国立病院機構 鹿児島医療センター

専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

国立病院機構 鹿児島医療センターは、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

循環器科(第2)

分野

循環器科

特色

当院は1981年(昭和56年)に国立南九州中央病院として開院。国立療養所霧島病院との統合に伴い2000年7月1日より九州循環器病センターとなったが、循環器、がん、脳血管障害の三部門を中心に診療していることを明確にするために2006年4月1日病院名を鹿児島医療センターに変更した。当院の循環器疾患部門は循環器内科、心血管外科、小児科、リハビリテーション科よりなる。当科は常に最新の医療を提供できるように他科と連携し、患者さんに十分な説明のもとに、最も適した治療法を選択し、バランスのとれた診療を行うことを目指している。日本内科学会教育関連病院、日本循環器学会認定専門医研修施設、日本超音波医学会認定超音波専門医研修施設、日本心血管インターベンション治療学会研修施設、日本心臓血管外科学会認定専門医修練施設、日本小児循環器学会認定小児循環器専門医修練施設、日本リハビリテーション医学会研修施設。

症例数

循環器系病床は150床を有し、開心術は約250例、腹部大動脈瘤など大血管手術は約100例施行している。16床のICUを有し、急性心筋梗塞、急性心不全、不整脈発作など急性期疾患も多数受け入れ、県内有数の循環器病施設としての役割を担っている。2007年4月からは心臓リハビリテーションの専門医を招請し、心臓リハへの本格的な取り組みを開始した。また当院は腹部大動脈瘤に対するステントグラフト治療も可能になっている。循環器部門は第1と第2循環器科があるが、名称を循環器科と統一した。第1と第2循環器科あわせて年間1,600例以上の冠動脈造影検査を施行し、冠動脈インターベンションは600例以上、ペースメーカー植え込み150例以上、心筋シンチは約2,525例施行している。当科の病棟は55床を有し、年間の入院患者数約1,700人、延べ外来患者数約15,000人。当病棟では、医師、コメディカルスタッフ、および患者さん参加を目指したクリニカルパス(入院時の診療予定表)を多くの疾患や検査・治療に導入し、パンフレットを利用した分かりやすいインフォームド・コンセントに取り組んでいる。当科での心疾患の内訳は、急性冠症候群191例、陳旧性心筋梗塞315例、狭心症433例、弁膜症107例、心筋症42例、不整脈210例、心不全219例、動脈瘤83例、閉塞性下肢動脈硬化症30例、肺塞栓および深部静脈血栓症18例、その他高血圧症、心嚢液貯留などである

★不整脈に関しては、2001年より数例から約20例の高周波カテーテルアブレーション(心筋焼灼術)を施行していたが、2009年1月より不整脈専門の医師が常勤医となり常時アブレーションが行えるようになっている。頻脈性不整脈に対しては、カテーテルアブレーションによる非薬物療法を中心に、CARTOシステムという複雑な頻拍症の頻拍回路を解析する装置などを導入し、積極的に治療している。心房細動に対するカテーテルアブレーションも開始している。2009年1月から8月までで38件のアブレーションを実施し、その内訳は、心房細動(17件、発作性11件)、WPW症候群(5件)、通常型房室結節回帰性頻拍症(2件)、通常型心房粗動(4件)、心房頻拍(3件)、心室頻拍/心室期外収縮(2件)、電気生理学的検査(5件)である。心房細動2例で心房細動が再発し、心室期外収縮の1例で不整脈停止に至らなかったが、その他は成功しており、主だった施設と同等の成績である。致死性心室性不整脈に対する植え込み型除細動器(ICD)や重症心不全に対する心臓再同期療法(CRT)などの治療も施設認定を受けており良好な成果が得られている。

医療設備

ICU・CCU16床、心臓リハビリ室、冠動脈造影装置3台(内2台はバイプレーン)、補助循環装置(IABP、PCPS)、心臓超音波装置(経食道心エコー、カラードプラ心エコー装置、3D)、ホルター心電図、トレッドミル、MDCT、MRI、核医学検査などを備えている。

