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[サプリメントコラム] 2018/12/07[金]

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美容や健康を目的としたサプリメントは多く市場に出回っています。日本国内の健康食品やサプリメントの市場規模は1兆5000億円*を超えており、その中でも美容を目的としたサプリメントの人気は続いています。私たちが普段意識して飲んでいるサプリメントにはどのような効果があるのか、また本当に効果があるものなのか、医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所食品保健機能研究部 部長の千葉剛先生に話を伺いました。

*出典:『健康食品・サプリメント+ヘルスケアフーズ市場実態把握レポート2017年度版』

(ライター:大場真代)

堀江重郎(ほりえ・しげお)先生 順天堂大学医学部泌尿器科学講座・泌尿器外科学 教授

千葉 剛(ちば・つよし)先生

医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所食品保健機能研究部 部長

  • 1999年 静岡県立大学大学院 博士後期課程 薬学研究科薬学専攻修了
  • 医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構 派遣研究員
  • 2004年 ワシントン大学留学
  • 2011年 国立健康・栄養研究所 情報センター 健康食品情報研究室 室長
  • 2018年 医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所食品保健機能研究部 部長
  • 消費者庁 消費者安全調査委員会 専門委員
  • 国民生活センター 商品テスト分析・評価委員
  • 東京都 食品安全情報評価委員会 専門委員

サプリメントは「薬」ではなく、あくまで「食品」

サプリメントの情報は、毎日のようにテレビや雑誌、新聞、インターネットで見ることができます。次々に新しいものが販売されるため、みなさんもどれを飲んだらいいのか迷ってしまうことも多いのではないでしょうか。しかし、千葉先生は、一部でサプリメントがあたかも薬かのように報じられているのは間違いであるとし、その危険性を指摘しています。

「形は似ていますが、サプリメントと薬はまったくの別物です。日本で健康食品やサプリメントはあくまでも『食品』というカテゴリに分類されています。そのため、食べ物から栄養を摂ることを基本とし、食事だけでは足りない部分をサプリメントで補う、という形で摂取するのが望ましいものです。特に何らかの病気を持っていて普段からお薬を飲んでいる人は、自己判断でのサプリの摂取は望ましくありません。『薬+サプリメント=よく効く』と思いがちですが、薬との併用による安全性はまだ確立されておらず、成分によっては薬の効果が弱くなったり、副作用が強まることがあったりと、健康被害も多数報告されています。また、サプリメントは特定の成分を効率よく摂取できる一方で、過剰摂取が問題となっています。普通の食べ物には味や匂いもあり、同じものを食べ続ければ満腹感が出て味にも飽きてくるため、歯止めがききます。しかし、サプリメントのほとんどは錠剤やカプセル状、粉末の形態をしているため、このような感覚を抱きにくく、良かれと思ってたくさん摂取した結果、体に悪影響を及ぼしてしまうこともあるので注意が必要です」

では、普段私たちが日常的によく摂取しているサプリメントの成分には、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。今回は、コラーゲン、ヒアルロン酸、プラセンタ、L-システイン、コエンザイムQ10、ローヤルゼリー、大豆イソフラボンなど、女性に人気の7つの成分について、千葉先生に解説していただきました。

コラーゲンやヒアルロン酸で、肌は本当にきれいになる?

