看護師、郵便配達員、事務職員 もっとも腰に負担がかかるのは?

[ニュース・トピックス] 2014年9月29日 [月]

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3つの職業で筋骨格系疾患の影響を比較

(この画像はイメージです)

 近年、職場での健康管理は以前と比べずいぶんと注意が払われるようになりました。とくに製造業など肉体労働を伴う職種では、その動きが進んでおり、腰痛などを予防する取り組みが行われています。
 では、腰痛などの筋骨格系疾患が与える悪影響は、職業によってどれほど異なるのでしょうか。この疑問に答える調査がニュージーランド・オタゴ大学のヘレン・ハーコムビー氏らによって行われました。研究グループは看護、郵便配達、そして事務という3つの職種の人たちに郵送による調査を行いました。

やはり?看護師と郵便配達員では腰痛の影響が大きい結果に

 研究グループは、調査が行われる直前の1か月間と1年間に、腰、肩、ひじ、手首/手と膝に起こった筋骨格系疾患の程度と、勤務状態や仕事がどれくらいこなせていたかを質問したものです。調査開始時と1年後の2回、同じ質問が行われました。
 その結果、看護師では、仕事への障害や痛みの累積発生率(繰り返し症状が現れること)、持続性が腰部において最も高く、仕事に障害を来す肩の痛み(10%)、膝の障害(19%)、手首/手の痛み(16%)の発症率が高いこともわかりました。
 また、仕事に障害を与える腰痛は、事務職員と比べて、看護師と郵便配達員で多くみられることが明らかになりました。くわえて全ての職業において、ひじを除く部位では、筋骨格系疾患の持続性と再発性が高いことがわかりました。
 事務職であっても腰に負担がかかる事も多いかと思いますが、やはり肉体労働である看護師や郵便配達員で多くなるというのは、納得のいく結果といえます。このような調査結果に基づいて少しでも安全で働きやすい労働環境が整うことが望まれます。(QLife痛み編集部)

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