専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

市立札幌病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

消化器内科

分野

消化器・一般内科

特色

当院は1869(明治2)年に開院し、140年の歴史を持つ病院である。病院全体のベッド数は810床で診療科31科と救命救急センターからなっている。消化器内科は86年、内科から専門分科しており、消化器疾患全般にわたり専門的に診療を行っている。救命救急センター、放射線科、外科など他科との連携が緊密であり、多彩な対応が可能である。また、合併症を持っている患者さんに対しても、他科のバックアップにより当科的な検査、処置が安全に施行できている。

症例数

外来患者数は1カ月に2,000人以上であり、検査は年間で上部消化管検査約3,800例(経鼻内視鏡検査を含む)、下部消化管2,000例、腹部超音波検査4,700例、胆・膵系検査200例である。当科入院ベッドは55床で、年間1,200人以上の入院があり、病床利用率89.0%、平均在院日数13.0日である

食道疾患=がんが主な疾患であるが、外科、放射線科とのカンファレンスを施行し、手術、放射線療法、抗がん剤の治療を選択している。早期のものに関しては、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を施行している

胃、十二指腸疾患=がん、潰瘍が主な疾患である。潰瘍に対してはヘリコバクター・ピロリ菌の除菌療法が主体である。出血患者さんに対してはクリップ、アルゴンプラズマ凝固療法(APC)を用い、内視鏡的に止血術を行っている。食道静脈瘤には内視鏡的静脈瘤結紮(EVL)、内視鏡的静脈瘤硬化療法(EIS)、胃静脈瘤にはヒストアクリルの硬化療法を行っている。がんに対しては病期によって手術、抗がん剤、内視鏡的治療を選択している。近年はESDで治療する症例が増加している。手術不能例、再発例には抗がん剤治療を行っているが、緩和ケア内科と協力し緩和ケアにも重点をおき、患者さん中心の治療を行っている。リンパ腫については血液内科と連携し化学療法、放射線治療を行っている

大腸疾患=がん、腺腫が多く、小さいものは内視鏡的切除を施行している。近年はサイズの大きいものでも適応があればESDも施行している。潰瘍性大腸炎、クローン病などの炎症性腸疾患も増加してきており、メサラジン、ステロイドで効果のないものに対しては免疫抑制剤、インフリキシマブの投与を行っている。また、白血球除去療法(LCAP)、顆粒球吸着療法(GCAP)も行っている

胆、膵疾患=重症膵炎は救命救急センターと連携し、ICU管理で対応している。総胆管結石はほとんどが内視鏡的に乳頭切開(EST)を施行し、経乳頭的に砕石、排石している。がんの診断に対しては内視鏡的胆膵管造影(ERCP)、超音波内視鏡(EUS)などを行い、症例に応じて超音波内視鏡下細胞診、生検(EUS-FNA)なども施行している。閉塞性黄疸に対しては、内視鏡的に胆道ドレナージを施行し、狭窄の部位によりチューブステントとメタリックステントを使い分け、患者さんのQOLの向上に努めている。近年は経乳頭的に施行できないものに対しては、超音波内視鏡ガイド下胆道ドレナージを施行している。その他の治療として、超音波内視鏡ガイド下膵仮性のう胞ドレナージ術、超音波内視鏡ガイド下腹腔神経叢ブロック、内視鏡的Vater乳頭切除術なども施行している

肝疾患=ウイルス性肝炎治療が主で、B型肝炎にはインターフェロン、抗ウイルス剤、C型肝炎にはインターフェロン、リバビリンを中心に治療を行っている。その他、自己免疫性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の診断、治療も行っている。劇症肝炎は救命救急センターと連携し対応している。がんに対しては経皮的ラジオ波焼灼療法(RFA)のほか、放射線科と相談し肝動脈塞栓術(TAE)を施行している。また、難治性腹水に対し、症例によっては経頸静脈的肝内門脈大循環短絡術(TIPS)も行っている。

医療設備

MRI、CT、カラードプラ超音波装置、電子内視鏡、超音波内視鏡、APCなどを備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

外科(消化器外科)

分野

消化器・一般外科

特色

すべての患者さんに対し人格信条を尊重し、常に「やさしさ」をもって診療に専心するという病院理念に基づき、また地域がん診療拠点病院として病診連携に重点を置き、安全な医療・治療の適正化を目指し内科や放射線診断科とのカンファレンスで治療方針を決定している。

症例数

08年の外科手術件数は752例(脊椎・局所麻酔手術含む)であった

★年間の疾患別手術内訳は胃がん約60例、大腸がん約100例、肝臓がん約20例、膵臓がん約10例、胆道がん約10例となっている

★術後成績では5年生存率で、胃がんStageIA:93%、IB:92%、II:78%、IIIA:65%、IIIB:85%、IV:15%。大腸がんStageI:98%、II:87%、IIIA:77%、IIIB:65%、IV:26%であった

★近年、胃・大腸における手術では早期がんを中心とし、腹腔鏡下手術も施行しており、年間10%前後とその割合も増加してきている。悪性疾患手術としては肝胆膵手術の割合も増加傾向である。また、悪性疾患だけでなく、胆石症(年約70例)・鼠径ヘルニア(年約60例)などの良性疾患や腸穿孔・イレウス・虫垂炎などの急性腹症に対する手術も施行している。病院の特徴として、様々な合併症を持つ患者さんの手術も日常的であり、透析患者さんに対する膵頭十二指腸切除術も少なくない

★がんに対する治療では、手術だけではなく進行再発がんに対する化学療法や、痛みに対する緩和治療などを内科・緩和ケア科との協力体制のもと、患者さんのADL/QOLの改善に努めている。

医療設備

MRI、CT、電子内視鏡、超音波内視鏡、DSA、腹腔鏡手術機器など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

