専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

横浜労災病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

消化器内科

分野

消化器・一般内科

特色

横浜市北東部中核施設として消化器系全般にわたる疾患を対象に、救急医療、高度医療を中心とした広範囲にわたる診療を行っている。外科との緊密な連携のもとに、救急や悪性腫瘍症例などでは手術適応を含めて迅速、的確な対応を行っている。また、腫瘍内科と連携して消化器癌の化学療法も行っている。日本内科学会、日本消化器病学会、日本消化器内視鏡学会、日本肝臓学会等の認定指導施設である。各学会の指導医・専門医や学会評議員が診療、指導にあたっている。

症例数

外来患者数は1日約110人、入院患者数は1日平均43人。年間検査数は、上部消化管内視鏡4,700件、下部消化管内視鏡2,600件、内視鏡的逆行性膵・胆管造影(ERCP)210件、腹部血管造影30件など

上部消化管疾患=食道癌、胃癌のうち、内視鏡的切除治療適応となる早期癌に対しては、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を主体として、病変によっては内視鏡的粘膜切除術(EMR)などにより、癌の完全切除治療を行っている。ESD件数は年間約60件、EMRは約33件。基礎疾患などにより非常に易出血性である場合などは、アルゴンプラズマ凝固法(APC)による腫瘍の焼灼治療により良好な治療成績を得ている。EMR適応外症例では、外科切除、放射線療法(主に食道癌)、抗癌剤による化学療法などを選択している。外科的切除が困難な進行食道癌、胃癌のうち、狭窄が強く通過障害を来たしている場合には内視鏡的なステント留置術による狭窄の解除を行っている。食道静脈瘤硬化療法(EIS)や結紮術(EVL)等の治療は年間約30件。胃・十二指腸潰瘍に対するヘリコバクター・ピロリ除菌療法では除菌率約70%、除菌不成功例に対する2次除菌は除菌率約90%である。胃・十二指腸潰瘍出血(約200件)に対してはほとんどの症例で内視鏡的止血治療が成功している。また内視鏡的胃ろう造設術(PEG)(約50件)にも対応している。原因不明の消化管出血症例に対してはカプセル内視鏡による小腸疾患の精査も行っている

下部消化管疾患=大腸ポリープや早期大腸癌に対するEMR300件、ESD25件である。過去1年間で穿孔を1例経験しているが死亡例など重篤な合併症はない。大腸癌のEMR適応外症例は積極的に外科切除を選択している。虚血性腸炎や大腸憩室出血など下部消化管出血症例も多数治療している。潰瘍性大腸炎、クローン病への内科的治療では、症例によって顆粒球除去療法、抗TNF-製剤投与も行っている。腸閉塞では速やかにイレウス管による治療を行っているが、原因や病態によっては迅速に外科治療を選択している。大腸癌による腸閉塞のうち、外科的治療が困難な場合には内視鏡的ステント治療も行っている

肝臓疾患=種々病因による急性肝炎に対する治療の他、C型慢性肝炎に対してはリバビリン、テラプレビル、ペグインターフェロンなどの抗ウイルス薬による治療を主体に行っている。インターフェロン治療無効、再燃例に対しては二重濾過膜ウイルス除去療法(DFPP)を用いたインターフェロン療法(VRAD)も可能である。症例によっては肝機能改善のための瀉血療法も取り入れている。B型慢性肝炎に対しても症例に応じて核酸アナログ製剤やインターフェロンなどの抗ウイルス薬による適切な治療を行っている。肝癌に対しては超音波、CT、MRI、腹部血管造影検査等の所見をもとに、肝動脈塞栓術(TACE)、経皮的エタノール注入療法(PEIT)、ラジオ波凝固療法などを症例ごとに選択している。手術適応のある症例では外科的切除術を選択している。肝膿瘍や巨大肝のう胞に対する穿刺治療でも非常に良好な治療成績を得ている

膵・胆道疾患=急性膵炎、慢性膵炎治療の他、膵癌では積極的な外科切除治療を選択している。進行膵癌に対して症状緩和目的も含めた化学療法も行っている。胆石・胆のう炎では内視鏡的胆道ドレナージ(ENBD)や経皮経肝的胆のうドレナージ (PTGBD)などとともに保存的治療を行い、炎症軽快後速やかに腹腔鏡下胆のう摘出術などを外科に依頼している。総胆管結石に対する内視鏡的十二指腸乳頭筋切開術(EST)や乳頭筋拡張術(EPBD)による結石除去治療も行っている(約40件)。手術適応外の胆管癌や膵癌による胆管狭窄、閉塞性黄疸に対してステント留置術も行っている

★その他、当院では消化管間質腫瘍(GIST)治療経験も豊富であり、特殊な化学療法を主体に専門外来にて治療を行っている。なお、当院には緩和専用病棟がないため、末期癌症例に対する緩和治療は緩和専門病院に紹介している。

医療設備

上部・下部・十二指腸電子内視鏡、胆道鏡、超音波内視鏡、カプセル内視鏡、アルゴンプラズマ凝固装置、CT、MRI、血管撮影装置、カラードプラエコーなど。内視鏡機器は拡大内視鏡、特殊光内視鏡(NBI)等により診断精度を高めている。PET検査は当院至近のPET検査専門施設である、ゆうあいクリニックに依頼して行っている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

消化器病センター・外科

分野

消化器・一般外科

特色

91年に横浜市北東部中核施設として開院。開院当初より腹部疾患、消化器癌の治療、腹部救急疾患への対応を積極的に行ってきている。02年に消化病センターが発足し、消化器内科・外科が共通の診療姿勢・治療方針で取り組んでいる。原則的にEBM(科学的根拠に基づく医療)を基本とし、消化器内科、腫瘍内科、外科合同カンファレンスを基調としたチーム医療、地域医療施設との連携、十分なインフォームド・コンセントを重視した診療を行っている。総合病院として循環器疾患、神経疾患、呼吸器疾患、代謝内分泌疾患などの合併症を有する症例に対して院内各科と連携の上、麻酔科および集中治療室と協力し困難な症例にも対応できる点が特徴である。病院の特徴としてガンマナイフなど設備を有しており放射線科との連携にて多様な放射線治療を合わせた治療も可能となっている。

