慢性疼痛治療の満足のカギは「医師との治療目標設定」

[ニュース・トピックス] 2013年8月30日 [金]

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治療目標を医師と確認することで、満足度&治療継続率もアップ

(この画像はイメージです)

 ファイザー株式会社が慢性疼痛患者5150人と医師103人を対象に、痛みに関するインターネット調査を実施。医師と治療目標を確認することが、治療満足度に影響することがわかりました。
 医師と治療目標を確認した患者と、確認しなかった患者に、治療に満足したかどうかを尋ねました。治療目標を確認した患者1766人では、71.5%が「治療に満足した」と答えていたのに対し、治療目標を確認しなかった患者3384人では、「治療に満足した」と答えた割合は34.4%にとどまりました。
 次に、現在通院していない患者のうち、治療目標を確認した866人と、治療目標を確認しなかった2392人に、通院していない理由を尋ねました。その結果、「痛みは緩和していないが通院していない(治療を中断している)」と答えた割合は、治療目標を確認した患者が37.2%だったのに比べて、治療目標を確認しなかった患者は52.4%と高い割合でした。

コミュニケーションの在り方の理解を深めることが重要

 この結果について、日本大学総合科学研究所の小川節郎教授は、
 「慢性疼痛は痛みに悩み、苦しみ、QOLの低下を招くだけでなく、痛みにより身体を動かさなくなることで、ロコモティブシンドローム、要介護に至るなど、健康寿命にも大きな影響を与えます。このことからも、今後、医療関係者及び患者の痛み治療におけるコミュニケーションの在り方について、理解を一層深めていくことが重要だと考えます」とコメント。コミュニケーションが治療満足に加え、治療モチベーションを維持するうえでも重要であると伝えています。(QLife痛み編集部)

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