呼吸器外科

分野

呼吸器外科

特色

当科の特徴は、合併症を極力少なくし、安全に手術を行うことを最優先としていることである。そのために感染管理マニュアルを基本とし、過去4年間に手術創が化膿したことはない。手術では、リンパ節郭清時に気管支動脈を温存して気管支の虚血による合併症を予防し、ヘモクリップを止血に用いて術後の出血や乳び胸も予防している。

症例数

89年から08年末までに胸部手術1,459例を実施しており、内訳は、肺がん529例、転移性肺がん120例、気胸201例、縦隔腫瘍140例、胸郭出口症候群65例等。現在、手術の7割は胸腔鏡下手術

肺がん=08年の肺がん手術における輸血は1人(輸血率1.8%)のみである。胸壁浸潤肺がんでも、同組織の切除と再建を行うことにより完全切除している。びまん性間質性肺炎合併肺がんの手術を、今までに14例(肺がん以外の肺病変を含めると26例)に施行しているが、周術期マニュアルを作成した98年からは、全例に急性増悪をおこしていない。透析合併肺がんの手術も、腎臓内科の協力のもとに15例施行し、良好な結果を得ている。心疾患合併例に対しても循環器内科のバックアップにて、いつでもカテーテル治療ができる。さらに、肺の深部の腫瘍に対しても、術前にCTガイド下に肺マーキングを施行し、術中に透視装置を使用して現在までに45例において確実に腫瘍を摘出している

気胸=当科は、気胸嚢胞性肺疾患学会に加盟しており、気胸センターを開設して通常の気胸から月経随伴性気胸、重症肺気腫例の気胸にいたるまでの治療を24時間体制で行っている

胸郭出口症候群=腋窩に5cmほどの皮膚切開をおいて第一肋骨を切除し、上肢の神経の圧迫を解除する。第一肋骨を切除しても、姿勢の悪化や運動障害はおきない。86年から今までに胸郭出口症候群65例に対して、両側を含めて82回の手術を施行している。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

循環器内科

分野

循環器科

特色

高度先進医療の実践と発展、地域医療連携を中心とした地域医療への貢献、積極的な後進の指導と育成を基本方針としている

★高度先進医療:急性心筋梗塞や急性心不全、重症不整脈などの一刻を争う疾患に、いかに迅速に対応し、いかに適切な治療を行えるかが循環器内科の最大の使命の1つであり、そこでは循環器内科としての総合力が求められる。83年の救急医療部(93年より救命救急センター)が旧病院に設置され、95年の新築移転に際してCCUが救命救急センターの中の独立した看護単位となった。循環器内科医が毎日当直するとともに、冠インターベンションなど、チームによる対応が必要な時は医師を24時間365日、いつでも緊急招集する体制を整え、救急・急性期から慢性期までの切れ目のない循環器診療を行っている。また、高度先進医療は他職種を含むチーム医療によって初めて可能になる、という共通認識により、看護師(7:1看護)をはじめ、薬剤師(病棟薬剤師を配置)、臨床工学技士、臨床検査技師、放射線技師、栄養士など、コメディカルスタッフとの高いレベルでの協力関係を常に推進してきた

★地域医療連携:地域の医療機関とともに、市立札幌病院循環器内科談話会を05年7月14日に設立、現在は年2回の開催を原則とし、09年は第7回と第8回を開催した。連携に関するポスターや、連携先医療機関の一覧と地図を循環器内科外来に掲示し、地域連携パスを作成するなどして、地域医療連携を推進している。当科の紹介率46.5%、逆紹介率65.1%(いずれも09年4月~10月)

★後進の指導と育成:プライマリーケアを重視した前期研修プログラムと、専門医を目指す当院独自の後期研修プログラムを有する。後期研修は1~3年コースを設定しているが、当科の3年コースの場合は希望により、1年以内の他の診療科へのローテーションを認めている。

症例数

当院の救命救急センターは北海道屈指の体制と実績を有し、外傷や熱傷などはもちろん、内因性疾患においても重症例の救急搬送が多いのが特徴であり、循環器疾患においても同様である。日本循環器学会の「循環器疾患実態調査」に報告した3年間の実績をもとに、症例数等を概数(/年)で示す。入院患者数1,000~1,100人、平均入院日数13.8~14.4日。冠動脈造影検査800~900件、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)緊急50~60件(そのうち心筋梗塞50件)、待機的200~220件。経皮的末梢動脈拡張術(PTA)20~30件。大動脈内バルーンパンピング(IABP)20~25件、経皮的人工心肺補助(PCPS)20~30件。血管内超音波検査100~120件、経胸壁心エコー2,500件、経食道心エコー50件。ホルター心電図800件、トレッドミル運動負荷試験200件。安静時心筋血流シンチ30件、薬物負荷心筋血流シンチ150件。ペースメーカー植え込み(交換を含む)40~50件。

医療設備

CCU 4床、post CCU 4床、循環器内科病床46床、心臓カテーテル装置(デジタルシネアンギオ)2台、DSA 1台、心臓超音波診断装置5台(心臓血管外科と小児科を含む)、経食道心エコー、血管内超音波装置、心筋シンチグラフィ、経皮的人工心肺補助装置(PCPS)、大動脈内バルーンパンピング装置(IABP)、血液透析、血液濾過、ホルター心電図、トレッドミル運動負荷心電図、エルゴメーター、血圧脈波検査、睡眠時無呼吸検査、CT、MRIなどを備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

泌尿器科

分野

泌尿器科

特色

あらゆる泌尿器科疾患に対応している。特に腹腔鏡手術には精力的に取り組んでいる。当院腎移植外科とも共同で腎移植にも積極的に取り組んでいる。また、他院では扱われることの少ない腎血管異常に対しても、自家腎移植を含めた総合的な治療で対応している。道内でも有数の泌尿器手術を行う急性期病院である。また地域医療連携にも取り組んでいる。学会活動も積極的に行っており、08年は学会報告65題(うち国際学会5題)、論文発表9編を行った。

