日本で禁止の大麻も海外では痛み緩和で研究進む

[ニュース・トピックス] 2013年6月03日 [月]

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大麻は患者を痛みに耐えやすくする?

(Wikiメディアより引用)

 人の感じる痛みに大麻がどう作用するか、という研究が行われていることをイギリスのオックスフォード大学がホームページ上で公開しました。その研究を通して同大学では、大麻は痛みを和らげるのではなく、患者を痛みに耐えやすくすることを発表しました。研究主任のマイケル・リー博士によれば、大麻は主に精神的な側面に反応していて、痛み止めの薬とは作用が異なる、とのこと。

調査は2グループに分け実施

 調査にはボランティアとして12名の健康な男性が採用されました。
 まず彼らは、15mgの大麻薬を摂取するグループと、もう一方のグループは15mgのプラセボ(以下、擬似薬)を摂取するグループに分けられました。その後、脚の皮膚にそれぞれに通常のクリーム、あるいは患部に痛みを伴う唐辛子入りのクリームを塗りました。
 実験の結果、大麻を摂取したグループの場合、擬似薬を摂取したグループよりも、強い痛みを感じたのにもかかわらず、さほど不快と思っていないことがわかりました。
 しかし、大麻の使用に関しては、効果が少ないうえに、副作用もあるというデータもあり、リー博士は、大麻を使って痛みの軽減を感じた時にどういう変化が身体に起こったのかを注意深く調べ、実用化を目指していきたい、とコメントしています。(佐々木理恵)

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