コラーゲン

コラーゲンとは、たんぱく質の一種で、体を構成するすべてのたんぱく質の約30%を占めます。そのうちの4割は皮膚、2割は骨や軟骨、それ以外は血管や内臓などに広く分布しています。皮膚や骨を構成する物質として、コラーゲンはなくてはならないものです。しかし、サプリメントの広告などで謳われているように、コラーゲンを食べて肌がきれいになったり、関節の動きがよくなるのかは、わかっていません。というのも、たんぱく質の一種であるコラーゲンは、体内で消化される過程でアミノ酸やペプチドというとても小さい分子にまで分解されるため、体内にコラーゲンのままでは吸収されないのです。さらに最近では、「低分子コラーゲン」を謳う商品もありますが、こちらも通常のコラーゲンより分解や吸収がよいとされているものの、吸収されたものが体内で再びコラーゲンの合成に使われるのかは、わかっていません。つまり、コラーゲンの材料であるアミノ酸を摂取したことにはなるものの、それが顔の皮膚やひざの関節など、効果を期待する場所でコラーゲンとして合成されるのかは、わかっていないのです。さらに、私たちの体を作るアミノ酸は20種類あり、そのうち9種類が食事で摂る必要のある必須アミノ酸、それ以外の11種類は体内で作ることができる非必須アミノ酸です。コラーゲンはこの必須アミノ酸が含まれておらず、また非必須アミノ酸としても主に3種類しか摂ることができないため、コラーゲンばかり摂っていると、逆に栄養が偏ってしまうこともあります。加えて、コラーゲンは体質によってアレルギーが出る可能性もありますので、妊娠中や授乳中、食物アレルギーのある人は、特に注意が必要です。

コラーゲンの効果とサプリの問題点
  • コラーゲン自体は皮膚や骨を構成する物質として欠かせない
  • コラーゲンサプリに肌がきれいになる、関節の動きがよくなるなどの効果があるのかは不明
  • 必須アミノ酸のうち3種類しか摂れないため、過剰摂取は栄養の偏りにつながる
  • アレルギーの危険性あり

ヒアルロン酸

ヒアルロン酸は、皮膚、軟骨、目、脳などに多く含まれる成分で、細胞同士をつなぎ合わせるため、ゼリー状になっているのが特徴です。水の分子を結びつけるため、肌や目の潤いを保持したり、関節の動きをなめらかにするなどの働きを持っています。医薬品として関節痛の治療や目薬の成分として利用されているほか、美容皮膚科などでは、顔に直接注入してシワを改善するヒアルロン酸注射なども行われています。

体内のヒアルロン酸の保水力は1グラムで6リットルと言われていますが、この保水力は加齢とともに減少していきます。サプリメントの広告などでは、この減少したヒアルロン酸を補うことで、関節炎の改善や美肌効果などが期待できると謳っています。他にも、肌の弾力を保つ、シワやたるみを防ぐ、更年期障害や生理痛の緩和などの効果が表記されている場合もあります。しかし、ヒアルロン酸を経口摂取した場合の有効性について十分に信頼できるデータは、見つかっていません。化粧水などで「ヒアルロン酸入り」を謳う商品も多く発売されていますが、皮膚に塗ってもヒアルロン酸が吸収されることはありません。ただし、皮膚をコーティングして水分量を保つ機能はあるので、「皮膚にハリが出た」「肌がモチモチする」などの効果はある程度感じられるでしょう。しかし、あくまでそれは表面上だけに過ぎず、皮膚の状態を根本から改善するまでの効果はありません。

ヒアルロン酸の効果とサプリの問題点
  • ヒアルロン酸は肌や目の潤いを保持したり、関節の動きをなめらかにする働きがある
  • 化粧水では皮膚の表面をコーティングして水分量を保つ効果はある
  • 皮膚の状態を根本から改善する効果はない
  • 関節炎や更年期障害の改善、生理痛緩和などの効果についても不明
  • 経口摂取した場合の有効性について十分に信頼できるデータはない

ウマ、ブタ、ヒツジ…どのプラセンタが一番効果的?

プラセンタ

プラセンタとは、哺乳類の胎盤のこと。胎盤には赤ちゃんの栄養になるアミノ酸やペプチド、核酸、ビタミンなどさまざまな栄養物質が含まれており、医薬品としては、更年期障害や肝臓の疾患などに用いられています。また、肌あれや美白、シミやシワの改善、疲労回復やダイエットなどにも効果があるとされ、美容注射としても人気があります。