症例数

08年の総手術件数は888件。主な手術件数は副腎摘出術21件(うち腹腔鏡20件)、腎がんに対する根治的腎摘出術47件(同44件)、腎部分切除術15件(同12件)、尿路上皮がんに対する腎尿管全摘術14件(同11件)、腎移植40件(献腎含む)、ドナー腎摘出術38件(すべて腹腔鏡)、膀胱がんに対する膀胱全摘術19件(うち腹腔鏡18件)、前立腺がんに対する前立腺全摘術28件(すべて開腹)、腎がんおよび腎血管異常に対する体外腎形成+自家腎移植術2件、精巣腫瘍に対する後腹膜リンパ節郭清術2件(うち腹腔鏡1件)、小児神経因性膀胱に対する腸管利用膀胱拡大術1件、経尿道的前立腺切除術91件、経尿道的腫瘍切除術107件、そのほか小児急性陰嚢症、小児腎盂形成術、逆流防止術などを行っている。尿路性器がんに対する化学療法も行っており、特に患者のQOLを考慮した治療に専念している。

医療設備

MRI、ヘリカルCT、3DCT、DSA、RI、ESWL、カラードプラ超音波診断装置、リニアックなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

腎臓移植外科

分野

腎移植

特色

最先端の腎移植医療を取り入れ、通常の腎移植はもちろん、ABO血液型不適合や、抗ドナーHLA抗体を有する場合も種々の抗体低下措置を行い、ハイリスクの腎移植に対しても安定した腎移植成績を残している。当科の特徴として、一律な免疫抑制方法ではなく、原疾患、ドナーの種類、免疫学的リスクなどに応じたテーラーメイドの免疫抑制方法を決定し、免疫抑制剤は綿密な血中濃度モニタリングを行い、個々の最適な服用量を決定し、副作用の軽減を図っている。中でもステロイド剤の副作用の軽減を目標とした、ステロイド剤を3日間のみの投与とするステロイド早期離脱プロトコール、腎毒性のあるカルシニューリン阻害剤を、腎移植後数日後より遅らせて使用する献腎移植のためのプロトコールは、他の地域で類を見ない。なお、透析を経ない先行的腎移植の率は20%を超え全国平均の2倍である。なお、生体腎では摘出は鏡視下にて行っている。

症例数

腎移植数は86年の開設後09年末で431件(生体腎移植372件、献腎移植59件)である。最近では年間35件程度の腎移植を行っている。積極的に定期的移植腎生検を行い、腎病変の早期の把握に努めている。拒絶反応の制御はもちろん、巣状糸球体硬化症の再発予防や、IgA腎症の再発治療にも力を注ぎ、移植腎の長期生着を目指している。00年以降の成績は、移植生着率が生体腎/献腎で5年95.7%/80.6%、9年92%/80.6%であり、患者生存率は5年99%/81.8%、9年97.5%/81.8%と非常に良好である。

医療設備

CT、MRI、DSA、RI、カラードプラエコーなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

整形外科

分野

整形外科

特色

整形外科全般の治療を行っており、セカンドオピニオンを求めて来院する患者さんの多いことも当科の特徴である。患者さんの話をよく聞き、それを基により的確な診断をして適切な治療方針を立てること、手術が必要な場合には最先端の治療をより安全な方法で行うことを基本方針としている。

症例数

08年の外来新患者数は3,055人、外来数は1日平均113人。手術件数は08年は731件(脊椎161件、上肢289件、下肢223件、救急外傷55件ほか)であった。脊椎疾患に対しては手術適応を厳密にし、手術をする場合は内視鏡椎間板摘出や経皮的椎弓根スクリューを併用した前方固定などの低侵襲手術を行っている。また、変性疾患の他、脊椎外傷をはじめ他院から紹介される術後感染症例、透析性脊椎症なども手がけている。上肢の外科は、日常的に多い腱鞘炎から、骨折、脱臼、靱帯損傷などの外傷治療、しびれや麻痺に対する神経疾患の治療を行っている。外来では超音波検査により軟部腫瘍、腱損傷などを速やかに診断し、日帰り手術を行っている。肩腱板断裂、脱臼には積極的に鏡視下手術を行っている。変形性関節症、関節リウマチなどに対する人工関節置換術は08年に64例施行したが、内訳は股関節28例、膝関節29例、肘関節5例、肩関節2例であった。人工股関節置換術では術後、早期離床と脱臼防止目的で、近年、普及している前方アプローチも行っている。

医療設備

MRI、CT(3D)、骨塩定量(DEXA)、RI、エコー、筋電計。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

形成外科

分野

形成外科

特色

救命救急センターとの連携のもとでの顔面骨骨折を含む外傷一般・熱傷の治療。NICUとの連携による先天性形態異常の治療。糖尿病内科、循環器内科、心臓血管外科との連携でのフットケア。そのほか、皮膚悪性腫瘍などを中心に形成外科疾患全般を診療している。

症例数

年間の手術件数は約1,000例

★全身熱傷40例、救命救急センターでの全身管理の下、形成外科が局所管理を行い早期の社会復帰を得ている

★顔面骨骨折・外傷60例、多発外傷の場合は顔面骨骨折の整復時期が遅れることがあるが、骨切り、骨移植なども併用して、可能な限り元の形態を獲得するようにしている

★先天性形態異常70例、唇裂は生後3~6カ月時に手術、口蓋裂は生後1歳6カ月頃に手術、多合指(趾)症は1歳頃に手術を行う

★良性腫瘍・母斑500例、札幌市内外の皮膚科などからの紹介が多く、地域連携を推進し治療を行っている

★悪性腫瘍100例、悪性黒色腫、有棘細胞がん、基底細胞がんなどの手術を始めとし化学療法、放射線治療まで集学的な治療を行っている

★難治性潰瘍50例、フットケア専門医が中心となり糖尿病内科、腎臓内科、循環器科、血管外科との協力で、糖尿病性足病変、虚血性足病変の治療を行っている。できる限り大切断を避けてQOLを維持できるように治療を進める

