杜仲茶ってどんな木から作られているお茶なの?
[杜仲茶で健康ダイエット!] 2009/02/02[月]
健康、特にメタボリックシンドローム対策のひとつとして、近年注目されている「杜仲茶」をご存知ですか?
お茶の葉が採れる杜仲の木は、非常に珍しい樹木。6千万年も前からこの地球上に存在し、氷河期をも乗り越えてきたと言われる、中国中央部原産の落葉樹です。中国では古くから漢方薬として利用されており、日本でも樹皮は医薬品、葉は健康に良いお茶として、広く親しまれています
氷河期を生き抜いた強い生命力
杜仲は、20年程度で高さが20mにも達する落葉高木で、雌花をつける株と雄花をつける株の区別がある雌雄異株(しゆういしゅ)の樹木です。トチュウ目トチュウ科を構成する唯一の種で、現在は中国原産の1種類しか存在していません。
実は、杜仲が最も繁殖していたのは、恐竜時代末期の6千万年前頃から6百万年前のこと。その当時には多くの地域で、いろいろな種類の杜仲が存在していたようで、中央ヨーロッパ、北米、そして日本と、世界の各地で杜仲の化石が見つかっています。恐竜さえも絶滅した氷河期に杜仲の木も大きな打撃を受け、生き伸びたのは1種類だけ。今、私たちが目にしている杜仲は、そのような果てしない過去から現在に至るまで、力強く生命をつないできたたくましい植物なのです。このような経緯から、杜仲は「現代の生きた化石植物」とも呼ばれています。
樹皮は漢方・医薬品
杜仲の原産国である中国では、数千年も前から杜仲の「樹皮」を医食同源の食品として利用していました。杜仲の樹皮に含まれるリグナン成分は、抗ストレス、更年期障害、血圧降下、滋養強壮に有用であることが現代の医学でも証明されており、日本でも樹皮は医薬品に指定されています。
若々しい深緑葉から生まれた「杜仲茶」
さっぱりとした飲み口で、身体にもいいとして知られる杜仲茶は、深緑の葉を摘み取り乾燥後、焙煎したものです。
杜仲茶が健康茶と言われるのは、杜仲の原料である杜仲の葉に普段の食生活では摂ることのできないゲニポシド酸やアスペルロシドなどの健康成分を豊富に含んでいるからです。しかもノンカフェインなので、時間を問わずに、また子どもからお年寄りも飲める、優しいお茶なのです。
実は、杜仲葉を原料にした杜仲茶は、日本で生み出されたものです。中国では杜仲の樹皮を煎じたものが、貴重な飲み物とされていました。しかし、樹皮は一度採取したあとは、再生までに長い年月がかかります。そこで、毎年収穫できる「葉」が研究され、効能が明らかになってきたことで、近年初めて有効利用されるようになったのです。
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