症例数

11年の手術症例は727例、全身麻酔は634例、腰椎麻酔・局所麻酔は93例であった

食道癌=早期の症例では鏡腔鏡補助下手術、進行例でも小開胸の導入により術後合併症は減少している。術前化学放射線治療を積極的に併用している。現在の5年生存率はstage0:72%、I:80%、II:50%、III:35%、IV:0%

胃癌=外科的切除例69例。ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)適応例は34例で、すべて消化器内科にて施行している。治療に際しては、日本胃癌学会のガイドラインを基本として手術治療、治療方針を決定している。術後化学療法については腫瘍内科とのカンファレンスにて方針を決定し積極的に行っている。病期別5年生存率は、stageIA:99.1%、IB:84.2%、II:79.0%、IIIA:40.4%、IIIB:38.5%、IV:18.4%であった

結腸、直腸癌=手術例は結腸癌73例、直腸癌33例の計106例である。このうち早期の症例には腹腔鏡下手術を積極的に適用し11年は26例に行っている。また、術後化学療法、再発治療は腫瘍内科との協力でガイドラインにそった分子標的治療を含めた化学療法を行っている。5年生存率は、stage0:100%、I:100%、II:86.3%、IIIA:70.2%、IIIB:63.2%、IV:8.7%であった

肝癌=原発、転移あわせて切除例は18例。積極的な外科手術を第一選択としている。肝機能不良例、切除不能例に対しては肝動注療法、肝動脈化学塞栓療法、エタノール注入、ラジオ波焼灼治療などにより、治療適応拡大に努めている

膵・胆道疾患=切除例は膵臓癌が8例、胆道癌は1例である。切除不能胆道癌症例に対しては消化器内科との連携により、QOL(生活の質)の観点からステント留置後化学放射線治療を行っている。胆石症は103例。腹腔鏡下手術を原則として行っている。クリニカルパスの導入により、胆嚢摘出術の入院期間は平均で5日である。胆管結石合併例では術前に消化器内科にて内視鏡的胆管切石を行っている

その他の消化器疾患=虫垂切除73例、腸閉塞37例など、腹部救急疾患が多く、虫垂切除は基本的に全身麻酔下に行っている。実質臓器損傷などは放射線科とともに連携し、IVRを基本とした治療が中心であるが、緊急手術は常時可能な体制を整えている

★消化器病センターは内科系、外科系合わせて2病棟97床で対応しており、検査の過剰、重複、転科、転棟を回避し一連の診療体制を施行して、入院期間の短縮に努めている

★一般外科の乳癌は56例で行っていたが12年4月より乳腺外科が発足しそちらへ全面的にお願いしている(千島部長)。鼠径ヘルニアは基本2泊3日の入院にて全身麻酔手術を行っており11年は130例に治療を行っている。

医療設備

検査機器:CT 2台、MRI 2台、腹部血管造影2台。治療機器:マイクロトロン照射装置、アフターローディング照射装置、温熱療法、高圧酸素療法室、ガンマナイフ。手術機器:腹腔鏡手術装置、CUSA、マイクロウエーブ、ハーモニック・スカルペル、ラジオ波焼灼装置などを備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ×
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

呼吸器外科

分野

呼吸器外科

特色

肺癌をはじめ、縦隔腫瘍や転移性肺腫瘍などの腫瘍性疾患に対しては、呼吸器内科や病理部、放射線科との連携の下に治療方針を決定し、積極的に胸腔鏡手術を導入している。自然気胸は外来治療を基本方針とし、手術適応の場合はクリニカルパスを導入し、2泊3日の入院を原則としている。

症例数

11年度の手術症例数は170例で、123例は胸腔鏡手術である。内訳は肺癌70例、転移性肺腫瘍10例、縦隔腫瘍10例、胸壁腫瘍1例、良性肺腫瘍5例、自然気胸58例、膿胸3例、その他13例

★肺癌I期に対しては、基本的に胸腔鏡下手術(4cmのミニ開胸と2カ所のポート穴)を施行し、治療成績の向上と低侵襲による早期回復を目指している(術後入院は平均7日)。高齢者や低肺機能などのリスク症例に対しても胸腔鏡下に区域切除、部分切除の縮小手術を施行し、肺機能温存とQOL(生活の質)の維持を目指している。III期に対しては術前に化学療法や放射線の導入後に手術を施行している。肺癌の術後5年生存率は、IA期86%、IB期64%、IIA期54%、IIB期39%、IIIA期40%、IIIB期35%。肺癌の遠隔転移で頻度の高い脳転移に対しては治療成績の良いガンマナイフという装置で、脳神経外科と連携し治療を行っている

★若年者に多く見られる自然気胸に対しては携帯型ドレナージを挿入し、外来管理を基本原則としている(11年度は70例)。気胸を繰り返している場合や、初発でも空気漏れが1週間以上続く時には胸腔鏡手術を施行。手術時は再発予防として吸収性シートを切離部に貼付し、胸膜補強している。術後の気胸再発は3%

★転移性肺腫瘍に対しては、原発臓器の担当医と連携のもとに、適応あれば積極的に胸腔鏡手術を施行している。

医療設備

RI、CT、マルチディテクターCT、ガンマナイフ、リニアック、縦隔鏡など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

腎臓内科

分野

腎臓内科

特色

診療目標の第一は腎疾患の早期発見・早期治療による慢性腎不全への進行阻止である。偏りのない最新の知見をもとに腎予後と生命予後の両面から治療方針を検討し、患者さんにわかりやすく説明することを心がけている。

症例数

最近の当科年間入院患者数は180~200人。腎生検40~50人、慢性腎不全の血液透析導入50~55人

★11年に慢性糸球体腎炎(ネフローゼ症候群を含む)の精査加療目的で入院した患者さんは60人。この中でIgA腎症は23人、微小変化型ネフローゼ症候群が9人であった。この他に血管炎や全身性エリテマトーデスで入院加療した患者さんは11人であった

★当科では治療方針決定のため特に腎生検に力を入れている。組織標本は病理医との定期的なカンファレンスにより診断される。難治性ネフローゼ症候群や家族性高脂血症に対するLDL吸着、潰瘍性大腸炎に対する顆粒球吸着、自己免疫疾患に対する血漿交換や免疫吸着等も当科で行っている