★瘢痕・ケロイド50例、当科では純粋な美容外科診療は行っていないが、できるだけ瘢痕が目立たなくなるような治療を行う。

医療設備

MRI、CT、3DCT、リニアックなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

産婦人科

分野

産婦人科

特色

地域がん診療連携拠点病院と、総合周産期母子医療センターを共有する基幹病院である。婦人科悪性腫瘍の診断と治療に積極的に取り組み、若年者の早期がん症例には妊孕能温存を、進行症例に対しては術前化学療法(動注、静注)を行い、根治性の高いかつQOL(Quality of Life:生活の質)を低下させない手術を心がけている。また良性疾患に対して、内視鏡下手術を含めた侵襲の少ない手術を行い、性器脱に関しては子宮脱センターを立ち上げ、メッシュ手術を行っている。周産期では母体搬送を積極的に受け入れ、新生児内科との定期的カンファレンスを行い、市内のみならず道央圏の母体搬送と未熟児、病的新生児の受け入れ病院として重要な役割を担っている。また、救命救急センターを設置しており、内科・外科合併症を有する産科救急に対して、各診療科と連携して適切な対応が可能である。

症例数

08年度の入院患者数は24,073人、外来患者数は24,673人であり、1日平均101人が外来受診している。08年の手術件数は739件である

婦人科悪性腫瘍=08年の新規患者数は子宮頸がん37例、子宮体がん30例、卵巣がん(卵管がん、腹膜がん、境界悪性腫瘍含む)39例であった。0期、Ia1期の若年者子宮頸がんに対してレーザー円錐切除を施行し、Ib2期~IIb期の進行がんに対してはCDDP(シスプラチン)による術前動注化学療法を行い、自己血貯血を行いつつ、縮小後に広汎性子宮全摘術を施行している。III期以上は放射線治療科と協力し、化学・放射線療法を施行している。子宮体がんでは筋層浸潤のない早期の場合には縮小手術を施行し、筋層浸潤の深い場合や悪性度の強い場合には、傍大動脈リンパ節郭清を含めた拡大手術を行っている。卵巣がんはI期、II期の場合は傍大動脈リンパ節郭清を含めた根治手術を行い、III期、IV期は術前化学療法を施行し、腫瘍縮小後に根治手術を目指している。すべての悪性腫瘍手術に対して、出血が少なく、QOLを低下させずに根治性の高い手術に心がけている。以前から初期子宮頸がんのレーザー円錐切除後の頸管狭窄予防に対しては、当科独自のデバイスを用いて良好な成績を得ている。また、悪性婦人科腫瘍のリンパ節郭清後の下肢リンパ浮腫予防に対して、大腿上リンパ節温存により満足のいく成績を示している

婦人科良性疾患=子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫などの良性疾患に対し、08年では子宮全摘195件、筋腫核出63件、卵巣手術242件を施行している。性器脱手術も、08年末からTVMメッシュ手術を積極的に施行し、100件に達している

周産期=08年の分娩数(分娩予約制限あり)は762件である。多胎妊娠分娩は52人(品胎3人含む)で、早産分娩は189件、帝王切開は214件である。合併症やハイリスクの妊産婦に対してMFICU(母体・胎児集中治療室)での集中的管理を行い、他施設からの母体搬送は08年では156件の依頼があり、110件(受け入れ率70.5%)受け入れている。児体重別では2,500g以上565人、2,499~1,500g 197人、1,499~1,000g 25人、999g以下30人である

治療成績=卵巣がんの5年生存率:I期96%、II期89%、III期36%、IV期35%。子宮体がんの5年生存率:I期95%、II期90%、III期84%、IV期50%。子宮頸がんの5年生存率:I期94%、II期85%、III期とIV期は放射線治療を主体に行い、全国レベルと同等の治療成績をあげている。

医療設備

MRI、CT、リニアック、ヤグレーザー、マンモグラフィ、カラードプラなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

小児科

分野

小児医療

特色

札幌市内だけでなく全道各地の病院から患者さんを受け入れている、北海道の中核病院のひとつである。一般的な急性疾患から慢性疾患まで、ほとんどすべての分野の病気を診療している。子どもたちの発達過程を身体面・心理面から家族とともにサポートし、子どもたちが夢をもって生活できるよう医療を通じて関わることを基本理念としている。

症例数

入院病床数45床は市内小児科で最多である。患者数では感染症などの急性疾患が主体だが、神経、内分泌、心臓、腎臓疾患などの慢性疾患患者も常に入院している。小・中学生に対する院内学級を併設しており、学童期の入院患者さんに対する学業面・精神面からのサポートを行っている。病棟には保育士が常勤しており、入院中の乳幼児や保護者を心理面で援助している

★外来患者数は1日平均100人。外来で診療している慢性疾患は多岐にわたるが、なかでも糖尿病などの内分泌疾患、てんかんや脳性麻痺などの神経疾患の数が多い。札幌市小中学校児童健診(心臓、腎臓、糖尿病)の3次専門医療機関である

★当院小児科は、周産期センター・新生児内科(医師5人)と独立した機構として機能しているが、密な連携をとっている

★小児2次救急だけでなく、当院救急部と連携し小児3次救急患者にも対応している。

医療設備

MRI、CT、DXA、SPECT、USなどが備わっている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

