンマナイフの専門家が合同して治療にあたり、広範囲頭蓋底腫瘍の手術では耳鼻科・形成外科と協力し大規模手術を行う。また、脊髄披裂・骨癒合症など小児奇形の治療では小児外科・形成外科と合同手術を行っている。

症例数

10年の入院患者数は874件、手術およびガンマナイフを含めた治療総数は576件。手術の内訳は、脳腫瘍130件、脳血管障害108件(血管内治療64件を含む)、頭部外傷41件、脳脊髄奇形5件、水頭症35件、脊髄脊椎疾患19件、機能的疾患51件、その他33件、ガンマナイフ150件

脳血管障害(108件)=脳動脈瘤に対する手術は54件行った(開頭術19件、血管内治療35件)。未破裂脳動脈瘤の場合は、破裂リスクが少ないと判断される場合は積極的に経過観察を勧めている。また、手術治療を勧める場合は、低侵襲性だけを重視するのではなく、より安全で確実な治療方針はどちらかを評価した上で、開頭術がよいか血管内治療がよいかを提案している

良性脳腫瘍(84件)=うち聴神経腫瘍15件、髄膜腫27件、下垂体腫瘍23件であった。聴神経腫瘍は顔面神経・聴神経と密接に接しているが、神経モニタリングを工夫することで、顔面機能や聴力の温存を考慮した摘出術を行っている。また、下垂体腫瘍や一部の頭蓋底腫瘍ではでは内視鏡を用いた低侵襲手術を積極的に導入している

悪性脳腫瘍(46件)=とくにグリオーマ(24件)の手術に力を入れており神経線維をトラクトグラフィーにより3次元的に描出し、運動野・言語野をファンクショナルMRIにて画像化したうえで手術切除を行っており、神経モニタリングとナビゲーションを駆使して、機能障害を残さずに最大限の摘出を行っている。また摘出術後は腫瘍細胞の遺伝子変異の特徴を検査し、放射線療法・化学療法の選択に反映させている

機能的疾患(51件)=当科では特に難治性てんかんに対する手術数が多く、国内有数のてんかん外科治療施設の1つである。10年は35件のてんかん手術を行った。PET、SPECT、MEG、長時間ビデオ脳波モニタリングを用いた精度の高いてんかん焦点診断に基づき、選択的海馬切除や海馬多切術、大脳半球離断術、脳梁離断術、迷走神経刺激療法など幅広い治療手技を提供している。また、顔面けいれん・三叉神経痛に対する神経血管減圧術は10例に対して手術を行った。詳細な術前三次元画像シミュレーションに基づき、小さな切開・開頭で精度の高い手術を行っている

脊髄疾患(19件)=当科では特に脊髄動静脈奇形や脊髄硬膜動静脈瘻の診断および治療に経験が豊富で、8件を占めている

ガンマナイフ(150件)=脳腫瘍をはじめとする幅広い脳神経外科疾患に対してガンマナイフを行っているが、当科では特に脳動静脈奇形の治療経験が豊富で国内随一である。安全性を高めるため、神経線維を3次元的に可視化して(トラクトグラフィー)治療計画に導入し、重要な神経線維への放射線照射が最小限になるような工夫や、大型の脳動静脈奇形に対する段階的治療など、最先端の試みに取り組んでいる。

医療設備

CT、MRI、DSA、SPECT、PET、脳磁図測定装置(MEG)、長時間ビデオ脳波モニタリングシステム、超音波診断装置、ステルスナビゲーター、ガンマナイフ、神経内視鏡、CUSA、定位脳手術装置、神経モニタリング装置など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

乳腺内分泌外科

分野

乳腺・内分泌外科

特色

診療は乳癌、甲状腺、副甲状腺疾患を上記診療スタッフにより展開している。国際大規模臨床試験の成績に基づき、最新最良の診断、治療を提供している。乳癌専門医:小川、多田、辻。甲状腺・内分泌専門医:小川、辻、林原。マンモグラフィ読影認定医7人。内分泌疾患は、甲状腺、副甲状腺疾患が中心で、内科、放射線科と協力し、経験豊かな専門医が最新の治療を行っている。大学院講座は代謝栄養内分泌外科学で、研究分野は外科侵襲学、栄養学、内分泌外科学、乳腺腫瘍学、乳癌診断学である。

症例数

10年度の乳癌手術症例は170例、温存率は70%。可能な限り乳房温存手術を進めている。またセンチネルリンパ節生検(RI法)も積極的に導入している。術後の補助化学療法は化学療法部の協力のもと原則的には外来で行う。乳房再建は形成外科と協力し行う。非触知、石灰化病変に対してはマンモトーム生検も行っている。再発治療は、化学療法部、放射線科はもとより、緩和ケアチームと連携し積極的に診療を展開中である。甲状腺疾患は約80例で東大内分泌内科の協力の下、診療、術後のケアを行っている。甲状腺癌再発症例は、131I内照射治療を行っている。

医療設備

PET、PET-CT、CT、MRI、デジタルMMG、US(シーメンス社、東芝他)、マンモトーム(X線ガイド、USガイド)、ガンマプローブ、バコラ生検装置、放射線治療装置、放射性同位元素内照射治療病棟設置済み。
  • セカンドオピニオン受入 △
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東京都版」(ライフ企画 2011年11月)

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