医薬品として用いられるプラセンタは、ヒト由来の胎盤が原料となっていますが、サプリメントとしては、ウマやブタ、ヒツジ由来のものが多く流通しています。これは、ヒト由来のものを食品として扱うことができないためです。口コミなどではよく「ウマのほうがいい」「ブタのほうがいい」など、それぞれの比較がされていますが、どの動物のプラセンタが最も効果的なのかを調べた文献はありません。また、これらのプラセンタにも、ヒト由来のものと同じようにアミノ酸などの有効成分が含まれているとされていますが、それぞれの含有量は明確になっていません。さらに、プラセンタの成分の中には、口から摂取しても消化管で分解されてしまうものがあります。栄養補給という意味では良いかもしれませんが、アミノ酸、ペプチド、核酸などは、普段食べている食材からも摂取していますので、食事が十分に摂れている場合はわざわざ摂取する必要はありません。

また、最近では「生プラセンタ」という加熱殺菌処理をしていないプラセンタが販売され、一部で話題を呼んでいます。加熱処理済みのものよりも効果があるように謳われていますが、プラセンタは「動物の臓器」ですので、感染症などにかかっていない健康な家畜から採取し、衛生的に製造加工されているかということがとても重要です。日本健康・栄養食品協会(JHFA)は安全性確保のため、品質規格基準を設定していますが、生プラセンタはこの規格基準に合致していません。品質管理の方法がよくわかっていない「生プラセンタ」の安易な摂取には、十分に注意してください。これ以外にも、「海洋性プラセンタ」「マリンプラセンタ」「植物性プラセンタ」などの商品が販売されていますが、海洋性プラセンタやマリンプラセンタは魚の魚卵膜、植物性プラセンタは種を包んでいる胎座から抽出したものであり、通常のプラセンタとは全くの別物です。

プラセンタの効果とサプリの問題点
  • ヒト由来のプラセンタは医薬品として更年期障害や肝臓の治療に用いられている
  • ヒト由来のプラセンタはアミノ酸やペプチド、核酸、ビタミンなどが豊富
  • サプリで使われている動物由来のプラセンタの有効成分の含有量は不明
  • どの動物のプラセンタが最も効果的なのかは不明
  • 食事が普通に摂れている人があえてサプリメントで摂取する必要はない
  • 生プラセンタは加熱殺菌処理をしていないので安易な摂取は危険
  • 海洋性プラセンタ、マリンプラセンタ、植物性プラセンタなどは全くの別物

L-システイン

L-システインは、アミノ酸の一種で、肝臓の解毒作用や皮膚の代謝の関係しているものです。皮膚の色素沈着をもたらすメラニン色素の生成を抑えるだけでなく、体外に排出を促す作用もあり、シミやそばかす、日焼け、かぶれなどの対策として、ビタミンCやビタミンB群などとともに用いられます。また、体内でアルコールを処理する酵素であるアセトアルデヒド脱水素酵素を活性化させる作用があるため、二日酔いの改善にも用いられます。これらは医薬品としての効能・効果で、サプリメントでも同様の効果が期待されています。

医薬品においては、体の中でしっかりと溶けてL-システイン(有効成分)が吸収されるよう、剤形の成分もしっかりと設計されているのに対し、、サプリメントの場合は基準がなく、製造会社によって成分もまちまちで、不純物が多く含まれている可能性があります。そのため、体の中で溶けずにそのまま排出されてしまったり、不純物が体に悪影響を及ぼす恐れもあります。これはサプリメント全般で言えることですが、過剰摂取にはくれぐれも注意してください。

L-システインの効果とサプリの問題点
  • L-システインは皮膚の色素沈着をもたらすメラニン色素の生成を抑え、体外への排出を促す作用をもつ
  • 医薬品では日焼け・かぶれ対策、二日酔いの改善などで用いられる
  • サプリメントとして同様の効果があるかは、まだハッキリしていない
  • サプリの剤型設計に決まりがないため、溶けずに体外に排出される可能性がある(全サプリの共通)
  • 不純物が体に悪影響を及ぼす可能性も(全サプリ共通)

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コエンザイムQ10

コエンザイムQ10は、肉類や魚介類などの食品に含まれる脂溶性の物質です。

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