眼科

分野

眼科

特色

難治性の病気で紹介される患者さんが多く、視覚を守るために、最新の検査および治療(薬物、手術、レーザー治療)を行っている。患者さんの訴えに耳を傾け、最適な治療を受けていただけるようにしている。当院で治療後は他の医療機関との連携を大切にして、きめ細かい経過観察を行っている。

症例数

08年実績:外来患者は新患者数3,732人、再来患者数41,177人

年間手術件数=2,215件(外来手術を除く)

★白内障単独手術1,342件、硝子体手術680件(このうち、白内障手術との併用が417件、61%を占める)、緑内障手術49件、網膜復位術(網膜剥離バックリング)28件などとなっている

★紹介重症患者が多く、外来での小手術を除いて、手術はすべて入院の上、実施している。白内障は両眼で4日~1週間、硝子体手術は片眼で1~2週間、両眼で2~3週間程度の入院(ただし、病気の重症度に応じて長くなる場合がある)。白内障、硝子体手術はすべてのスタッフ(常勤医)が治療を行っている

★白内障手術、硝子体手術とも98%は小切開、無縫合手術を実施している。術後の痛みや乱視が少なく、早期の退院、社会生活への復帰が可能となっている

★糖尿病網膜症、網膜剥離など広範な病変のあるものでは、広視野の観察システム(バイオム)を用い、安全で効率的な手術も行っている

★糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、網膜剥離、網膜上膜、黄斑円孔以外にも、薬物治療で改善しない難治性ぶどう膜炎、白内障術後、網膜色素変性などに合併した黄斑浮腫に対しても、可能なものは硝子体手術(症例により薬物治療と併用)を実施し、一部で改善を得ている

★白内障手術でも2.2mm程度の極小切開、無縫合手術を行っている

★網膜硝子体疾患について、硝子体手術、レーザー治療、光線力学的療法(PDT)など、東北、北海道随一の治療例数があり、センター的な役割を果たしている

★レーザー治療件数(08年1年間):糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、中心性漿液性網脈絡膜症など網膜光凝固1,198件

★加齢黄班変性については、光線力学的療法による初回(入院)治療数174件、外来再治療をあわせると342件(延べ数)である

★加齢黄斑変性に対する薬物治療はレーザー光凝固、光線力学的療法とともに、ルセンティス、マクジェンの硝子体内注射が保険適用となり、頻繁に実施している(25件/週)。ただし、単独の薬物治療は1~1.5カ月に1回程度の治療、長期の観察が必要なため、早期治癒を目指し、光線力学的療法と薬物治療(トリアムシノロンテノン嚢下注射、ルセンティス、マクジェン)との併用療法が多くなっている

★未承認薬(off-label)であるが、従来の方法では治療困難な強度近視および若年者の脈絡膜新生血管については、アバスチン硝子体注射を多数実施し、効果をあげている

★アバスチンは血管新生を抑制する作用があり、難治性の増殖糖尿病網膜症、血管新生緑内障に術前投与を実施し、治療効果をあげている

★加齢黄斑変性あるいは糖尿病網膜症に対する新薬の開発(VEGF Trap、シロリムス、マクジェンレベルJ Study、光線力学的療法のレーザー照射法の検討など)にも携わっている

★患者さんへ:眼の病気がすべて治るとは限りませんが、最新の技術を用いて個々の患者さんに応じた最適な治療を行っています。治療後は地域の医療機関との連絡を密に行い、経過観察をしています。また、当院では専門的治療を実施していない病気や残存視力活用のために他の医療機関や専門施設を紹介し、連携して治療を行っています。

医療設備

超音波白内障手術装置、硝子体手術装置、手術時広視野の観察システム(バイオムBIOM)、眼内内視鏡、眼内照明装置(PhotonII)、マルチカラーレーザー、色素レーザー、温熱療法用レーザー、光線力学療法用レーザー、ヤグレーザー、スペクトラルドメイン光干渉断層計、蛍光造影装置(走査型レーザー検眼鏡:ニデック社製F10、トプコン社製CCDカメラ2台)など。
  • セカンドオピニオン受入 △
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

耳鼻いんこう科

分野

耳鼻咽喉科・頭頸部外科 

特色

①患者様から信頼される医療と診療の質の向上②インフォームド・コンセントの充実③地域連携の強化。以上の基本方針の下、充実した30科以上に及ぶ院内他科と協力し、総合的診療を行いながら耳鼻咽喉科・頭頸部外科全般の診療に当たっている。当科は特に甲状腺・副甲状腺腫瘍および耳下腺・顎下腺腫瘍の手術的治療に重点を置いている。

症例数

08年の外来患者総数15,624人(初診3,516人)

★08年度の入院全麻手術件数406件。内訳は、甲状腺手術67件そのうち34件が悪性、副甲状腺手術18件、耳下腺手術17件、顎下腺手術8件、頸部郭清術21件、同時再建を含む頭頸部悪性腫瘍手術2件、鼓膜・鼓室形成術10件、内視鏡下鼻副鼻腔手術42件、口蓋扁桃摘出術47件、LMS(喉頭微細手術)41件など

★甲状腺・耳下腺・顎下腺手術は、反回神経や顔面神経の温存が重要であるが、良性疾患での術後永久麻痺例は現在まで認めていない

★副甲状腺手術は副甲状腺機能亢進症に対し、内分泌内科や腎臓内科と連携しながら行い、改善率97%と良好な結果を得ている

★頭頸部がん治療は、放射線治療科および緩和ケア内科、形成外科などとの連携により集学的治療を行っている

★耳鼻咽喉科救急疾患は、深頸部・縦隔膿瘍など救命救急センターと連携し、高い救命率をあげている

★中耳手術は専門の非常勤嘱託医師を招いて、鼓膜および鼓室形成術などを行っている

★鼻・副鼻腔手術は、良性腫瘍に対しても内視鏡下鼻内手術を積極的に行っている。

医療設備

MRI、CT、超音波エコー、電子スコープ、各種聴力検査機器、各種平衡機能検査機器、各種音声言語医学的検査機器、リニアック、ヤグレーザー、ハーモニック、高圧酸素など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