★近医より紹介された慢性腎臓病(CKD)に対しては、降圧薬など薬剤の選択調整、合併症の検索はもちろん個別に栄養指導を行い、状態が安定している方は再び近医に加療をお願いし、その後の連携を保つようにしている。末期腎不全に至った場合には、ブラッドアクセスの作成から血液透析導入、栄養指導、生活指導を行い、近隣の透析クリニックに紹介している。

医療設備

エコー、CT、MRI、レノグラム、血液透析装置、血漿交換装置、LDL吸着装置。
  • セカンドオピニオン受入 △
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

整形外科

分野

整形外科

特色

地域の中核病院として整形外科疾患のすべてを対象とする。特に脊椎脊髄外科・末梢神経外科・手の外科・関節外科・リウマチ外科は、いずれも複数の専門医を擁し、高い診療レベルの維持に努めている。また、病院の性格から外傷などの救急患者も多く、力を注いでいる。いずれの分野も、十分な説明・低侵襲・高い安全性を心がけ、早期離床・早期機能回復に努めている。

症例数

整形外科病床数87床、11年度の1日平均外来患者数125.3人、1日平均入院患者数82.9人、年間新患者総数3,225人、年間入院患者総数1,851人、年間総手術件数1,636件であった。脊椎や人工関節などの待機手術においては、術前に院内輸血部において自己血貯血を行い、さらに必要時には術中自己血回収装置(セルセーバー)も併用し、術中・術後の他家血輸血を極力避けている。また、脊椎のインスツルメンテーションや人工関節など、人工物を挿入する手術では、できる限り無菌手術室(クリーンルーム)を使用し、感染予防に努めている

★脊椎脊髄手術は遠方からも数多くの手術目的の来院があり、年間253件であった。頸部痛や腰痛など麻痺のない変性疾患に対しては、入院も含めた徹底した保存療法を行う一方、麻痺を伴った狭窄症や腫瘍などに対しては、手術用顕微鏡・超音波・3D透視装置・手術用ナビゲーションシステム・迅速病理組織診断・脊髄神経電気モニタリングなどを駆使した安全性の高い手術を行う。頸椎手術は78件あり、脊柱管狭窄症、靭帯骨化症や椎間板ヘルニアによる頸髄症に対する脊柱管拡大術42件、前方除圧固定術15件などであった。腰椎手術は153件あり、脊柱管狭窄症に対する椎弓形成術82件、脊椎全域でインストルメンテーション併用の固定術120件などであった。また、脊髄腫瘍摘出術12件をはじめ、小児例を含めた環軸椎脱臼に対する固定術、側彎症の矯正固定術など、非常に高度な技術を要する手術も多い

★末梢神経外科では、手根管症候群・肘部管症候群などの絞扼性神経障害や、腕神経叢損傷などの神経損傷などに対する末梢神経障害手術は37件であった。特に腕神経叢損傷に対しては、神経移植・神経移行・遊離筋移植・筋腱移行・関節固定などの手技を組み合わせて成績向上を図っており、さらに最近では鏡視下併用の低侵襲術式を行っている

★外傷を中心に、手の外科手術は390件あり、後遺機能障害を低減すべく、早期リハビリが可能な治療方法を選択する

★関節リウマチや変形性関節症に対し、人工股関節置換術74件、人工膝関節置換術71件など、人工関節置換術が173件あった。術後脱臼などの合併症低減を図った安全性の高い術式を常に探求し、さらに他施設からの症例も含め難しい人工関節の再置換術や最小侵襲手術(MIS)も行う。また、関節形成や腱移行などのリウマチ関連手術が62件あった。関節リウマチは膠原病内科と綿密に連携し、生物学的製剤を含めた先進的な内科的治療を行う

★肩関節や膝関節のスポーツ障害等に対し、関節鏡視下手術を積極的に行い、膝関節は19件であった

★救急センターを併設した中核病院であり、骨折等の外傷も非常に多く、入院後早期に手術を行っている。大腿骨頸部骨折に対する人工骨頭置換術27件・髄内釘75件など高齢者も非常に多く、外傷手術は合計495例であった

★循環器科・呼吸器科・麻酔科等の専門医との十分な連携により全身合併症の予防に努め、また、リハビリ科との連携もよく、手術後早期からのリハビリを積極的に行っている。

医療設備

MRI 3台、CT、MDCT、DSA、骨塩測定装置、RI、マイクロトロン、筋電計、無菌手術室(クリーンルーム)、手術用顕微鏡、手術用超音波、手術用ナビゲーションシステム、自己血回収装置(セルセーバー)、高圧酸素治療室、リハビリ設備、ICU、救命センターなど。
  • セカンドオピニオン受入 〇
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

リハビリテーション科

分野

リハビリテーション科

特色

当院は横浜市北東部の中核病院として、外傷、脳卒中などの救急患者が多く、急性期リハビリテーションに重点をおいている。当科には入院病床はなく、入院した診療科からの紹介によりリハビリテーション診療が開始される。

症例数

11年度の新患者数の診療科(主な疾患)による内訳は、整形外科(外傷、脊椎疾患、関節疾患、末梢神経疾患)876人、神経内科(脳梗塞)343人、脳神経外科(脳出血、腫瘍)159人、呼吸器科(肺気腫)104人、心臓血管外科(弁膜症、狭心症)55人、外科(乳癌)69人、耳鼻咽喉科(顔面神経麻痺、嚥下障害)55人、循環器科71人等、計1,953人である。12年度は理学療法士、作業療法士が1人ずつ増員となったため、心大血管や癌患者などさらに多くの患者を受け入れている

★上記各疾患で生じた機能障害に対して各種リハビリテーションを行うほか、安静が長期化して廃用症候群によりADL(Activities of Daily Living:日常生活活動度)が低下する可能性がある場合には、全身状態に応じて軽負荷の安全な運動から開始して、治療終了後速やかに自宅への退院ができるよう、ベッド上安静の段階から身体的コンディションを整えるリハビリテーションを行っている

★リハビリテーションを行った患者のおよそ4分の3は自宅へ退院している。脳卒中、大腿骨頸部骨折に対しては、近隣の回復期リハビリテーション病院と連携パスを作成して、シームレスなリハビリテーション医療を行っている。通院リハビリテーションは、当院で急性期治療を行い、かつ医学的に必要性の高い症例に限定して行っている。

医療設備

筋電計、高圧酸素治療器、トレッドミル、自転車エルゴメーターなど。
  • セカンドオピニオン受入 〇
  • 初診予約 〇
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

