がんの痛みはとれるんです!

[ニュース・トピックス] 2014年7月18日 [金]

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がん疼痛治療を妨げる様々なバリア

(この画像はイメージです)

 緩和ケアとがん疼痛治療の最新情報に関するプレスセミナーが6月24日に開催され、弘前大学医学部附属病院麻酔科緩和ケア診療室の佐藤哲観氏により、がん患者さんの抱える疼痛治療の現状が語られました。
 「がんによる痛みは、原因にかかわらずすべて治療の対象となり、適切な疼痛治療によって緩和できます。しかし、痛みが十分に緩和されているとはいえない現状にあります」と佐藤先生はいいます。
 がん疼痛治療には様々な“バリア”がありそれが治療を妨げる原因です。たとえば、医療従事者側の要因としては、痛みの評価や痛み治療に関する知識、スキルなどの不足、オピオイド鎮痛薬に対する誤解や抵抗感があげられます。また医療システム上にも問題があります。医療用麻薬の管理上の煩雑さや保険審査員の医療用麻薬に対する無理解などです。痛みや鎮痛に関する患者さんの誤解や迷信もあります。こうした様々なバリアを克服するために医療従事者への教育などが行われています。

痛みは我慢せずに早めに治療

 痛みを抱えたがん患者さんに対して医療用麻薬は積極的に処方されるようになってきています。ただし、医療用麻薬は十分な量を使うことで有効になりますが、誤解や不適切な副作用対策のために十分な量が処方されていません。そのため潜在的に痛みを我慢しているがん患者さんが多くいます。
 痛みは我慢せずに早めに治療を受けるべきです。世界標準の治療法(WHO方式がん疼痛治療法)が確立されており、痛みに対する治療ががん治療に悪影響を及ぼすことはないとされています。疼痛治療を受けることはすべてのがん患者さんの権利です。医師や看護師に痛みについて、いつでも訴え適切な治療を受けてください。(QLife痛み編集部)

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