皮膚科

分野

皮膚科

特色

皮膚疾患全般にわたって、診療している。正確な診断と患者さん個人のQOLに配慮した適切な治療を心がけている。また他診療科との連携および病院間の連携を重視している。

症例数

腫瘍=ホクロを含めた各種皮膚良性腫瘍、リンパ腫および悪性腫瘍はダーモスコピーを使用し、また病理組織学的にも診断し、的確に治療している

アトピー性皮膚炎=軽症、小児例に関しては、保湿効果のある軟膏主体でステロイドは補助薬とし、非常に難治・重症例は入院していただくこともあり、湿疹はよくなるのだとの実感を得てもらい、さらに適切に治療している。また紫外線療法、ネオーラル内服療法にも対応している

乾癬=軽症例はステロイド、ビタミンD3の外用のみで、中等度異常はチガソン内服、ネオーラル内服、PUVA、ナローバンドB1照射などを個々の症状に合わせて治療。また、今後予定されている生物学的製剤にも対応可能

掌せき膿疱症=ビオチン、コルヒチン、チガソン内服およびPUVA療法を症状に応じて行っている。耳鼻咽喉科での扁摘にも対応している

★帯状疱疹での重症例での抗ウイルス剤点滴投与のための入院およびその後の神経痛に対しては、麻酔科と連携している

★各種の水疱性疾患に対して、確定診断および治療を的確に行っている

アレルギー検査(かぶれ、薬剤など)=必要な場合、原因診断のため、パッチテスト、プリックテスト、薬剤試験を行う

★円形脱毛症、白斑治療も積極的に治療している。

医療設備

医療用紫外線装置(UVA、UVB、ナローバンドB1)、サーモグラフィ、ダーモスコピー、炭酸ガスレーザー。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

血液内科

分野

血液内科

特色

血液内科の方針は、造血器悪性腫瘍に対する強力な化学療法および造血幹細胞移植を積極的に行い、治癒を目指した治療を行っている。また地域の基幹病院として、地域連携を重視し、かかりつけ医の先生からのご依頼・ご紹介を積極的に受け入れ、貧血や血液異常など血液疾患全般にわたり診断、治療を行っている。09年4月より、リウマチ血液内科より分離した、リウマチ科との強い協力体制を維持しながらも、血液内科として独立して診療している。

症例数

血液内科の入院患者数は常時35人前後であり、年間延べ200人ほどが入院している。内訳は、悪性リンパ腫が約40%、急性白血病が約20%、多発性骨髄腫が約10%、慢性白血病が約10%程度で、大部分が造血器悪性腫瘍で占めている。治療内容としては、再発あるいは高リスクの悪性リンパ腫や多発性骨髄腫の方には、積極的に自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法を行い、急性白血病などに対しては、血縁者間同種造血幹細胞移植も随時行い、治癒を指向した治療を行っている。これまでに当科で施行した造血幹細胞移植は121例であり、直近3年間の移植症例数は、自家末梢血幹細胞移植が19例、同種移植7例である。また年齢や合併症などにより、強力な化学療法が困難な患者さんに対しても、最新の知見に基づきつつ、個々の状態にあわせて、QOL(Quality of Life:生活の質)の向上を目指した最適な治療を提案させていただいている。また病状の落ち着いた患者さんについては、それぞれの地域のかかりつけ医の先生と連絡をとりながら、継続加療をお願いしている。

医療設備

無菌病床6床、血液病床約30床。
  • セカンドオピニオン受入 △
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

リウマチ科

分野

リウマチ・膠原病内科

特色

日本リウマチ学会・日本アレルギー学会認定施設であり、有数な総合病院として院内他科との連携により膠原病全般を当院のみで診療可能である。診療は、科学的に裏づけのある最新の医療を保険診療の範囲内で、十分な説明をした上で同意をいただき行う。また、現在の日本の医療水準より高度のもので科学的な裏づけがあるものについて、当院の倫理委員会や臨床研究審査委員会の承認を得たうえで、診療に当たる。日本国内で現在行いうる最新で高度な医療を、当院の他科等の助けを借りながら、当院で完結して行うことが臨床上の方針である。

症例数

診療を継続している患者数は約1,700人である。内訳は、関節リウマチ(RA)が約700人、全身性エリテマトーデス(SLE)が約230人、リウマチ性多発筋痛症が約70人、ベーチェット病、強皮症、各種血管炎症候群が各々約50人、筋炎が約30人で、他の膠原病と合併しているものを含めてシェーグレン症候群が約270人、抗リン脂質抗体症候群の約50人が多い疾患である。RAの約190人に生物学的製剤治療を行っている。入院患者数は常時15人程度で、長期にはSLEや血管炎症候群がステロイド大量投与のために入院している。レミケードの短期入院のRAが約50人程度いる。

医療設備

ほとんどの医療設備が完備しており、当院内で検査、診療が可能である。
  • セカンドオピニオン受入 ×
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

神経内科

分野

神経内科

特色

札幌医療園の中核基幹病院であることから、髄膜脳炎や脳血管障害などの急性期医療を必要とする患者が多い。ギラン・バレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎や重症筋無力症急性期では、呼吸不全を合併し救命救急センターを併設する当科に搬送される。日本神経学会認定施設、北大神経内科関連施設。

症例数

年間入院患者は1日平均35人、平均入院期間22.1日、平均外来患者数76人、年間新患者数約1,970人

★重症筋無力症は、急性呼吸不全となるクリーゼを来すことがある。緊急時の呼吸管理は、当院救命救急センターで常時対応できるような体制がある。また、悪性胸腺腫を伴う重症筋無力症では、手術後の放射線治療の必要な場合もあるので、他科とも連携した総合的な治療が可能である