形成外科

分野

形成外科

特色

顔面外傷(皮膚軟部組織損傷、顔面骨骨折)、先天異常(埋没耳、副耳、多指症、合趾症、臍ヘルニアなど)、皮膚・軟部腫瘍(良性・悪性)、熱傷・難治性皮膚潰瘍・褥瘡、瘢痕拘縮・ケロイド、眼瞼下垂、腋臭症、下肢静脈瘤など形成外科の全般的な疾患を取り扱っている。また外傷や頭頸部悪性腫瘍などの再建手術は、当該科と連携して行うチーム医療も積極的に行っている。

症例数

年間770症例余りの手術を行っている。入院手術は370例、外来手術は400例である。すべての症例に対して機能面のみならず整容面にも十分配慮し、可能な限り低侵襲な治療を心がけている

★顔面骨骨折(40例)は頬骨・上顎骨骨折、眼窩壁骨折、鼻骨骨折が多い。症例により吸収性や非吸収性の固定材料を選択している

★先天異常(35例)は家族の精神的な不安も考慮し、適切な時期に標準的な手技を用いて行っている

★皮膚腫瘍(350例)は、簡単な症例は外来手術で行っている。悪性腫瘍は腫瘍全体の1割(約30例)であり、再建には皮弁や植皮術を用いることが多く、術後良好な結果を得ている

★瘢痕拘縮・ケロイド(40例)は、部位や状態で治療法が異なるため適切な診断が重要である。ケロイドは状態にもよるが、希望により切除術と電子線照射との併用療法を行っている

★眼瞼下垂(30例)は原因により筋膜移植、挙筋前転術、除皺術などの手技を用い、整容的にも満足のいく結果を得ている

★下肢静脈瘤(80例)は、個々の症例に最適な手技(静脈抜去術、高位結紮術、硬化療法など)を選択し、良好な結果を出している

★難治性潰瘍、褥瘡、熱傷(50例)は皮膚科と連携を密にとり、手術適応となるものを中心として治療を行っている。

医療設備

MRI、CT、3DCT、高圧酸素療法装置、手術用顕微鏡、電子線照射装置、皮膚藻流圧測定器など。
  • セカンドオピニオン受入 △
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

産婦人科

分野

産婦人科

特色

“産科も婦人科も一流を目指せ”が基本スタンス。周産期新生児学会認定基幹病院 (http://www.jspnm.com/Senmoni/ShisetsuB.aspx#14)の施設基準を満たしています。さらに婦人科腫瘍学会修練施設 (http://www.jsgo.gr.jp/committee/specialist_facilities.html) 指定も受けている。内視鏡手術も盛んで13年度中にダヴィンチが導入される予定である。

症例数

ベッド数40。年間新患総数2,023

★NICU 9床;26週から対応可能。11年統計;分娩総数859件、周産期救急応需数53件(県内第1位)、37週未満早産83件、1,500g未満極低出生児31人、帝王切開数216件(うち緊急帝王切開数84件;帝王切開率25.1%)、多胎分娩23件(すべて双胎)

★11年婦人科手術合計350件、緊急婦人科手術数50件、0期を除く子宮頸癌17例、0期を除く子宮体癌18例、境界悪性も含めた卵巣癌20例、円錐切除33件、円錐切除以外の悪性腫瘍手術33例、単純子宮全摘術88例、内視鏡手術65例。癌の治療法に関しては当院は婦人科がん治療法ガイドラインに沿った治療を遂行している。

医療設備

4D超音波、パワードプラ超音波、MRI、CT、ハーモニック、リニアック、動脈塞栓術、腹腔鏡、子宮鏡、ダヴィンチ(2013年6月頃予定)。
  • セカンドオピニオン受入 ×
  • 初診予約 〇
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 ×

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

小児科

分野

小児医療

特色

当院は横浜市北東部中核施設として91年に開院した病院である。横浜と東京のベッドタウンに位置し小児人口が多いことから、地域住民からはとくに小児救急医療の充実を期待されている。当科は、小児救急医療を行うだけではなく、「最良の小児プライマリーケアの提供」をモットーとして診療を行っている。血液悪性腫瘍、小児精神疾患を除くほとんどの分野の2次〜2.5次の小児医療に対応することのできる体制を整えている

★小児科救急疾患は、救急救命センターで常に小児科医が対応している。夜間・休日においても、複数名の小児科医が対応できるように当直体制をとっている。当科PALSインストラクターの指導のもと、PALS概念に基づいた小児救急医療の実践にも取り組んでいる。高次施設での小児集中治療管理が必要な極めて重症なケースでは、当科で適切な初期対応を行い搬送している

★小児総合診療を実践する観点から、専門外来も充実させている。とくに、神経、内分泌、アレルギー、腎臓、心臓外来には沢山の患者が紹介されている。小児保健活動にも力を入れており、乳児健診(育児相談)、予防接種、結核検診、発育・発達外来、乳幼児心理発達外来を行っている。医師の卒後研修も積極的に行っており、現在、小児科専門医研修指定施設に指定されており、多数の小児科専門医を育成している

★開院以来、周産期医療にも力を入れており、地域周産期センターとして、神奈川県周産期救急システムの一端を担っており、24時間体制で新生児救急医療に対応している。横浜市内では、4番目の新生児集中治療室(NICU)として99年9月に認可され、現在NICU9床、治療継続床(GCU)12床で運営している。新生児内科内だけでなく、小児科の各専門分野のスタッフ、また他科とも連携し、緊急に外科的治療を要するもの以外であれば、幅広い疾患に対応している。また、重症新生児仮死児の脳低体温療法も実施可能である

★病棟では、集中治療を行っている間でも、カンガルーケアなどを通じてご家族と赤ちゃんのアタッチメントが順調に育つように、また担当スタッフが赤ちゃんの日々の様子をご家族にお知らせするノートを作成し、大切な赤ちゃんと離れておられるご家族の不安が少しでも軽減できるように、と心がけている。退院後は健診(早期新生児から乳幼児まで)やNICUのフォローアップ外来で、お子さんの順調な成長発達をご家族と共に支援している

★日本周産期新生児医学会の専門医研修指定施設にも認定されている。指導スタッフは新生児学をベースとして、感染症、腎臓病、救急搬送などのサブスペシャリティーを備えており、小児のプライマリーケアの一環としての研修、新生児専門医の研修に対応可能な体制をとっている。新生児蘇生法講習会を定期的に開催し、全国労災病院や横浜市内の周産期医療従事者の教育にも貢献している。