「医者がすすめる専門病院 熊本・鹿児島」(ライフ企画 2009年10月)

心臓血管外科

分野

心臓血管外科

特色

04年の独立行政法人化の後、06年4月従来の九州循環器病センターから鹿児島医療センターへ病院名が改称されたが、循環器内科と一緒に鹿児島県の循環器疾患の二次、三次医療を担っている。外科学会および心臓血管外科学会専門医修練施設であり、日本成人心臓血管外科手術データベースに参加し、全症例の登録を行っている。

症例数

06年1月から08年12月までの3年間の心臓及び胸部大動脈瘤に対する手術は06年242例、07年235例、08年245例と増加し、腹部大動脈瘤手術はそれぞれ67例、51例、59例であった。下肢の閉塞性動脈硬化症に対する手術はステント治療が主流となりあまり行われなくなった。下肢静脈瘤に対しては硬化療法+高位結紮術を主に行っている

★主な手術成績(30日死亡率)は次のとおりであった。先天性心疾患(主に成人心房中隔欠損症)0/23、弁膜症手術(冠動脈バイパス術併施を含む)8/181(4.4%)、単独冠動脈バイパス待期手術4/293(1.4%)、緊急手術1/45(2.2%)、大動脈解離急性期手術3/46(6.5%)、慢性期手術0/27、胸部大動脈瘤手術(弁置換、冠動脈バイパス術併施を含む)3/81(3.7%)、腹部大動脈瘤待期手術3/161(1.9%)、緊急手術3/16(18.8%)。冠動脈バイパス術は主に人工心肺下心停止下に行い、症例によってoff pumpを選択している。胸部大動脈瘤では超低体温循環停止、逆行性脳灌流法を用い良好な結果を得ている。09年より内科と合同で腹部大動脈瘤に対するステントグラフト治療を開始した。

医療設備

CT(32列)、MRI、シネアンギオ(3台)、ICU(16床)。

「医者がすすめる専門病院 熊本・鹿児島」(ライフ企画 2009年10月)

産婦人科

分野

産婦人科

特色

産婦人科一般診療を基本としているが、当院が地域の癌拠点病院に指定されていることより、婦人科悪性腫瘍の診断・治療に特に力を入れている。手術療法のほか放射線療法、化学療法、免疫療法など症例ごとにきめ細かい治療計画を立てている。また当院は悪性腫瘍のほか循環器疾患、脳血管疾患を診療の柱としており、これらの疾患を合併する産科・婦人科の症例も多い。

症例数

年間の手術症例は約200例で、2008年は悪性腫瘍手術が58例、良性腫瘍手術が71例、その他産科手術等併せて197例であった

★新規に悪性腫瘍の治療を開始する症例は例年約100例で、2008年は子宮頸癌59例、子宮体癌25例、卵巣癌10例、その他2例であった。子宮頸癌の放射線治療では、シスプラチンを併用する化学同時放射線治療を標準としている。治療成績の向上とともに当院でも早期の子宮頸癌で放射線による治療を選択する症例が増えつつある

★婦人科悪性腫瘍の手術や放射線治療後の合併症である下肢のリンパ浮腫に対してリンパ浮腫外来を開設して対応している。QOLの改善に大いに寄与している

★進行卵巣癌に対しては外科とも協力し、腸管の合併切除を含む集学的治療を行うとともに、化学療法も積極的に行い予後の改善に努めている

★良性疾患の手術としては子宮筋腫(全摘術・筋腫核出術)が最も多く、その他子宮脱や卵巣腫瘍が続く。手術後の卵巣欠落症状や更年期障害に対してはホルモン補充療法(HRT)や漢方療法などを組み合わせて治療を行っている