★多発性硬化症やHTLV-1脊髄症などへのインターフェロン治療に加え、ギラン・バレー症候群や慢性炎症性脱髄性ニューロパチーへのガンマグロブリン大量点滴治療、血漿交換療法などの自己免疫性疾患は田島康敬医師が北大神経内科と連携の上、治療実績を残している

★運動ニューロン疾患、パーキンソン病、脊髄小脳変性症など神経難病疾患は、投薬治療以外にリハビリ医療による脳機能の再構築医療も力を入れてる(当院神経内科医はリハビリ学会専門医でもある)

★不随意運動疾患、眼瞼けいれん・片側性顔面けいれん・痙性斜頸などの不随意運動疾患については、ボトックス治療を行っている

★失語症などの脳高次機能障害については、非常勤の大槻医師(北海道医療大学准教授)が診断と治療にあたっている。

医療設備

CT、MRI、MRA、SPECT、RIシンチ、脳血管撮影、頸部エコー、心エコー、筋電図、磁気刺激検査、脳波(終夜脳波含む)、サーモグラフィ、血圧脈波、骨密度検査。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

外科・乳腺外科

分野

乳腺・内分泌外科

特色

創立140周年を迎える当院は、地域医療の拠点として信頼を頂いている。放射線治療科、放射線診断科、病理診断科、形成外科、リハビリテーション科、緩和ケア内科等、各科及びMRI、マンモトーム等設備を備え、一つの施設内で乳がん診断・治療が完結できる。近年高齢の乳がん患者様も増え、透析や糖尿病等、他病治療も必要な方が多くなっている。当院では各内科専門医と連携をとりながら、患者様のニーズに合わせた総合病院ならではの乳がん治療を提供している。

症例数

初発患者様は年間約70例。他院から紹介等再発の新患者様は約15例。初診、検診とも受診同日マンモグラフィ、超音波検査等速やかな診断が可能である。精中委認定技師が3人(うち2人が女性)、女性技師が計4人おりニーズに十分対応できる。スタッフは全員精中委読影資格を持ち、毎日の検診に対応している。乳房温存術前診断に必要なMRIは両側可能、専門の放射線診断科読影医が精密な診断を行っている。腋窩リンパ節温存ができるセンチネルリンパ節生検を行い、術中迅速病理診断も可能である。最小の傷で組織生検ができるマンモトームはマンモグラフィ、超音波検査とも可能である。術前術後および再発時化学療法は、がん化学療法看護認定看護師とともに外来化学療法室で行っている。転移再発時はQOL向上を優先し、放射線治療科、緩和ケア内科、精神科等とともに治療を進めている。透析センター、救命救急センターを備え、他病合併等紹介患者様や急変時等に迅速に対応している。術後10年生存率はI期88%、II期83%。

医療設備

MMG、US、MRI、リニアック、マンモトーム(X線ガイド下、USガイド下)他。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

放射線診断科

分野

放射線科

特色

140年の歴史がある当院は、地域医療の中核を担う自治体病院である。放射線科が開設されて約50年、診断科と治療科(池田光部長、堀正和医師)に分かれて約15年が経つ。放射線診断科は、各患者さんの有する異なる疾患に対して、その診断と治療の指針となるような検査を安全かつ合理的に施行し、その検査結果を入念に読影、すみやかに報告し、各科および地域病院における臨床診療に役立てることを基本としている。診療全科と密接な連携でCT、MRI、核医学、IVR(インターベンショナル・ラジオロジー)、超音波などの診断や治療を行い、また地域病院からの検査依頼など、病診連携に積極的に取り組んでいる。また、放射線診断科は放射線技師28人、看護師12人、クラーク7人にて画像センターとして総合的に機能している。08年1月より、病院全部門は電子カルテおよびフイルムレスにて運用されている。日本医学放射線学会専門医修練機関、核医学会専門医教育病院、日本IVR学会指導医修練施設。

症例数

08年1年間のCT検査数14,618件中レポート読影10,439件、MRI検査5,310件中レポート読影3,216件、核医学検査2,500件全件読影、当科IVR等160件、当科超音波検査560件など。またバセドウ病のヨード治療が年間約60~70件、さらに09年より骨転移疼痛緩和のメタストロン治療も開始した。その他、一般撮影約65,000件、造影検査4,500件、血管造影/IVR等1,300件、マンモグラフィ1,300件など。

医療設備

MRI(1.5T)2台、CT3台(MDCT2台)、核医学ガンマカメラ2台(SPECT/CT1台)、血管造影装置3台、骨塩定量、マンモグラフィ、超音波装置、その他一般撮影装置やX線テレビ装置等。
  • セカンドオピニオン受入 △
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 /
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

放射線治療科

分野

放射線科

特色

近年、放射線治療に対する社会の理解がすすみ、放射線治療を希望する患者さんが増えている。当科も同様に新患者数は、年10%強を超えて増加している。また、当院はがん診療連携拠点病院として活動しており、院外の地域医療機関からのご紹介をいただいた患者さんも80%近くに達し、さらにその割合は増加傾向にある。現在は、2台のリニアックを使用して25床の病床で活動し、頭頸部がん、食道がん、婦人科腫瘍等に関しては、科内で化学療法の併用を施行し、観察を密にすることにより、良好な治療結果が得られるよう努力している。化学放射線治療患者を中心に、通院ができない遠方の方、病状により通院が不可能な方が入院治療されている。また、他院からの緊急を要する患者さんの治療要請に対しても転院の上、放射線治療を積極的に行っている。