症例数

小児科病床数は、一般小児科28床、NICU9床、GCU12床、計48床。1日平均外来患者数は110人、10年の年間入院患者数は一般小児1,208人で、うち川崎病が53人であった。新生児入院数は344人で、うち超・極低出生体重児は25人であり、人工呼吸器使用は39人であった

★予防接種外来:佐藤副部長他。基礎疾患やアレルギーを持った児の予防接種も積極的に行っている

★喘息外来:佐藤雅彦医師

★アレルギー外来:奥医師、内田医師。食物アレルギー患者を中心にフォロー。食物アレルギー負荷試験の相談も行う

★神経外来:大松医師、石塚医師(島田療育センター)。てんかん・精神運動発達遅滞の患者を中心にフォロー

★内分泌・代謝外来:佐々木医師担当。低身長、小陰茎、性早熟症、甲状腺疾患、糖尿病など幅広く診療

★育児相談(乳児健診):渡辺医師、大松医師、他。横浜市の方は母子手帳の無料券を使用することができる(無料券がない場合は自費診療となる)

★発育・発達外来:飛彈医師。市の乳幼児健診で要検査と判断された方、成長発達に不安を感じておられる方を対象

★心理発達外来:三宅臨床心理士担当。NICUフォロー中の児が対象

★NICUフォローアップ外来:飛彈医師、松井医師、八巻医師担当。他施設からのフォローアップ依頼も受けている

★感染免疫外来:佐藤副部長担当。結核検診中心に行っている

★心臓外来:郡医師・渡辺医師。先天性心疾患、川崎病のフォロー。心臓病検診の精密検診

★腎臓外来:飛彈医師担当。学校検尿、3歳時検尿で要精査になった方と慢性腎疾患の方を対象

★シナジス外来:松井医師、八巻医師担当。RSウイルス感染流行期の9月〜4月頃に実施。

医療設備

CT、MRI、US、SPECT、DXA、ガンマナイフ等多くの先進設備が備わっている。
  • セカンドオピニオン受入 ×
  • 初診予約 〇
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

耳鼻咽喉科

分野

耳鼻咽喉科・頭頸部外科 

特色

手術症例が多く、週4日が手術日。補聴器、腫瘍、嗅覚、学童、嚥下の各専門外来がある。突発性難聴には高圧酸素療法を含めた治療に力を入れている。頭頸部癌には「機能温存」と「手術治療を上回る成績」を大目標に、化学放射線療法(抗癌剤+放射線)に力を入れている。

症例数

11年の年間の手術件数は788件で、主なものは鼻内内視鏡副鼻腔手術108例、鼻中隔矯正術91件、扁桃摘出術93件、鼓室形成術19件、甲状腺腫瘍手術26件、耳下腺腫瘍手術31件、頸部郭清術33件、喉頭全摘1件、舌癌手術9件

★悪性腫瘍の年間の症例数は、喉頭癌12例、中咽頭癌5例、下咽頭癌4例、舌癌5例、口腔癌2例、甲状腺癌16例

★01年から化学放射線療法における抗癌剤のレジメンを、多くの施設で化学放射線療法の主役となっているCF(シスプラチン+5FU)療法を改良したSN(TS-1+ネダプラチン)療法に変更した結果、非常に高い完全寛解率を獲得できるようになった

★最近3年間の頭頸部癌(喉頭癌7例、下咽頭癌10例、中咽頭癌5例、舌癌2例、口腔底癌1例、鼻副鼻腔癌2例)のstageII、III、IVの治療成績は奏効率96%、完全寛解率74%

★過去3年間の高気圧酸素とステロイド投与で治療した突発性難聴症例は229例。新鮮例の治療成績は治癒35%、著明回復15%、奏効率50%。

医療設備

MRI、CT、超音波、リニアック、ガンマナイフ、高気圧酸素治療室、ABR、ENG、ENoG、電子スコープなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

歯科口腔外科・顎口腔機能再建外科

分野

歯科口腔外科

特色

横浜市北東部地域の中核病院として地域医療を行っている。智歯の埋伏抜歯をはじめ、あらゆる口腔外科疾患に対応できる技術と設備を有している。顎変形症に対する顎矯正手術は近隣の開業矯正歯科医師からの手術依頼に対応している。顔面外傷に対しては、24時間救急オンコール体制をとっており、当院救急センターと連携し患者の治療を行っている。口唇口蓋裂や頭頸部領域の悪性腫瘍に対しては耳鼻咽喉科、形成外科などの隣接科との共同治療体制をとり、治療成績の向上に努めている。神奈川県歯科医師会との病診連携として、積極的に口腔癌検診に協力し、神奈川県歯科医師会・口腔外科学術集会の事務局を担当している。日本口腔外科学会研修指定機関。

症例数

11年度の年間外来初診患者数は3,484人で、紹介率は78,3%であった。疾患別では、埋伏智歯やう蝕・歯周炎などの抜歯が1,552人・45%、顎関節疾患273人・8%、外傷248人・7%、歯性感染症152人・4%、粘膜疾患234人・7%、腫瘍性疾患192人・6%、嚢胞性疾患152人・4%、顎変形症79人・2%、唾液腺疾患68人・2%、神経疾患30人・1%、小帯異常18人・1%、睡眠時無呼吸症候群32人・1%、歯科疾患166人・5%、その他44人・1%であった。中央手術件数は237例、外来小手術件数は2,730例である

顎変形症=年間約40~50例に顎矯正手術を行っている。近隣の開業矯正歯科医師と連携し下顎枝矢状分割法をはじめ、上顎に多分割法を併用した上下顎移動術や各種骨切り手術に対応が可能である。骨片固定はチタンミニプレートを用い、術後の顎間固定は3日である。症例に応じて自己血貯血を行っている

★顎関節症に対しては、薬物療法、スプリント療法、理学療法などの保存療法から開始している。顎関節の滑走運動が不良な症例では、MRIにて関節動態を正確に診断している。保存療法に抵抗を示す症例ではパンピング療法、関節腔洗浄療法、関節鏡視下手術、顎関節開放術など幅広い対応が可能である

