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かゆみから考えられる主な病気

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かゆみから考えられる主な病気

◆ 発疹あり

症状 疑われる病気
全身性 突然現れる赤い盛り上がり、半日以内に治る じんま疹
腋の下・腹部・陰部などにできる丘疹、夜にかゆみが増強 疥癬
環状の大きな紅斑、辺縁に小水疱や丘疹 体部白癬
鳥肌のような硬い丘疹、ザラザラした皮膚 成人のアトピー性皮膚炎
かぶれて起こる、痛みを伴う発赤・丘疹・小水疱 接触皮膚炎
とくにすねに円形の湿疹が現れ、次第に腕、体幹に 貨幣状皮膚炎
乾燥した下肢・体幹・上肢に丘疹、かゆみは夕方~夜に強い 皮脂減少性皮膚炎
紅斑のなかにかなり大きめの水疱 水疱性類天疱瘡
手背・四肢関節・陰部などに扁平で紫紅色の隆起性の発疹 扁平苔癬
薬の服用後、多くは1~4週間以内に発熱、黄疸、発疹 薬物性肝障害
局所性 手のひらや指が赤くなり、悪化するとひびわれ 手湿疹
足の裏や側縁などに小水疱、膿疱を伴う紅斑 足白癬
手足 手のひらや足の土踏まずに周囲に赤みをもつ膿疱 掌蹠膿疱症
陰部 亀頭・外陰部・肛門などに先の尖った小さないぼ 尖圭コンジローマ

◆ 発疹なし

症状 疑われる病気
全身性 皮膚表面に異常はないがかゆくなる 皮膚掻痒症
黄疸、皮膚の黄色腫、肝腫大 原発性胆汁性肝硬変
多飲、多食、多尿、体重減少、だるい 糖尿病
皮膚の乾燥、吐き気、嘔吐、集中力低下、けいれん 慢性腎不全
局所性 充血、目やに 慢性結膜炎
くしゃみ、鼻水 アレルギー性結膜炎
まぶたが開きにくい、眼痛、流涙、まぶしい 眼瞼けいれん
痛み、耳だれ、灼熱感、耳閉感 外耳道炎
鼻づまり、くしゃみ、鼻みず アレルギー性鼻炎
外陰 チーズ状・酒粕状のおりもの、外陰部の発赤・はれ 外陰カンジダ症
黄色・褐色・出血性のおりもの、性交痛 老人性外陰炎
悪臭の強い泡沫状のおりもの トリコモナス腟炎
肛門 肛門掻痒症

◆ その他

疑われる病気
肝がん
寄生虫症

かゆみとは?

かゆみとは、かかずにはいられなくなる皮膚の不快感を指します。痛覚の一種で、痛みのごく弱いものと考えられています。皮膚に起こる炎症などによってかゆくなりますが、精神的な影響も大きく、気になり出したり緊張したりするとかゆみが増し、ひっかけばさらにかゆみが増してきます。
かゆみの起こる病気はたくさんあります。かけばかくほど悪化するため、できるだけかかずに、早めに受診して対策を立てることが大切です。

発疹を伴うかゆみ

かゆみの多くは発疹を伴って現れます。紅斑、丘疹、水疱など発疹の種類については、「発疹」の項を参照してください。

湿疹

湿疹とは、皮膚炎とほぼ同じ意味で、皮膚に炎症反応が起こって現れる病気のひとつです。
皮膚病のなかで最も多く、急性の場合、まず皮膚に紅斑が現れ、次いで丘疹や水疱ができ、かゆいためにひっかくとびらんになったり、乾くとかさぶたや皮がむけたりするなど、さまざまな発疹の形態をとります。
湿疹の代表がアトピー性皮膚炎で、アトピーとは「奇妙な」「不思議な」という意味のギリシャ語からきています。日本皮膚科学会では、「アトピー性皮膚炎は、増悪・寛解を繰り返す、瘙痒(かゆみ)のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つ」病気と定義しています。アトピー素因とは、①家族歴・既往歴(気管支喘息、アレルギー性鼻炎・結膜炎、アトピー性皮膚炎のうち、いずれか、あるいは複数の疾患)、または②IgE抗体を産生しやすい素因、のことです。
従来は子どもの病気とされていましたが、近年は成人にも増えています。アトピー性皮膚炎を難病と誤解している人がいますが、皮膚科の専門医によるきちんとした治療とスキンケアを続ければ治る病気です。

じんま疹

突然、かゆみを伴った赤色の盛り上がりが皮膚に現れます。点状の小さなものから手のひら大のもの、また円形、線状、地図状など、さまざまな大きさ、形をとります。
原因はすべての薬品、魚・肉・卵・乳製品・食品添加物などの食品、ほこり・ダニ・かび、日光・寒冷・温熱、慢性の細菌・ウイルス感染症、ストレスなどの精神的要因など、きわめて多彩です。全身のどこにでも出現し、通常は半日以内には消えますが、発疹が4週間以上続いた場合、慢性じんま疹といいます。

発疹を伴わないかゆみ

チャートに主な病気を示しましたが、これらの病気でもひっかくとそこに発疹ができてくることがあります。

原発性胆汁性肝硬変

肝臓のなかを通っている胆管が、炎症で壊されて胆汁が流れにくくなり、肝臓内に胆汁が停滞して起こる病気です。自己免疫疾患のひとつで、中年以降の女性に多く発症します。
症状がなくて検診などで発見される場合と、症状がある場合があります。症状は、最初は全身の皮膚がかゆくなり、続いて黄疸などが現れます。
この病気は、ほかの自己免疫疾患、シェーグレン症候群、関節リウマチ、慢性甲状腺炎などを合併することも特徴のひとつです。

慢性腎不全

慢性糸球体腎炎や多発性嚢胞腎、糖尿病性腎症など慢性の腎臓病が持続し、腎機能が低下するなどして起こります。
長い経過をたどり、よほど腎機能が低下しないと自覚症状は出てきません。脱力感や食欲不振、疲れやすさが比較的早期の症状ですが、皮膚のかゆみ、吐き気、嘔吐、むくみ、頭重感、アンモニアのにおいがする口臭などが現れてきた時には、すでに末期を示す尿毒症が始まっており、血液浄化療法(透析)、あるいは腎移植が必要となる場合がほとんどです。
そのほか、がんでも皮膚がかゆくなることがあります。発疹を伴う場合と伴わない場合があり、とくに肝がんなどで黄疸が長く続いて現れます。