★産科については合併症妊娠だけでなく正常分娩にも対応している。助産師外来を開設し、症例ごとにきめ細かなバースプランのもと分娩を行っている。自然分娩を基本としており、陣痛促進剤の使用は適応を厳格にしている。夫等の立ち会い分娩にも対応しており、分娩数は少ないものの好評を得ている。

医療設備

CT、MRI、ラジオアイソトープ、超音波断層装置、リニアック、ラルストロン等を備えている。

「医者がすすめる専門病院 熊本・鹿児島」(ライフ企画 2009年10月)

小児科

分野

小児医療

特色

鹿児島市役所に近く、西郷隆盛で有名な城山のふもとに位置している。2006年4月九州循環器病センターから鹿児島医療センターへ名称変更。鹿児島の循環器中核病院として機能しており、小児循環器疾患を主に診療している。鹿児島市北部の二次~三次病院として感染症やアレルギー疾患の入院治療にも対応している。

症例数

病床370床(小児科5)で循環器を中心に幅広い一般小児科診療を行っている(紹介制)。2005年から小児科専用の心エコー装置が配備されたことで毎日心臓外来ができるようになった。先天性心臓病は新生児から成人まで診療している

★新生児期には重症の心臓病もある。重症の心臓病の管理に関しては24時間受け付けている。手術は必要に応じて福岡こども病院や熊本市立市民病院も紹介している。心エコー検査は年間約1,500件、24時間(ホルター)心電図が年間約300件、トレッドミル運動負荷試験が年間約150件、心臓カテーテル検査が年間約10-20件のペースで検査をしている

★また小児肥満の治療も開始している。当科は日本肥満学会認定の肥満症専門病院に認定されている。小児期は身長の伸びがあるので、食事や運動の生活習慣を改善していけば意外とスムーズに肥満解消ができる。治療開始時の動機付けが大変重要。あきらめずに気軽に受診してほしい。

医療設備

64列マルチスライスCT、MRI、エコー、脳波、シネアンギオ装置、SPECT。

「医者がすすめる専門病院 熊本・鹿児島」(ライフ企画 2009年10月)

脳血管内科

分野

神経内科

特色

脳卒中の急性期治療及び脳血管関連の検査に特化した診療体制をとっている。SCU(脳卒中ケアユニット)を持つ脳卒中病棟があり、脳卒中専門当直を配置して、MRI、 CT、頸部血管超音波検査、 DSA、血液検査など必要な諸検査も含めた24時間即応体制で、脳卒中の急性期治療を行っている。脳神経外科、循環器科、心臓血管外科、リハビリテーション科などと共に行う総合的な診療が特徴。

症例数

脳卒中診療に特化しているため、入院患者の約90%は急性期脳卒中をはじめとする脳血管障害の診断、治療目的であり、その他もほとんどは意識障害、眩暈症など脳卒中関連の疾患である。外来、入院ともに紹介率は高い。08年における新規の年間入院数は463人。平均在院日数27.6日。このうち急性期脳卒中は298人(脳梗塞251人、脳出血46人、くも膜下出血1人)。急性期脳梗塞のうち23人に対してrt-PAによる血栓溶解療法を行った。脳卒中に対しては厳密な病型診断を行い、血管内治療(血栓溶解療法、PTA、ステント療法など)や脳保護療法などの先端的治療法も含めた専門的治療を行っている。急性期リハビリテーションもリハビリテーション専門医とともにPT、OT、STにより積極的に行っている。急性期を離脱した後、継続治療が必要な場合は脳卒中地域連携パスを用いて回復期病院に紹介している。脳血管狭窄・閉塞症に対しては十分な血管・血流の評価を行った上で治療方針を決定し、頸動脈内膜剥離術などの手術が必要な症例は脳神経外科に紹介している。脳血管撮影:約190件/年。頸部血管超音波検査:約1,200件/年。SPECT:約370件/年。

医療設備

MRI、MDCT、DSA、SPECT、頸部超音波診断装置、経頭蓋ドプラ診断装置。

「医者がすすめる専門病院 熊本・鹿児島」(ライフ企画 2009年10月)

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