顎骨骨折=年間約20例に観血的整復固定術を行っている。骨片固定はチタンミニプレートをはじめ、各種固定装置を症例に応じて使い分け、優れた手術成績を残している。顎矯正手術同様に3日の顎間固定を行い、創部の安静に努めている。術後7~10日の退院が可能である

★悪性腫瘍に対しては、外科手術をはじめ、化学療法、放射線治療も症例に応じて併用している。手術後の顎顔面欠損に対しては顎補綴、顎骨再建も行っている

インプラントの埋入手術=診断用のステントを使用したCT撮影を行い、インプラントの埋入位置や方向を正確に決定している。顎堤の垂直的および水平的幅径が喪失した症例では、機能や審美的な条件を達成するために骨延長術やサイナスリフト(上顎洞底挙上術)などを含めた骨造成術を併用している

埋伏歯の抜歯=患者の希望により、智歯の4本同時抜歯を短期入院下に行っている。また、即日おやしらず抜歯外来を設けている

口唇口蓋裂=生後すぐから人工口蓋床を作成し、哺乳の改善と顎骨の発育誘導を行っている。その後も小児科、形成外科と連携したチーム医療を実践している。

医療設備

CT、MRI、超音波診断装置、顎関節鏡視下システム、インプラントシステムなどを備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

皮膚科

分野

皮膚科

特色

アトピー性皮膚炎の教育入院から良性腫瘍の切除、悪性黒色腫の拡大切除+植皮術と化学療法、膠原病や水疱症、薬疹など入院を必要とする全身性疾患から一般的な疾病まで、皮膚科疾患全般にわたり幅広く対応している。帯状疱疹、丹毒、蜂窩織炎、熱傷などの感染症や早期治療を要する疾患にも入院対応を行っている。また、臨床診断のみならず皮膚生検を積極的に行い、病理組織学的検討も含め総合的な診断をしている。地域に密着した医療を目指しており、開業医や近隣施設とのきめの細かい医療連携をとりつつ治療、診断のレベルを上げていくことが重要であると考え、北里大学名誉教授の西山茂夫先生の特別診療を年2回程度行っており、診断に苦慮する症例を近隣の開業医も交えて検討している。自費診療(保険外診療)としては老人性色素斑等にハイドロキノンクリーム外用やQスイッチルビーレーザー、AGA(男性型脱毛症)に対してプロペシア内服、母斑細胞母斑や疣贅(イボ)に炭酸ガスレーザー、重症のざ瘡に関してはピーリングを施行。新規にエキシマライトも導入(白斑、円形脱毛症など)。

症例数

1日平均外来患者数約130人、入院患者数約14人、年間入院手術患者数約90人、年間外来アトピー性皮膚患者数約400人

★重症アトピー性皮膚炎患者の入院は年間約70人で、全身の軟膏処置による外用療法および自己処置を含めた教育的指導を行っている。ステロイド外用剤のランクや副作用なども学んでもらう。状況によりスタンダード・金属パッチテストや外泊訓練も含めた2~3週間の入院から、勤務・通学を考慮した急性期にも対応した1週間程度の短期入院も行う。シクロスポリンの低用量内服療法も保険診療が可能となり、積極的に行っている

帯状疱疹=年間約70人の入院患者を擁し、顔面ならばヘルペス性角結膜炎や顔面神経麻痺に、腰部~下腹部では膀胱直腸障害に留意しながら当院眼科や泌尿器科への併診依頼等、他科との連携も含め加療を行っている

★薬疹を含めた中毒疹で粘膜症状の強い症例にはステロイド内服治療を行い、また全身処置の必要な症例には入院療法を施行。被疑薬の精査として入院による内服試験も可能である

皮膚潰瘍=入院患者数は年間約40人で、安静、外用療法の他、プロスタグランジン製剤の点滴や高圧酸素療法による治療も併用している

皮膚悪性腫瘍=形成外科依頼も含め11年の年間入院手術数25人、化学療法患者数2人であった。悪性黒色腫に関しては拡大腫瘍切除および植皮術に加え、インターフェロンも含めた化学療法を施行している。部位によっては(関節に関わる部分や美容的な観点より)、当院形成外科に併診依頼を行い、術後当科にて化学療法を施行。定期的な全身の転移精査も行っている(当院でのGaシンチのほか、近医へのPET-CT依頼など)

尋常性乾癬=外用療法、シクロスポリンの低用量内服療法などを外来で施行。難治な症例に関しては入院による全身軟膏処置も行っている。さらに追加療法としてナローバンドUVB照射も併用している

尋常性白斑=ステロイド外用の他、ナローバンドUVB療法も行っている

斑状類乾癬=まずは皮膚生検を行い、確実に診断してから外用療法の他、PUVA療法を施行。菌状息肉症への移行症例に関しては、当院血液内科等へ併診依頼、化学療法の併用も考えていく

母斑細胞母斑=足底の黒色斑で悪性を心配される場合はダーモスコピーで確認、顔面の結節状のC型母斑は外来での炭酸ガスレーザーを施行している

★入院ベッド定数は16床と大学病院並みの規模を誇り、小児のアトピー性皮膚炎、SSSS(ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群)、伝染性膿痂疹などの小児病棟における入院加療にも応じている

★高齢者の生検や短期入院手術の希望に応え、2泊3日程度の短期入院も実施(抜糸は外来で施行)。外来での皮膚生検も必要に応じ連日施行中

★アナフィラキシーショックの可能性がある場合にはエピペンの処方も随時受け付けている(要予約)。

医療設備

PUVA全身照射装置、ナローバンドUVB、エキシマアイト、Qスイッチルビーレーザー、炭酸ガスレーザー、ピーリング、高圧酸素療法。ダーモスコピーによる補助診断も行っている。
  • セカンドオピニオン受入 ×
  • 初診予約 〇
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 ×

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

内分泌・糖尿病センター

分野

糖尿病内分泌内科

特色

内分泌糖尿病代謝疾患すべてを総合的に診療可能な施設である。内分泌疾患、糖尿病、代謝疾患は密接に関連し合併も多く、当院では、従来別診療科であった内分泌代謝内科と糖尿病センターを統合し、11年に内分泌・糖尿病センターとして再編開設している

