慢性疼痛はパートナーにも悪影響

[ニュース・トピックス] 2013年10月24日 [木]

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慢性疼痛 痛みの影響は本人だけに留まらない?

(この画像はイメージです)

 十分な睡眠を取ることは健康に過ごす上で重要な要素ですが、長く続く痛み(慢性疼痛)を抱えている人では、絶え間なく続く痛みによって、しばしば睡眠障害が引き起こされることが知られています。ではもし、慢性疼痛がその人自身の睡眠だけでなく、パートナーの睡眠にも悪影響を与えているとしたら・・・?
 その実態を確かめるべく、米国・ペンシルバニア大学の研究チームが、中等度から重度の痛みのある変形性膝関節症の患者さんとそのパートナーを対象に調査を行いました。

痛みが出た夜にパートナーの睡眠状況は悪化

 調査からは、変形性膝関節症の患者さんが1日の終わりに強い痛みを訴えた場合、そのパートナーは十分な睡眠を取ることができず、眠りの質も低下することがわかりました。対して、パートナーの睡眠の量や質が、患者さんの翌日の痛みに影響を与えたという結果は得られませんでした。
 このことにより、患者さんの感じている痛みが、パートナーの睡眠の質に影響を与えていることが明らかとなりました。研究グループは、パートナーの睡眠状況が悪化することで、パートナーに身体的・精神的問題が生じる可能性があること、それにより、パートナーが患者さんに対して親身な対応ができなくなる可能性があることを述べています。
 今回の研究からは、慢性疼痛は当人だけでなく、そのパートナーも共に苦しんでいることがうかがえます。大切な相手のためにも慢性疼痛の治療に励んでみてはいかがでしょうか。(QLife痛み編集部)

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