症例数

08年の総新患者数は459人で、疾患としては、乳房温存術後の放射線治療、頭頸部がん、肺がんなどが主な疾患であるが、脳定位照射、体幹部定位照射、骨髄移植の全身照射、皮膚悪性リンパ腫での全身皮膚への電子線照射なども行っている。04年より開始した食道がんの化学放射線治療症例の成績は、08年時点で3年生存率70%で、04年同治療を施行した6人のうちStageIIIの3人、StageIVAの1人の計4人が、5年経過して健在である。

医療設備

リニアック2台(4、10MV X線 電子線併用機1台、4MV X線専用機1台)、治療計画専用CT 1台、3次元治療計画装置3台、X線シミュレ-タ-1台。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

消化器内科

分野

癌化学療法

特色

当科では胃・大腸・食道といった消化管のほか、胆膵領域、肝臓領域など消化器系がんを対象にがん薬物療法を行っており、診療においては日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医・日本癌治療学会がん治療認定医を中心に各領域の専門医との連携のうえ実施している。がん治療に関しては地域がん診療連携拠点病院に認定されており、大学病院や他の拠点病院と連携をとりつつ、北海道におけるがん治療の中心的役割を担っている。外科・放射線診断科・放射線治療科・緩和ケア内科など、関係各科を交えたキャンサーボードを定期的に開催し、集学的治療を実践している。緩和ケアに関しては、サイコオンコロジスト・緩和ケア認定看護師の所属する緩和ケアチームがそれぞれ主治医と定期的なカンファレンスを行いつつ、緩和ケアにあたっている。がん治療終末期においては、病病連携あるいは病診連携を通じ、ホスピスの紹介あるいは在宅での往診医の紹介なども行っており、終末期を迎えた患者さんの様々なニーズに対応している。がん薬物療法に関しては、ガイドラインに準じた標準的治療の他に、当院IRB(治験審査委員会)にて承認された各種臨床試験にも積極的に参加し、新規治療法の開発を行っている。09年9月からは「レジメン登録システム」を導入したが、これにより、がん薬物療法は電子カルテ上で「院内で承認・登録された治療法のみ」が実施される状況となった。また、登録レジメンは定期的にレジメン審査委員会での審査をうけており、安全で適切な治療が実践されているかをチェックできる体制がとられている。

症例数

1年間での新規がん患者数は、食道がん23人、胃がん114人、大腸がん119人、膵がん70人、胆管がん14人、胆管細胞がん9人、肝細胞がん102人であった。当院はがん化学療法看護認定看護師の常駐する外来化学療法室を有しており、外来治療に関しては積極的に行っているが、08年度の当科における外来化学療法実施件数は579件(63人)であった。当院では標準的治療のほか、北海道消化器癌化学療法研究会(HGCSG)にて実施している臨床研究にも積極的に参加している。09年の日本癌治療学会では、当科が参加した臨床試験:治癒切除不能進行大腸がん症例に対するIRIS/Bev併用療法の中間報告について報告したが、安全性については標準治療と遜色ない結果であり、奏効率についても55.8%と良好であった。治療困難例などに関しては、大学へのコンサルテーションも行っている

胃がん=切除不能あるいは再発胃がんに対しては、標準治療としてS-1/CDDP併用療法を行っているが、臨床試験として研究的治療も行っている

大腸がん=標準的治療であるベバシズマブ+mFOLFOX6併用療法やベバシズマブ+FOLFIRI併用療法、二次治療以降ではセツキシマブ併用療法も行っているほか、臨床試験として研究的治療も行っている

膵がん・胆管がん=切除不能症例に対してジェムザール単剤療法、TS-1(ティーエスワン)内服による治療を行っているほか、臨床試験として研究的治療も行っている

食道がん=放射線科との連携の下で5FU+シスプラチン併用放射線化学療法のほか、臨床試験としてTPF療法(5FU+シスプラチン+ドセタキセル)も行っている

肝がん=切除不能症例に対してはRFA(ラジオ波焼灼療法)やTAE(肝動脈塞栓術)による局所コントロールのほか、ネクサバールによる治療も行っている。

医療設備

CT、MRI、RI、内視鏡、エコーなど。外来化学療法室(7床)、救命救急センター(ICU)を備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ×
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

救命救急センター

分野

救急医療

特色

総合病院併設型救命救急センター(38床、うちICU 8床、CCU 4床)。原則的に3次救急患者を診療対象としている。併設型である利点を生かし、院内他科のサポートのもとに、種々の病態に対応している。日本救急医学会指導医および専門医認定施設。95年の病院新築移転時に、札幌市消防局の施設として、病院敷地内に救急ワークステーションを併設した。救急ワークステーションは、救急救命士の研修を組織的に行うなどの役割もあるが、救急隊による現場医師搬送(ドクターカー)の拠点としても機能している。

症例数

08年1年間の搬入患者数は1,064人で、搬入経路としては救急隊直送が約70%、市内・市外医療機関からの紹介が約15%である。内訳は病院外心停止306人、重症外傷80人、重症熱傷20人、重症急性中毒30人、重症急性冠症候群60人、重症大動脈疾患22人、重症脳血管障害19人。病院外心停止の生存退院率は約10%である。病院外心停止以外の重症症例の生存退院率は約80%である

★ドクターカーの運用数は、1年間で400件前後である

★院外心肺停止患者に対しては、適応症例ではPCPS(経皮的人工心肺装置)での循環補助、脳低温療法などの集学的治療を積極的に行い(1年間で30件強)、良好な神経学的予後を得ている。種々の病態により臨床的脳死状態に陥り救命不可能と判断された患者に関しては、ご家族に臓器提供の意思を確認(オプション提示)し、数多くの臓器・組織提供に結びつけている(年間平均で約5件)。

医療設備

生体監視装置、人工呼吸器、各種血液浄化装置、各種画像診断装置、経皮的人工心肺装置、体温調節装置など。
  • セカンドオピニオン受入 △
  • 初診予約 /
  • 主治医指名 /
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 北海道」(ライフ企画 2010年6月)

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