★副腎疾患の診断と治療では、国内有数の経験を持ち、同センターで08年開発した超選択的ACTH負荷副腎静脈採血法は副腎疾患の診断精度を飛躍的に向上させた。この検査に基づき10年以降副腎の外科的治療法も従来の腹腔鏡下副腎全摘術から腹腔鏡下副腎部分切除へ移行させることで機能温存に努めている。このため国内の大学病院や中核病院、クリニックから年間約100例以上の紹介があり、近年は海外の医療施設からの紹介もある

★糖尿病診療は、横浜市の中核病院として横浜市北東部の地域連携を基軸とした診療を行っている。センター開設に伴い外来診療体制も刷新され、糖尿病専門医による診療と糖尿病療養指導チーム所属のメディカルスタッフの指導を外来スペースで同日に受けられる体制が整備されている。糖尿病教室や市民公開講座、国際糖尿病デーでの病院建物のライトアップなど、糖尿病の啓蒙活動にも力を入れている。また当院に手術目的で入院する糖尿病の血糖管理も担当し、入院期間短縮に寄与している。さらに膵腫瘍による低血糖の診断に必要な選択的動脈内カルシウム注入試験も常時可能な診療体制が整えられている

★当センターは、日本内科学会、日本糖尿病学会、日本内分泌学会、日本高血圧学会の認定教育施設、日本肥満学会認定肥満症専門病院の認定を受け、東京大学、千葉大学、横浜市立大学、北里大学などから後期研修医、専修医、医学部学生を受け入れている。また内分泌糖尿病代謝疾患の診断治療に関して国内外の学会誌や学会で年間70題以上の発表を行っている。

症例数

<外来診療>完全紹介予約制を採用し、専門医による診察以外に内分泌検査、糖負荷試験、甲状腺超音波検査と甲状腺穿刺吸引細胞診、メディカルスタッフによる生活指導、栄養指導、インスリンやGLP-1製剤、成長ホルモン製剤注射指導、血糖自己測定指導、フットケア外来、糖尿病透析予防指導が同センター外来診療スペース内で機能的に行われている

★12年の延べ外来患者数は約32,000人、登録通院患者数は糖尿病2,100例(1型糖尿病10%、2型糖尿病82%、その他の糖尿病8%)、甲状腺疾患860例、副腎疾患850例、視床下部—下垂体疾患160例、副甲状腺疾30例、性腺疾患20例、治療抵抗性高血圧80例、腎血管性高血圧15例、家族性高コレステロール血症などの特殊な脂質異常症60例、重症肥満症30例等である。<入院診療>

★副腎疾患は、年間102件の超選択的ACTH負荷副腎静脈採血、各種内分泌検査以外に副腎疾患に伴う二次性糖尿病や二次性脂質異常症、動脈硬化症の合併も綿密に評価され、治療法が総合的に決定されている。手術治療が適応となる場合は、同院泌尿器科で腹腔鏡下片側副腎部分切除(23例)、または全摘術(27例)が行われている

★糖尿病は、内因性インスリン分泌能、インスリン抵抗性、皮下連続式グルコース測定システム(CGMS)や自己血糖測定(SMBG)による血糖変動、糖尿病性大小血管症、脂質異常症、高血圧、内分泌性二次性糖尿病合併についての客観的評価を基に、個々のライフスタイルや希望に配慮した治療法が選択され、同センターの糖尿病療養指導チームの看護師、栄養士、薬剤師、検査技師、心理療法士、歯科衛生師が糖尿病専門医とともに糖尿病治療実践のための生活療養指導に当たっている

★12年の入院患者数は、糖尿病333例、副腎疾患254例、下垂体疾患39例、甲状腺疾患7例、その他5例で、平均在院日数は10.4日である。

医療設備

皮下連続式グルコース測定システム、24時間自由行動下血圧測定装置、人工膵臓、MRI 、CT、超音波診断装置、核医学診断装置、血管撮影装置、ガンマナイフ、リニアック、各種血液浄化装置、骨密度測定装置、手術支援ロボットダヴィンチ(13年導入予定)。
  • セカンドオピニオン受入 △
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

血液内科

分野

血液内科

特色

血液造血器疾患すべてを扱っているが、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫等の悪性腫瘍が多い。悪性リンパ腫、多発性骨髄腫では、自己末梢血幹細胞移植を取り入れた治療も行っている。白血病での同種造血幹細胞移植は実施していないが、市内(あるいは都内も含めた)実施専門施設と連携を取って、治療を行っている。外来では、外来化学療法で安全で快適な治療が受けられるように配慮している。

症例数

11年1年間の入院総数は234人。常時20~25人が入院している

★12年に無菌病室を増設し、急性白血病の治療に際しては、可能な限り無菌室を有効に使用して、寛解導入療法を行っている。JALSG(日本成人白血病治療共同研究グループ)には参加はしていないが、同研究グループで良い成績をあげているプロトコールを用いて治療している。ハイリスク症例では、同種造血幹細胞移植を勧め、移植施設へ紹介している。慢性骨髄性白血病は、多数の患者さんが外来でグリベック、タシグナ、スプリセルでの治療を受けている

★悪性リンパ腫では、CHOP療法を標準治療として行い、B細胞性リンパ腫ではリツキシマブを併用している。また自己末梢血幹細胞移植を取り入れた大量抗癌剤治療も積極的に行っている。放射線治療科とも連携し、必要な症例では放射線治療も行っている。多発性骨髄腫では、QOL(生活の質)を考慮した治療を心がけ、ボルテゾミブ(ベルケイド)、サリドマイド、レナリドミドを用いた治療を積極的に行っている。

医療設備

無菌病室(個室4室、4人室2室)。血液成分分離装置、リニアック。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

リウマチ・膠原病内科

分野

リウマチ・膠原病内科

特色

関節リウマチなどの自己免疫疾患が専門。多臓器が障害されるため、院内他科と連携し診療している。関節リウマチでは関節病変の評価を整形外科との連携で行っている。北部長は日本リウマチ学会指導医・専門医に加え日本内科学会総合内科専門医資格も持ち、原因不明発熱(不明熱)の原因検索などにも力を入れている。

症例数

リウマチ・膠原病の患者数は約1,000人、月間の外来新患患者数は約30人。年間の入院患者数は約80人。疾患としては関節リウマチが約6割を占めるが、全身性エリテマトーデスなどの膠原病、類縁疾患も多い

★関節リウマチには、早期からメトトレキサートを使い、生物学的製剤使用率も約25%に達する (12年)。生物学的製剤などの臨床治験にも力を入れている

★全身性エリテマトーデスでは、腎炎や中枢神経の治療に早くからシクロホスファミドパルス療法やシクロスポリン、タクロリムスなどの免疫抑制剤を治療に取り入れ、ステロイドパルス療法の頻度を減らすことに成功している

★治療法の選択に際しては、作用、効果、副作用などについて説明し、患者本人が納得して治療が行えるように心がけている

★近隣の医療機関からの紹介に対する返信にも力を入れ、鑑別診断、検査結果、今後の管理方針などを詳細に記載している。

医療設備

PET以外のCT、MRI、内視鏡、超音波などの検査設備はほとんどがある。治療ではICU、透析、血漿交換、リハビリテーションなどが完備している。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

心療内科

分野

心療内科

特色

呼吸器・消化器・循環器など内科系心身症を中心にしたストレス関連疾患が主な診療対象。身体症状を主とした病状に対して体と心の両面から診療する方針をとっている。外来診療では、薬物療法が中心となっているが、加えて患者の持つ力を生かすことを主眼においた治療を実践している。勤労者のメンタルヘルス不調、パニック障害の対応にも力を入れている。

症例数

初診患者は年間約900人

★外来では、身体疾患治療薬と抗不安薬・抗うつ薬などを組み合わせる薬物療法と、小精神療法の併用が中心となっている。小精神療法では、心身相関への気づきを促し、ストレスをためにくい生活の指導、環境調整の助言を行っている。また成長モデルとして、個人の生まれ持っている資源を最大限に活用し、最終的には自己決断と自助努力を推奨・支援する方針をとっている

★労災病院という特色上、勤労者のメンタルヘルスに力を入れており、院内にある勤労者メンタルヘルスセンターや産業医との連携を心がけている

★プライマリケアとして軽症うつ病や軽症神経症も診ているが、「ストレス関連疾患」を中心に内科系心身症に力を入れているため、統合失調症、妄想性障害、躁うつ病、重症うつ病、パーソナリティー障害、危険な行為(自殺企図など)を伴うケース、認知症など当科で対応困難な場合は、より専門的な治療を提供している医療機関と連携し、紹介を行っている

★入院は他科との混合病棟で4床。入院予約を行ってから少し待っていただくことが多い。入院期間は短期間の期間限定とするケースがほとんどで、長期入院は難しく、緊急入院を必要とする患者は、紹介時点で断っているのが現状である。

医療設備

一般的な総合病院の医療設備を有する。
  • セカンドオピニオン受入 △
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ×
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

腫瘍内科・緩和支持療法科

分野

癌化学療法

特色

日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医が3人所属している。腫瘍内科では乳癌、消化器癌、精巣腫瘍、肉腫や原発不明癌などの固形癌に対して、化学療法を主体とした診療を行っている。腫瘍内科の特色は、院内他科との連携がスムースで、癌や治療に伴う合併症に迅速に対応できること、看護師や薬剤師など多くの職種が積極的に治療に関わっていることである。緩和支持療法科は院内緩和ケアチームの中心メンバーとして、痛みなどの症状コントロールが難しい入院患者の緩和治療に携わりつつ、病院全体の緩和医療体制充実に貢献している。

症例数

以下の数字は11年の新規患者数である

乳癌=30人。標準的な術後・術前化学療法に加え、進行・再発癌に対しては患者と相談の上、最新の治療の中から最善の治療を選択するよう努めている。複数の臨床研究グループに参加し、よりよい治療開発を目指した臨床試験を行っている

大腸癌=進行・再発癌患者31人、術後4人。標準的化学療法や分子標的治療薬を用いた新たな薬物治療を行っている。大腸癌においても臨床試験を行っている

胃癌=進行・再発癌患者21人。内服や点滴による化学療法を患者の状況に応じて選択している

その他の癌=食道癌、膵臓癌、胆道癌、精巣腫瘍、原発不明癌、肉腫などの診療を担当し、いずれも現時点でのスタンダードな治療を行っている

★外来化学療法室(19床)には専従の看護師が5人おり、治療の副作用に対する指導を行うなど、安全・確実な外来化学療法を継続できる体制を構築している

★緩和ケアチームは腫瘍内科と心療内科医師、癌性疼痛や緩和ケアに関する資格を持つ看護師、薬剤師、臨床心理士を中心に、入院患者の心身の症状緩和が適切に行われるようサポートしている。チームが関わった患者数は11年度に89人であったが、その後増加を続けている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ×
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 神奈川」(ライフ企画)

救命救急センター

分野

救急医療

特色

上記のスタッフに加え、日中は各科オンコール医、夜間や休日は、内科系、外科系、神経系、循環器系、整形外科、小児科、ICU、NICU、産婦人科当直医と協力し、24時間365日間、1次救急患者から心肺停止の患者まで対応している。救急外来を受診されるすべての患者の初期対応を行い、初療、初期安定化を図り、その後に必要とあれば各当該科に診療や入院加療の依頼を行う北米型ER方式で運営している。背景に「港北ニュータウン」があり、救急外来受診患者の2分の1は小児年齢であり、3分の1が小児科でカルテをつくる。また当院は、地域災害拠点病院であることに加え、07年7月の中越沖地震、11年3月の東日本大震災で災害支援に赴いた実績がある(DMAT2チーム保有)。日本救急医学会救急科専門医指定施設、日本医療機能評価機構付加機能(救急医療機能)認定病院、横浜市小児救急拠点病院でもある。院内でACLSコース、BLSコース、JPTECコースなどを開催し、院内外の医療従事者、救急救命士の教育、地域メディカルコントロールに貢献している。

症例数

11年度の救急センター受診患者総数は約25,500人(救急車搬送患者数約5,800人、CPA0A 300人、緊急入院となった患者数は全患者数の約26%、救急車で来院した患者の約41%)。

医療設備

専用外来診察室3室、専用初療ベッド5、ER1泊経過観察入院床(11床)、救命救急病棟21床(うち4床が救命ICU)、血管/心臓/腹部エコー4台、人工呼吸器5台、喉頭ファイバー1セット、血液ガス分析器、その他、院内に7人対応高圧酸素療法室、MRI 3台、マルチスライスCT 3台、全身血管撮影装置3台、ガンマナイフなど。
  • セカンドオピニオン受入 /
  • 初診予約 /
  • 主治医指名 /
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

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